眠りつわりがつらい!いつからいつまで?眠りつわり対策や仕事中の対処法は?
つわりの症状は吐き気や嘔吐などが一般的ですが、なかには強い眠気が1日中続くママもいます。これを眠りつわりとよび、仕事中や外出中でも眠くなることで、日常生活が困難になるケースもあるようです。眠りつわりは何が原因で、どのくらい続くのでしょうか。ここでは眠りつわりと上手につきあっていく方法を解説します。
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目次
眠りつわりとは?
一般的に、つわりとは吐き気や嘔吐、食欲不振などの妊娠に伴って起こる一時的な症状を言います。個人差はありますが、妊娠5~6週頃から始まり、妊娠12~16週頃には落ち着くことが多いようです。つわりの時期に、普段とは違う強い眠気を感じたり、しっかり睡眠をとっても1日中眠気が続いたりするママもいます。医学的な用語ではありませんが、この症状を「眠りつわり」ということがあります。眠りつわりは、ホルモンの変化が一因であると考えられています。
月経前や妊娠中は、プロゲステロン(黄体ホルモン)が活発に分泌されます。プロゲステロンは妊娠の維持に大切なホルモンですが、眠気を促す働きもあります。また、人は体温が急激に下がると眠くなりますが、プロゲステロンは体温を上げる効果もあるため、眠りの質を低下させることがあるのです。
眠りつわりのママは、眠さで仕事が手につかなくなったり、1日中頭がぼんやりしたりする場合があります。眠気だけではなく、吐き気や身体のだるさなどつわりの他の症状を伴うこともあるようです。眠りつわりは自分ではコントロールできないことが多く、また周囲の理解が得られない場合もみられます。こういったつらさで悩む人も多いかもしれません。上手に対処するにはどうしたら良いのでしょうか。
眠りつわりはいつからいつまで?
嘔吐や吐き気などの一般的なつわりは、妊娠初期に始まり、胎盤が完成する妊娠12~16週頃には落ち着くことが多いとされています。しかし、眠りつわりは妊娠によるホルモンバランスの変化も一因となるため、個人差が大きいようです。妊娠がわかる前から異様な眠気があったママもみられます。
眠りつわりの原因のひとつであるプロゲステロンは、妊娠8~9ヶ月でピークとなります。そのため、臨月になって眠気が通常に戻るケースもあります。しかし、出産までずっと眠かったというママもいますし、吐きつわりの終わりと同時に頭がスッキリしたというママもいます。長期戦に備えつつ、上手に眠りつわりと付き合っていけると良いですね。
おすすめの眠りつわり対策は?
眠いときは寝る
眠りつわり中は、眠りの質が下がり、長く寝ても身体が回復していない可能性もあります。「夜にちゃんと寝たから」といって遠慮せず、眠いときには素直に横になり、そのまま目を閉じることが大切です。目を閉じてじっとするだけでも、脳や身体は休憩を取ることができます。
「昼間は寝てはいけない」「寝すぎだと怠け者だと思われるかも」と睡眠時間を気にしすぎると、ストレスをためる原因になってしまうかもしれません。眠い時期に無理をして家事や仕事をすると、体調悪化やケガにつながる場合もあるようです。
眠気は、お腹の赤ちゃんからの「もう少し休んで」というサインかもしれません。妊娠中は趣味や家事よりも自分の身体を優先し、体力回復と精神的なリラックスに努めましょう。
