【医療監修】新生児や赤ちゃんはくしゃみが多い?鼻水が出ているときは?原因や対処法を解説

ママは新生児の少しの変化にも反応してしまうものです。新生児や赤ちゃんがくしゃみをしていると、風邪かと思って心配してしまいますよね。しかし、くしゃみの原因は赤ちゃん特有のものや環境などもあり、風邪だけではありません。ここでは、新生児や赤ちゃんのくしゃみの原因の種類とその見分け方、対処法をご紹介します。

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この記事の監修

千葉 智子
小児科医
千葉 智子

目次

  1. 新生児や赤ちゃんのくしゃみの原因とは?
  2. 赤ちゃんのくしゃみの見分け方
  3. 新生児や赤ちゃんのくしゃみの対処法
  4. 赤ちゃんのくしゃみのタイミングを見極めよう
  5. あわせて読みたい

新生児や赤ちゃんのくしゃみの原因とは?

新生児や生まれて数ヶ月の赤ちゃんのくしゃみには、大きくわけて4つの原因があります。新生児は生まれたばかりで身体の器官が未熟なため、あらゆるものに反応してくしゃみが起こります。

赤ちゃん特有の構造

新生児は鼻呼吸を始めたばかりなので、鼻の粘膜が未熟な状態で敏感になっています。また、鼻の穴が小さくて少しの分泌物によっても詰まりやすく、刺激でくしゃみをすることがあります。さらに、新生児は鼻毛がほとんどないためちょっとした埃や異物にも反応し、鼻の粘膜に直接刺激が伝わってくしゃみをするのです。

また、おしっこやうんちをしているときのお腹の動きに反応してくしゃみをする赤ちゃんもいます。

環境

・明暗の差
暗い部屋から明るい部屋に移動する、車の中から外へ出る、カーテンを開けるなど、光の明暗の差に反応してくしゃみが出ることがあります。これは、急にまぶしい光を浴びたときなどに出る赤ちゃんの反応です。

・温度の差
部屋の中から外へ行くとき、服を脱いだ瞬間、窓を開けたときなど、わずかな温度の差でも敏感に反応してくしゃみが出ることがあります。

・湿度の差
お風呂や洗面所などの湿度の高い場所や、乾燥した場所へ移動するときの湿度の差に反応してくしゃみが出ることがあります。

風邪

赤ちゃんはママから免疫物質をもらっているので病気にかかりにくいといわれていますが、風邪をひくこともあります。くしゃみがよく出るときは、鼻水、咳、熱、機嫌の悪さなどの症状がないかチェックしましょう。

アレルギー

赤ちゃんの鼻の粘膜は敏感なため、あらゆるアレルゲンにも反応します。アレルゲンとはアレルギーの原因になる物質で、代表的なものとしてハウスダスト、ダニの死骸、花粉、カビ、ペットの毛などがあげられます。

赤ちゃんのくしゃみの見分け方

赤ちゃんが頻繁にくしゃみをすると、何が原因なのか見分けがつきにくいですよね。風邪やアレルギーのときは他のサインを伴っていることもあります。必ずしもあてはまるわけではありませんが、大まかな判断基準は以下のとおりです。

風邪をひいているかどうか

赤ちゃんはお腹の中にいるときにママから免疫物質をもらっており、母乳にも免疫物質が含まれているので、生後4~5ヶ月頃までは病気になりにくいといわれています。しかし、免疫機能がもともと低いため、風邪をひいてしまうこともあります。

風邪のときは、多くの場合くしゃみ以外にも発熱、咳、鼻水、機嫌の悪さなど他の症状を伴うものです。くしゃみ以外の症状が続くときは、風邪の可能性が高いといえるでしょう。

アレルギーかどうか

アレルギーのときは、同じ状況でくしゃみが出ることが多いのが特徴です。たとえば、ベッドに寝かせるとき、ある部屋に移動したときなど、特定の場所や行動をしたときにくしゃみが出る場合は、時間や状況、場所をメモしておきましょう。

