高温期11日目にフライング検査で陰性!妊娠の可能性は?
高温期が約2週間以上続くと妊娠の可能性があるといわれています。高温期11日目といった後半になると、妊娠を希望している場合にはそわそわしてしまう人もいるかもしれませんね。高温期の腹痛・胸の張りなどの症状やおりものの変化、妊娠を希望している人のあいだで有名な「フライング検査」の有効性などについて解説します。
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基礎体温から心と身体の変化を読み取る
妊娠・出産を希望する場合や健康管理のひとつとして「基礎体温」を記録する方法があります。気軽に行うことができる基礎体温の測定は、専門の体温計と基礎体温を記録する「基礎体温表」さえ準備できれば試すことができます。基礎体温は、「女性ホルモン」の変化に応じて上がったり下がったりします。女性ホルモンは妊娠や出産、心と身体の変化に大きな影響を与えるものです。排卵や生理を引き起こす女性ホルモンは、年齢によっても分泌量が変わります。性成熟期と呼ばれる18歳から45歳ごろにかけて、女性ホルモンは1番多く分泌されるといわれています。
女性ホルモンは脳からの指示を受け、卵巣で作られる2つのホルモンを指す言葉です。エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類あり、それぞれ分泌が多くなる時期が異なります。女性ホルモンの分泌バランスによって排卵や生理などの変化が起こります。このため基礎体温の変化で女性ホルモンの分泌バランスが変わる時期を知れば、心や身体に変化が起こる時期を察知することもできるでしょう。
基礎体温の高温期と低温期
基礎体温は「生理周期」と呼ばれる、生理が始まってから終わるまでの約1ヶ月の周期の中で変動します。生理が始まってから排卵が起こるまでを「低温期」、排卵後から生理が始まる前までを「高温期」と呼びます。低温期は36℃以上が基準となり、高温期は低温期より0.3℃以上の上昇が確認できるでしょう。体温には個人差があるため、36.5℃は低温期、37℃は高温期といった区別の仕方はしません。
また体温は、計測する時間帯・睡眠時間・アルコール摂取の有無・気温や空調などによっても影響受け、変動する可能性があります。このため基礎体温は、最も安静な状態である寝起きの状態で身体を動かさず、毎日おおよそ同じ時刻に測ることが大切です。
高温期にはおりものも変化する
基礎体温は、生理周期にあわせて「女性ホルモン」の変化とともに変動します。女性ホルモンは心と身体にさまざまな影響を与えるもので、「おりもの」も影響を受けるもののひとつとなります。おりものは子宮・腟などから出る分泌液が混じり合ったものです。おりものは、腟の潤いを保ち妊娠の手助けをしたり、菌の侵入を防いだりする役割があります。おりものの色・におい・量は個人差があるため、自分のおりものは生理周期の中でどのように変化するのかを把握すると良いでしょう。
高温期のおりものは粘り気があり、白く濁った色をしています。下着につくと黄色がかって見えたり、生理が近づき少量の血が混じって茶色く見えたりすることもあります。おりものの量は排卵期に1番多くなり、高温期には徐々に少なくなっていきます。
基礎体温と妊娠
女性ホルモンによって変化する基礎体温は、妊娠の可能性の有無を推測する際にも用いることができます。生理周期の中で、高温期は約2週間続きます。高温期が2週間以上続く場合には、生理が遅れ、妊娠の可能性が出てきます。高温期を引き起こす黄体ホルモンは約2週間で分泌のピークが終わり、黄体ホルモンが減少していくことで生理が起こるためです。ただし生理不順の場合や病気が隠れているケースもあるため、妊娠の可能性を読み取る際に基礎体温を活用することはできますが、妊娠の確定は病院で行う必要があります。
下腹部痛・出血・おりものに変化がある場合は妊娠?生理?
