【助産師・保育士監修】新生児や赤ちゃんは添い寝をしてよい?添い寝はいつから?リスクを解説
赤ちゃんのうちは添い寝で一緒に寝ている家庭も多く、子どもが成長してくるといつまで添い寝を続ければ良いのか悩んでしまうのではないでしょうか。新生児の添い寝は大丈夫なのか、子どもが望むうちは添い寝をしたほうが良いのか、添い寝の卒業のタイミングはいつになるのかなど、いつまで子どもの添い寝が必要なのかご紹介します。
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目次
新生児の添い寝はおすすめできない
添い寝は日本ならではの習慣
よく「川の字」で寝るというように、子どもはパパとママのあいだに挟まれて寝ていることが多いでしょう。日本は布団で寝る習慣があることと、部屋の作りが狭いことから親子で一緒に寝るのが一般的です。また、添い寝をすることで、親子の絆や信頼関係がより深いものとなると考えられています。しかし、新生児の添い寝はあまりおすすめできません。
新生児の添い寝は窒息のリスクが高まる
ママやパパに押しつぶされてしまったり、寝具が赤ちゃんの顔にかかってしまったりすることによる窒息のリスクが高まるため、新生児には添い寝はおすすめできません。睡眠中には自分では体勢をコントロールできない場合があることを頭に入れて、安易に新生児と添い寝をしないように注意しましょう。
赤ちゃんとの添い寝はいつから?
窒息リスクがあるうちは避ける
ママやパパは赤ちゃんが安全な場所で過ごせるように、家庭内でも日々気を配っていることでしょう。しかし、それでも赤ちゃんに命の危険がともなう不慮の事故が起こってしまうことがあります。
ベッド内での窒息も例外ではなく、2018年から2022年の5年間に起こった事故の件数は121件にのぼり、そのうちそのうち93%が0歳児の事故でした。(※1)
窒息事故は敷布団などに顔が埋まったり、寝具が顔を覆ったり、ベッドと壁のすき間などにはさまれたりする状況で発生していますが、過去には家族の身体の一部で圧迫される事故も起こっています。
赤ちゃんの添い寝はいつから可能かという判断は個人差がありますが、赤ちゃんがひとりで起き上がれて、重いものがかぶさったときにもがいたり払いのけたりできるようになる時期を目安とし、それまではできるだけ添い寝は避けたほうが良いでしょう。厚生労働省では赤ちゃんと添い寝するときは身体や腕で圧迫しないように注意喚起を行っています。
一緒の布団で寝る添い寝はできるだけしない
1歳未満は睡眠時の窒息リスクが高く、添い寝はできるだけ避けたいものです。しかし、添い寝にはお腹の中で感じていたママの温もりをそのまま肌で感じながら眠りにつくことができ、ママやパパとスキンシップがとれるというメリットもあります。
添い寝で近くにいれば、寝ている赤ちゃんの様子が把握でき、夜中の授乳やおむつ交換などのお世話もしやすいでしょう。そのため、添い寝をするのは寝かしつけのあいだだけとして、赤ちゃんが寝ついたら大人は別の布団に移動するなどの対策をとるのもひとつの方法です。
添い乳はしてもよい?
