【産婦人科医監修】妊娠8ヶ月の妊婦さんの症状と気をつけたいこと!赤ちゃんの様子は?
妊娠8ヶ月とは、妊娠28~31週までのことを指しています。妊娠8ヶ月から出産までを妊娠後期といい、いよいよ出産まで目前となってきました。赤ちゃんの体重はさらに増え、お腹が張る時間も増えてきます。今回は、妊娠8ヶ月の妊婦さんが気をつけたいことと、お腹の赤ちゃんの様子について産婦人科医監修で解説します。
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この記事の監修
目次
妊娠8ヶ月とは?
睡眠不足になりやすい
妊娠8ヶ月とは妊娠28~31週までをいい、いよいよ妊娠後期に突入します。お腹はもうぱんぱんに大きくなっており、膨らんだお腹が膀胱(ぼうこう)を圧迫することでトイレが近くなり頻尿になることもあります。
また、激しい胎動に目が覚めてしまうこともあるため、寝不足になってしまう妊婦さんもいます。万一、寝不足となってしまった場合は、次の日のお昼や休日にゆっくり眠り睡眠時間を補うようにするのが良いでしょう。
入院グッズや赤ちゃんグッズの準備
妊娠8ヶ月になると、大きくなったお腹で外に出歩くのも大変になってきます。体調をみながら調子の良いときに、入院に必要なものや赤ちゃんグッズなどを準備しておくと良いでしょう。病院によって入院の際に必要なものが異なるため、事前に確認しておくと安心です。
▼妊娠8ヶ月を週数(妊娠28~31週)で詳しく見る!
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妊娠8ヶ月の妊婦さんに起こる症状とは?
お腹が頻繁に張るようになる
妊娠8ヶ月は、頻繁にお腹が張るようになります。お腹の張りとは、子宮の収縮によりお腹が硬くなった状態のことをいいます。これは、お腹の赤ちゃんが急激に成長し、子宮も大きくなるために起こります。お腹が張ってきた場合は、妊婦さんが一番楽と感じる体勢で張りが落ち着くまで身体を休めるようにしましょう。
便秘から痔になりやすい
妊娠によりホルモンバランスの変化から、腸の動きが鈍くなり便秘になりやすくなります。特に、妊娠後期になるとお腹の赤ちゃんが大きくなるにつれて肛門がうっ血し、痔になりやすいのです。便秘が原因で痔になってしまう場合もあります。
便秘や痔の予防には、食物繊維や水分をしっかり摂って便を柔らかくすることです。もし、便秘や痔になってしまった場合は、恥ずかしがらずに医師に相談しましょう。妊娠中でも使用できる塗り薬や内服薬を処方してもらえます。
後期つわりに悩まされることも
妊娠8ヶ月に入ると、胃のむかつきやゲッブ、胸やけなどの症状があらわれます。これらは、お腹の赤ちゃんが急成長し、子宮も急激に大きくなることで胃が圧迫され、胃液が食道に逆流することで起こります。後期つわりは、赤ちゃんが骨盤に下がってくると徐々に解消されていきます。
妊娠8ヶ月の妊婦さんが気をつけたいこと
体重の増加
妊娠8ヶ月に入るとお腹の羊水量は最大となり、週に300gほど体重が増加していきます。お腹の赤ちゃんは成長に欠かせないブドウ糖を優先して母体から吸収していくため、妊婦さんは糖分を多く欲する時期でもあります。
また、妊娠8ヶ月に入ると、1日に必要な摂取カロリーは妊娠前に比べ400~500kcalほど増えます。甘いものが食べたくなりますが、少量にしたりフルーツで補うようにしましょう。急激な体重増加とならないよう、食事のバランスや味付けを薄味にするなど心がけが大切です。
妊娠高血圧症候群
妊娠高血圧症候群とは、妊娠8ヶ月以降の妊娠後期に発症しやすく、以前は妊娠中毒症と呼ばれていました。症状としては、むくみや頭痛、めまい、高血圧、尿たんぱくが出るなどがあり、重症化すると母子ともに死に至るリスクもあります。
妊娠高血圧症候群を予防するためには血圧が上がりすぎないよう、塩分を抑えたバランスの摂れた食事を心がけ、疲れを溜めないよう睡眠をしっかり取ることも大切です。
不安な気持ちは相談する
妊娠8ヶ月に入ると、出産が近づくことで赤ちゃんに会える喜びと、ママになる不安や分娩の不安などさまざまな不安を感じる時期でもあります。不安を感じた場合は、助産師さんや母親、すでにママになっている友達などに相談しましょう。
もし、直接相談しにくい場合は、ネットのママが集まるサイトで不安を吐き出したり、先輩ママが相談に乗ってくれたりすることもあるので試してみるのも良いですよ。不安は溜めてしまうとストレスとなり、お腹の赤ちゃんにも良くないためスッキリさせることも大切です。
お腹の張りや腹痛、不正出血がある
妊娠8ヶ月になると頻繁にお腹が張るようになりますが、お腹の張りとともに腹痛や不正出血がある場合は注意が必要です。切迫早産や早産の疑いがあるため、もしいつもと違う腹痛や不正出血がある場合には、早急に医師に病院を受診しましょう。
妊娠8ヶ月の赤ちゃんの様子
赤ちゃんの体重は?
妊娠8ヶ月になり、お腹の赤ちゃんの体重は1,300~1,900gほどになり、大きさは420~440mmまで成長しています。見た目は新生児とほとんど変わりがなく、体の器官がほぼ完成しています。
呼吸の練習をはじめる
妊娠8ヶ月になり、お腹の赤ちゃんは呼吸の練習をはじめます。お腹の中では胎盤から酸素をもらっているため、赤ちゃんの肺はまだ機能していないのですが、呼吸をするために横隔膜を上下にする運動をはじめるのです。この運動をすることで、出産後すぐに呼吸ができるよう準備をしています。
赤ちゃんの個性があらわれる
妊娠8ヶ月には、お腹の赤ちゃんの脳は発達して、すでに自分の意志で動きをコントロールできるようになっています。このため、元気な子はお腹をどんどん蹴ったり、静かな子は胎動が静かだったりと、それぞれの個性があらわれてきます。
胎動を感じたときは、お腹を押し返したり外から話しかけたり、赤ちゃんとのコミュニケーションをとることも大切です。赤ちゃんはすでにパパとママの声が聞こえているので、おしゃべりや音楽を聞かせてあげるなど産まれてくるまでの短い時間を楽しみましょう。
妊娠8ヶ月の私の体験談
妊娠8ヶ月の終わりまで仕事を続けていたのですが、この時期はとにかくお腹の張りが頻繁に起こっていました。お腹がカチカチに固くなり、通勤で歩いているとき以外は、電車の中も仕事中もとにかく座っていました。いつもより長い距離を歩いたときは、動機や息切れもありました。
妊娠8ヶ月は赤ちゃんとのコミュニケーションを大切に
妊娠8ヶ月はお腹の張りが頻繁に起こるようになったり、激しい胎動で夜に起きてしまったりと身体的ストレスを感じることが多くなるかもしれません。ストレスを溜めてしまうと体調が悪くなることもあるので、無理をしない程度にストレスを発散できると良いですね。
お腹の赤ちゃんに個性があらわれてくる時期でもありますので、パパと一緒にお腹の赤ちゃんに話しかけるなどして、貴重なマタニティライフを楽しんでくださいね。
※この記事は2022年5月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。