仕事を休んだり休憩を増やしたりするのは難しいという人もいるかもしれません。そうした場合には、少しずつ周囲の理解を得る、休憩時間はしっかり寝る、理解を得にくい場合は人に見えないところで適度に休む・手を抜くなどして、自分に負担をかけすぎないようにしたいですね。
適度な運動をする
適度な運動をすると、心地良い覚醒効果が得られます。とくに、朝にストレッチや軽い体操、ウォーキングをするのがおすすめです。睡眠中、血液は内臓に集中し、目が覚めた直後は神経の働きも鈍くなっています。朝に身体を動かすと、神経の働きを活性化し、血液が筋肉や脳へ循環するため、身体や脳が覚醒します。
速いジョギングや動きの激しいジャンプ、重いものを持った筋トレなど、激しい運動は妊娠中は避けたほうが良いでしょう。軽い体操や近所への散歩、ゆっくりした動きのストレッチがおすすめです。
仕事などで座ったままの状態でも眠気覚ましのストレッチは可能です。姿勢良く座り、手を肩に軽く乗せて肩を前後に回したり、肩にギュッと力を入れて上げ一気に力を抜いたりすると、脳への血液がまわり、目が覚めることもあります。
適度な運動は夜の眠りの質を高める効果もあります。寝る直前に運動すると、交感神経系が活性化する可能性があるので、夕方に軽く身体を動かす程度が良いでしょう。
ガムを噛む
ガムを噛むことによって、眠気防止効果、覚醒効果が得られるという報告があります。噛むことで脳が刺激され、交感神経が優位になるのが原因といわれています。眠気解消と同時にリラックス効果も得られるので、眠りつわりのママには助かるアイテムですね。ガムは持ち運びしやすいので、外出時にもカバンに入れておくと安心です。
噛むことが大切なので、甘いタイプでも一定の覚醒効果は得られますが、ミントタイプのガムのほうが覚醒効果は高いといわれています。ミントガムは、吐きつわりや食べつわりの対策としても有効なこともあります。ただし、眠気防止機能を高めたガムには妊娠中の大量摂取は避けたほうが良い「カフェイン」や「イチョウ葉エキス」が含まれることもあります。成分にも注目してみましょう。
人と話す
ひとりでいると眠くなるけど、誰かとおしゃべりしていると眠くならないという経験はありませんか。人と話すと、脳は活発になり、交感神経が優位になる傾向があります。気のあう友人や家族と話すことで、眠気覚ましやストレス解消になるかもしれません。
脳の刺激にはコミュニケーションが大切なので、興味のない話を一方的に聞くだけでは眠気覚まし効果は薄い可能性があります。相手が忙しいときは無理に話しかけず、休憩時間の雑談や、女子会、家族との会話を自分なりに楽しんでみましょう。
冷たい水で顔を洗う
眠くなると体温は下がりますが、反対に顔や手足などの末端はポカポカと温かくなります。顔やその周辺、手足を急激に冷やすと、刺激でスッキリして眠気が覚めることがあります。冷たい水で顔を洗ったり、冷蔵庫に入れたおしぼりで顔を冷やしたりすると良いでしょう。
近くに水がないときは、洗顔シートで顔をぬぐうだけでもシャキッとする場合もあります。冷たいタオルや冷却シートで首を冷やしても良いでしょう。足を洗うときは、バランスを崩さないように、椅子に座るか、何かにつかまった状態で行ってくださいね。
眠りつわりがひどい!仕事中はどうする?
