背中スイッチ対策6選!赤ちゃんを起こさずに布団に置くコツ|保健師監修
【保健師監修】「何度やっても布団に下ろす瞬間に赤ちゃんが起きてしまう」お疲れのママをこんな風に苦しめるのが、赤ちゃんの背中スイッチです。背中スイッチを押さないように布団に下ろそうとする瞬間は、かなり緊張しますよね。ここでは、背中スイッチで赤ちゃんを起こさずに布団に寝かせるための原因やコツを紹介します。
本ページはプロモーションが含まれています
この記事の監修
目次
背中スイッチとは?
抱っこでひたすらゆらゆらあやし、何十分もかかって寝かした赤ちゃんを優しく布団に下ろした瞬間、まるで背中にセンサーでもあるかのように、突然目を覚ましてしまうことがあります。寝かしつけの苦労を一瞬で水の泡にするこの機能を、ママたちは恐れの気持ちを込めて「背中スイッチ」と呼んでいます。
背中スイッチは生まれてすぐから反応し、長い赤ちゃんでは1歳頃まで続くといわれています。最も敏感な時期には、抱っこと背中スイッチのループを何度も繰り返し、赤ちゃんを抱っこしたまま一睡もできずに朝を迎えたというママも少なくありません。背中スイッチの攻略は、ママの疲労回復と密接に関わっているといえるでしょう。
赤ちゃんの背中スイッチが作動する理由は?
置くときに赤ちゃんの身体の姿勢が変わる
ママやパパの腕に包まれて眠った赤ちゃんは、布団に置かれることによって身体が伸びてしまいます。その衝撃でびっくりして目覚めてしまうようです。ママのお腹の中で丸まって過ごしていた赤ちゃんにとって、姿勢が変わることに慣れていないのかもしれません。
抱っこと布団の温度の違い
大人もぬくぬくの布団が好きなように、赤ちゃんにとってママやパパの体温は心地が良いものです。温かさに包まれて眠りについたのに、いきなり冷たい布団に置かれては驚くのも無理はありません。このことから、冬場は特に背中スイッチが反応しやすいという意見もあります。
ママやパパと離れることを本能的に察知する!?
か弱い存在である赤ちゃんは、ひとりでは生きていけないことを知っているという説があります。だからこそ、自分の身を守ってくれるママやパパが離れてしまうことを恐れています。泣くことで危険を伝え、自分を守ってもらおうとしているのかもしれませんね。
赤ちゃんの背中スイッチへの6つの対策
赤ちゃんが深い眠りに入ってから布団に置く
人間は基本的に眠っているあいだ、レム睡眠という浅い眠りとノンレム睡眠という深い眠りを交互に繰り返しています。ところが、赤ちゃんは大人に比べてノンレム睡眠が短く、全体的にレム睡眠の割合が高いといわれています。
レム睡眠では身体は寝ていても脳は起きている状態です。だからこそ、ちょっとの刺激で目を覚ましやすくなっています。赤ちゃんが寝たからといってすぐに布団に置かず、本当に熟睡しているのか様子をうかがってみましょう。
赤ちゃんを置くときは頭から!
