寝ない子育児の乗り切り方!赤ちゃんが寝ないでイライラするときの対処法|助産師監修

助産師監修|寝かしつけに工夫を凝らしても、生活リズムを整えても、なかなか寝てくれないという赤ちゃんもいます。眠りというのは赤ちゃんの個性が出る部分のため、ママやパパは周囲の赤ちゃんと比べて「なぜ」と思うこともあるかもしれません。ここでは、ついイライラしてしまう寝ない子育児の乗り切り方を紹介します。

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この記事の監修

河井 恵美
助産師・保育士
河井 恵美

目次

  1. 寝ない子育児はママもパパも大変!
  2. 寝ない子の原因は?赤ちゃんはどうして寝ないの?
  3. 寝ない子育児はいつまで続くの?
  4. 寝ない子を寝かせる方法
  5. 寝ない子育児の乗り切り方
  6. 寝ない子にはネントレを試みるのもひとつの手
  7. 寝ない子育児の体験談
  8. たかが寝かしつけ、されど寝かしつけ
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寝ない子育児はママもパパも大変!

一般的には、赤ちゃんは月齢が上がるにつれまとまって眠るようになるといわれています。それは成長とともに体内時計が成熟し、昼夜の区別がついてくるためです。

しかし、なかには月齢が上がってもなかなか寝てくれない子どももいます。こういったいわゆる「寝ない子」タイプの子どもだと、パパやママが一生懸命生活リズムを整えても、寝かしつけのときにさまざまな工夫をしても、寝てくれないこともあるでしょう。

一方、周囲の同い年の子どもは早ければ寝かしつけを卒業していることもあるかもしれません。そのあまりの違いから「もしかして発達障害なのでは」と不安になるママもいるでしょう。

寝ない子育児のつらさは、周囲から共感を得られないことだけではありません。寝かしつけにお休みの日はなく、放棄できません。ストレスはたまる一方で、夜が来るのが憂鬱なこともあるでしょう。真面目なパパやママほど自分を責め、育児ノイローゼ気味になってしまうこともあります。

寝ない子の原因は?赤ちゃんはどうして寝ないの?

体力があって眠くない

比較的まとまった睡眠をとるようになる生後半年~1歳児程度の赤ちゃんの平均睡眠時間は、10~14時間程度といわれています。これとは別に一日1回から2回程度の昼寝をすることが望ましいですね。

ところが、赤ちゃんの睡眠時間を調査したあるアンケートでは、一日の睡眠時間が10時間未満であった赤ちゃんは10%ほどいました。これは約1割のママが寝ない子育児を経験しているともいえるでしょう。

睡眠時間が平均に満たなくても、機嫌も良く健康面も異常がないようであれば、赤ちゃんにとってはその睡眠時間が適正量なのかもしれません。普通の赤ちゃんに比べて体力があるために、睡眠時間が短くても問題がないというタイプです。体力があるがゆえの苦労ともいえますね。

寝つくのが苦手

体力があって眠くない赤ちゃんに対し、寝つくのが苦手というタイプの寝ない子もいます。自力で入眠するのが難しく、眠いのに何十分も泣いている寝ぐずりタイプの赤ちゃんです。また、寝るときの枕の高さや身体の角度に好みがあり、それを満たすまで眠れないこだわり派の赤ちゃんもいます。

寝ない子育児はいつまで続くの?

歩き始め運動量の増える1歳すぎになると、子どもは基本的にまとまった睡眠を取れるようになるといわれています。授乳回数がこれまでよりも減る赤ちゃんも多いかもしれません。授乳と睡眠を切り離すことで赤ちゃんは深い眠りを手に入れることができ、結果としてパパやママの寝かしつけの苦労が軽減されたという体験談が多いようです。

もちろん授乳を終えても寝ない子もいます。それでも3歳頃には落ち着くことがほとんどです。保育園や幼稚園に入園する時期であることから、同年代の子どもたちとたっぷり遊んで体力を消耗し、眠りに良い影響を与えてくれるのかもしれませんね。

それでも、もともと睡眠時間が短くて問題のないタイプの子どもは、依然として寝ないことが多いようです。しかし、入眠の際に寝ぐずることが減るため、パパやママの寝かしつけの負担はぐっと軽くなるでしょう。

寝ない子を寝かせる方法

生活習慣を整える

寝ない子を寝かせるためにまず一番最初にすることは、体内時計のサイクルを整えることです。

・朝は部屋を明るくして決まった時間に起こす
・夜は寝なくても寝室は暗く静かにする
・昼間はくたくたになるまで遊ばせる
・お昼寝の時間を短くする、回数を減らす

上記のように生活習慣を整えることで、寝るべき時間に眠くなるように子どもの体内時計のサイクルを正しく整えていきましょう。

寝ない子育児で苦労するママのなかには、すでに生活習慣を整えたが効果はなかったという人もいるかもしれません。それでも早めに生活習慣を整えておくことで、子どもが寝るのが上手になるにつれ、入眠しやすくなるというメリットがあります。

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抱っこ紐やスリングで寝かせる

抱っこならば寝るという子どもなら、寝かしつけに抱っこ紐やスリングを使用してみましょう。長時間の抱っこは腰痛や肩こりの原因となります。抱っこ紐=おでかけというイメージの人は、一度寝かしつけに取り入れてみることをおすすめします。

添い乳

ママとの密着度が高く安心感の強い添い乳は、寝かしつけの定番です。寝かしつけた後に赤ちゃんをベッドや布団に置く手間がなく、目を覚ますポイントが少ないのが嬉しいですね。ただし、長期間に渡り添い乳に頼ってしまうと、やめるのが大変だという意見もあるようです。

