むずむず脚症候群とは?効果的なつぼや薬は?病院での診断基準や治し方、チェック法を解説

むずむず脚症候群は、レストレスレッグス症候群とも呼ばれ、主に夕方から夜間にかけて脚に不快感が現れる病気です。むずむず脚症候群の症状のせいで不眠になる人も少なくありません。ここでは、むずむず脚症候群の症状や原因、効果的なつぼ、治療する場合は何科にかかればよいかについて解説します。

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目次

  1. むずむず脚症候群とは?妊婦や子どもがかかりやすい?
  2. むずむず脚症候群の原因、症状は?
  3. むずむず脚症候群のチェック法
  4. むずむず脚症候群は病院の何科にかかる?診断基準は?
  5. むずむず脚症候群の治療法、治療薬は?
  6. 妊婦自身でできるむずむず脚症候群の対策は?
  7. 子どものむずむず脚症候群にも注意しよう
  8. 無理をせずに、むずむず脚症候群の症状を和らげよう
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むずむず脚症候群とは?妊婦や子どもがかかりやすい?

むずむず脚症候群とは

むずむず脚症候群は、「レストレスレッグス症候群」とも呼ばれる病気です。眠ろうと床についたときや、夜行バスや新幹線、映画館で長時間座っているときなどに、脚の内側から不快感が起こります。また、脚を動かしたくなり、そわそわしてしまうことが特徴です。これらの症状により、なかなか眠れない場合があります。

加齢とともに発症率が高くなっていき、男性よりも女性のほうがかかりやすいといわれています。更年期に皮膚のむずむず感を訴える人もいるようです。また、症例は少ないものの、幼児にもみられることがあります。

むずむず脚症候群と妊娠の関連性

むずむず脚症候群は、鉄欠乏や腎臓機能障害、脊髄の病気、薬剤、妊娠などによって起こる続発性のものと、原因不明の特発性のものに分類されます。妊娠が関係している場合、妊娠3~4ヶ月頃から症状が現れ、8ヶ月頃にピークを迎えます。妊娠9ヶ月以降は症状が落ち着いていき、出産を迎えるころには症状がほとんど消失する傾向があります。産後には妊娠前と同じくらいの頻度で症状が現れます。

妊娠1~2ヶ月といった妊娠超初期といわれる時期に、脚のむずむず感を訴える妊婦さんがいますが、一般的には妊娠3~4ヶ月頃から症状が現れるため、脚のむずむず感が必ずしも妊娠に関係があるとは限りません。妊娠初期から妊娠後期にかけて症状が現れる頻度が増えた場合には、むずむず脚症候群と考えられるでしょう。

むずむず脚症候群の原因、症状は?

むずむず脚症候群は、具体的にどのような症状が現れるのか、原因とあわせて確認しておきましょう。

むずむず脚症候群の原因

むずむず脚症候群は、神経が互いに連絡を取り合うために必要なドパミンの働きが悪くなることで起こるという説があります。ドパミンを作るためには鉄分が必要なので、鉄分が不足している貧血の人が発症しやすいといわれているようです。

妊娠中にむずむず脚症候群になりやすい原因は、胎児に栄養を供給することによる鉄欠乏や葉酸欠乏、血清フェリチンの低下などが考えられます。

むずむず脚症候群は、抗うつ薬によって引きおこされるとの意見もあるため、抗うつ薬を服用していて症状が現れた場合は、薬の使用を中止して医師に相談しましょう。また、家族や親族がむずむず脚症候群を発症している場合は、遺伝が原因となって発症する可能性もあります。

むずむず脚症候群の症状

むずむず脚症候群は、両脚のふくらはぎや足裏に症状を訴える人が多い傾向があります。しかし、なかには片脚だけに症状が現れる人や、股関節、背中、腕や手に症状が現れる人もいるようです。

むずむず脚症候群の症状は、「虫が這うような感覚」と表現されることが多いですが、感じ方は人それぞれです。脚をくすぐられているような感覚を訴える人もいれば、脚の中を引っ張られる感覚がある人もいるようです。

症状によっては、痙攣(けいれん)のように感じる場合もありますが、痙攣をともなう病気は他にもあるので、自己判断せずに病院を受診して検査を受けることをおすすめします。また、このような不快感の他、痛みを訴える人も少なくありません。

身体を動かすと、一時的に症状が和らぐことがあります。しかし、静止すると再び脚がむずむずするといった症状が現れることが多いようです。

【体験談】妊娠中のむずむず脚症候群

筆者は2回妊娠しましたが、2回目のときに脚がむずむずしていて眠れませんでした。寒い季節だったので乾燥のせいか、妊娠中でお腹が大きくなったせいで眠れないだけだと思っていましたが、貧血で鉄剤も処方されていました。今考えると、もしかしたらこの病気で眠れなかったのかもしれません。気づいたらいつの間にか症状はなくなっていました。

むずむず症候群に合併症はある?

不快感によって眠りをさまたげられ、不眠症になることがあります。むずむず脚症候群が原因で不眠になると、ストレスがたまり、うつ病を併発する可能性もあるので注意が必要です。

むずむず脚症候群のチェック法

むずむず脚症候群になっているかどうかをチェックする方法として、病院では問診と睡眠ポリグラフィという検査が行われます。むずむず脚症候群の人が睡眠ポリグラフィを受けると、多くの場合において睡眠時周期性四肢運動という症状がみられます。睡眠時周期性四肢運動は、睡眠中に足の筋収縮が起こったり、蹴るような運動がみられたりします。一般的に本人の自覚はないことが多いようです。

睡眠時周期性四肢運動は、むずむず脚症候群の判断材料にはなりますが、他の睡眠に関連する病気でも起こることなので、これだけでむずむず脚症候群の確定診断ができるわけではありません。

また、自分でむずむず脚症候群かどうかチェックしたい人におすすめなのが「むずむず脚症候群セルフチェック」です。簡単な質問に答えることで、自分がむずむず脚症候群かどうかチェックできます。脚の不快感で悩んでいる人は、試してみても良いかもしれませんね。

むずむず脚症候群は病院の何科にかかる?診断基準は?

