【戌の日のお祝い】帯祝いとは?義父母の役割や服装・金額・お返しのマナー|体験談あり
「帯祝い」は、妊娠5ヶ月の戌の日に岩田帯(腹帯)を巻いて神社やお寺で安産を願う古くからのしきたりです。岩田帯は昔は妻の実家が贈るものでしたが、最近ではママが好きなのものを自身で買うことも多くなりました。ここでは義母の役割、参拝・食事など帯祝いの一般的な流れや服装などのマナー、のしや金額などお祝いの基本を解説します。
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目次
帯祝いとは?
帯祝いとは、妊娠5ヶ月の「戌の日」に妊婦さんが岩田帯(腹帯)を巻くお祝いの儀式です。犬は多産で昔から安産の象徴とされていたため、この日が選ばれたという説があります。腹帯を巻くことで、大きくなってくるお腹を支えたり、赤ちゃんの位置を安定させたりする意味もあったようですね。
帯祝いでは、ママやパパの両親も集まって神社やお寺で安産祈願をすることが一般的です。「帯祝い」という言葉の使われ方は幅が広く、身内から渡された「ご祝儀」のことを指すこともありますし、親族での食事会を指すこともあります。
地域や家庭によって帯祝いの流儀は異なり、二人目以降はお参りをしないこともあるようです。帯とともに紅白のお餅や赤飯を用意して、親戚や近所に配るケースもあります。最近では帯祝いをしないという家庭も増えているようですよ。
帯祝いは実家or義父母で役割が違う?
帯祝いに巻く「岩田帯」は、妊婦さんの実家が新しいものを用意し、それまでに子宝に恵まれた夫婦の妻が妊婦さんに巻いてあげるという流れが正式といわれています。しかし現代では義父母側が岩田帯を贈ることもありますし、ママが自身で用意する場合もあります。安産祈願する神社で購入するケースも多いようですね。
「岩田帯」は、かつては紅白の絹帯を用いていましたが、最近は「白木錦」が一般的です。神社で安産祈願するのはさらしタイプが多いですが、着用が楽なベルトタイプやガードルタイプの腹帯が最近は好まれる傾向にあるようです。
帯祝いは由緒ある儀式ですが、ママの体調次第では無理に行わなくても構いません。帯祝いをするときは、以下のようなことを十分に話し合いましょう。
・岩田帯をだれが準備するのか
・腹帯はどのようなタイプにするのか
・帯祝いをどこまで正式に行うのか
・帯祝いをいつ行うのか
家族だけではなく、ママの実家や義父母とも相談して決めると良いでしょう。
帯祝いの流れ
祈祷の有無、食事会の有無、腹帯の事前準備などは、各家庭の考え方や好みで異なります。ママの体調や家族の意向を考慮して、総合的に判断しましょう。
岩田帯を用意する
正式な流れでは、妊婦の実家から妊娠5ヶ月目の戌の日までに、岩田帯をお酒や鰹節などとともに送ります。ママが自分で用意しても良いですし、義父母からプレゼントしてもらっても良いでしょう。
神社で安産祈願を受ける場合、新品未使用のさらしタイプしか受け付けない場合もあります。事前に確認しておくと良いですよ。
安産祈願
妊娠5ヶ月の戌の日に、神社やお寺で安産祈願をしてもらいます。近所の神社でも十分ですが、全国的には、水天宮(東京)や中山寺(兵庫県)などが人気のようです。人気の神社は並ぶこともありますから注意しましょう。
安産祈願の際に、神社で岩田帯(腹帯)も祈祷してもらうのが一般的です。神社側で祈祷済みの腹帯を購入できるケースもあります。その後、祈祷した腹帯を妊婦さんに巻きます。昔からのしきたりでは、すでに子宝に恵まれた夫婦の妻に巻いてもらいます。実母や義母にお願いしても良いですね。
食事会
参拝の後、両家の親族と一緒に食事をしてお祝いをすることが多いようです。場所は高級店でなくても構わないですが、あまりカジュアルすぎないお店が好まれています。個室のほうがゆっくりと話ができるかもしれませんね。事前に予約しておくと良いでしょう。
筆者は妊娠時、実家が遠かったので、自宅に近い義父母と一緒に安産祈願をしました。「戌の日」にはこだわらず、パパが休める平日で、お天気の良い日を選びました。向かったのは義父母も安産祈願した鎌倉の「大巧寺(おんめさま)」です。まだ軽くつわりがあり、締め付けが嫌だったので、腹帯は腹巻きタイプの緩いものを事前に巻いていきました。