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ベビーカーで散歩する

ベビーカーの振動が心地良く、寝てしまう赤ちゃんは多いですよね。また、寝ぐずりしていた赤ちゃんも外の空気に触れることで気分が変わり、ぴたっと泣き止むこともあるようです。

ドライブ

ベビーカー同様、車の振動も寝ない子育児の強い味方です。一定のリズムの車体の揺れや、窓の景色が流れる様子は赤ちゃんの眠気を誘うようです。寝かしつけに時間がかかり、イライラ気味のママの気分転換にもなるでしょう。

寝ない子育児の乗り切り方

赤ちゃんを抱っこしたまま休息する

寝ない子の寝かしつけは1時間以上の長丁場になることも。ママだって人間ですから、ずっとは集中力が続きませんよね。割り切って寝かしつけの時間に休んでしまいましょう。抱っこしたままテレビやスマートフォンを見る、イヤホンでお気に入りの音楽を聴くなど方法はたくさんあります。休息の時間だと思えば肩の荷も下りるでしょう。

夫婦で協力する

寝ない子育児は永遠には続きません。少しのあいだのつらい時期はパパに協力してもらいましょう。とはいえ、仕事で帰りが遅くて平日はワンオペ育児状態の家庭も多いでしょうから、お休みの日こそパパの出番です。パパに赤ちゃんを連れ出してもらっているあいだに寝る、パパに寝かしつけをしてもらうなどすると良いですね。

寝ない子育児は、実際に経験してみないとわからないつらさもあるので、ひとりで抱え込まえないようにしましょう。

ときには赤ちゃんを預けてひとりの時間を作る

ママがひとりの時間を作ることもおすすめです。ひとりの時間は何にも代えがたい滋養強壮剤です。「自分が楽になるために赤ちゃんを預けるなんて」と罪悪感を感じるママもいるかもしれません。でも、お世話する親の休息は、赤ちゃんを安全に気持ちよくお世話するために、とても大事なことなのです。お疲れ気味のママはパパや義実家、自分の両親に赤ちゃんを預けてみましょう。

家族の協力が難しい人は、ファミリーサポートや一時保育の利用もおすすめです。ずっと付きっきりだった赤ちゃんのそばを離れることは、大きな不安も伴います。しかし、赤ちゃんの順応性の高さに拍子抜けしたというママも多いようです。

寝ない子にはネントレを試みるのもひとつの手

寝ない子には早めにネントレを試みても良いかもしれません。ネントレとは「ねんねトレーニング」の略で、赤ちゃんがひとりで寝るためのしつけのことです。欧米ではごく当たり前に取り入れられています。

始めのうちは赤ちゃんは添い寝や抱っこを求めて泣くでしょう。しかし、辛抱強くトレーニングを重ねることで「おやすみ」と告げて寝室を出るだけで、赤ちゃんは眠るべき時間であることを理解し、ぐずることなく静かに眠るようになります。

ネントレにも苦労はありますが、普段の寝かしつけですら泣かれるのであれば、実はママの精神的負担はそれほど変わらないかもしれませんね。

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寝ない子育児の体験談

寝ない子育児についてままのてに寄せられた体験談を紹介します。

パパの寝かしつけであっさりねんね

息子は赤ちゃんのときから寝ぐずりのひどく、1歳になるまでは添い乳に頼りきりでした。ところが、卒乳するとまた振り出しに戻ったようにぐずるようになり、毎晩クタクタでした。

体重も重くなり、肩こりや腰痛もしんどくなってきたころ、ダメもとでパパに代わってもらったところあっさり寝たとのこと。どうやったのか聞くと、とにかく子どもが泣いても背中トントンも抱っこもせず、ひたすら添い寝だけしたそうです。

そんな簡単なことで寝るなんてと拍子抜けしましたが、「寝かしつけはこうあるべき」という思い込みにとらわれていたのかもしれませんね。

寝ない子育児にも終わりは来る

息子は赤ちゃん時代からとにかく寝つくのが苦手でした。昼寝の時間にも夜中にも一時間近く抱っこでゆらゆらし、やっと眠ったと思ったら30分後にはまた泣き出すの繰り返し…寝かしつけでノイローゼになりそうでした。

体力の限界で添い乳で寝かしつけるようになり、ようやく私も身体を休められるようになりましたが、断乳するまで毎晩2時間ごとの授乳が続きました。

2歳で断乳したところ、1週間ほどで添い寝で寝つくようになりました。しかし、断乳後も夜通し眠るようにはならず、2~3時間ごとに眠りが浅くなって再度寝かしつけるということが1年ほど続きました。そのころには、わが子は寝ない子なのだと諦めがつくようになりました。

あんなに寝ずに苦労した息子も、年長になる現在では毎晩20時を過ぎると「眠い」と自分でお布団にいき、絵本を読んであげるとコテッと寝るようになりました。朝までぐっすりと眠るようになり、息子の成長を実感します。

たかが寝かしつけ、されど寝かしつけ

赤ちゃんの寝る・寝ないは個人差が大きい部分です。だからこそ寝ない子育児のつらさは経験者にしかわかりません。そのつらい気持ちを否定することなく自分のSOSをしっかりと受け止めましょう。寝ない子時代もいつかは終わると思えば、ほんの少しの期間くらいパパやファミリーサポートに頼っても良いですね。

たかが寝かしつけ、ではなく、されど寝かしつけです。寝ない子育児は、皆で協力して乗り越えていきましょう。

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