妊娠39週|出産の兆候は?胎児の成長と妊婦の過ごし方【エコー写真】

【医師監修】妊娠39週(39w)は、妊娠10ヶ月の最終週です。分娩予定日が間近となりホッとする反面、いつ出産が始まるのかと不安になるかもしれません。出産の兆候としておしるしや前駆陣痛があらわれたり、内診で「子宮口が開いてきた」といわれたりするママもいます。出産までの過ごし方や注意点について解説します。

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この記事の監修

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産婦人科医
藤東 淳也

目次

  1. 妊娠39週の赤ちゃんの成長の様子
  2. 妊娠39週の妊婦の身体の変化と症状
  3. 陣痛はどんな痛みや始まり方?
  4. 妊娠39週の過ごし方
  5. 妊娠39週の注意点
  6. 妊娠39週のママへ
  7. あわせて読みたい

妊娠39週の赤ちゃんの成長の様子

妊娠39週の赤ちゃんの基礎情報 身長、体重、発達

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身長
体重
発達
44.9~52.8cm2,292~3,685g・十分な皮下脂肪を蓄える ・抗体を備える ・頭蓋骨は結合がゆるい ・胎脂は一部分を残して剥がれる ・胎動が少なくなる

妊娠39週の赤ちゃんは、身長約45~53cm、体重が約2,300~3,700gとなり、いつ生まれても外の世界で生きていける身体に成長しています。外気温に触れても体温が維持できるように、皮下脂肪を十分に蓄えています。外の世界で生きるための抗体も、胎盤を通じてママから受け継いでいますよ。

骨格や筋肉は新生児と変わりませんが、頭蓋骨は産道をスムーズに通り抜けられるよう、結合がゆるくなっています。出産のときは頭蓋骨を構成する5つの骨のつなぎめを重ね合わせ、頭を変形させながら生まれてきます。

お腹の中で身体を覆っている胎脂は、分娩予定日前後で剥がれてきますが、一部は身体に残ったまま生まれてきます。胎脂には肌を細菌から守るバリア機能や保湿作用があり、産道を通るときの潤滑油の役割も果たしてくれますよ。以前は産後に胎脂を洗い流していましたが、最近では胎脂の役割が見直され、胎脂を残す病院も増えてきています。

妊娠39週の赤ちゃんのエコー画像

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この時期の赤ちゃんは骨盤の中におりてきています。エコー写真には身体の一部しか写りませんが、条件が合えば鼻筋や唇の形が見られます。小さな豆粒のようだった赤ちゃんが、エコー写真に写り切らないほどの大きさに成長を遂げた10ヶ月。もうすぐ会えるのが楽しみですね。

妊娠39週の妊婦の身体の変化と症状

妊娠39週の妊婦の身体の変化と子宮やお腹の大きさ

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子宮の大きさ(子宮底長)
お腹の大きさ
外見の変化
29.5~34.9cm特に下腹部の丸みが増す・子宮底がおへそ付近までおりてくる ・身体のバランスが崩れる

子宮底長は平均で32.2cmとなります。大きめのフライパンがちょうど隠れる大きさです。ほとんどの赤ちゃんが骨盤内におりてくるので、お腹のふくらみが下に移動したように感じるかもしれません。

出産が近づくと、プロスタグランジンというホルモンの作用で子宮口から腟をつなぐ「子宮頸管」がやわらわかくなります。これを「子宮頸管熟化」といいます。子宮頸管は通常3~4cmほどの長さがありますが、やわらかくなった子宮頸管が赤ちゃんの頭に圧迫されると、薄く引き伸ばされます。子宮頸管は少しずつ短くなり、子宮口が開いていきます。

子宮頸管がやわらかくならないと、子宮口が開かないので分娩が進みません。そのため、内診では赤ちゃんの頭の位置(下降度)、子宮口の開き具合(開大度)、子宮頸管の薄さ(展退度)などを評価していきます。

妊娠39週にあらわれやすい症状 吐き気、おりもの、破水…

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症状
対策
吐き気少量ずつを複数回に分けて食べる
頻尿・尿もれ・ナプキンを使用する ・トイレは我慢しない
おりものが増えるおりものシートを使用して清潔を保つ
下痢・水分を摂る ・お腹の張りがないか確認する ・症状が強いときは病院へ行く
便秘・水分を摂る ・朝食を食べて生活リズムを整える
腰痛・恥骨痛・ゆっくりと行動する ・骨盤ベルトを使う
破水病院に連絡をする
眠りが浅い・昼寝をする ・シムスの体位で横になる

