【新型コロナウイルス】子どもの症状は?受診の目安は?日本小児科学会&厚生労働省の見解を紹介!

日本国内で広がりを見せている新型コロナウイルス。思いもよらない地域での発症もあり、今や日本のどこにいても感染の危険性があるといっても過言ではありません。もし、子どもが新型コロナウイルスに感染したら、どのような症状が見られるのでしょうか。子どもの健康を守るためにも、受診の目安や発症後の症状、予防策を確認しましょう。

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この記事の監修

小児科医
染谷 朋之介

目次

  1. 新型コロナウイルスによる肺炎の感染とは
  2. 厚生労働省が新型肺炎の受診の目安を発表
  3. 子どもが新型コロナウイルスに感染するとどうなる?
  4. 保育園での新型コロナウイルスの対策
  5. ママが新型コロナウイルスに感染したら母乳は与えて良い?
  6. 身近にできる予防法
  7. 親子で感染予防して発熱したら適切な対処をしよう
  8. あわせて読みたい

新型コロナウイルスによる肺炎の感染とは

新型コロナウイルスは、2019年12⽉30⽇に中国保健機関が公表した湖北省(こほくしょう)武漢(ぶかん)の「原因不明の肺炎」とされました。翌2020年1⽉7⽇には、その肺炎の原因が新種のコロナウイルス (2019-nCoV)と特定され世間を震撼させました。

発生直後は中国のみで蔓延していた新型コロナウイルスですが、またたく間にアジアを中心とする各国に広がり今や日本でも日に日に感染者が増えています。2020年2月19日現在も日本国内での感染者は各都道府県で増え続け、新たな感染者が心配されています。

厚生労働省が新型肺炎の受診の目安を発表

新型コロナウイルスの感染が国内で広がりを見せているのを受けて、2020年2月17日、厚生労働省が「新型コロナウイルス感染症についての相談・受診の目安」(※1)を発表しました。

正式な発表の目安を参考にして、優先度の高い方から相談や受診ができるように指針を確認しておきましょう。

相談・受診の前に心がけること

現在のところ、新型コロナウイルスの感染を心配している方たちが各相談センターや医療機関に殺到しています。しかし、現時点では新型コロナウイルス以外の病気の方が圧倒的に多いと発表がありました。

まずは日ごろから心がけたいことを確認して、事前に予防していきましょう。

日ごろから心がけておくこと
発熱等の風邪症状が見られるときは、学校や会社を休み外出を控える
発熱等の風邪症状が見られたら、毎日体温を測定して記録しておく

発熱などの風邪症状が見られたら、できるだけ学校や会社を休み、外出を控えるよう注意喚起されています。特に子どもが発熱した場合は、万が一のケースを考えて幼稚園や保育園を休ませるようにしましょう。

ワーキングマザーの方はなかなか保育園を休ませることができないかもしれませんが、ウイルスの拡散を防ぐためにも事前に会社などに理解を求めておくと安心ですね。

帰国者・接触者相談センターに相談する目安

センターに相談する目安
風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続く方 (解熱剤を飲み続けなければならない方も同様)
倦怠感(けんたいかん)のようなだるさがある方・呼吸困難のような息苦しさがある方

2020年5月9日追記
※2020年5月8日、厚生労働省は新型コロナウイルス感染に関する相談・受診の目安について、「37.5度以上の発熱が4日以上続く」との表記を削除しました。息苦しさや強いだるさ、高熱のいずれかの症状などがあれば、保健所に設置された帰国者・接触者相談センターにすぐに相談するようにしましょう。

相談センターから受診をすすめられた場合、指定された医療機関を受診してください。心配だからといって複数の医療機関を受診すると、ウイルスを拡散したり他の病気で困っている方の受診をさまたげたりする原因になる場合があります。

医療機関を受診する際は、マスクの着用を徹底しましょう。手洗いや咳・くしゃみのエチケットを守り、適切な医療を受けるよう心がけることが大切ですよ。

子どもが新型コロナウイルスに感染するとどうなる?

新型コロナウイルスに感染した場合、大人も子どもも症状に大きな差はないとされています。いざというときに焦らず対処できるように、新型コロナウイルスに感染したときの症状を確認しておきましょう。

小児科学会の「新型コロナウイルス感染症に関するQ&A(2020年2月12日現在)について」にくわしく書かれています。(※2)

発熱・咳・だるさを感じる

新型コロナウイルスに感染した場合、発熱、乾いた咳、だるいなどの倦怠感を訴える一方で、鼻汁や鼻つまりなどの症状は比較的少ないとされています。一部の患者の中には嘔吐、腹痛や下痢などの消化器症状を訴える方もいたようです。

子どもが発症した場合1~2週で回復しているケースがほとんどですが、息苦しさや強いだるさ、高熱のいずれかの症状などがあれば、適切な医療機関を受診するようにしましょう。

子どもの体調や様子を観察する

明らかに子どもの体温が上がっていれば、大人が気づくことができます。しかし、だるかったり頭痛がしたりと倦怠感などの症状は、子どもが正確に訴えることができない場合が多いでしょう。