休憩時間にしっかり寝る
休憩時間に短い仮眠を取るだけでも、眠気を解消できる場合があります。昼に長時間眠ると夜に眠れなくなったり、逆に身体がだるく感じたりすることがあるので、15分程度がおすすめです。
15分ぐらいの昼寝は、自律神経を調節しやすく、午後の仕事の効率も上がるといわれています。脳がスムーズに休息を取れば、身体の疲れも軽減されます。
眠っても眠っても眠いというときは、我慢せずに仮眠をこまめに取りましょう。仕事中に眠ってしまうことは避け、なるべく休憩時間にすとんと睡眠がとれるように身体を慣らしていけると良いですね。
職場の人に話して理解を得る
眠気が続くと、仕事中にぼんやりしたり、ミスが続いたりすることもあります。自分でコントロールできない状態なので、周りの視線が気になることもありますよね。仕事中にも眠りつわりが続く場合は、職場の人に妊娠の事実と眠気を伝え、理解を得るのもひとつの手です。
「妊娠中は異様に眠くなることもある」という症状は、妊娠中のママや先輩ママは理解できても、一部の人は知識がないため理解しづらいこともあるでしょう。何となく察してもらうよりも、直接症状を言葉にして伝えたほうが、働きやすい環境になるかもしれません。フォローしてもらったときは十分に感謝を伝えましょう。
周りの目を気にしすぎない
強いストレスは、眠りつわりの症状を悪化させることもあります。脳がストレスを受けると、ホルモンの分泌や自律神経のバランスがみだれ、さらに強い眠気が起こったり、睡眠の質が悪くなったりする可能性もあります。妊娠中にストレスをまったく感じないという人はいないでしょうし、ストレスをなくすことは現実的に難しいかもしれません。とはいえストレスのためすぎはなるべく避けたいところですね。
周囲の目を気にしすぎることもひとつのストレスになります。キビキビ動こうとしたり、無理して働こうとしたりせず、まずは自分なりのペースでのんびり頑張ることを目指しましょう。体調が悪いときは休みを取ることも大切ですよ。
少量のカフェインを摂取する
カフェインを摂取すると、アデノシンという物質のはたらきがブロックされ、眠気が取れることがあります。眠いときは、コーヒーや緑茶などを1杯だけ飲むことで、眠気が軽減する可能性も。また、飲み物を入れるときに少し身体を動かすことで、眠気解消になることもあります。
妊娠中はなるべくカフェインは避けたほうが良いという意見もあります。日本ではカフェインの1日あたりの摂取許容量の基準はありません。欧州食品安全機関では、妊婦や授乳婦は1日200mgまでならカフェインを摂取しても安全であるとしています。
一般的に、コーヒー100mLあたりのカフェイン含有が60mg程度なので、何杯も飲まなければ問題ない範囲といえるでしょう。エナジードリンクは含有量が多いこともあるので、気をつけたほうが良いでしょう。
眠りつわりで赤ちゃんの性別がわかる?
つわりの種類や重さによって、生まれてくる赤ちゃんの性別が女の子か男の子かを予想するジンクスもあります。たとえば、ずっと食べ物を口にしてしまう「食べつわり」が続くと男の子、吐き気や嘔吐が中心の「吐きつわり」がひどいと女の子といった具合です。
眠りつわりでは広く知られるジンクスはありませんが「寝る子は良く育つからお腹の子も大きくなる」といわれることもあるようです。これらのジンクスに医学的根拠はありませんが、つわり中の楽しみのひとつととらえてお腹の赤ちゃんの性別を想像してみるのも良いですね。
眠りつわりの体験談
筆者はもともと生理前には、とても眠くなる体質でした。妊娠判明前も眠い時期が続き、結局出産までその状態は続きました。もともと睡眠時間は長くはなかったので、1日中眠い状態はとても不思議でしたし、なかなか慣れませんでしたね。
仕事中は気が張っているおかげか、それほど眠気はこないのですが、ぼんやりとして記憶力が落ちたような状態でした。ミスが増えないよう、ちょっとしたことでもメモをしたり、報告や期限があるものは忘れないうちに早めに提出したりしました。
そのぶん、休日はお昼寝をたっぷりとりました。朝から晩まで寝ていることもあったほどです。夫に「眠いのは妊娠によるもので、怠けているわけではない」ことをしっかり伝えると、家事などはフォローしてもらえたのでストレスが軽減しました。家族や友人、職場の人の理解を得ることが、眠りつわりには大事なことかもしれません。
無理をせず、自分にあった眠気覚ましを探しましょう
眠りつわりは、妊娠中のホルモン変化が一因となっています。妊娠初期から始まって、出産直前まで強い眠気が続くママもいます。終わりが見えない症状が続くと、疲れやストレスがたまってしまうこともありますよね。眠気を100%解消することはできませんが、お昼寝や仮眠をとると改善することもありますよ。
人と話したり、軽い運動をしたりすることで脳に刺激が伝わり、眠気が醒めることも。自分にあった眠気覚ましを探してみましょう。妊娠中はできるだけ無理をせず、どうしても用事があるとき以外は周りを気にせずゆっくり身体を休めることも大切です。