赤ちゃんがママの骨盤の中におりてくると、みぞおち付近に感じていた圧迫感がなくなり、胃がすっきりしたように感じられるかもしれません。しかし、出産に向けてホルモンバランスが大きく変わる時期なので、なかには吐き気に悩まされる人もいます。

消化機能が低下しやすく、下痢もよく見られる症状です。逆に、腸が圧迫されて便秘となることもあります。症状が軽ければ水分をしっかり摂り様子を見ましょう。注意したいのは、下痢のような痛みにお腹の張りをともなうときです。お腹の張りが規則的になるようなら、陣痛が始まっている可能性もあります。

膀胱や腸への圧迫が強くなるため、頻尿、尿漏れといった症状もみられます。子宮頸管がやわらかくなるにつれて、おりものの量も増えます。おりものシートや生理用ナプキンを用意しておくと、尿漏れだけではなく急な破水にも対応できますよ。破水、尿漏れ、おりものは区別が難しいこともあります。見分け方がわからないときは、念のため受診をしましょう。

予定日が近づくと、腰や恥骨の痛みも増してきます。これは、骨盤周辺の靭帯や筋肉をゆるめる「リラキシン」というホルモンの作用によるものです。出産への不安が募ったり、お腹が張ったりして、眠りが浅くなりやすい時期でもあります。夜眠れないときは昼寝をするなどして、できるだけ休息をとるようにしましょう。

陣痛はどんな痛みや始まり方?

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出産は必ずしも同じ経過をたどるわけではないので、どんな痛みなのか、いきなり赤ちゃんが生まれてしまわないかと気になりますね。

陣痛は生理痛のような痛みで始まることが多く、お腹の張りも不規則です。下痢のような痛みと感じる人もいます。陣痛が始まってから出産にいたるまでは初産婦で平均約10~12時間、経産婦で平均約4~6時間かかります。分娩が開始するのは、陣痛の間隔が10分間隔になってからなので、出産の兆候があらわれてもあわてずに行動しましょう。

本陣痛が起こる前に、出産が近づいている兆候として「おしるし」や「前駆陣痛」があらわれることがあります。ピンク色のおりものや、不規則なお腹の張りがあれば出産が近づいているのかもしれません。しかし出産の経過は人それぞれです。こうした兆候がなく、破水から始まる出産もあります。

妊娠39週の過ごし方

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入院の際の確認をする

病院に持っていく準備品がそろっているか、もう一度確認しておきましょう。必需品はもちろん、携帯電話の充電が切れかけていないか、カメラの中の記録メディアに十分な空きがあるかなどもチェックしておくと、あとからあわてずに済むかもしれません。

病院では通常、面会や立ち会いのためのルールを設けています。パパや家族と「こういうときはどうするか」をシミュレーションしておくと安心です。

呼吸法の練習をする

陣痛が起こっても、子宮口が全開になるまでは数時間かかります。そのあいだは痛みを逃し、赤ちゃんがおりてくるのを待ちます。子宮が収縮して陣痛が強まったときは、身体の力を抜き、深い呼吸法で痛みをやわらげます。出産のときにあわてないように、今から呼吸法の練習をしておきましょう。

陣痛の合間のリラックス法も予習しておくと、いざというときに役立ちます。立ち会い出産なら、お腹をマッサージしたり、腰やお尻を圧迫したりする方法を夫婦で練習しておくのも良いですね。

軽めの運動をする

出産予定日を挟んだ妊娠37週~41週のあいだの出産を正期産といいます。妊娠37週になれば、赤ちゃんはいつ生まれても問題ない状態です。妊娠の経過が順調なのであれば、お腹の張りを心配して安静にして過ごすよりも、適度に運動をして体力を維持しましょう。

外出するときはなるべくひとりで移動することは避け、携帯電話と緊急時の連絡先を必ず持ち歩くようにすると、いざというときに対処しやすくなります。保険証や母子手帳も一緒にしておきたいですね。

ジンクスを試してみる

出産予定日が近づくと、大なり小なり「早く産みたい」と焦る気持ちが出てくるものです。気持ちが落ち着かないときは「これをやると陣痛が起こる」といわれている、いくつかのジンクスを試してみるのも良いかもしれません。

