【新型コロナウイルス】妊娠中の対応策!日本産婦人科感染症学会がアドバイスを公開!

世界中に広がりを見せている新型コロナウイルス。どれだけの危険が潜んでいるかは未知数で、たくさんの方が不安に思われていることでしょう。なかでも妊娠中の方は胎児への影響も気になります。ここでは、日本産婦人科感染症学会が発表した「妊娠中、妊娠を希望されている方へ」のアドバイスから、予防策や正しい情報収集を紹介します。

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この記事の監修

藤東 淳也
産婦人科医
藤東 淳也

目次

  1. 新型コロナウイルスによる肺炎の感染とは
  2. 日本産婦人科感染症学会の注意喚起
  3. 新生児が新型ウイルスに感染
  4. 身近にできる予防法
  5. 正しい情報を得るには
  6. しっかりと予防してコロナウイルスの感染を避けよう
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新型コロナウイルスによる肺炎の感染とは

現在、世間を騒がせている新型コロナウイルスとはどのようなウイルスなのか、感染した場合にどのような症状を引き起こすのかは未知数なことが多く不安ですよね。コロナウイルスの発生源や特徴を確認しておきましょう。

湖北省武漢の「原因不明の肺炎」

新型コロナウイルスの発生源は、2019年12⽉30⽇に中国保健機関が公表した湖北省(こほくしょう)武漢(ぶかん)の「原因不明の肺炎」とされています。翌2020年1⽉7⽇には、その肺炎の原因が新種のコロナウイルス (2019-nCoV)と特定され、世間を震撼させました。

厚生労働省が発表する「新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について」(令和2年2月10日版)によると、コロナウイルス関連の肺炎と診断されている方は中国で40,171名と圧倒的に多く、次いで香港、タイなどの中国に近い国々でも徐々に増えてきています。

令和2年2月10日現在、日本国内でも26名(うち日本国籍ひとり)がコロナウイルスに感染していることを確認されています。

ヒトからヒトへ移ることを確認

厚生労働省が発行する「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)」では、ヒトからヒトへの感染が認められていると書かれています。しかし、現在は日本国内で流行が認められている状況ではないので、落ち着いて対処することが大切でしょう。

風邪やインフルエンザと同様に、手洗い・うがいを徹底して、適切にマスクを使用するなど、周囲への感染を防ぐマナーを大切にしてくださいね。

日本産婦人科感染症学会の注意喚起

令和2年2⽉1⽇に、⽇本産婦⼈科感染症学会が「新型コロナウイルス感染症について、妊娠中ならびに妊娠を希望される⽅へ」という文書を発行しました。(※)妊娠中や妊娠を希望されている方はコロナウイルスに感染することで、胎児への影響も気になりますよね。⽇本産婦⼈科感染症学会が発表したアドバイスを紹介します。

過去のウイルスに感染した場合の母体と胎児への影響

コロナウイルスとは別のウイルスになりますが、妊娠中にインフルエンザにかかると重症化しやすく、過去には症状が重篤となり死亡にいたるという例が報告されています。2016年には、母体がジカ熱(ジカウイルス感染症)にかかると、新生児にも小頭症(しょうとうしょう)など重篤な先天性障害の症例があります。

※小頭症…脳の発達がうまくいっていない状況で発症することが多い症例

心配されるコロナウイルスの妊婦への影響

現在のところ、新型コロナウイルスに感染した場合の妊婦の重症化や胎児障害の報告はありませんが、妊娠中の体調の変化などから気を付けておきたいことがあります。

妊娠中にコロナウイルスの特性とされる肺炎にかかると、横隔膜が持ち上がりうっ血する可能性が極めて高いといえるでしょう。そのため妊娠していないときに比べて症状が重くなる可能性があるので、このことを念頭に置いておくといざというときに対処しやすいといえます。

できるだけ重篤な症状を引き起こさないためにも、日ごろから感染の予防を徹底するようにと産婦人科感染症学会は注意喚起しています。

新生児が新型ウイルスに感染

2月6日、中国・湖北省武漢で、新生児が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたとのニュースが飛び交いました。感染していると思われる新生児は、生後30時間で行われた検査で新型コロナウイルスが判明しました。もともと母体で新型コロナウイルスの陽性反応が出ていたことから、胎児にも感染するリスクがある「母子垂直感染」の可能性があると報じられました。

しかし、母体が新型コロナウイルスに感染していたとしても新生児は陰性だったという症例も多く、必ずしも母体から感染するとはいえないようです。妊娠中の方にとっては不安をぬぐえないニュースかもしれませんが、必要以上に心配しすぎると母子ともにストレスがかかってしまいます。日ごろからウイルスを避けるようきちんと予防して、できるだけ安心して過ごせるよう心がけていけると良いですね。

身近にできる予防法

新型コロナウイルスの感染はとても恐ろしいものですが、事前にできる予防策はたくさんあります。できるだけ健康に過ごすためにも、基本的な予防策は徹底して行うようにすると良いですね。本人だけではなく、家族も同じように予防するよう協力してもらいましょう。

手洗い・うがい

こまめな手洗い・うがいは、新型コロナウイルス以外のウイルスを避けるためにも徹底したい予防法です。手を洗うときは指輪や時計などを外し、まずは流水で手をよくすすぎます。その後、石鹸やハンドソープをしっかり泡立て、手のひらや手の甲、指のあいだ、手首など、皆が触れやすい部分をきれいに洗いましょう。

