胎動が激しい・痛いときはどうする?性別や性格の違い、障害の有無などが影響する?
お腹の赤ちゃんをダイレクトに感じる、胎動が確認できると嬉しいですよね。胎動の感じ方には個人差があります。「胎動が激しいのは異常なのでは」と赤ちゃんの様子が心配にもなるママもいるでしょう。胎動で下腹部に痛みを感じる人もいます。胎動が激しい・痛い場合の原因や対処法、性別・障害の有無などで胎動に違いがあるのかを解説します。
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目次
胎動の感じ方には個人差がある
胎動とは
胎動とは、妊娠中にお腹の中で赤ちゃんが動くことで子宮の壁に頭や手足などが当たることで妊婦さんが感じる動きを指します。一般的には妊娠20週(妊娠6ヶ月)頃から胎動を感じるようになります。経産婦の場合、妊娠16週(妊娠5ヶ月)頃で胎動を感じる人もいます。
胎動の感じ方
胎動の感じ方は、人それぞれ違うものです。「肋骨や脇腹を強く押される」「引っ張られるような痛みを感じる」「くすぐられているような感じがする」といった感想の人もいます。なかには激しい胎動が気になって眠れない人や胎動で下腹部・横腹が痛いという人もいるようです。
それぞれの感じ方による部分も大きいため、「この胎動は大丈夫なのだろうか」と不安になる妊婦さんは少なくありません。胎動に関してはさまざまな噂がありますが、自己判断せず疑問点や不安があれば、かかりつけの産婦人科医に相談しましょう。
胎動をしっかりと感じ始めたのは、妊娠中期の7ヶ月ごろです。当初は「おへそのあたりでくねくね動いているな」といった感覚でしたが、次第にはっきりと動いている様子がわかるようになりました。
臨月が近づくにつれて、激しい胎動でこちらが驚くほどになりました。急にボコっと動くので仕事中にびくっとしてしまったことが何回かあります。妊娠9ヶ月ごろには脇腹が痛むほど激しい胎動を感じていましたが、元気な証拠だなと思って過ごしていました。
胎動が激しい原因は何?
お腹が大きくなるにつれて激しくなってくる胎動に、お腹の中で何が起こっているのかと心配になることがあります。なぜ胎動が激しくなるのでしょうか。
胎動が激しい=赤ちゃんが苦しいわけではない
胎動が激しくなってくると、赤ちゃんが苦しくてもがいてるのかもしれないと心配するママも多くいるようですが、赤ちゃんは苦しいわけではありません。胎動が激しいのは、赤ちゃんがお腹の中で元気に育っているという証拠なので安心してください。
ただし、痛いほど激しい胎動を感じていた直後に突然胎動がなくなってしまった場合や、徐々にでも明らかに胎動が減ってきた場合には注意が必要です。少し待ってまた元通りに胎動があれば、赤ちゃんは寝ていただけかもしれません。しばらく胎動を感じられなくなったときは、赤ちゃんに何らかの異常が起こっている可能性もあるので、産婦人科に連絡し受診するようにしましょう。
赤ちゃんが成長したから
胎動は、赤ちゃんの筋力や心臓などの循環器系の発達により強くなるようです。痛いくらいの胎動を感じるということは、それだけ赤ちゃんの筋力や循環器系が発達している証拠といえそうですね。
また臨月が近づくにつれて、お腹の中で赤ちゃんは大きく育っていきます。大きく成長した分、赤ちゃんの動きもダイナミックになります。このため、臨月のころに胎動が激しい・痛いと感じる妊婦さんは少なくありません。
赤ちゃんの動きが多様になったから
妊娠後期になると、赤ちゃんの動きもダイナミックになってきます。手足を大きく伸ばして蹴ってきたり、身体をぐるんぐるん回転させてみたりするなど、赤ちゃんの動きの多様化により痛いくらいの胎動を感じることになるようです。
また、赤ちゃんとママをつないでいるへその緒やママの胃腸や膀胱の動きが、赤ちゃんのおもちゃになっているということもあるそうですよ。赤ちゃんはお腹の中で手に届くものすべてに興味をもち、きっと遊んでいるのでしょう。
胎動の強さで性別の違いや性格・障害がわかる?
