【産婦人科医監修】つわりのピークはいつ・何週?いつまで続く?仕事の悩みも解説

つわりのピークを迎える時期は、妊娠3ヶ月前後に多いといわれています。いつ終わるのか、どれくらいまで強くなるのか気になるママに、つわりのピークについて産婦人科医監修で解説します。つわりの種類や、仕事をしているママが気になるつわり休暇の話題もお伝えします。つわりのことを知って、妊娠初期の不安を解消していきたいですね。

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この記事の監修

藤東 淳也
産婦人科医
藤東 淳也

目次

  1. つわりとは?どんな症状?
  2. つわりのピークはいつ?妊娠何週? 
  3. つわりがピークに!仕事はどうする?
  4. つわりのピーク時の過ごし方は?
  5. つわりのピークの体験談
  6. リラックスしてつわりのピークを乗り切ろう
  7. あわせて読みたい

つわりとは?どんな症状?

つわりとは、吐き気や嘔吐、食欲不振など、消化器症状を中心とした妊娠にともなう生理現象のひとつです。妊婦さんの50~80%が経験するもので、ほかにも食べたいものの好みが変わる、いつも眠い、頭が重い、唾液が増える、においに敏感になるといった全身症状がでることもあります。

つわりの症状は、いくつかの種類に別れます。とにかく気持ちが悪く常に吐き気に悩まされる吐きつわり、お腹が空いたときに気持ちが悪くなってしまう食べつわり、においに敏感になり苦手なにおいが刺激となるにおいつわり、睡眠時間に関係なく日中も眠さやだるさを感じる眠りつわり、よだれの分泌が増えるよだれつわりが代表的です。

つわりは、一日の中でも症状が軽い時間と重い時間があり、日によっても変動がみられます。一般的には、つわり症状がだんだん強くなってピークを迎え、徐々につわりが治まり、いつのまにか落ち着くといった経過をたどります。

つわりが起こる原因は、完全には解明されていません。しかし、妊娠するとホルモンのバランスが大きく変わることから、ホルモンがつわりの症状と関係しているのではないかと考えられています。

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つわりのピークはいつ?妊娠何週? 

つわりの症状は5~6週頃からはじまり、12~16週頃におさまってくるのが一般的ですが、症状の出方やピークの時期、いつまで続くかなどは個人差があります。平均的につわりのピークを迎えるのは妊娠3ヶ月前後にあたる妊娠7週~11週あたりが多く、一定期間続く傾向がみられます。

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つわりがピークに!仕事はどうする?

仕事場でのつわり対策

職場や通勤のあいだに、つわり症状に見舞われたらどうすれば良いのでしょうか。代表的な対策として、多くの妊婦さんが活用しているのがマスクです。人の体臭や、周囲から漂ってくる食べ物のにおいで気持ち悪くなってしまうにおいつわりの対策に有効です。

吐きつわり、食べつわり、眠りつわり、よだれつわりの対策に、持ち歩く人が多いのがガムや飴、タブレットといったアイテムです。ミント系の清涼感があるものや、レモン味、梅味の酸味があるタイプなら、胃のムカムカを和らげて口の中をすっきりさせてくれるかもしれませんよ。

休憩時間に休息をしっかりとることも大切です。疲れなどの要因が、つわり症状を悪化させるという報告もあります。できればソファーなどに横になり、1回15分程度の休息をとれると良いですね。休憩をとるのが難しい場合は、できるだけ無理をせず自分のペースで仕事をするよう心がけましょう。

つわりで仕事を休む方法

労働基準法や男女雇用機会均等法では、会社側が妊娠中または出産後の症状にあわせて対応するよう求めていますが、つわりで仕事を休めるかどうかは、会社の就業規則や職場の環境によって事情が変わってきます。まずは職場の就業規則を確認し、上司や同僚に妊娠を報告して理解を得られるように努めたいですね。

つわりの症状が重く、医師から休むように指示されている場合は、厚生労働省のホームページや厚生労働省の委託により運営されている「母性健康管理サイト」からダウンロードできる「母性健康管理指導事項連絡カード」が役立ちます。

母性健康管理指導事項連絡カードは妊娠の状況や指導内容を医師に記入してもらうカードで、病院の診断書と同じ効力を持ちます。会社への申請書類用紙としても活用できるので、妊娠の状況を説明するツールとして役立ててみてはいかがでしょうか。