アレルギーのときは、透明でサラサラとした鼻水が出る、鼻が詰まる、目元が赤くなる、腫れるなど他の症状が出ることもあります。

病院に行くときの目安

新生児の平熱は37℃前後といわれており、着せすぎや温めすぎ、水分不足で熱が上がってしまうこともあります。しかし、それ以外に原因がないのに38℃以上の発熱があるときは、病気とみなして病院を受診しましょう。

また、鼻水が止まらない、鼻づまりが治らないなど鼻の炎症が長引くと、中耳炎になることもあります。くしゃみ以外の鼻の症状が続くときは早めの受診をおすすめします。

新生児や赤ちゃんのくしゃみの対処法

赤ちゃんのくしゃみの原因が環境やアレルギーのときは、部屋の状態を整えてあげることがくしゃみの緩和につながります。対処をしてもくしゃみが止まらないときは、アレルギーの可能性を考えて病院を受診しましょう。

掃除

くしゃみの原因にもなる部屋の埃や小さなゴミを取り除くことがポイントです。フローリングは埃が舞い上がりやすいので、拭き掃除が効果的だといえます。人が動くタイミングや窓を開けたときに、カーテン、家具、家電などについた埃が舞うので、念入りに取り除きましょう。

エアコンや空気清浄機などのフィルターにも注意が必要です。フィルターには埃や花粉がついているだけではなく、掃除をせずに放っておくとカビが発生することもあります。部屋を掃除していても、フィルターが汚れたままでは部屋中を汚すことにもなりかねません。

また、掃除中は掃除機の排気などで空気中に埃やゴミが舞いやすいので、ひと部屋ずつ掃除し、そのあいだは赤ちゃんを別の部屋に移動させてください。換気が済んで部屋が整ってから赤ちゃんを戻すようにしましょう。

洗濯

布団や枕にも埃やダニ、ダニの死骸が付いています。頻繁に布団を干したり掃除機をかけたりして、清潔さを保つことが大切です。また、赤ちゃんは汗をかきやすいので、手入れを怠ると枕や布団にカビがはえてしまうことがあります。カバーを頻繁に変え、枕や布団の状態もあわせてチェックしましょう。

また、赤ちゃんの布団周りにはぬいぐるみやクッションなどダニの温床になるものは置かず、スッキリとした環境を整えてくださいね。

換気

窓を閉めたまま掃除をしても、埃が外に出るわけではありません。外気と空気の入れ替えをし、新鮮な空気を部屋に取り入れましょう。空気清浄機をつけていても、部屋の中にこもった熱やにおいまでは取り除けないこともあるので、換気は必要です。

また、掃除時以外や冷暖房を使っているときでも定期的に(1時間に5~10分程度)換気を行い、部屋にこもった熱や空気を外へ出しましょう。

加湿

部屋の乾燥はくしゃみの原因にもなります。季節に関係なく湿度が低いことはあるので、赤ちゃんのいる部屋には湿度計を置いておくと良いですね。赤ちゃんが快適に過ごせる湿度は40~60%といわれています。

また、湿度が低いと鼻や喉の粘膜が乾燥して風邪をひきやすくなります。湿度が低いときは濡れたタオルを部屋の中に干したり加湿器を利用したりして、快適な湿度を保ちましょう。

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赤ちゃんのくしゃみのタイミングを見極めよう

赤ちゃんは明るさ、温度、湿度などほんのささいなことでもくしゃみをします。1回や2回のくしゃみであれば温度などが原因の場合が多いですが、くしゃみが続くときは、風邪の始まりやアレルギーの重要なサインをママやパパへ送っているのかもしれません。

くしゃみが続くときは、くしゃみが出たときの状況や場所、時間などをメモしておきましょう。病院に行くときに持参すれば、赤ちゃんの症状がお医者さんに伝わりやすくなりますよ。

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