【産婦人科医監修】妊娠月数別で解説!胎動はいつから始まる?胎動が弱い・少ない・感じない原因は?注意点と対処法
妊娠中はお腹の赤ちゃんが動くと、元気に育っていると思い、ママも安心しますよね。しかし、弱いときや感じないときは、赤ちゃんがきちんと育っているのか不安になることもあるかもしれません。なぜ胎動がある日とない日があるのでしょうか。ここでは、妊娠月数別の胎動が弱い・胎動を感じない原因と対処法について解説します。
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目次
胎動(たいどう)とは?
胎動を感じ始める時期には個人差がありますが、だいたい妊娠20週目頃の妊娠中期に胎動を感じ始める方が多いです。早い人では妊娠16週頃、遅い方では妊娠22~23週目で感じ始めます。しかし、胎動の感じ方は個人差があり、痛いくらいに胎動を感じる人もいれば、胎動を弱いと感じる人もいます。
胎動の多くは、赤ちゃんが手足を動かすことで感じられるものです。子宮内では赤ちゃんがぐるぐる回っているため、胎動の感じる位置は一定ではなく、お腹がゴロゴロするだけで胎動だと気付かない妊婦さんもいます。
【妊娠月数別】胎動が弱い・少ない・感じない原因
妊娠5ヶ月~6ヶ月
妊娠5ヶ月~6ヶ月の胎動の感じ方は、お腹にガスがたまっていると勘違いするようなポコポコっとした弱い振動です。赤ちゃんが大きくなると胎動の感じ方も強まりますが、ママの体形によっては胎動が弱いと感じる場合もあります。
つまり、痩せている人より、脂肪があって太っている人のほうが胎動を感じにくいということになるのです。子宮の大きさや赤ちゃんの向きによっても胎動の強さは異なるので、胎動が弱いと感じても、そこまで心配する必要はありません。
妊娠7ヶ月~8ヶ月
妊娠7ヶ月~8ヶ月頃の赤ちゃんは、ほとんど眠ったり起きたりを繰り返しています。20~30分おきに繰り返しているため、寝ているときにはほとんど胎動は感じられません。
また、胎動は、手足の曲げ伸ばしといった大きな動きだけではありません。小刻みにしゃっくりのような動きをしているとき、羊水を飲んでいるときや目や口を動かしているときは、動きが小さくなるため胎動が弱いと感じます。
妊娠9ヶ月~臨月
胎動を感じるピークは妊娠25~30週目頃といわれており、そこからは胎動もどんどん落ち着いていきます。妊娠9ヶ月~臨月では、出産に向けて赤ちゃんもどんどん下に降りてくるため、骨盤に頭がすっぽりとはまり、赤ちゃんは身動きが取れなくなってきます。
また、大きなお腹の中で赤ちゃんも大きく成長しているので、今までのように子宮内をグルグル動き回ることもできなくなります。そのため、胎動は徐々に弱く感じるようになり、出産が近づいているサインにもつながります。
胎動カウントがおすすめ
胎動カウントとは
胎動カウントとは、簡単に言うと、赤ちゃんがお腹の中で元気でいるかチェックする方法です。胎動が弱いと不安なママは、胎動を数えることで赤ちゃんがどれだけ動いているか改めて確認できるため、ママ自身も精神的に安心できるきっかけになります。胎動が弱いと心配な場合は、胎動カウントを活用しましょう。
胎動カウントのやり方
胎動カウントのやり方はいくつかありますが、10カウント法といって、胎動を10回感じるまでにかかる時間を調べるものが簡単です。身体を横にしたり楽な体勢になったりして、リラックスした状態で胎動をカウントします。
最初に感じた胎動を1回目として、時間を計測していきます。1時間以内に10回胎動を感じるのが目安となるのですが、赤ちゃんが寝ているときは胎動を感じられないため、胎動を感じない時間帯があることは問題ではありません。また、1日の中で胎動が多い時間帯があり、赤ちゃんによって違います。
胎動が弱い・少ない・感じないときの対処法