ジンクスで有名なのは、オロナミンCを飲んだり焼き肉を食べたりするといった飲食に関するものです。雑巾がけやトイレ掃除をするというジンクスもありますよ。これらのジンクスには医学的な根拠は示されておらず、かならずしも陣痛が早まるわけではありません。気分転換のつもりで、取り組んでみてはいかがでしょうか。

予定日を過ぎることもある

妊娠40週0日の分娩予定日を過ぎて出産となる頻度は総出生数の36%ほどです(※1)。3人にひとりは予定日を過ぎている計算となり、それほど珍しいことではありません。「お腹が下がらない」と感じたり、内診で「子宮口が開いていない」と指摘されたりすると不安になるものですが、心配しすぎず陣痛が自然に来るのを待ちましょう。

妊娠42週に入ると「過期妊娠」となり、胎盤機能の低下や羊水混濁、さらには4kg以上の巨大児といった合併症の発生頻度が高くなります。そのため、妊娠42週以降は陣痛促進剤を使った分娩誘発を考慮するよう推奨されています(※2)。とはいえ、予定日から出産が42週以降となるのは全体の3%です(※1)。気にしすぎないようにすることが大切です。

一般的には、予定日を過ぎたタイミングで医師からリスクについての説明があり、自然に陣痛が起こるのを待つか、分娩誘発を行うかの検討がなされます。どのような分娩方法になっても、立派なお産に変わりはありません。医師とよく相談して、前向きな気持ちでお産に臨みたいですね。

妊娠39週の注意点

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内診のあとは出血することも

出産予定日が近くなると、内診の際に卵膜をはがして分娩を誘発する方法がとられることがあります。これが俗にいう「内診ぐりぐり」です。医師による説明があり、ママの許可を経て処置がほどこされます。

卵膜剥離のあとは、お腹の張りが強くなったり、少量の出血が見られたりすることがあります。その後の効果は人それぞれで、分娩が誘発されることもあれば、何の変化も見られなかったという人もいます。健診の際に「次の内診で卵膜剥離をします」と説明があったときは、出血に備えナプキンを持参しましょう。

緊急帝王切開となることもある

これまでの妊娠の経過が順調で、自然分娩を予定していても、赤ちゃんの心音低下や常位胎盤早期剝離といった予期せぬ事態が起こり、緊急に帝王切開となるケースもあります。心配しすぎる必要はありませんが、「出産まではなにが起こるかわからない」という心づもりで、万が一を想定しておくことも大切です。

帝王切開は赤ちゃんとママの命を守るために行われます。帝王切開に対する心構えができていないと、術後の喪失感や傷への抵抗感が増してしまうこともあります。帝王切開となっても、赤ちゃんが無事に生まれてくることが何よりも大事なことなのだと、理解しておきたいですね。

また緊急帝王切開となると、出産費用や産後の経過が変わってきます。術後のママに寄り添えるよう、パパも一緒に正しい知識を身に着けておきましょう。

転倒やバランスの崩れに注意

お腹が大きいと、身体のバランスが不安定になります。足元も見えづらくなるので、転倒に注意しましょう。階段の上り下りやお風呂の出入りの際には、手すりにつかまって身体を支えると安心です。

身体のサイズ感がつかみにくいので、狭いスペースを通るときに身体をぶつけないように気を付けたいですね。

恥骨痛・腰痛があるときは動作を慎重に

恥骨痛や腰痛の症状があるときは、座った状態から立ち上がったり、前かがみになったりすると強い痛みが走ることがあります。痛みで反射的に膝が抜けたようになることもあり、とても危険です。痛みでつらいときはゆっくりと動くことを意識し、手すりなどで身体を支えましょう。骨盤ベルトで骨盤をサポートするのもおすすめです。

妊娠39週のママへ

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出産予定日が近づいていますね。妊娠初期から記録が始まった母子手帳は、これまで妊娠の経過について綴られてきました。赤ちゃんが誕生したあとは、出生、成長の記録が続きます。妊娠期間は、長い長い子育てのスタートラインです。赤ちゃんが生まれ、育っていく過程で、お腹の中に赤ちゃんがいた感触を懐かしむ日がくることでしょう。

今か今かと陣痛が来るのを待っていると、どうしても焦る気持ちが芽生えてくるものですが、そんなそわそわした時間もいつか宝物になるかもしれません。「あなたが生まれてくるのを首を長くして待っていたの」と、大きくなった我が子に話してあげられるよう、出産までの時間を穏やかに過ごしてくださいね。

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