いつもよりも元気がない、ぐったりしている、ぐずるなど、いつもと様子が違う場合は、すぐに体温を測りメモしておくようにしてください。子どもの体調をしっかりと見守ってあげることで、いざというときに対処しやすいですよ。

子どもの重症化の危険性は極めて低い

現在、子どもが新型コロナウイルスに感染した場合でも、軽症で完治しているケースがほとんどだとされています。医療機関の混雑を避けるためにも、大人と同じように受診の目安どおりの対応が推奨されています。

しかし、感染後1週間ごろから、呼吸状態が突然に悪化する可能性も指摘されています。子どもの月齢や年齢、体調によっては重症化する危険性も考慮して、日ごろの体調や様子をしっかりと見守ってあげましょう。

小児ぜんそくを持っている場合は注意

小児喘息などの合併症を持っている子どもは、新型コロナウイルスなどの呼吸器感染症は重症化する危険性があるといいます。しかし、感染した場合のリスクや対応は異なるので、かかりつけの医師にしっかり相談するようにしましょう。

保育園での新型コロナウイルスの対策

インフルエンザが蔓延しても基本的に学級閉鎖がない保育園でも、新型コロナウイルスの感染を予防する取り組みが行われています。厚生労働省の「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)」(※3)によると、保育園でも下記のような対策が取られています。

・マスク着用を含む咳エチケット
・石鹸やアルコール消毒液などによる手洗い
・湖北省(こほくしょう)または浙江省(せっこうしょう)から帰国者は、14日間登園を控えてもらう

咳エチケットやアルコール消毒による手洗いなどは、保育園だけではなく幼稚園でも取り組まれているケースがほとんどでしょう。子どもたちの健康を守るためにも、咳が出る場合は子どもにもきちんとマスクをさせるなど家庭でもできることを徹底していきたいですね。

ママが新型コロナウイルスに感染したら母乳は与えて良い?

授乳中のママが感染した場合、接触や咳などから子どもに感染するリスクがあるので直接の授乳は避けたほうが良いとされています。

母乳の安全性についてはまだ明らかではありませんが、産婦人科学会の「妊婦・産褥婦の新型コロナウイルスの感染予防対策について」(※4)では、⺟体の血液にウイルスが混ざっている可能性があるので、授乳は控えるようにと書かれています。解熱後3⽇までは感染⼒があると判断して、授乳は解熱後4日目から開始するよううながしています。

身近にできる予防法

新型コロナウイルスの予防法は、大人も子どもも変わりありません。しかし、子どもは大人に比べて自己管理がとても難しいですよね。まずは大人が見本になってマスクや手洗い・うがいをして、子どもがすすんで予防できるように声かけしていきましょう。

マスクをする

新型コロナウイルスの感染を防ぐために、マスクはとても有効な手段です。咳やくしゃみなどの飛沫感染を最小限に防ぐことができるでしょう。また、咳やくしゃみが出るときは、必ずマスクをつけるというマナーも大切です。

小さな子どもはマスクを嫌がるケースも少なくありません。子どものお気に入りの柄のガーゼを使用して、手作りマスクを作って楽しく予防に取り組んでも良いですね。

簡単・布マスクの作り方!平面も立体もプリーツも!手作りのコツ・ガーゼ生…

手洗いうがい

こまめな手洗いうがいは、新型コロナウイルス以外のウイルスを避けるためにも徹底したい予防法です。

手を洗うときは流水で手をよくすすぎ、指輪や時計をしている場合は取り外しましょう。その後、石鹸やハンドソープをしっかり泡立て、手のひらや手の甲、指の間、手首など、皆が触れやすい部分をきれいに洗います。

手をきれいに洗ったら、清潔で乾いたタオルで水分をしっかりとふき取ることも大切ですよ。

アルコール消毒

新型コロナウイルスにはアルコール成分が入ったスプレーやジェルの消毒薬が有効とされています。手洗いを済ませた後は、アルコール消毒しておくと安心でしょう。

あわせて、家具やドアノブなどみんなが触る場所をアルコールのウェットティッシュで清潔に保つことも感染の予防につながりますよ。

感染症状のある人との接触を避ける

新型コロナウイルスの感染経路は、現時点で咳やくしゃみなどによる飛沫感染(ひまつかんせん)と接触感染のふたつ考えられます。

多くの人が集う場所は、さまざまなウイルスが潜んでいる危険性があります。新型コロナウイルスが落ち着くまでは、できるだけ人込みは避けたほうが良さそうです。

親子で感染予防して発熱したら適切な対処をしよう

中国で発症が確認された新型コロナウイルスですが、今や世界中に広がりを見せています。日本も例外ではなく、国内の思わぬ地域からの発症報告がされています。

新型コロナウイルスに振り回されないためにも、まずは身近にできる予防を徹底して正しい知識を持つことも大切です。とくに子どもはママやパパがしっかりと様子を見てあげるようにしましょう。親子で元気に過ごすためにも、家族みんなが予防の意識を高められると良いですね。

※この記事は2020年2月時点の情報をもとに作成しています。

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