つわりで仕事を休んだ場合の給料

つわりで仕事を休んだ場合、問題となるのが有給となるのか、病欠扱いとなるのか、欠勤となってしまうのか、というところではないでしょうか。

医師から「つわりがひどいために休むように」という指導があった場合、妊婦さんは会社側に「休業」を申請し、会社側はこの申請を受け入れなければいけません。つわりを主たる理由とする休業を通称「つわり休暇」と呼びます。つわり休暇中は会社側に賃金の支払い義務はなく、形式上は有給休暇もしくは病欠という扱いとなります。

つわりによる病欠期間中は給与がカットされます。その際の収入源を補填する制度として、加入している健康保険の傷病手当金が活用できます。働けない日が継続して3日間あったとき、4日目以降から標準月額報酬の一部が支給される制度です。支給額や支給対象は細かく規定されているので、詳しくは加入の健康保険組合に問い合わせてみると良いでしょう。

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つわりのピーク時の過ごし方は?

無理せず休む

つわりの原因は解明されていませんが、赤ちゃんを守るために母体が無理をしないように症状が出現するようになったのではないかと考える人もいます。つわりの症状が強くなる時期は胎盤の形成時期とも重なるため、あながち嘘とも言い切れません。

つわりは朝と夕方によって症状の現れ方が違うなど、調子の良いときと悪いときの波があります。つわりがピークのときは、一日中症状が続く日もあるかもしれません。

調子が悪いときは無理をせず、ゆっくり休んで回復するのを待ちましょう。やらなければいけないことは、調子が良いときに取り掛かる、家族のサポートを受けるなど、負担を分散する方法を見つけたいですね。

食べられるときに好きなものを食べる

妊娠中は赤ちゃんへ栄養を届けるために、バランスの良い食事を心がけたいものです。しかし、吐き気や嘔吐の症状があると、食事をすること自体がストレスにつながってしまうこともあるのではないでしょうか。

つわりのときの食事は、食べられるときに好きなものを食べれば十分です。栄養バランスや食事の量は、あまり気にする必要がありません。一度にたくさんの量を食べるのは控え、少量ずつ複数回に分けて食べるようにすると気持ち悪さが軽減するかもしれませんよ。

また、脱水症状にも注意が必要です。水分補給の理想はコップ1杯の水を寝起き、朝、昼、晩、就寝前と食事のあいだに飲むことです。1日8回に分け、こまめな水分補給を心がけるようにしましょう。

朝の空腹時に簡単につまめるものを用意する

つわりは英語で「Morning sickness」と言われるほど、朝に症状が強く出る傾向があります。特に、食べづわりの人はお腹がすくと吐き気を感じやすいため、小さいおにぎりや個装されたクッキーなど、簡単につまめるものを枕元に用意しておくと良いでしょう。

出かけるときにも、飴やグミなどをバッグに忍ばせておくと安心です。飲むタイプのゼリーも手軽にお腹を満たせるので重宝しますよ。

好きなことに集中する

仕事や趣味に没頭すると、つわりのことを忘れて過ごせたという体験談も多く見受けられます。つわりのことを考えていると、つわり症状が強くなるという悪循環が起こりやすいものです。好きなことに集中したり、外の空気を吸ったりと、つわりから離れて気分転換できる方法を見つけられると良いですね。

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つわりのピークの体験談

筆者のつわりピーク時は、吐きつわりと食べつわり、においつわりが合体して押し寄せてきました。一人目のときは夫が外から帰ってきたにおいがダメになり、食べ物を見ることも辛く、かといって何も食べないのも気持ちが悪いという状態にかなりストレスを感じていました。

そんなときに転機となったのが、はじめての取引先との仕事の打ち合わせです。トイレに駆け込めないという適度な緊張感と、仕事に集中したことが功を奏したのか、かなりの長時間吐き気とは無縁でいられました。

今振り返ると、つわりから頭が離れたことが自信につながったのかと思います。その打ち合わせ以後、なんとかつわりを乗り越えるきっかけがつかめました。つわり症状がまったくなかったかというとそうではありませんが、つわりにとらわれすぎないことも大切なのだと感じています。

リラックスしてつわりのピークを乗り切ろう

つわりの時期は、妊娠前とはあまりにも違う体調に戸惑ってしまうことも多いものです。この気持ち悪さはいつまで続くのか、これ以上ひどくなるのかと考えると、憂うつになってしまうこともあるのではないでしょうか。

つわりの程度や症状の期間は人それぞれなので、「今がつわりのピークだよ」「いつになったら終わるよ」と断言することはできませんが、不安になりすぎるとかえって症状が強くなったり長く続いてしまったりすることがあります。

症状を和らげるためにも、つわりの時期は気持ちをリラックスさせ、気分転換を図りながら過ごせると良いですね。家族や周囲の人の力を借りながら、無理なくつわりの時期を乗り切りましょう。

※この記事は2023年11月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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