妊娠中期から確認できる胎動、4・5・6・7ヶ月に感じる胎動の特徴

お腹の中の赤ちゃんの「胎動」を初めて感じると、喜びと感動で胸がいっぱいになりますね。今までエコーでしか見られなかった赤ちゃんの動きが感じられるのは、嬉しいものです。妊娠中の今しか感じられない、神秘的な経験でもあります。ここでは、妊娠中期から確認できる胎動、胎動の位置、時期による違いはあるのかなどについて解説します。

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この記事の監修

藤東 淳也
産婦人科医
藤東 淳也

目次

  1. 胎動について
  2. 妊娠中期はいつからいつまで?
  3. 妊娠中期(5・6・7ヶ月)に感じる胎動
  4. 妊娠中期の胎動に関する筆者の体験
  5. 胎動は赤ちゃんとのコミュニケーション
  6. あわせて読みたい

胎動について

胎動を感じる時期

胎動を初めて感じる時期には個人差がありますが、一般的には妊娠20週前後の妊娠中期になります。早い方だと妊娠16週頃、遅い方だと妊娠22~23週頃の場合もあります。胎動の早い遅いでは、胎児の成長や出産に何らかの影響が出るということはありません。赤ちゃんの小さな動きをママが察知できるかどうかは、体型やお腹の皮膚の厚さ、また体質にも関係しています。

胎動とは、どんなもの?

ママが胎動を認識する何週間も前から、赤ちゃんは小さいながらも動き始めています。妊娠8週頃には胎児の脳や筋肉、神経系統が発達するので、赤ちゃんは身体や手足を自発的に動かせるようです。ただ、胎児の手足はまだ小さく、子宮壁に当たることはないので、ママが胎動を感じるのはまだ先です。

胎動の感じ方には個人差があり、腸の動きと間違えるなど、お腹の中の動きが胎動だと認識できないことも多々あります。妊娠24週頃を過ぎても胎動をまったく感じられず心配な方は、妊婦健診時に医師に相談してみましょう。超音波検査などで赤ちゃんが元気かどうかわかれば、安心して胎動を待つことができますね。

妊娠中期はいつからいつまで?

妊娠5ヶ月の16週0日から妊娠7ヶ月の27週6日までを妊娠中期と言います。いわゆる安定期といわれる時期で、つわりやお腹の張り、頭痛、貧血などの症状が妊娠初期に比べて楽になってきます。赤ちゃんも成長し、活動が活発になりますよ。

妊娠中期(5・6・7ヶ月)に感じる胎動

5ヶ月(妊娠16週~19週)に感じる胎動と特徴、赤ちゃんの状態

早い方や経産婦の方は、妊娠16週頃から胎動を感じることがあります。妊娠5ヶ月(16~19週目)頃は、赤ちゃんはまだ小さく、子宮の中では自由に動けるスペースがあるので、お腹のいろいろな場所で胎動を感じることができます。週数が進むと赤ちゃんの頭は下になることが多くなり、妊娠後期ではお腹の上あたりで胎動を感じることが多いようです。

6ヶ月(妊娠20週~23週)に感じる胎動と特徴、赤ちゃんの状態

妊娠20週以降になると、初産婦の方でも胎動を感じ始めるようになります。胎動の位置は、だいたいおへそから上の胃のあたりで、赤ちゃんがもぞもぞと動いているような感じがすることが多いようです。

胎動は、赤ちゃんが手や足をぐーっと伸ばしたり曲げたりすることでママに伝わります。しかし、赤ちゃんはまだお腹の中でぐるぐる回っており、子宮の中の同じ場所にいるわけではないので、胎動を感じる位置は決まっていません。赤ちゃんが楽な姿勢や、お気に入りの動きがあれば、同じ位置の胎動が多くなります。

また、膀胱や肛門あたりでもぞもぞとしたり、ぎゅうっと押されたりするといった胎動を感じる方もいます。下の方で感じる胎動は逆子の場合があるといわれていますが、逆子は出産までに直れば問題なく、6ヶ月頃の逆子は心配いりません。赤ちゃんはくるくる回っているので、自然に逆子が直る場合がほとんどです。

7ヶ月(妊娠24週~27週)に感じる胎動と特徴、赤ちゃんの状態

赤ちゃんの身体が徐々に大きくなるのに伴い、胎動は激しくなります。妊娠7ヶ月頃は、赤ちゃんの脳や脊髄が発達し始める時期です。胎動を感じることができたら、ぜひ赤ちゃんとコミュニケーションをとりましょう。

胎動を感じたときに、お腹を軽くポンッと叩くことを繰り返してみてください。そのうちにママがお腹をポンッと叩くと、赤ちゃんは叩かれた場所を叩き返したり、キックしたりして返事を返してくるようになりますよ。また、お腹を2回叩くと赤ちゃんも2回叩き返すなどの数をあわせた返事をすることもあります。

妊娠中期の胎動に関する筆者の体験

筆者は双子を妊娠しているので、胎動もふたり分でした。スペースや体制、性格にも差があるのか、胎動もそれぞれ違います。

1人目は頭が下で、ずっと右脇腹を蹴っています。ご飯を食べたり、お風呂に入るのが好きなようで、そのときはかなり活発に蹴ってくれます。2人目は夜型なのか、夕食あたりから活発になります。昼間はあまりにも動かなくてちょっと心配になったりもしますが、夜はよく動きます。逆子なので下腹のあたりを蹴ってくれます。

同じお腹の中でも胎動には差があるので、あまり気にしすぎず、赤ちゃんたちの個性を楽しみながら胎動を感じられると良いですね。

胎動は赤ちゃんとのコミュニケーション

自分のお腹の中の赤ちゃんのことを考えると、嬉しい反面、心配なこともたくさんあります。しかし、赤ちゃんはママたちが思っている以上に強いです。胎動が少なかったり、激しすぎたりしてもあまり心配しすぎず、リラックスして赤ちゃんの動きを楽しみましょう。ただし、胎動が減った、まったくないなどの異常や何か心配なことがあるときは、いつでも主治医に相談してくださいね。

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