生理中の臭いの原因は?対策や予防方法はある?

生理中にいやな臭いを感じたことはありませんか?「もしかして、自分は異常かもしれない…でも人になかなか相談できない」といったことはないでしょうか。ここでは、生理中の臭いの原因、対策や予防法についてお伝えします。

9804

本ページはプロモーションが含まれています

この記事の監修

藤東 淳也
産婦人科医
藤東 淳也

目次

  1. 生理中、気になる臭いとは?
  2. 生理中の気になる臭いの原因は?
  3. 生理中の気になる臭いの対処法、予防法
  4. 気になる臭いを抑えて、少しでも快適に生理を過ごそう
  5. あわせて読みたい

生理中、気になる臭いとは?

生理中、いろいろな臭いが気になるという人は多くいます。生理中に気になるのは、どの部分の臭いが多いのでしょうか。

デリケートゾーンの臭いのこと

生理中の臭いで、気になっている女性が最も多いのは、デリケートゾーンの臭いです。生理後半に臭いが気になるという女性もいます。

口臭が気になる人も

生理中に「口臭」が気になるという女性も多いようです。口臭は簡単な対策も可能ですが、根本的に解決したいものです。

生理中の気になる臭いの原因は?

生理中の気になる臭いの原因とは、どのようなものがあるのでしょうか。経血自体の臭いが原因と考えている人もいますが、実は少し違うのです。

経血は無臭?

「経血」には「血」という漢字が使われていますが、実は経血中に含まれる血液はほんの10分の1程度となっています。他の9割は、子宮内膜がはがれたものや粘液、分泌物などです。

そのため、経血が出たばかりのときは、臭いはありません。生理中にデリケートゾーンが臭う場合は、経血以外の他のことが原因だと考えられます。

原因は「雑菌」

生理中のデリケートゾーンの臭いの原因は「雑菌」です。経血が出てから時間がたつと、経血に含まれるものに酵素や細菌が繁殖してしまい、いやな臭いを生じます。経血自体は臭いはありませんが、経血が長時間放置されることによって繁殖する「雑菌」が臭いの原因であり、経血自体が臭いと誤解される一端にもなっています。

終わりかけの時期は臭い?

生理の終わりかけの時期に臭いを強く感じる女性もいます。生理では、本来なら妊娠したときに使われる、子宮内膜などの子宮の内容物が排出されているのです。しかし、生理の経血は一度では排出されません。小さい子宮口を通って出てくるため、ある程度の日数がかかってしまうのです。

生理が終わりかけのときの経血は、中で長く残っていた残留物が排出されます。排出されるまでのあいだに雑菌が繁殖してしまうと、より臭いがきつくなるのです。

口臭はホルモンバランスの変化や貧血が原因

生理中に気になる口臭は、生理に伴って大きく変化したホルモンバランスや、貧血が原因で起こっています。貧血は、血液中のヘモグロビンが減ることで、酸欠状態になっている状態です。

酸欠状態が続くと、酸欠状態が好きな「嫌気性菌」の動きが活発になってしまいます。この嫌気性菌が歯垢を分解し、気になる臭いの元となるのです。

病気の可能性も

子宮筋腫などの子宮関連の病気の場合、経血量が増えることで、臭いが発生しやすくなっていることが考えられます。また、免疫力が落ちているときも、腟内で雑菌が繁殖しておりものの量が増え、臭いを生じやすくなります。

生理中に臭いが気になるときは、病気が潜んでいる可能性もあります。あまりも臭いがきつい、臭いが変化したといった場合は、婦人科で一度診てもらうことをおすすめします。

生理中の気になる臭いの対処法、予防法

ナプキンをこまめに取り換える

まず臭いの元となりやすい雑菌を増やさないことが大事です。ナプキンやおりものシートは、できれば1~3時間で交換することが望ましいといわれています。長くても4~5時間で交換しましょう。交換した使用済みナプキンにも雑菌が繁殖するので、きちんとトイレットペーパーなどにくるみ、空気に触れないような状態にしてからサニタリーボックスに捨てましょう。

締め付けのきつい服装を避ける

締め付けのきつい服装は蒸れの元となります。蒸れると雑菌がどうしても発生しやすくなるので、生理中は特にパンツスタイルを好む女性が多いですが、締め付けすぎない楽なものを選びましょう。長時間のストッキングの使用もおすすめしません。基本的には、できるだけナプキンを密着させすぎないことが大事です。

トイレの「ビデ」を使用

経血量が多いときはビデ機能を使うなど、局部を清潔に保ちましょう。しかし、ビデで洗いすぎてしまうと、腟の自浄作用の効果がなくなりかねません。ビデは経血の付着が非常に気になるときにとどめ、ほどほどにすると良いですね。

アンダーヘアの処理

アンダーヘアは、蒸れの原因となるため、雑菌が増えやすくなっています。生理前に適度にハサミ等で処理しておくことで、蒸れにくくなります。

優しく洗う

臭いが気になると、ついごしごしと洗いたくなるでしょう。しかし、ごしごし洗ってしまうと、腟の自浄作用がなくなったり、皮膚を傷つけて細菌を侵入させたりといった事態につながりかねません。また、普通の石鹸では刺激が強すぎる場合もあるので、デリケートゾーン専用の石鹸を使用するようにしましょう。

気になる臭いを抑えて、少しでも快適に生理を過ごそう

生理中はただでさえ不快な時期なので、できれば臭いは改善したいものです。基本的には雑菌を増やさないことを念頭に入れ、こまめに生理用品を替える、デリケートゾーンはお風呂で優しく洗うなど、できそうなことから始めてみましょう。

しかし、中には病気が要因で臭いが出ている場合もあります。あまりにも臭いがきつい、強くなったなどの気になる変化があるときは、迷わずに婦人科や産婦人科を受診しましょう。

あわせて読みたい

生理前のおりものの特徴!多い?少ない?においや色、妊娠初期のおりものとの違いも解説|産婦人科医監修
https://mamanoko.jp/articles/23606