【2023】お正月飾りはいつからいつまで?門松・しめ縄・鏡餅!種類や飾り方・処分法をご紹介
門松、しめ飾り、鏡餅など、お正月飾りにはさまざまな種類があります。新しい気持ちで新年を迎えるにあたり、それぞれにどのような意味が込められているかご存知でしょうか。ここでは、お正月の飾りの紹介や飾るタイミング、処分方法などをご紹介します。お正月飾を上手に飾って、縁起良く新年を迎えましょう。
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目次
お正月飾りの種類や意味は?
お正月を祝う理由として、もともとは田の神、豊作の神と呼ばれる歳神(としがみ)様をお迎えするためとされてきました。お正月飾りは歳神様を迎える準備として古くから続いている日本の風習です。
それぞれの飾りが持つ意味を順に見ていきましょう。
門松
門松は山から下りてきた歳神(としがみ)様が迷わないように、目印として門に松を飾ったことが起源だと考えられています。門松には、松や竹などさまざまな材料が用いられていますが、それぞれに意味があります。
・松…冬でも緑の葉をつけていることから長生きを表します。
・竹…まっすぐに伸びることから神聖であることや長生きを表します。
・ウラジロ(シダの葉)…歳を重ねるという意味の「しだる」にかかっています。葉の裏が白いことから、潔白を表しています。
・紙垂(しで)…災いが家に入り込むのを防いでくれると考えられています。
京都の旧家や社寺では、根引き松という根が付いた松の若木を半紙でくるみ、水引で結んだ門松が飾られています。お正月を京都で過ごす場合、注意深く見てみると面白いかもしれませんね。
鏡餅
鏡餅は歳神(としがみ)様をお迎えするためにお供えする丸い形のお餅です。鏡餅という名前は、古い青銅製の鏡の形に由来しています。
鏡餅には、ウラジロや紙垂を一緒に飾ります。一番上に乗せるダイダイはみかんの仲間で、実が長くついていることと「代々」と同意語であることから家の繁栄を表しています。
「よろこぶ」という言葉に似ている昆布や、腰が曲がるほど長生きできることを表す伊勢海老を飾る地域もありますよ。
しめ縄
しめ縄は稲のワラをよりあわせて縄のようにしたものです。昔から日常生活においてワラでできた縄が作られていました。
生活で使う縄は元の部分から右巻きに作られているのに対し、しめ縄は左巻きに作られています。昔から日本では、「左=神聖」「右=俗」という考えられていたためです。お正月に飾るしめ縄には、神聖で特別なものという意味が込められています。
しめ縄には結界の役割があります。しめ縄を張った内側は不浄なものを寄せ付けず、神様が安心して降りてきてくれるといわれています。神社の鳥居やご神木にしめ縄が飾られているのも同じ理由です。
しめ縄に、ダイダイや紙垂(しで)、伊勢海老など縁起が良いものを付けたものはしめ飾りと呼ばれ、お正月に玄関に飾ります。しめ飾りは地方によっても形や装飾が異なります。たとえば島根県には鶴の形をしたもの、石川県には亀の形、三重県には馬の形などがあるので、それぞれ見比べてみるのも面白いですよ。
輪飾り
輪飾りは歳神(としがみ)様をお迎えするために飾る、しめ飾りの一種です。丸い輪の形が特徴です。台所やお風呂などの水回り、各部屋のドアなどに飾られることが多いでしょう。地域によって「輪締め」「ちょろ」という名で呼ばれていますよ。
破魔矢(はまや)・破魔弓(はまゆみ)
破魔矢・破魔弓は、男の子がいる家庭で飾られる正月飾りです。破魔弓は弓と矢がセットになったもの、破魔矢は矢だけのものと使い分けられています。名前の通り厄よけや魔よけの意味があり、初正月を迎える男の子の赤ちゃんにプレゼントするという風習があります。
現在の破魔矢・破魔弓は鎌倉時代に誕生したといわれています。弓矢には邪気をはらう力があると考えられ、武家や町人の家庭で子どもの健やかな成長を願って飾られてきました。
破魔矢には「むくろじ」という木の実が使われています。むくろじは漢字で「無患子」と書くことから、赤ちゃんの無病息災のお守りという意味があります。
羽子板
羽子板は、女の子の赤ちゃんが初めて迎えるお正月に飾られる、正月飾りです。今でも、女の子の赤ちゃんが生まれたら、羽子板をプレゼントとするという風習が根付いている地域もあるでしょう。
羽子板を用いたはねつきは、室町時代から伝わる伝統的な遊びでした。もともと1年の邪気を払う行事として行われ、江戸時代には女の子の遊びとして定着したといわれていますよ。羽子板の羽に使われている黒い玉はむくろじ(無患子)の実で子どもの無病息災を表しています。
近年では、インテリアとしても飾りやすい、デザイン性に優れた羽子板が多く売られていますので、チェックしてみると良いでしょう。
お正月飾りはいつから飾りはじめる?
