【小児科医監修】赤ちゃんの血管腫とは?種類と症状・治療法!写真&体験談で紹介

赤ちゃんの肌に、血管腫(けっかんしゅ)と呼ばれるアザがあらわれることがあります。このアザにはいくつか種類があります。ここでは、赤ちゃんの血管腫の種類と症状、治療法について、先輩ママの体験談を交えて解説します。先輩ママが撮影した、実際の症状の写真もご紹介します。

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この記事の監修

千葉 智子
小児科医
千葉 智子

目次

  1. 赤ちゃんの血管腫とは?
  2. 血管腫(赤あざ)の分類は?
  3. カサバッハ・メリット症候群とは
  4. 赤ちゃんの血管腫の治療法
  5. 血管腫の治療のタイミング
  6. 血管腫の体験談&写真
  7. 血管腫は早めに医師に相談を
  8. あわせて読みたい

赤ちゃんの血管腫とは?

赤ちゃんにみられる「血管腫(けっかんしゅ)」は、皮膚表面や皮下、またはその他の皮膚以外の場所にも出現します。血管が拡張して一部の場所に集まったり、症状の範囲がだんだんと広くなっていったり、赤、青、紫など色調が変化するもの、盛り上がってくるものなどいろいろな種類のものがあります。目の周囲の血管腫は赤ちゃんの視力の発達に、顔の血管腫には頭蓋内の血管腫が隠れている場合もあるため、要注意だと言われています。

ポイント

・血管腫(赤あざ)には種類がある
・合併症を起こす血管腫もある
・血管腫は必ずしも治療が必要ではないが早期治療により改善するものもある
・年数とともに自然と消えてなくなる血管腫もある
・同じ種類の血管腫でもできている場所によって治療時期や方法もかわる

血管腫(赤あざ)の分類は?

血管腫(赤あざ)は医学的には1.アザのような血管腫(血管奇形)、2.血管腫の2種類に分類できます。

1.血管奇形(アザのような血管腫)

代表例)a,単純性血管腫、b,正中部母斑

a,単純性血管腫(ポートワイン母斑)
出生時より大きさが変わらない赤ワインの色の赤あざです。自然に消えることはありません。顔面や頭部に生じたものは成人になると盛り上がってくることがあるので、盛り上がる前にレーザー治療を行ったほうが良いとされています。

b,正中部母斑
新生児の20~30%にみられる、新生児期から乳児期初期にかけて生じる眉間、額の真ん中、うなじなどにみられる境界が不鮮明で、色調にむらのある平らな淡い紅色の赤あざは正中部母斑と呼ばれます。

生後1年半以内に大部分は自然消退するので、治療を行う必要はありませんが、生後1年半様子をみて、消退しないものに対してレーザー治療を考慮すると良いでしょう。

うなじに生じた正中部母斑はウンナ母斑と呼ばれ、その半数は消失しません。

2.血管腫

代表例)a,苺状血管腫、b,海綿状血管腫

a,苺状血管腫(いちご状血管腫)
生後2~3週間、遅くとも3ヶ月以内に発生し、1~2週間で急速に大きく盛り上がってくる鮮やかな赤色の血管腫です。その後6ヶ月から1年で最大に達し(増殖期)、その後主に中央部より徐々に縮小し(退縮期)、ほとんどわからなくなります。

しかし一部には、小さくなっても皮膚の表面に細かい血管が浮き出たり(毛細血管拡張)、ぶよぶよした弛み、皮膚萎縮や瘢痕を残すことがあります。現在では早期にプロプラノロール内服やレーザー治療などを行うこともあります。部位によってはステロイド内服や注射、手術などの治療があります。

b,海綿状血管腫(静脈奇形)
皮膚の深いところに存在するやわらかい腫瘤で、圧縮性があり、色は淡青色調の血管腫で、大きさはさまざまです。奇形性血管が舌にできてしまった場合は巨大舌になる血管腫です。

カサバッハ・メリット症候群とは

血管芽細胞腫などの血管腫の内部の出血によって、急に血小板が少なくなって血が止まりにくくなり命にも関わる状態もある病態をカサバッハ・メリット症候群といいます。このような症状が発生してしまったら入院し、血管腫そのものを治療することが必須です。治療しないと血小板はいつまでたっても元に戻らないため、赤ちゃん自身が大変危険な状態となるのです。

赤ちゃんの血管腫の治療法

血管腫の種類によって治療法はさまざまで、レーザー治療・ステロイドによる薬物療法・放射線治療・外科的治療・動脈塞栓療法・局所圧迫療法・インターフェロン療法が多く用いられています。赤ちゃんに何かしらの治療を施すとなると親は不安で仕方がないです。不安なことは専門家に詳しく確認することをおすすめします。

血管腫の治療のタイミング

血管腫の種類や状態、部位によって治療のタイミングは大きく変わります。自然に消える血管腫と消えない血管腫があるので、消えると言われている血管腫の場合は年数をかけて観察し判断することも大切です。ただし、赤ちゃんの成長に影響が出る場合は別です。急を要するようなケースは専門医から必ず説明されるので、血管腫の種類と出ている場所で対応していくようにしましょう。

血管腫の体験談&写真

筆者の息子の写真↑

生後間もなくはあざがあり心配しました

我が家の3人目の息子は、お腹に苺状血管腫がありました。生後1ヶ月ほどの赤ちゃん時代に、苺のようなアザがお腹に出ていました。血管腫は周りの皮膚より盛り上がり少し柔らかみある感じで、最初は身体を洗うときにもビクビクしていました。この後、血管腫はさらに盛り上がり大きくなりました。赤ちゃん時代は、薄着をすれば服の上からも赤色とふくらみがわかることも多く、白の肌着は着せるのをためらいました。

あれから3年以上が経過し、今現在の血管腫の状態は、ふくらみはほとんどなくなり、赤みが落ちて肌の色に近くなってきました。まだ赤くふくらみも残っていた1歳半頃に、病院を3ヶ所回って先生に相談したことがあります。すべての先生から「3歳超えたあたりから薄くなりそうな感じがします。」と言われていたのを思い出しました。

アザが完全に目立たなくなったと感じたのは、2歳半過ぎてからです。そのころから段々と薄くなり、今では遠目ではアザは見えません。先日保健師さんに「血管腫はレーザーで治療したのですか」と聞かれたので、自然に消えたと説明すると驚かれました。

血管腫は早めに医師に相談を

血管腫は赤ちゃんにとっても、家族にとってもとても大きな問題です。治療の方法も、日進月歩で変化しています。治療しなくても自然に治るものもありますが、早期の治療によりきれいに治るものもあります。少し知識をもっていると、心配も少し減るのではないでしょうか。

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