基礎体温の高温期と呼ばれる期間が終わると生理が始まり、続くと妊娠の可能性があるといわれています。このため高温期に下腹部痛や出血などの症状が起こると、妊娠の影響なのか生理の前触れなのかで悩む人は少なくないかもしれません。妊娠初期症状と月経前症候群と呼ばれるPMSには共通した症状が多く、症状だけで妊娠とPMSを見分けるのは難しいでしょう。具体的には、微熱・眠い・だるい・胸が張る・食欲不振・腹痛などが妊娠初期症状とPMSで共通している症状になります。
PMSであれば、毎月同じくらいの時期に同じような症状が起こっているか、生理が始まると症状が緩和されるかといった点を確認してみましょう。妊娠初期症状であれば、生理は何日程度遅れているのか、市販の妊娠検査薬を試すとどうなるのかを確認しましょう。ただし市販の妊娠検査薬は生理予定日の後から使えるものが多いため、正確な判定を得るために正しい時期に使用すると良いでしょう。
フライング検査とは?
妊娠検査薬を使用可能時期の前に試す「フライング検査」という言葉があります。妊娠を希望している人たちのあいだで使われることがある通称で、耳にしたことがある人もいるかもしれません。妊娠検査薬は一般的に生理の予定日の1週間後から使えるものが多いため、生理開始前の高温期11日目に試すのは正しい使い方とはいえないケースが多いかもしれません。
妊娠検査薬は、妊娠すると分泌されるhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)が尿から検出できるかどうかで妊娠の有無を判定します。検査に用いられるhCGは生理予定日1週間後あたりから検出できるようになるといわれているため、正しい時期以外に使用してしまうと誤った結果になることもあるでしょう。信頼できる結果を得るためには正しい使い方で、正しい時期に使用する必要があります。
排卵・妊娠検査で陰性から陽性になる可能性は?
り、検出できないと陰性になります。hCGは妊娠成立後に徐々に増えていくため、使用する時期によっては陰性反応が出ても、しばらくしてから再度使った場合に陽性になるケースもあるでしょう。
妊娠検査薬では妊娠の有無を判定しますが、排卵検査薬では排卵が起こるタイミングを判定するために使用します。排卵検査薬では排卵のタイミングを予測するために、市販の排卵検査薬が陰性から陽性になるまで複数回使用する形のものが多いかもしれません。排卵検査薬では尿に含まれるLH(黄体形成ホルモン)濃度の変化を検査することで、排卵を予測します。排卵日を予測することで妊娠しやすいタイミングを察知し、妊娠の確率を上げるために活用することができます。陰性だった排卵検査薬が陽性に変わったら、排卵が起こる兆候ととらえて良いでしょう。
妊娠検査薬および排卵検査薬を本来の用途とは異なる形で使用すると、信頼性のある結果を得ることはできません。確実性の薄い判定結果に一喜一憂することで、かえってストレスを貯めてしまう人もいます。また検査薬の無駄遣いにもなってしまうでしょう。妊娠していた場合には大切な妊娠初期にあたる可能性もあります。母子にとって重要な時期に変にストレスをためたりせず、心と身体をリラックスさせてゆっくりと過ごすと良いでしょう。
妊娠の判断は専門医に!身体の変化で気になる点があれば伝えよう
妊娠を希望している場合には、高温期が続くか否かで妊娠の可能性を予測することができるため、そわそわしてしまう人もいるかもしれません。基礎体温では低温期・高温期で約0.3℃といったわずかな差のみとなり、室温や前日の体調などで誤差が生じることもあります。このため基礎体温が高温期から下がったように見えても妊娠していることもあるでしょう。基礎体温はあくまでも目安として活用し、さまざまな観点から総合的に見て妊娠の可能性があれば医師に相談してみましょう。
妊娠を希望している場合には、妊娠が確定する前から基礎体温を活用して身体の細かな変化を観察しておくと良いかもしれません。基礎体温やおりものといった身体の変化を継続的に記録することで、変化が起こったときにいち早く察知することができるでしょう。