小児科医直伝!子どもの病状を伝える「受診メモ」術【パパ小児科医コラムvol.14】

子どもを病院に連れていくときは、病状の経過や先生への質問事項をスムーズに伝えるための「受診メモ」の用意がおすすめです。パパ小児科医の加納友環(ぱぱしょー)先生に、子どもの受診時に医師に病状を伝える「受診メモ」の活用法について教えていただきました。先生直筆の具体的な「受診メモ」の書き方もご紹介します。

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この記事の監修

目次

  1. 受診メモとは?
  2. 受診メモがあると診察・診断がスムーズに
  3. 受診メモの書き方
  4. 受診メモは夫婦間の共有にも役立つ
  5. 受診メモを活用して診察に備えよう
  6. パパ小児科医(ぱぱしょー)先生の過去のコラム
  7. 著者:加納友環(ぱぱしょー)
  8. ぱぱしょー先生の出演する動画はこちら
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受診メモとは?

皆さんは診察室で医師と話をしているとき、緊張して言いたいことを伝えられなかったり、診察室から出たあとに「あ!あれ言い忘れた!」と思い出したりすることはありませんか。

これは私自身にもあることで、医師を目の前にすると緊張してうまくしゃべれなくなることは同業の医師でもありえることなのです。医師でない場合はなおさらでしょう。

そこで役立つのが「受診メモ」です。たとえばこんなものです。(事例は仮想のものです。赤文字は記載するときのポイントです。)

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時間を追って情報を整理することで、どういう状態なのか、何に困ってるのかが伝わりやすくなります。

受診メモの詳しい書き方については、後ほど解説します。

受診メモがあると診察・診断がスムーズに

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自分で症状を説明できない子どもにとっては、保護者からの情報が診察のカギを握っています。情報が整理されているとスムーズな診断につながりますよ。

診察がスムーズになると、たくさんの患者さんが来る病院では待ち時間の軽減にもつながり、各方面に良い影響をおよぼします。

先ほどの受診メモのサンプルはかなりまとまったものになっていますが、実際にはここまでまとまっていなくても大丈夫です。おおまかなことがわかれば、医師は質問をしながら情報をおぎなっていきます。

また、受診メモを書くことで客観的に病状を把握することもできます。過去の記事で、子どもがしばしば入院することを書きました。

子どもは肺炎や胃腸炎でしばしば入院するということを知っておこう【パパ小児科医コラムvol.12】
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メモを使うと、入院が必要となるほどの状態なのかも把握しやすくなります。

受診メモの書き方

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子どもが体調を崩したら、まずは発熱や咳、下痢などのメモの素材となる情報を書き留めていってください。何度か書くうちにだんだんと整理できるようになっていきますので、まずは書き始めてみましょう。

メモのコツは以下の通りです。症状以外にも普段と違う変化がある場合は、忘れずに記載しましょう。

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受診メモのコツ

・時間を追って、時系列に書くことを基本とする
・母乳・ミルクを飲んでいる場合は、いつもに比べて飲めているかが重要
・水分がとれているか、尿が出ているかが脱水の判断に重要
・発熱の経過は変化があったときに記載すれば良い。(1日数回程度で十分です。)細かく記載しなくてOK。
・下痢や嘔吐があれば1日のおよその回数を記載する
・他の病院を受診した場合は、検査の結果やそこでの診断、お薬の情報を記載する。
・保育園や幼稚園で流行している病気があれば、記載する。
・質問したいことや注意点(お薬のアレルギーなど)を記載しておく

受診メモはメモ帳でも良いですし、スマホの受診メモ専用アプリを利用しても構いません。小児科で配られることがある受診ノートなどでも良いでしょう。体調不良があれば、病院を受診する・しないにかかわらず、簡単にメモを残す習慣をつけていくと良いですね。

受診メモをつける際は、LINEを使う方法もあります。グループLINEを作って、熱や症状を記録していくのです。自動的に日付や時間が記録されますし、スマホで撮影した発疹や便の状態を記録するのにも便利です。

受診メモは夫婦間の共有にも役立つ

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受診メモは、夫婦間や祖父母との共有にも役立ちます。一般的に子どもの状態を一番把握しているのはママというケースが多いですが、いつでもママが小児科に連れていけるわけではありません。

小児科医からみると、ママ以外の人が付き添いの場合、情報量が少なくて困ることがあります。これらの受診メモをパパや祖父母と共有して皆が子どもの病状を把握すると、より良いホームケア、病院での診断治療につながると思います。

また、救急受診した場合など複数の医師にみてもらうこともあると思います。他の医師がどのような診療をして今に至ったのか、それを共有することも診断治療にとても重要です。

書いたメモは診察室で直接医師にわたすよりは、可能であれば受付の段階で先に渡しておくほうが良いでしょう。複数の人が見ることで情報の共有漏れも予防できますし、緊急に処置が必要な状態や、隔離が必要な状態などを把握してもらいやすくなります。

受診メモを活用して診察に備えよう

子どもを病院に連れて行くまではあんなに聞きたいことがあったのに、医師に伝えたいことを伝えることができず、モヤモヤとしたまま診察を終えることがあるかと思います。せっかく受診しているのですから、ぜひ受診メモを活用して、スッキリと疑問を解消して帰ってくださいね。

パパ小児科医(ぱぱしょー)先生の過去のコラム

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著者:加納友環(ぱぱしょー)

二児(2歳、4歳)の父で小児科専門医。

TwitterやInstagramを中心に子育て当事者の立場から、また医療者の立場から子育てに役立つ情報を発信しています。

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