添い乳は同時に寝かしつけも行えるため、ママにとっては便利な授乳方法ですよね。身体を横にしたまま授乳することができる上に赤ちゃんとのスキンシップも楽しめるので、取り入れたいママも多いのではないでしょうか。
しかし、メリットの多い添い乳も、気を付けなければ窒息を招いてしまうことになりかねません。特に夜中の添い乳では、授乳をしながらママが寝入ってしまうことも考えられます。
添い乳をするときは、赤ちゃんの上に覆いかぶさるようなことにならないよう気をつけることが大切です。赤ちゃんの体勢が横向きになってそのまま眠ってしまい、うつ伏せ寝で窒息してしまうことも考えられるので注意しましょう。
布団で赤ちゃんと添い寝をする方法
一番端に赤ちゃんを寝かせる
家族で添い寝をする場合は、赤ちゃんを一番端っこで寝かせましょう。赤ちゃんの横にはママが寝るようにします。きょうだいやパパとのあいだに赤ちゃんを寝かせてしまうと、寝ているあいだに赤ちゃんの上に覆いかぶさってしまうことも考えられます。赤ちゃんを端にし、ママが壁となって守ってあげることが大切です。
窒息リスクが高いものは周りに置かない
赤ちゃんが寝返りできるようになると、布団からはみ出してしまうことも考えられます。赤ちゃんの周りにぬいぐるみやタオルなどを置いてしまうと、思わぬ事故につながる可能性があります。赤ちゃんの周りには口や鼻を覆うやわらかいもの、首に巻き付く恐れがある細くて長いものは置かないようにしましょう。
ベッドで赤ちゃんと添い寝をする方法
ベッドから落ちないよう壁側に寝かせる
ベッドで添い寝をする場合は、ベッドから赤ちゃんが落ちないよう、壁にベッドをくっつけて壁側に寝かせるようにしましょう。もし壁にベッドをくっつけることができない場合は、ベッドガードをつけて転落を防止することも可能ですが、生後18ヶ月未満の乳幼児には絶対に使用しないでください。子どもが隙間に挟まり、自力で抜け出せずに窒息するリスクがあります。
もし、ベッドガードを使用する際は購入前に製品の対象月齢を確認し、購入後は使用前に、製品の取扱説明書や注意表示をよく確認しましょう。(※2)
かたいマットレスや敷布団を
やわらかいマットレスや布団では、赤ちゃんが埋まってしまう可能性もあります。しっかりとした固めのマットレスや布団を使うと安心です
ベビーベッドを隣に置く添い寝の仕方も
ベビーベッドと大人用のベッドの高さが同じであれば、くっつけて添い寝をすることもできます。ベビーベッドに大人が寝がえりを打って転がりこんでしまう心配もありませんし、安心して添い寝をすることができますよ。ベビーベッドと大人用ベッドが離れてしまわないように、しっかりくっつけましょう。また、ベッド柵を上げておきましょう。
ベッドで添い寝をする場合の安心グッズ
こちらのベビーベッドは添い寝ができる安心のベッドです。ベッドの床板が9段階に調節可能なので、大人用のベッドの高さにあわせることができます。安全ベルトもついており、安心して大人用のベッドの隣に並べることができますね。ベッドとして使用しなくなったら床板とキャスターを外してベビーサークルにもなり、長く使用することができます。
子どもとの添い寝はいつまで?
添い寝卒業のタイミング
赤ちゃんの添い寝はいつからいつまでという期間は決まっていません。基本的に添い寝の卒業は、自らひとりで寝るというようになってからで良いでしょう。
しかし、中学生や高校生になってもまだ親と川の字で寝ているという場合は、子どもの自立心をさまたげてしまう可能性があります。添い寝をやめるタイミングがわからないときは、高学年になる10歳くらいを目安に添い寝を卒業してみてはいかがでしょうか。
また、ひとりで寝るようになっても、子どもが一緒に寝たいという場合は、それに応えてあげられると良いですね。ひとりで寝られるようになっても、まだまだ親からのスキンシップや愛情表現が必要です。手をつないだりギュッと抱きしめてあげることも大切ですよ。
きょうだいがいる場合はきょうだいだけで寝るのがおすすめ
なかなか添い寝を卒業できない場合、きょうだいがいることでひとりぼっちで寝るという不安感がなくなり、添い寝から卒業しやすくなります。上の子であれば、下の子のお手本になろうと「お兄ちゃんだから、ママがいなくても大丈夫」と添い寝卒業がスムーズに進みやすいです。
また、下の子であれば「お兄ちゃんと一緒だから、大丈夫」とひとりで寝る感覚とは違い、そこまで不安を感じることなく添い寝を卒業できます。このため、上の子の添い寝の卒業時期が早ければ早いほど、下の子の卒業時期も早まるということです。
赤ちゃんとの添い寝は対策をとって安全に
新生児と添い寝をすることは、窒息のリスクを高めてしまうのでおすすめできませんが、添い寝にはメリットもたくさんあります。新生児は夜中でもお構いなしに起きてしまうため、ママの身体のためにも添い寝でお世話を楽にしていきたいところですよね。
添い寝をする場合は大人の布団を別に用意したり、安心グッズを使ったりすればリスクを減らすことができます。寝かせる環境を整え、ママも赤ちゃんもおだやかに寝られるようにしましょう。
※この記事は2024年7月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。