胎動の強さでその子の性別や性格、また障害についてわかるなど胎動に関する噂がいくつかあります。本当に胎動で性別や障害などがわかるのでしょうか。
胎動が激しいと男の子、控え目なら女の子?
「胎動が激しいと男の子」「胎動が控え目ならば女の子」という噂は、比較的有名な話かもしれません。胎動が激しいと女の子というように性別が逆になっている説を聞いたことがある人もいるかもしれません。激しい胎動で性別がわかるという話には、医学的な根拠は今のところありません。
一般的に男の子は元気でやんちゃ、女の子は控え目でおしとやかというイメージから、性別による胎動の強さに違いがあるという噂が広まっていると考えられます。性別と同じように性格に関しても、「胎動が激しいとおてんば」「胎動が弱いとおとなしい」とは限りません。
胎動が激しい・弱いとダウン症・発達障害の可能性がある?
「胎動が弱いとダウン症の可能性がある」「胎動が激しいと発達障害(自閉症やADHDなど)になる」という噂もあるようです。もちろん胎動で障害や病気の可能性がわかるという医学的な根拠はありません。
ダウン症の特徴のひとつに「筋力が弱い」というのがあるので、その特徴から広まった噂なのではないかという意見があるようです。発達障害の可能性に関しても、胎動の激しさからADHD(注意欠陥多動性障害)の多動性を連想して広まった噂かもしれません。
当然ながら、ともに胎動の特徴から判断できるものではありません。疑問や不安があれば、自己判断せず医師に相談しましょう。
妊娠期間別・胎動の感じ方
妊娠5ヶ月~妊娠6ヶ月
胎動は一般的に、妊娠5ヶ月~6ヶ月のあいだに感じ始めることが多いようです。初産婦よりも経産婦の方が早い時期に胎動を感じる傾向にあります。初産婦は、胎動がどんなものなのか未経験のため、胎動が始まっていてもわかりにくいようです。一方、経産婦は胎動を経験しているため、早めに気付くことができます。
妊娠5ヶ月~6ヶ月の胎動は「これが胎動なのかな」というぐらいのかすかな動きで、最初はガスがお腹の中でポコポコしているような感覚です。次第にぐにょぐにょと動く感覚に変わり、「胎動だ」と自信をもって言えるようになります。
妊娠7ヶ月~妊娠8ヶ月
妊娠7ヶ月~8ヶ月頃になると、胎動はどんどん強くなってきます。妊娠8ヶ月になると赤ちゃんの骨格はほぼ完成しているので、筋力の発達とともに神経の働きも活発になるようです。赤ちゃんは自分の身体を動かしたいようにコントロールするようになり、胎動はどんどん激しくなります。
また、妊娠7ヶ月~8ヶ月頃は羊水も一番多い時期なので、赤ちゃんは自由にお腹の中を動き回れるようになります。夜になってゆっくり寝たいと思っても、胎動が激しくなると、なかなか寝つけない日があるかもしれません。
妊娠9ヶ月~臨月
出産間近となった妊娠9ヶ月~臨月の胎動を「痛み」として感じる人も多いです。9ヶ月になると、赤ちゃんの位置がおおよそ決まってくるので、ほとんどの赤ちゃんは頭を下にした状態で丸まっています。赤ちゃんの身体が大きくなってくると、お腹の中で自由にぐるぐる動き回るというわけにはいきません。
しかし、胎動が感じられなくなるわけではありません。この時期には、赤ちゃんの手足がお腹の中で動くと、お腹の外から赤ちゃんの手や足の形が見えるという体験をする方もいます。子宮の中で赤ちゃんがぎゅうぎゅうに詰まっているような状態なので、少しの動きでも胎動として感じ取りやすくなるのです。