午前10時:鎌倉駅集合
午前11時:大巧寺参拝
午後12時:座敷のあるレストランで食事
その後、軽くカフェでお茶をして午後3時には解散しました。平日なので祈祷の列はなく、スムーズにいきました。鎌倉観光も兼ねていたので、良い気分転換になりましたよ。
【初穂料・服装・食事】帯祝いを行う場合のマナー
帯祝いの時期
正式には妊娠5ヶ月の戌の日に帯祝いを行いますが、現在は戌の日以外に行う人も多いようです。戌の日は1ヶ月に2~3日しかないので、全員の予定を合わせるのが難しいこともあるでしょう。また、人気の神社やお寺の場合、戌の日は混むことも考えられます。
予定を立てるのであれば、体調が安定している時期でお腹が大きくなってくる妊娠5ヶ月~6ヶ月ぐらいがおすすめです。いつ帯祝いを行うのかは、ママの体調や、一緒に行くパパや相手の状況によって決めると良いでしょう。
帯祝いの初穂料
安産祈願の初穂料は5,000〜10,000円ぐらいが相場です。神社やお寺によっては金額が決まっていることもあるので、事前に電話やホームページなどで確認しておきましょう。
のし袋は紅白蝶結びの水引を用意しましょう。お札をのし袋に入れて、神社では「初穂料」、お寺では「御布施」と書き、下に姓か夫婦連名で名前を書くのが一般的です。神社によってはのし袋が必要ない場合もあります。
帯祝いの服装
留袖やフォーマルドレスを着る必要はありませんが、カジュアル過ぎる服装は避けたほうが良いでしょう。露出が高いものや、ジャージ、ジーンズなどは止めたほうが無難です。きちんと感があって、動きやすい服装が理想ですね。靴はヒールがなく、歩きやすいものを選びましょう。
帯祝いの食事会
参拝後の食事会をどこで行うのかについては、これといった決まりはありません。ホテルや料亭、レストランなど家族で話し合って決めると良いでしょう。個室を予約しておけば、周りに気兼ねなく話ができますね。
食事代を誰が支払うかも、各家庭で異なります。食事の後でもめないように、先に決めておきましょう。事前にご祝儀をいただいているのであれば、そのお返しとして食事に招待する形を取るのもスマートな方法です。
神社から遠い店や、段差が激しい店、喫煙可能な店は避けたほうが良いでしょう。妊婦さんに配慮した場所を選ぶと良いですよ。
【のし・金額・お返し】帯祝いを贈る場合のマナー
お祝いを贈る時期
帯祝いを贈るときは、妊娠5ヶ月の戌の日の半月前から、当日までに渡すと良いでしょう。妊娠5ヶ月の戌の日以外でも、家族で食事会などを行う予定があるときは、その日に渡して構いません。
のし袋・表書き
のし袋は紅白蝶結びの水引を選びましょう。表書きは「御祝」「御帯祝」「寿」と書くのが一般的です。親から娘へ、帯そのものを送る場合も紅白蝶結びの水引をかけ、「岩田帯」「祝い帯」と表書きにします。
金額の相場
贈る金額の目安は、実両親や義父母などの親族は5,000円~10,000円とされています。「帯祝い」は基本的に身内のみで行うのが一般的です。親戚や友人などが贈る場合は3,000円~10,000円が相場とされています。
内祝い(お返し)
帯祝いでは、基本的に内祝いは不要とされています。口頭で丁寧にお礼を伝えたり、手紙を送ったりしても良いでしょう。地域によっては、お返しとして赤飯や砂糖、お餅などを配ることもあります。友人や知人には、いただいた金額の5分の1から3分の1程度の品を贈ると良いでしょう。
正式な帯祝いでなくても、みんなで楽しむことが一番!
昔から伝わる「帯祝い」の儀式ですが、「絶対にこうしなければいけない」という決まりはありません。最近は、夫婦だけで帯祝いのお参りをする人たちも増えました。ママの体調を第一に考え、夫婦が納得できる楽しい行事にすることが大切ですよ。帯祝いが妊娠中の素敵な思い出になると良いですね。
※この記事は2022年11月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。