五月人形を飾る時期はいつからいつまで?何歳まで飾る?片付けや飾り方、処分のコツも【徹底解説】
男の子の初節句を祝う五月人形は、いつからいつまで飾るのが正解なのでしょうか。何歳まで飾ったら良いのかも気になりますよね。この記事では五月人形の飾り方や片付け方、処分のコツまでわかりやすく徹底解説します。
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目次
五月人形とは?なぜ飾るの?
五月人形は、5月5日の端午の節句に男の子の健やかな成長を祈って飾られるものです。その昔、鎧(よろい)や兜(かぶと)は武士の身を守る大切な道具だったことから、男の子に「災いがふりかからず幸せに暮らせますように」という願いを込めて飾る風習が生まれました。
五月人形には大きく分けて以下の4種類があります。
・鎧飾り
・兜飾り
・武者人形(弁慶や神武天皇)
・童人形(金太郎や桃太郎)
勇ましい武者人形や童人形も、鎧や兜と同じように「子どもの身代わりになって厄災を背負ってくれますように」という願いを込めて飾られます。
こうした五月人形が「内飾り」と呼ばれるのに対し、庭に飾る鯉のぼりは「外飾り」と呼ばれています。
五月人形はいつからいつまで飾る?
春分の日から4月中旬を目安に出す
五月人形を飾る時期に決まりはなく地域や家庭によってさまざまですが、3月21日ごろの春分の日から4月中旬までに出して飾ることが多いようです。ひな人形のように、しまうのが遅れるとお嫁に行くのが遅れるといった言い伝えもないので、「早く飾って早くしまわなければ」とあわてることはありませんよ。
決まりはないが梅雨の前までに片付けることが多い
五月人形をしまう時期にも特に決まりはありません。家庭によっては、子どもの守り神として1年中飾っている場合もあるようです。しかし、片付け損ねて出しっぱなしというのはなるべく避けたいですよね。
季節の行事として五月人形を飾る場合は、片付けを梅雨入り前に終わらせましょう。湿度の高い日を避け、からりと晴れた日にしまうのがおすすめです。
五月人形を飾る期間は何歳から何歳まで?
初節句から飾ることが多い
五月人形は、生まれて初めて迎える端午の節句から飾るのが一般的です。3月中旬から4月初旬までに購入し、5月5日を迎えることが多いでしょう。
ただし、生まれた月によっては初節句までに準備が間に合わない場合があるため、翌年以降に飾ることも少なくありません。
何歳まで飾るかは地域や家庭によって異なる
五月人形は何歳まで飾るものなのかは気になる点ですよね。地域によっても違いますが、以下の年齢を区切りとする場合が多いようです。
・「七つまでは神のうち」といわれる7歳まで
・元服を迎えるころの15歳まで
・成人となる20歳まで
近年では特に期限を設けず、子どもが興味を示さなくなるまで飾るという家庭もあり、五月人形を何歳まで飾るかについての自由度は高くなっているようです。
五月人形を飾る場所は?
直射日光やエアコンの風が当たらない場所
直射日光が当たると、人形の衣装が色あせたり顔が変色したりします。昼の日光だけでなく、夕方の西日にも注意して置き場所を選びましょう。エアコンの風も人形を傷めるので、直接風が当たらない場所に置くようにしましょう。
家族全員が集まる場所
床の間があれば理想的ですが、洋風住宅やマンション住まいの場合は、家族全員が集まって目にする機会が多いリビングに飾るのがおすすめです。チェストやキャビネットの上などが置き場所として人気がありますよ。
どこに置くかを決めずに購入すると、人形が届いてから飾る場所がないなど失敗してしまう可能性が高いため、事前によく検討しましょう。
水平で小さな子どもの手が届かない場所
水平でない場所に五月人形を置くと、倒れやすくなり危険です。特に高い位置に人形を置く場合は注意しましょう。
小さな子どもが興味を持って手を伸ばすことも考えられます。部品が壊れたりガラスケースが割れたりする危険もあるため、子どもの手が届かない場所に飾りたいですね。
五月人形の飾り方のコツは?