また、臨月になると赤ちゃんの力も強くなってくるため、赤ちゃんが激しく動くと、お腹の中を蹴られているような感覚になり、胎動が痛いと感じるようになります。主に下腹部や脇腹(横腹)、肋骨・あばらに痛みを感じる人が多いようです。痛みの程度も個人差があり、キリキリ痛むという人もいれば眠れないほど胎動の痛みを感じる人もいます。
胎動が激しいときの対処法
赤ちゃんに話しかけてみる
お腹の中で激しく動き回っている赤ちゃんを落ち着かせるため、ママが優しく話しかけてみるのはいかがでしょうか。赤ちゃんは、7ヶ月頃からお腹の外の音が聞こえているといわれています。お腹をさすりながら「そんなに蹴ったらママ痛いよ」と声に出して話しかけてみましょう。
ママの声は身近でよく聞いている声なので、赤ちゃんにとってはとても落ち着く音です。ママの声が聞こえれば、言葉を理解できなくても動きを止めて語りかけに耳を傾けてくれるかもしれません。子守唄を歌うのもおすすめです。
ゆったりした音楽を聞く
激しい胎動を落ち着かせるための方法として、心地の良い音楽を聴くのも良いでしょう。ママの好きな音楽をかけながらママがリラックスすれば、それが赤ちゃんにも伝わり、赤ちゃんもきっと激しい動きを止めてリラックスしてくれるかもしれませんね。赤ちゃんと一緒にゆったりと音楽鑑賞を楽しんでみてはいかがでしょうか。
抱き枕
胎動が激しいと感じるのは、夜や朝などママが横になっているときが多いようです。就寝前のリラックスしている状態のときに強い胎動を感じると、なかなか眠れないかもしれません。よく眠れない日が続くと妊婦さんのストレスになり、イライラしてしまうかもしれません。そんなときは抱き枕を使って、楽な体勢で寝てみましょう。
抱き枕を使えば、血流がさまたげられることなく楽な姿勢で寝ることができます。痛いと感じるほどの胎動も、リラックスした状態であれば感じ方が変わるかもしれません。妊婦さんには「シムスの体位」と呼ばれる寝方がおすすめですよ。
キックゲームなどで胎動を楽しむ
胎動が激しい・痛い場合、お腹の赤ちゃんの様子が心配になってしまう人もいますよね。元気な赤ちゃんの証拠でもある「激しい胎動」を過度に心配する必要はありません。キックゲームなどで、お腹の赤ちゃんと一緒に胎動を楽しむのはいかがでしょうか。
キックゲームにはさまざまな方法があり、明確なルールはありません。赤ちゃんがキックしてきたら、胎動を感じた部分を中心に優しくトントンと叩いてみましょう。タイミングが合えば、トントンと叩いたところをキックしてくれるかもしれませんよ。
胎動が激しく食事ができないとき
一度にたくさん食べない
妊娠後期になると、大きくなった赤ちゃんに胃を押されて食欲がなくなってくる人もいます。そんなときに激しい胎動で胃を蹴られると、余計に食欲がなくなってしまいますね。気持ち悪いと感じる人もいるでしょう。
胎動が激しくて食事ができないときは、まずは一度にたくさん食べないことが大切です。1日の食事を6回くらいに小分けにして食べてみてはいかがでしょうか。胎動の激しくないときを狙って食べるのも良いですね。パンやおにぎりなどを用意しておくと、いつでも気軽に食べられるのでおすすめです。
消化の良いものを食べる
大きくなった赤ちゃんによって胃が圧迫されると、胃もたれを起こしてしまうこともあります。胎動が激しくて余計に胃に負担をかけてしまうときは、消化の良いものを食べるようにしてみましょう。黄体ホルモンの影響で胃の消化機能が低下しているので、消化に時間がかかることもあります。一度食事内容を見直してみましょう。
胎動が激しく尿漏れするとき