リラックスする
ママや赤ちゃんの体勢によって、胎動が弱い、胎動を感じないという場合もあります。身体を横にしてママが楽な体勢になったり、お風呂に入ってリラックスしたりすることで気持ちに余裕ができ、ゆっくり胎動を観察することができます。まずは、ママ自身がリラックスした優しい気持ちでいられると良いですね。
寝返りをする
ママの身体の動きや体勢によって、赤ちゃんの動きも変わってきます。横になって寝返りをうつことで赤ちゃんの動きが活発になり、胎動を感じやすくなる場合もあります。
寝返り以外にも、立ち上がったり身体を起こす動きをしたりすることで、赤ちゃんの動きにも変化があらわれます。このとき注意したいのが、あくまでもゆっくりとした身体の負担にならない動きをすることです。激しく動くことは避けましょう。
お腹をさする
お腹を優しくさすってマッサージしてあげると、赤ちゃんもお腹からママの体温を感じて反応してくれることもあります。このとき強くお腹をさするのではなく、優しく撫でるようにマッサージしましょう。お腹をさするときに「聞こえますか」などと話しかけてあげることも、赤ちゃんが反応してくれるポイントになります。
張りや痛みを感じる場合は受診
胎動が弱い、もしくは胎動を感じず、お腹に張りや痛みを伴うときは、切迫早産や切迫流産のおそれがあります。赤ちゃんの命にかかわることもあるため、早急にかかりつけの病院を受診しましょう。
胎動の強い弱い、感じ方には個人差が大きい
心配のし過ぎに注意
胎動の強さや弱さといった感じ方には個人差があり、ひとり目は胎動が強かったのにふたり目以降は胎動が弱いという場合や、経産婦のほうが胎動を早く感じるなどといった声もあります。妊婦さんは胎動の有無や強弱で赤ちゃんが正常に育っているのか神経質になってしまうかもしれませんが、あまり心配し過ぎず、ゆっくりと赤ちゃんの成長を感じてあげるのも大切です。
いつもと違うと感じたら注意深く観察
胎動の感じ方は人それぞれなので、胎動が弱いと「胎動がない」と思うことがあるかもしれません。胎動は常に一定ではないため、胎動がある日とない日の差を感じることもあるでしょう。
しかし、明らかに前日までの胎動の回数より減っている場合や、胎動カウントで1時間以上胎動を感じない場合、または10回胎動をカウントするまでに2時間以上かかる場合など、今までと胎動の感じ方が違う場合には、早めにかかりつけに相談しましょう。胎盤早期剥離などにより、赤ちゃんの状態が良くない可能性があります。
胎動に関する体験談
筆者はふたり子どもがいますが、ふたりともしっかり胎動を感じていたと思います。よく写真でママのお腹に赤ちゃんの足がくっきり写っていることがありますが、そこまで赤ちゃんの形を確認できることはありませんでした。
しかし、妊娠中期に入ってからはグリグリやグニャリといった感じで、ゆっくり赤ちゃんが身体を動かしている感覚が胎動でしっかり伝わってきました。臨月に入ってからもふたりとも胎動は感じていましたが、出産間近になると赤ちゃんも動きにくいのか、激しい動きはなかったように感じます。
胎動で赤ちゃんとコミュニケーションをとろう
胎動は赤ちゃんからのサインでもあり、赤ちゃんとコミュニケーションをとれる大切な機会です。ママだけでなくパパも参加して赤ちゃんに話しかけたり、お腹を蹴ってきたらポンッと優しく押し返したりしてみることで、赤ちゃんの反応を楽しむこともできます。
マタニティライフはあっという間に過ぎてしまう貴重な時間です。生まれてくる赤ちゃんがどんな顔なのか、どんな性格になるのか楽しみに待ちながら、胎動を通じて夫婦で赤ちゃんとコミュニケーションをとってみましょう。
※この記事は2024年4月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。