【産婦人科医監修】食べつわりはいつまで続くの?つらい食べつわりの症状と対策、注意点

つわりの中でも、何かを食べていないと気持ち悪くなる食べつわり。食べたら少しましになるものの、お腹がすくとすぐ吐き気がしたり、体重が増えたり、本当に困る症状です。今回は食べつわりにも対策はあるのか、どのようなことに注意すれば良いのかを産婦人科医監修の記事で解説します。

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この記事の監修

杉山 太朗
産婦人科医
杉山 太朗

目次

  1. 食べつわりとは
  2. 食べつわりはいつごろまで続くの?
  3. 食べつわりの対策
  4. 食べつわりで気をつけたいこと
  5. 食べつわりに関する体験談
  6. あわせて読みたい

食べつわりとは

食べつわりとは、常に何かを口にしないとすぐ気持ちが悪くなるつわりです。特に空腹になると症状が悪化し、吐き気がしたり、むかむかしたりします。食べつわりは、妊娠初期になる妊婦さんもいれば、妊娠後期になる妊婦さんもいます。

食べつわりはいつごろまで続くの?

食べつわりは他のつわりと同じく、始まる時期も終わる時期も人それぞれです。一般的に妊娠4~6週から症状が出て、妊娠16~20週頃には症状が治まることが多いです。しかし、食べつわりは個人差が大きく、長い妊婦さんは出産直前まで続く場合もあるそうです。

食べつわりの対策

1.食べものを枕元に置いておく

空腹になりやすい朝は一番食べつわりの症状が出やすい時間帯です。目が覚めたらすぐ食べられるように、枕元にバナナやクラッカーを置いておきましょう。ペットボトルの炭酸水も症状を和らげてくれます。

2.寝る前に軽食を食べる

食事と食事の間の時間が長い夜は、その分空腹の時間も長いです。食べつわりでぐっすり眠れないときは、寝る前に軽く何かを食べておきましょう。胃に負担のない果物や、安眠効果のある温かい牛乳がおすすめです。

3.1回の食事量を減らし、食事回数を増やす

食べつわりの対策として、食事の回数を増やしてなるべく空腹の時間を減らす方法があります。ひとつ分のおにぎりをふたつにわけて作ったり、パンを半分にして違う時間帯に食べたりしてみましょう。

食事の量を増やさずに食べつわりを乗り切れますよ。

4.すぐに食べられるものを常備する

電車の中や外出先でいきなり気持ちが悪くなることも少なくありません。空腹になったらすぐに食べられる常備食を準備すると安心です。

小分け包装されているお菓子やこんにゃくゼリーは簡単に準備できます。小さいタッパに果物やミニトマトを入れて持ち歩くのもひとつの方法です。

5.無糖の炭酸飲料を飲む

飲むとすっとする炭酸水はコンビニで簡単に購入できるのでありがたいですね。炭酸水はつわりを和らげてくれると同時に水分補給もできるので、食べつわりで苦労している妊婦さんの味方です。無糖の炭酸水なら糖分やカロリーのとりすぎも心配ありません。

6.カロリーの低い食べものを食べる

食べやすいお菓子やパンで食べつわりを乗り切ろうとする妊婦さんもいます。しかし、お菓子やパンはカロリーの高いものが多く、妊婦さんの体重に影響しやすいです。

たまには良いかもしれませんが、食べる回数の多い食べつわりのときはなるべくカロリーの低い食べものを食べましょう。例えば、ミニトマトやこんにゃくゼリーは満腹になりやすくてカロリーも低いです。

7.温かい汁ものや飲みものを口にする

食べつわりのときは、空腹にならないために冷たい飲みものやアイスを食べてしまうことが多い方もいます。そのときはすっとして良いかもしれませんが、知らないうちに体はどんどん冷えてしまいます。

体が冷えると、さらに体調が悪くなることが多いので、温かい汁ものや飲みものを口にしましょう。吐き気を和らげる生姜成分が入ったお茶もおすすめです。

8.飴やガムを活用する

口に何かが入っていないと気持ち悪い食べつわりの妊婦さんには、飴やガムを活用することをおすすめします。ミントの味で吐き気がなくなる妊婦さんもいるそうです。

食べつわりで気をつけたいこと

食べることで症状が良くなる食べつわりですが、食べ過ぎには要注意です。体重が急激に増えて目標体重をオーバーしてしまったり、虫歯になってしまったりすることも少なくないからです。

体重増加

食べつわりによって食べる量や回数が増えたら、体重も増えてしまいます。妊娠したら体重が増えるのは自然なことですが、体重の増えすぎはいろいろな病気とつながるため、注意が必要です。できるだけカロリーの低いものを選択して、体重の増えすぎに気をつけましょう。

妊娠中の体重増加の目安は、妊婦さんの妊娠前のBMIによって異なります。BMIを計算し、下記を参考にしてみてください。

※ BMI= 体重kg ÷ (身長m)2

・BMI 18.5未満:12~15kg程度
・BMI 18.5~25未満:10~13kg程度
・BMI 25以上:7~10kg程度

虫歯

妊娠中はホルモンバランスによって唾液が変化し、口の中が酸性になるため、妊娠してないときより虫歯になりやすくなっています。食べものを口にする回数が増える食べつわりのときは、さらに虫歯になりやすいでしょう。

歯磨き粉で気持ち悪くなる妊婦さんもいますが、自分にあう歯磨き粉を見つけて、日ごろの歯の健康管理に気をつけましょう。

食べつわりに関する体験談

著者も妊娠5週から食べつわりで大変な思いをしていました。枕元にはいつもバナナとレモン入りの炭酸水を置いて、目が覚めたらすぐ食べたり、長時間電車に乗る時は自分で作った小さいおにぎりを気持ち悪くなるたびに口に入れたりしていました。

あまりカロリーに気を使う余裕がなかったため、初期に5kgも増えましたが…。13週に症状が徐々になくなりましたが、出産する直前まで空腹時の気持ち悪さは少し残っていました。

食べつわりは大変ですが、栄養不足になる心配はしなくても良いのでましかもしれないですね。好きなものばかり食べる偏った食生活は良くないので、無理のない範囲で健康な食生活をしましょう。

※この記事は2022年5月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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