12月13日は正月事始め(しょうがつことはじめ)といい、お正月を迎える準備を始める日です。この日から年末にかけて各地の神社やお寺の周囲に「歳の市」という市場が並びます。このころから、しめ縄や門松など、お正月の飾りを準備すると良いでしょう。
お正月の飾りを飾るタイミングは、地域や飾りの種類によって異なります。ただし二重苦を意味する12月29日は避けましょう。大みそかも一夜飾りといって歳神(としがみ)様に失礼にあたるとされていますので、遅くとも12月30日までには飾るようにしたいですね。
種類 | 飾る日 |
---|---|
門松・しめ飾り・輪飾り | 12月20日~28日ごろ |
鏡餅 | 末広がりを意味する28日に飾ると縁起が良い |
羽子板・破魔弓(破魔矢) | 12月中旬ごろ |
羽子板・破魔弓を飾る際、旧暦の12月から1月のあいだは暦の上で丑・寅にあたり「鬼門」の時期に入ります。身体が弱い赤ちゃんがこの期間を無事に過ごせるようにという願いを込めて、初正月を迎える赤ちゃんがいる家庭では12月中ごろから羽子板を飾るようになりました。
お正月飾りはどこに飾る?方角は決まっている?
門松・しめ飾り
門松やしめ飾りは歳神(としがみ)様の目印という役割があるため、玄関に飾るようにします。輪飾りは、玄関につける人もいますが、キッチンなどの水回りや部屋のドアなどに飾る家庭も多いようです。
鏡餅
鏡餅は涼しく湿度が低い場所に置きましょう。特に一番大きな鏡餅は床の間に飾ります。近年では床の間がない家庭も多いことから、客間やリビングなどお客様が来る場所に置いてはいかがでしょうか。
寝室や台所、トイレなどさまざまな場所に宿る神様のために、鏡餅をお供えします。衛生面から玄関に飾るのを敬遠する方もいますが、大掃除の際にきれいにすすを払ってから飾っても良いでしょう。
羽子板・破魔矢・破魔弓
破魔矢・破魔弓、羽子板を飾る場所について、特に決まりはありません。縁起を意識するのであれば、その年の凶の方角に飾ってみてはいかがでしょうか。
お正月飾りはいつまで飾っておく?しまう日は?
お正月飾りは、歳神(としがみ)様を迎えている松の内(元旦~1月7日ごろ)が終わる1月7日やどんど焼きが行われる1月15日に外すことが多いでしょう。松の内の期間は地域によって差があるので確認しておいてください。
破魔弓や羽子板は縁起ものなので、一年中飾っても問題ありません。しまうのであれば、ほかの飾りと同じ日に片付けると良いでしょう。
お正月飾りの処分の方法は?
鏡餅
お供えした鏡餅は1月11日の鏡開きで割り、お雑煮や焼き餅にして食べます。鏡餅は包丁は使わず、木づちや手で割ります。「切る」ことは武家社会において縁起が悪く、また歳神(としがみ)様が宿ったお餅に刃物を用いることは恐れ多いとして、このような風習が根付きました。
ただし、鏡開きの日までにカビが生えることも少なくないので、衛生管理もこまめにチェックしてくださいね。
しめ飾り・門松
お正月のしめ飾りや門松などは、1月15日のどんど焼き(どんとやき、左義長(さぎちょう)ともいう)に焼いて処分するのが一般的です。歳神様はどんど焼きの煙にのって天に帰ると考えられていますよ。どんど焼きの火でお餅を焼いて食べると、健康に過ごせるという言い伝えがあります。
1月15日は小正月と呼ばれています。小正月は旧暦では新年最初の満月の日を指し、各地でさまざまな催しや行事が行われています。地域の情報をチェックしても楽しそうですね。
破魔矢
破魔矢はいただいた神社に参詣し、境内の中にお守りを処分するところに納めるようにしましょう。
お正月の飾りで良い新年を迎えよう
お正月の飾りは、歳神様をお迎えして良い新年を迎えるために欠かせないものです。意味や文化を知ったうえで飾ると、新年に新たな気持ちで出発できるのではしょうか。子どもにお正月飾りの意味を少しずつ伝えていっても良いですね。素敵なお正月が過ごせるよう、お正月飾りの知恵をぜひ参考にしてくださいね。
※この記事は2022年11月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。