飾る場所で組み立てる
五月人形は組み立ててから移動すると、途中で倒れて壊れたりけがをしたりする危険があります。はじめから飾る場所で組み立てると安心ですよ。
なるべく素手で触らない
手の皮脂や汗は人形の染みやさびの原因になり、爪は人形を傷つけるおそれがあります。できるだけ素手で触ることは避け、手袋をして組み立てるようにしましょう。手袋は布製で薄手のものがおすすめです。
小さな部品は誤飲に注意
五月人形の飾りや部品には細かいものが多いため、子どもが誤飲する危険があります。小さな部品はなくなっても目立たないので、子どもが誤飲したことにすぐに気づけない可能性があります。
口だけでなく、耳や鼻に入れてしまう事例も報告されているため、細心の注意を払う必要がありそうです。
五月人形の片付けや収納のコツは?
【手順1】ほこりを払う
しまう前にはまず、人形についたほこりを毛ばたきできれいに払います。細かい部分もきれいにできるように、小さめの毛ばたきを用意しておくと重宝しますよ。小筆を利用しても良いですね。
人形や道具に指紋がついているのをみつけたら、乾いたやわらかい布でそっと拭き取りましょう。
【手順2】薄い紙で包み、詰め紙をする
次に、人形を保護するために薄い紙で包みます。元々の紙が古くなっていたら、通気性の良い薄用紙や和紙、不織布などが販売されているので利用しても良いでしょう。
箱にしまったら、動いて壊れてしまうことがないように詰め紙をして固定します。ただし、あまりぎゅうぎゅうに詰めてしまうと詰め紙で人形を壊してしまうので、ちょうど良い加減に調整してくださいね。
【手順3】湿度が低く直射日光が当たらない場所にしまう
最後に、湿度が低く直射日光が当たらない場所にしまいます。押し入れにしまう場合は湿気がたまりにくい上段や天袋がおすすめです。クローゼットは衣類の湿気がたまりやすいので、定期的に扉を開けて空気の入れ替えをすると人形にとって最適な環境が作れますよ。
五月人形の処分はどうする?買取はしてもらえる?
供養する
五月人形を供養してお焚き上げをしてもらう方法があります。古くから人形には魂が宿ると考えられており、特に五月人形は身代わりとなって子どもを守ってくれるもののため、最後まで丁寧に扱いたいと考える人は多いようです。
人形供養は神社やお寺のほかに「社団法人日本人形協会」でも行われています。それぞれ方法や費用などが異なるので問合せてみましょう。
人に譲る・寄付する
身代わりとなり災いを背負ってくれる五月人形は、きょうだいでも共用せず、ひとり一体ずつ持つのがしきたりとされています。そのため、たとえ親子でも譲ることは良くないといわれていますが、必要としている人や場所があるかもしれません。児童施設や地域の公民館などに、寄付したい旨を相談してみてはいかがでしょうか。
ゴミとして出す
五月人形は地域のルールにしたがって、ゴミとして出すことができます。しかし、子どもの守り神だったものを捨ててしまうのは、あまり気持ちの良いものではありませんよね。
できれば捨てたくない、というときは、飾りやすいようにリメイクしてサイズを小さくする方法もあります。自分で挑戦したり、業者に頼んだりもできるので検討してみてはいかがでしょう。
やむを得ずゴミとして出すときは、せめて塩で清めたりきれいにしてから和紙に包んだりして、感謝の気持ちを込めたいものですね。
買取りしてもらう
五月人形を買取りしている店舗があります。ただし、多くは骨董品店や美術品店などの専門店で、日用品を取り扱うリサイクルショップでは取り扱っていない可能性が高いでしょう。インターネットなどで情報を収集し、買取してくれる店舗を探してみましょう。
飾る・しまうをマスターして長く大切に
五月人形は、子どもの身代わりとなって災いを背負ってくれるものです。込められた意味を知ると、改めて愛着やありがたみが感じられるのではないでしょうか。飾り方や保管の仕方をマスターすれば、人形を良い状態に保つことができます。子どもが健やかに成長するようにとの願いが込められた五月人形を末永く大切にできたら良いですね。
※この記事は2022年3月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。