激しい胎動で、尿漏れを経験するママも多いようです。妊娠後期は、大きくなった子宮により尿道や膀胱が圧迫され、普段よりトイレが近くなる傾向があります。また、尿道を締める力が伝わりにくくなるので、くしゃみなどで少しお腹に力が入っただけでも、尿漏れしてしまうことになりかねません。
膀胱が圧迫されているのに加え、胎動の刺激により尿漏れしてしまうことが増えるとなると、何か対策をしたいですよね。尿漏れの悩みや不快感から解放されるためにも、尿漏れパッドを利用してみてはいかがでしょうか。初めは抵抗がある人もいるかもしれませんが、生理用ナプキンの感覚で使ってみてください。まずは尿漏れの不安を解消することが大切です。
その他の尿漏れ対策として、骨盤周りの体操をしてみましょう。骨盤低筋を鍛えることは、尿漏れを防ぐ効果が期待できます。骨盤体操のやり方は、とても簡単です。膀胱付近を意識してグッと力を入れ、10秒ほどそのままの状態でいるだけです。体操は気がついたときに、無理のない回数で行ってみましょう。産後の尿漏れ対策にもなりますのでお試しください。
アンケート:胎動が原因で尿漏れを起こしたことはありますか?
ままのてユーザー123人にアンケートをとったところ、激しい胎動が原因で尿漏れをしたという人は20.5%、しなかったという人は79.5%でした。
調査の結果を見てみると、10人中約8人の人は胎動による尿漏れはしていないという結果でした。しかし、妊娠後期になってお腹の赤ちゃんも大きくなり、尿道や膀胱が圧迫されトイレが近くなるのは事実です。胎動の刺激によって、尿漏れを感じることも少なくありません。万が一、尿漏れしてしまっても恥ずかしがることはありません。骨盤周りの体操をするなどの対策をして、この時期を乗り切りましょう。
筆者の激しい胎動に関する体験談
筆者は2児の母ですが、胎動を初めて感じたときの感動は今でも覚えています。第一子は男の子、そして第二子は女の子でしたが、どちらも同じように元気にお腹の中を動き回っていました。妊娠後期になるとやはり胎動を痛みとして感じるようにもなりました。
思わず「いたっ」と声が出てしまうほどの痛みを感じたこともあります。お腹の外からでもわかるくらいに、赤ちゃんの肘なのか膝なのかかかとなのか、出っ張っているのを確認できるほど強く押しつけられている感じでした。筆者は、このころから胎動の痛みはありましたが、赤ちゃんとのコミュニケーションを楽しむことにしたのです。
出っ張っている部分を「トントン」と優しく叩いてみるとひっこめる、またぐにゅっと出っ張ってくると「トントン」と叩いてみる…。それを繰り返し、赤ちゃんとお腹の中と外で遊んでみました。生まれてくる前から遊ぶことができたのは、胎動の痛みを忘れられるほど楽しいものでしたよ。
今しか経験できない胎動を思いっきり楽しんで
胎動は、赤ちゃんがお腹の中にいるということを体感することができるだけでなく、赤ちゃんが問題なく元気に育っている証拠でもあります。「男の子だから」「女の子だから」といった性別の違いや性格の違い、障害の可能性の有無などで胎動の特徴が異なることはありません。このため、必要以上に不安を抱えることはないでしょう。
臨月に近くなるにつれて胎動が痛みとして感じるようになるのはママにとって大変なことですが、赤ちゃんが力強く、いろいろなことができるようになっているという証で喜ぶべきことです。胎動を痛みとして感じる時期には、赤ちゃんの耳も発達しています。声を掛けたり外から間接的に触れてみたりしながら、今しか経験できない胎動を思いっきり楽しんでくださいね。