更新日:2018年10月29日

吐きつわり対策!つわりで吐き気がつらいときの食べ物や仕事は?吐き気止めは飲める?

つわりの症状で最も多いのが「嘔吐・吐き気」といわれています。一時期の症状とはわかっていても、仕事や日常生活に影響があると困りますよね。吐きつわりはどの時期まで続くのでしょうか。薬を使ってよいのか、どういう食べ物ならつわりを抑えることができるのか気になりますよね。ここでは吐きつわりを抑える対策について解説します。

監修 : ままのて 医師・専門家
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記事の監修

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産婦人科医
藤東 淳也

吐きつわりとは?いつまで続く?

つわりとは、妊娠初期に見られる症状のひとつで、人によって症状はさまざまです。食べ物の好き嫌いが変わったり、においに敏感になったり、唾液が増加したりすることもあります。つわりの代表的な症状に嘔吐や吐き気があり「吐きつわり」とよばれることもあります。同じ吐きつわりでも、動くと吐き気がする、食事の後に吐き気がする、お腹が空いているときに吐き気がするなどママによって吐き気の時間も変わります。

つわりは50~80%の妊婦に発症するといわれていますが、医学的なメカニズムは明らかになっていません。ホルモンバランスの変化や、精神的な要因が関係しているといわれています。同じ人でも妊娠のたびに症状が違うこともあります。つわりの症状と同様、つわりの時期もそれぞれです。

つわりは妊娠5~6週に始まり、妊娠12~16週頃に症状が治まっていくことが多いようです。しかし妊娠中期以降も続く場合や、出産直前になってつわりのような症状が再び出る場合もあります。

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つわりの原因、症状、対処法は?いつまで続くの?

吐きつわりのときの食べ物・飲み物

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栄養バランスが取れた食事を毎回つくっても、つわりで食欲が出ないこともあります。吐きつわりの症状は人それぞれですが、少しでも症状を軽減させる食べ物や飲み物を選びたいところですよね。

消化に良いものを食べる

妊娠中はホルモンバランスの分泌が変化し、胃腸の動きが鈍くなることもあります。食べ物をしっかり消化できないと、胸焼けや吐き気の原因になる可能性があります。消化能力が落ちると、腸にガスがたまっておならやげっぷが増えることもあります。

妊娠中は胃腸への負担を和らげるため、なるべく消化に良い食事を選びましょう。脂質や食物繊維が少ない食材を軟らかく調理すると、消化しやすくなるといわれます。ただし、食物繊維は便秘解消につながるので、適度に摂り入れていきたいですね。

お米ならおかゆ、麺なら煮込みうどんのほうが消化しやすくなります。生野菜よりは、かぶや人参、大根などを柔らかく煮たほうが良いでしょう。温かいスープなら冷え性対策にもなります。

牛乳やヨーグルトも消化しやすい食材ですが、お腹がごろごろする人は避けたほうが良いでしょう。食べた後はすぐに横にならず、30分は身体を立てた状態にしたほうが消化に良いとされています。

水分補給をしっかり

嘔吐を繰り返すと、水分と電解質(イオン)が不足してしまうことがあります。電解質は体内の水分量調整や神経の伝達を助けるため、不足するとつわりが悪化する可能性も。また、食べても飲んでも吐き気がするママは、水分補給がおろそかになりがちです。そのまま我慢を続けると、脱水症状を引き起こす可能性もあります。

水分が思うように取れないときは、スポーツドリンクや経口補水液を飲むのも良いでしょう。効率的に電解質を補給できます。つわり中は味の好みも変わるので、ママが飲みやすいものを探してみましょう。

酸味がほしい人はレモン水、口の中をさっぱりさせたい人はペパーミントティーなど、カフェインが入っていないものが良いでしょう。ママによっては、炭酸入りの飲み物を飲むとすっきりしてつわりが和らぐように感じる人もいるようです。普段はあまり飲まないものでも試してみると、つわりが軽減できる飲み物が見つかるかもしれませんよ。

量を減らし回数を増やす

少量ずつ、回数を分けて食事を摂ると、吐き気が軽減するという人もいます。胃の拡張を抑え、物理的な刺激をやわらげてくれますし、空腹時間も減るため、食べつわりも軽減できる可能性があります。

ずっと食べ続けるのは胃腸に負担がかかってしまうので、1日5食ぐらいに分けるのがおすすめです。何度も料理をつくるのが面倒な場合は、小さいおにぎりを何個か用意したり、惣菜を小分けにして冷凍したりすると手間が省けますよ。

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つわりを軽減したい!つらいつわりを和らげる方法とは?

つわりで吐き気がつらいときの対策は? 