手をきれいに洗ったら、清潔で乾いたタオルで水分をしっかりとふき取ることも大切ですよ。

アルコール消毒

コロナウイルスには、アルコールスプレーやアルコールジェルなどのアルコール消毒薬が有効とされています。手洗いを済ませた後はアルコールで手をきれいに消毒しておくと、より安心でしょう。

感染症状のある人との接触を避ける

新型コロナウイルスは、現時点では飛沫感染(ひまつかんせん)と接触感染のふたつが考えられています。外出時はできるだけマスクをして、他者からの感染を避けるようにしましょう。とくに人が集う場所にはさまざまなウイルスが潜んでいる可能性があるので、新型コロナウイルスが落ち着くまでは避けたほうが良さそうです。

あわせて、公共の場所、電車やバスのつり革、ドアノブ、スイッチなどを触る際も、できるだけこまめに手洗いうがいをして予防できると安心ですね。

正しい情報を得るには

新型のウイルスは専門家にも未知なことが多く、世間がパニックにおちいるケースも少なくありません。正確でない情報が回りやすいということも考慮して、正しい情報を得るように心がけましょう。

とくに、妊婦さんや赤ちゃん、小さな子ども、年配の方は、健康な成人よりも重症化しやすいケースもあります。正しい情報を信用のおける機関から得るように心がけてくださいね。

医療機関を受診して検査する

新型コロナウイルスに関わらず、発熱などがある場合は必ず医療機関を受診しましょう。「14日以内に湖北省への渡航歴がある方、あるいはこれらの方と接触された方」でない場合は、近くの医療機関の受診で大丈夫です。

保健所に相談する

もし、湖北省への渡航歴や感染が明らかな方との接触歴があり発熱や咳などの症状がある場合は、「帰国者・接触者外来」を設置している医療機関の受診が必要です。「帰国者・接触者相談センター」は、感染が疑われる方から電話で相談を受け、必要に応じて帰国者・接触者外来へ確実に受診できるよう調整する機関です。

該当する場合は、まず最寄りの保健所へ相談すると良いでしょう。「帰国者・接触者外来」は2月上旬を目処に各保健所に設置されるため、新型コロナウイルスに感染している可能性がある場合は、最寄りの保健所に相談してください。

【2020年2月19日追記情報】

令和2年2月18日に、厚生労働省「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)」が更新され、最寄りの保健所などに設置される「帰国者・接触者相談センター」情報が新しくなりました。

内容は以下の通りで、湖北省への渡航歴・感染者との接触の有無にかかわらず対象者はただちに相談するようすすめまれています。

妊娠中の方

・風邪の症状や37.5℃以上の発熱が2日以上続く場合
・強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある場合

【2020年5月9日追記】
2020年5月8日時点で、厚生労働省が発行する「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)」では下記のように変更されています。

妊娠中の方で
・ 息苦しさ(呼吸困難)、強いだるさ(倦怠感)、高熱等の強い症状のいずれかがある場合
・ 重症化しやすい方(※)で、発熱や咳などの比較的軽い風邪の症状がある場合

上記の症状がある場合、最寄りの保健所などに設置される「帰国者・接触者相談センター」等にお問い合わせください。

一般の方

・風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続く場合
・強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある場合
・高齢者、糖尿病、心不全、呼吸器疾患(慢性閉塞性肺疾患など)の基礎疾患がある方や透析を受けている方、免疫抑制剤や抗がん剤などを用いている方は、上記の症状が2日以上続く場合

【2020年5月9日追記】
※2020年5月8日、厚生労働省は新型コロナウイルス感染に関する相談・受診の目安について、「37.5度以上の発熱が4日以上続く」との表記を削除しました。息苦しさや強いだるさ、高熱のいずれかの症状などがあれば、保健所に設置された帰国者・接触者相談センターにすぐに相談するようにしましょう。

相談後に受診が必要な場合は、「帰国者・接触者外来」を設置している医療機関を案内されます。不安だからと複数の医療機関を受診するのは、さらなるウイルスの拡散につながる危険性があるので控えましょう。

また、現時点では新型コロナウイルス感染症以外の病気である方が圧倒的に多いといいます。風邪やインフルエンザが疑わしい場合は、かかりつけ医に相談するようにしましょう。

厚生労働省の一般電話相談窓口

現在、厚生労働省でも新型コロナウイルスに関する一般電話相談窓口を開設して、相談を受け付けています。ダイヤル間違いに注意し、質問したい内容をまとめて、マナーを守りながら不安を解決していけると良いですね。

厚生労働省の電話相談窓口 電話番号:0120-565653(フリーダイヤル)
受付時間/9:00~21:00(土日・祝日も実施)

しっかりと予防してコロナウイルスの感染を避けよう

新型コロナウイルスは、発見と同時に瞬く間に世界中に広がりを見せています。とくに妊娠中の方や小さな子どもを持つ方、高齢者の方などは重症化する可能性があることから、不安になるケースが多く見られます。しかし、基本的な予防をしっかりとすることで、感染リスクをおさえることができます。

日本産婦人科感染症学会や厚生労働省が注意をうながしているので、そちらの情報にも目を向けると良いでしょう。適切な相談窓口を利用したり医療機関を受診したりして、正しい情報を得ていくことも大切ですよ。

※この記事は2020年7月時点の情報をもとに作成しています。

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