赤ちゃんを布団へ寝かせるとき、おしりから置いているママは多いのではないでしょうか。おしりから置いたほうが重心が安定し、頭をゆっくり下ろせるので、赤ちゃんに刺激が少ないような気がするかもしれません。
しかし、この動画のように、初めに頭を布団にそっと置き、最後におしりを下ろしたほうが背中スイッチが発動しにくいという意見があります。さらに、頭を付けた状態でおしりを優しくトントンしながら布団に下ろしてあげると、より効果が高いようです。
それでも起きやすい赤ちゃんは、布団に寝かせた後もしばらくおしりの下に手を敷いたままの状態にしておきましょう。ぐっすり寝たのを確認してからそっと手を引き抜くようにすると、赤ちゃんを起こしにくいでしょう。
赤ちゃんをおくるみでくるむ
赤ちゃんにはモロー反射という原始反射があります。モロー反射とは物音などの刺激によって赤ちゃんが身体をびくつかせ、誰かに抱きつくように両手を広げるしぐさのことです。このびくつきによって赤ちゃん自身が頻繁に目覚めてしまうことがあるのですが、そんなときはおくるみを使ってみましょう。
赤ちゃんをおくるみでくるむことで、手足がギュッと固定されてモロー反射を防ぐことができます。また、ママのお腹のなかで丸まっていたときのことを思い出し、安心できるようです。
おくるみの巻き方は、スワドリングとおひなまきという方法が一般的です。赤ちゃんの好みの巻き方を見つけてみましょう。
赤ちゃんの背中にクッションやトッポンチーノを当てておく
モンテッソーリ教育で利用されている、トッポンチーノというコンパクトな布団を知っていますか。
モンテッソーリ教育では、楕円型のクッションのようなトッポンチーノで常に赤ちゃんをくるむようにして生活し、外出や授乳もトッポンチーノを添えたまま行うそうです。こうして赤ちゃんやママのにおいが染み込んだトッポンチーノは、いつしか赤ちゃんにとって身体の一部のような存在になっていきます。
もちろん寝かしつけもトッポンチーノを背中に当てたまま抱っこして行います。赤ちゃんを布団へ置くときも、トッポンチーノごと下ろせば、布団の温度や固さが赤ちゃんに伝わることはありません。抱っこでも布団でも変わらぬ肌触りに包まれた赤ちゃんは、背中スイッチを発動することなく安心して眠れるでしょう。
ちなみに、トッポンチーノは手作りすることも可能ですが、薄めのクッションで代用しているママもいます。クッションを背中に当てたまま寝かしつけを行ってみましょう。
布団を温めておく
特に冬場は布団が冷たくなりがちです。布団乾燥機や湯たんぽを使って、布団をほんのりと温めておくと良いでしょう。
そのほかにもタオルを使って布団を温めておく方法もあります。濡らしたタオルを電子レンジで温めて、蒸しタオルを作ります。それをビニール袋に入れてしっかりと封をすれば、即席湯たんぽの完成です。特別な道具もいらずに簡単にできますよ。
最初から布団やベッドで寝かしつける
布団に置いた変化で起きてしまうのならば、ママも一緒に布団に横になって添い寝の状態で寝かしつけてみましょう。身体をぴったりとくっつけるようにすれば、赤ちゃんは抱っこのときと同じようにママやパパの体温を感じることができるので、安心感を覚えるようです。
また、添い乳も寝かしつけの定番です。添い乳は癖になってしまうという意見もありますが、寝かしつけの効果は高いようです。あまりにも寝てくれないときは、一度試してみると良いかもしれませんね。
赤ちゃんの背中スイッチに関する体験談
赤ちゃんの背中スイッチについてままのてに寄せられた体験談を紹介します。
息子の背中スイッチにはとにかく苦労しました。一晩のうちに何度も背中スイッチを発動させてしまい、一睡もできなかった日も。つらくて情けなくて、朝日の差す寝室でよく泣いていました。睡眠不足で疲れもイライラも限界で、情緒不安定になっていたのでしょうね。
先輩ママに「背中スイッチにはおくるみが良いよ」と教えてもらったことで、多少楽になりました。それでもダメな日もありましたが、生後3~4ヶ月を迎えると急にすんなり寝てくれるようになりました。振り返れば一瞬でしたが、当時はしんどかったですね。
落ち込まないで!背中スイッチは赤ちゃんの防衛本能
連日のように寝かしつけに失敗し、自信をなくしているママもいるかもしれません。しかし、背中スイッチは生まれて間もない赤ちゃんが、安全な場所かどうかを確かめるための機能です。いわば防衛本能ですから、誰のせいでもありませんよね。
赤ちゃんはいずれ、ここがママのお腹の中のように安全で守られている場所だと気が付くでしょう。そうやって背中スイッチは自然となくなります。ママは眠れるときには眠り、頼れるものには頼り、体力を温存してくださいね。