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こまめにつまめるものを用意

吐きつわり中は、空腹になると気持ちが悪くなることもあります。起きてすぐや寝るときの吐きつわりを抑えるために、寝室やリビングにすぐにつまめるものを用意しておきましょう。食事の回数を増やすときにも便利です。三度の食事の合間につまむことができます。

クッキーやビスケットなどは日持ちがするので便利ですね。災害用の乾パンが眠っているのなら、賞味期限を確かめてからつまんでみても良いでしょう。栄養バランスが気になるのであれば、カルシウムが豊富なチーズやビタミンが入ったフルーツ、栄養価の高いナッツなどを用意しておきましょう。

食べたいときに食べる 

まず覚えておきたいのは、妊娠初期ではお腹の赤ちゃんのために必死で栄養を摂る必要はないということです。胎盤が完成するまではママの食べたものがそのまま赤ちゃんの栄養となるわけではありません。赤ちゃんは、ママの身体に備わった専用のお弁当のような組織「卵黄嚢(らんおうのう)」から栄養をもらっています。

赤ちゃんもまだ小さくそれほど多くの栄養を必要としないため、つわりでなかなかバランスの良い食事が摂れなかったとしても、赤ちゃんの成長には大きく影響しないといわれています。吐きつわりがひどいときは無理に食べないほうが良いでしょう。

大事なのは、無理に多くの栄養を摂ることではなく、ママの心と身体を休めることです。栄養バランスを考えすぎて憂鬱になったり、吐き気でストレスをためたりするよりも「食べたいものを食べたいときに食べる」ことを優先して、気楽に過ごしましょう。

外出時も軽食を持参

お腹が空くと、つわりがひどくなることもあります。外を歩いているときに突然気分が悪くなる可能性もありますから、持ち運びできる軽食を常にカバンに入れておくと安心です。何か少しでもお腹に入れれば吐き気が緩和することもありますし、噛むことで気分が落ち着くこともあります。

つわりを軽減させる食べ物は人それぞれですが、酸味がある柑橘系のキャンディ、ミントのガム、甘さ控えめのビスケットなどは持ち運びがしやすいかもしれません。ガムやキャンディは唾液の分泌を促進し、胃酸を中和するため、つわりの症状が軽くなることもあります。

手早く空腹を満たしたいときは、小さめのおにぎりや小さくカットしたサンドイッチもおすすめです。外で食事をするときは、ベンチなどを探し、ゆっくり座って食べましょう。待ちあわせがあるときは、軽食にかける時間なども考えて、時間に余裕を持って出かけると良いですね。

無理せず休む 

つわりを一瞬で止める魔法はありませんから、上手につきあっていくことを考えなくてはなりません。動くと吐き気がひどくなる場合は、まずは休息するように心がけましょう。赤ちゃんのためにも無理は禁物です。

身体への負担を和らげるために、締め付けが強い下着や服装は避け、外では歩きやすい靴を選ぶと良いですね。仕事などでどうしても家でゆっくりできない場合は、休憩時間をこまめに取るようにしましょう。

横になって目を閉じると楽だというママもいますし、軽いストレッチをしながら深呼吸をすると、吐き気が軽減するママもいます。小休憩で気分をリセットして、身体が楽になったらまた次のことをする癖をつけていきましょう。

趣味に熱中する

仕事や趣味に没頭していると、その時間は吐きつわりを忘れているということもあります。好きなことに集中していると、精神的な不安や一時的な不快感が軽減される点が理由のひとつといわれています。

時間を忘れて没頭できるような趣味があるならば、疲れない程度に楽しみましょう。身体に負担をかけず、危険性がなく、なるべく家の中でできるような趣味が良いでしょう。ゲームや読書、映画鑑賞でリラックスしても良いですし、工作や手芸などで何かを作ってみても良いですね。

ツボを押す

消化器官の働きをサポートしてくれるツボを押すと、吐き気が和らぐ可能性もあります。つわりに効くといわれている代表的なつぼが「内関」と「足三里(あしさんり)」です。

内関は手首から指三本分ひじに下りたところにあるツボです。吐き気や乗り物酔いに効果があるといわれています。足三里は膝の外側で、膝のお皿の下から指4本分下がった、いちばんくぼんでいる場所にあるツボです。胃の調子を整え、吐き気を抑えてくれるといわれています。

素人にはなかなかツボが見つけにくいこともありますし、最適な力で押せないこともあります。効果が見られないときは動画を見たり、プロの整体師や鍼灸師に相談してみたりしても良いでしょう。

あまりにつらいとき・熱を伴うときは病院へ 

つわりの症状がいつもと違うと感じたり、発熱が伴ったりするときは、無理をせず病院で診てもらいましょう。つわりが重症化したものを「妊娠悪阻」と言います。原因は明らかではありませんが、つわりの状態が長く続き、嘔吐だけではなく体重減少や脱水などが症状として現れます。妊娠悪阻では入院しての治療が必要になることもあります。

また、吐き気がつわりだけとはかぎりません。リステリア菌、カンピロバクター、ノロウイルスなどの「食中毒」の可能性もあります。最近やウイルスによる胃腸炎が原因であることも。つわりだから我慢するしかないと自分で決めず、つらいときはすぐに担当の医師に相談してみましょう。

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妊娠悪阻の時期や症状、原因を解説!入院は必要?仕事や食事はどうする?
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つらい妊婦の胃腸炎!症状や薬などの対処法、影響は?