むずむず脚症候群は何科にかかる?

むずむず脚症候群は病院で治療を受ける必要はあるのか、治療を受ける場合は何科を受診すれば良いのか気になりますよね。むずむず脚症候群は、不眠やうつを併発する可能性があるため、早めに対処したほうが安心です。

むずむず脚症候群が疑われる場合には、まず内科の受診を検討しましょう。不眠の場合は睡眠外来、うつ病を併発している場合は心療内科を受診しても問題ありません。また、むずむず脚症候群の診療を中心に行っている専門外来もあります。さまざまなことを試しても症状が改善しないときは、受診を検討してみてはいかがでしょうか。

むずむず脚症候群の診断基準は?

次の自覚症状に当てはまる場合にむずむず脚症候群と診断されます。

・脚に不快感があり、それに伴って脚を動かしたくなる。
・身体を動かしていないと症状が現れたり症状が悪化したりする。
・歩いたり脚を伸ばしたりすることで改善する
・夕方や夜間に症状が悪化する

また、家族や親族にむずむず脚症候群の患者がいるか、ドパミン作動薬によって改善がみられるか、睡眠時ポリグラフィで睡眠時周期性四肢運動がみられたかなどを判断材料とします。

むずむず脚症候群の治療法、治療薬は?

むずむず脚症候群を引きおこす病気がある場合は、その治療をすることになります。病気がない場合には、薬を使用することもあれば、薬を使用せずにできるだけ睡眠の質を高めるために生活改善の指導を受けることもあります。

どんな薬で治療する?

治療薬には、抗てんかん剤のリボトリールという薬を使用する場合があります。しかし妊娠中に服用すると、副作用によって胎児に何らかの悪影響がおよぶことが懸念されるため、通常は使用されません。

妊娠中は、基本的に漢方薬が処方されます。滋陰降火湯(じいんこうかとう)と、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)を服用することで、レストレスレッグス症候群の症状の改善が期待できます。しかし、妊娠中は自己判断で薬を服用するのは避け、妊娠中であることを伝えたうえで、処方された薬を飲むようにしましょう。

また、鉄不足の場合には、鉄剤を服用することで改善する可能性があります。

市販薬で改善できる?

基本的に市販薬による改善は期待できません。むずむず脚症候群は皮膚の病気ではないため、市販薬のかゆみ止めは効かないことが多いです。また、湿布を貼ることで症状が和らぐ場合がありますが、一時的なことが多いようです。

妊婦自身でできるむずむず脚症候群の対策は?

むずむず脚症候群の対策として、さまざまなものがありますが、妊婦さんは身体に負担をかけないよう注意しましょう。自宅で気軽にできるむずむず脚症候群の対処法についてご紹介します。

ツボを押す

膝の外側から指4本分下がったところにある、足三里(あしさんり)というツボを押してみましょう。また、足首からふくらはぎをなぞったときにふくらみ始めるところにある承山(しょうざん)というツボも、むずむず脚症候群に効果があるといわれています。ツボ押しは手軽にできる対処法ですが、妊娠中は念のため医師に相談してから行うようにしましょう。

鉄分を摂取する

鉄不足によってむずむず脚症候群がおこっている可能性があります。その場合には、鉄分を意識的に摂りましょう。鉄分を多く含む食べ物は、豚・鶏レバー、牛モモ肉、かつお、あさり、しじみ、ホウレンソウ、小松菜、ひじきなどです。

体内への吸収が良いヘム鉄を含む、動物性の食べ物を積極的に摂りたいところですが、レバーは鉄分以外にビタミンAの含有量も多いため、妊娠中は摂りすぎに注意です。

カフェイン摂取を控える

カフェインは、むずむず脚症候群の発症に関わっているとの見解があります。カフェインを控えるだけで改善・予防ができるとは限りませんが、いずれにしても妊娠中はカフェインを控える必要があります。コーヒーやココアだけではなく、チョコレートにもカフェインが含まれているので過剰摂取には注意しましょう。

就寝前にストレッチやマッサージをする

就寝前にストレッチやマッサージによって身体をほぐしておくと、むずむず脚症候群になりにくいといわれています。このように身体を動かすことは、症状を和らげるための応急処置にもなります。

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その他

さまざまな原因が重なることで、むずむず脚症候群になる可能性があります。アルコールや喫煙もむずむず脚症候群に関わっているとの見解があるので、妊娠中であってもそうでなくても、むずむず脚症候群の人は控えたほうが良いでしょう。

子どものむずむず脚症候群にも注意しよう

むずむず脚症候群は子どもにもみられる場合があります。子どもの場合、症状をうまく伝えられず、不快感があるところを叩いたり、指をさしたりして訴えることがあります。子どもが寝つかないときの理由のひとつとして、覚えておくと良いかもしれませんね。

なお、対処法は大人のむずむず脚症候群と同じですが、薬を使わない方法で対処する場合が多いでしょう。就寝前と発作時にマッサージをしたり、規則正しい生活を送るように心がけたりすることが症状の改善につながります。

無理をせずに、むずむず脚症候群の症状を和らげよう

むずむず脚症候群になると、不快感によって眠れなくなることがあります。妊娠中は不眠によって体調を崩しやすいので、できるだけ早く改善させたいものですね。

医師から処方された漢方薬を飲んだり、マッサージやストレッチを取り入れたりと、自分の身体に負担にならない方法を取り入れてみましょう。

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