つわりで吐き気止めを飲んでも大丈夫?

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吐き気止め薬を飲んで、つわりを乗り越えようと考えるママもいるかもしれません。しかし、市販薬には妊娠中に禁止されている成分が入っている可能性もあり、自分で判断して購入するのは止めたほうが良いでしょう。

吐き気止めの薬であれば、まずは通っている病院に相談し、医師に処方してもらいましょう。「プリンペラン」や「テルペラン」などの吐き気止めがありますが、治療上のメリットがデメリットを上回ると判断されたときのみ処方されます。妊娠初期の薬の使用は、医師側も慎重になることが多いようです。

またビタミンB6などのサプリや漢方薬がすすめられることもあります。ビタミンB6はつわり対策として注目を浴びている成分です。漢方では「小半夏加茯苓湯」などがつわりのときに処方されるケースがあるようです。妊娠初期は胎児の各器官ができてくる大切な時期です。薬は個人の判断で服用しないようにしましょう。

吐きつわりのとき仕事はどうする?

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こまめに食べ物をつまむ

空腹が吐き気を引き起こすこともあるので、仕事中にも口にできるものを用意しておくと良いでしょう。小さなキャンディやガムなどであれば持ち運びが楽ですし、日持ちもします。梅干など、酸味があるものがつわり対策に効果的なことも。周囲のことを考えて、においが強いものや大きな音が出るものはできるだけ避けましょう。

ただし職場の環境や職種によっては、休憩以外に食べることがマナー違反となることもあります。周りに相談して理解を得るか、休憩中にそっと口に入れるかして、空腹時間を減らすように心がけましょう。

仕事に没頭する 

軽度の吐きつわりであれば、何かに集中することで吐き気が和らぐこともあります。家にいるときは吐き気がするのに、不思議と仕事中は感じないというママも多いようです。ただし、仕事で多少の吐き気は抑えられても、身体の疲れはたまっていきます。

座り仕事の場合、同じ姿勢のままでいると血流が悪くなり、体調が悪くなってしまう可能性もあります。立って軽いストレッチをしたり、適度な休憩を挟んだりしつつ、無理をし過ぎないように注意しましょう。

職場の人に相談して理解を得る

つわりの時期は妊娠初期であることが多いので、まだ職場の人に妊娠を伝えてない場合もあるでしょう。しかし、ひどい吐きつわりは仕事の進行に影響することもありますし、周囲に隠して無理をすると体調が悪化する可能性もあります。周囲もひそかに心配しているかもしれません。

直属の上司や信頼できる同僚などに、妊娠の事実を伝えてみるのもひとつの手です。吐きつわりがひどいことを相談すれば、休憩時間や仕事内容に融通を利かせてくれるかもしれません。各々の事情によっては職場で言い出しづらい場合もあるかもしれませんが、周囲に協力を仰ぐことで楽になることもあります。自分にとって無理のない選択ができると良いですね。

医師に診断書を書いてもらい休む 

どうしても吐き気がひどい場合は、無理に仕事を続けず「つわり休暇」の申請を検討してみるのも良いでしょう。家でゆっくり横になれば、吐き気が治まることもあります。

つわり休暇が制度として存在しない職場でも、医師の診断書があれば、労働基準法に基づいて休みを申請することができます。ただし、つわり休暇は法律上は無給のため、賃金が発生する有給をかわりに取ることも多いようです。

そのかわり、勤務先で健康保険に加入していれば、「傷病手当金」を申請できる可能性があります。傷病手当金とは、病気やケガなどで連続4日以上無給で休んだ場合に、4日目以降の日数を対象に支給される保険給付です。妊娠悪阻などの疾患があり、入院や自宅での安静が必要だと診断された場合に給付を受けられます。

「母性健康管理指導事項連絡カード」を使用する場合は、医師がカードに指導内容に記入し、妊娠中の労働者がそのカードを事業主に渡すことで、会社側は時差通勤や休憩時間の延長、休暇などの措置を講じます。母性健康管理指導事項連絡カードは厚生労働省のHPからもダウンロードできます。

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妊娠初期の働き方で気をつけることは?仕事を休むときや辞めたいときは?

食事を工夫して吐きつわりを乗り切ろう

吐きつわりがひどいときは無理に食べようとせず、自分に合った食べ物をこまめにつまむようにしてみましょう。お腹の赤ちゃんはちゃんと栄養たっぷりに過ごしていますから、気にしすぎないことが大切です。

食事内容や回数を工夫しながら、つわりの時期を乗り切っていきましょう。吐き気の種類がいつもと違うとき、熱があるときは早めに病院に相談しましょうね。

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