チャイルドシートの法律における義務年齢は?タクシーや友人の車の場合は?

赤ちゃんを車に乗せるときにチャイルドシートを設置しなければならないのは一般的に知られています。しかし、それがいつまでか、どんな場合が違反になるのかと問われると、わからない方が多いかもしれません。ここでは、法令での義務年齢をはじめ、あらゆるケースを想定したチャイルドシートの使用についてご紹介します。

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目次

  1. チャイルドシートの使用義務の範囲
  2. 違反したときの罰則とは?
  3. 使用義務が免除されるケース
  4. チャイルドシートであれば、どのような形状でもよい?
  5. 編集部おすすめのチャイルドシート
  6. 子どもの安全を第一に法令を遵守しよう
  7. あわせて読みたい

チャイルドシートの使用義務の範囲

チャイルドシートはいつからいつまで使用しなければならないのでしょう。また、例外のケースはあるのでしょうか。使用するときに疑問に思うケースについてご紹介します。

そもそもチャイルドシートの使用義務はいつからいつまで?

道路交通法(※1)では、第14条の3項で6歳未満の子どもを幼児と定義しており、第71条の3第3項でチャイルドシートを使用していない6歳未満の幼児を乗せて自動車を運転してはいけないと定めています。つまり、チャイルドシートの使用が義務づけられているのは、新生児から6歳未満の子どもです。

ただし、6歳以上であっても車に備えてあるシートベルトが身体にあわないこともあります。シートベルトが首やお腹にかかってしまうときは、万が一のときに備えジュニアシートを使用するほうが良いでしょう。

チャイルドシートには大きく分けて以下の3つの種類があります(※2)。年齢よりも体型や体重に応じたものを選ぶのがポイントです。

種類
対象年齢の目安
特徴
乳児用新生児~1歳頃 (体重10kg未満、身長70cm以下)首がすわっていない赤ちゃん用のベッドタイプや後ろ向きに使えるシートタイプのものがあります。乳児用チャイルドシートとして販売されています。
幼児用1~4歳頃 (体重9~18kg、身長65~100cm以下)9~18kg程度の幼児が使う、前向きに座るシートタイプのもので、幼児用チャイルドシートとして販売されています。
学童用4~10歳頃 (身長150cm以下)15~36kgくらいの子どもが使う座席を上げて大人用シートベルトを使えるタイプのものです。ジュニアシートとして販売されています。

※国土交通省「チャイルドシートアセスメント」より一部抜粋して作成

自家用車と公共交通機関の使用義務とは?

自家用車はチャイルドシートの使用が義務づけられています。しかし、どのような体格の子どもを何人乗せるか予測できないことから、以下の一般旅客自動車運送事業にあたるものは使用義務が免除されます。(道路交通法施行令第26条の3の2第3項第6号※3)

・路線バス
・貸切バス
・タクシー
・ハイヤー

友達や知人の車も対象になるの?

友達や知人の車であっても、子どもの安全性を確保するためにチャイルドシートを使用する義務があります。あらかじめ使用することがわかっているときは、簡易チャイルドシートを用意するなど、乗せてもらう方にも気配りが肝心です。

また、レンタカーやカーシェアリングの車でもチャイルドシートは使用しなければなりません。

退院時の車にもチャイルドシートは必要?

チャイルドシートは新生児から使用が義務づけられます。マイカーを利用して病院から退院するときはチャイルドシートが必要です。首がすわってない状態なので、乳児用のチャイルドシートを準備しましょう。

違反したときの罰則とは?

幼児用補助装置使用義務違反として、免許点数1点が引かれます。罰金(反則金)はありません。しかし、自家用車であっても免除されるケースもあるので、内容を確認しておくと良いですね。

使用義務が免除されるケース

チャイルドシートを使用していなくても免除されるケースは、道路交通法施行令第26条の3の2の第3項に定められ、想定されるケースとして具体的に次の8項目を掲げています(※3)。

1.チャイルドシートが使用できない特殊な座席の構造の車両
2.乗車する車両の定員の範囲内で全ての子どものチャイルドシートを設置するのが無理なときは、可能な限りの台数とする
3.病気やケガが原因でチャイルドシートを使用できないとき
4.肥満、皮膚疾患、精神疾患などで使用できないとき
5.授乳やおむつ交換など日常生活に不可欠な世話をするとき
6.バスやタクシーなど
7.自治体が運行する地域住民または観光客用のバスなど
8.ケガをした子どもや迷子の子どもを病院や警察署に送るとき

チャイルドシートであれば、どのような形状でもよい?

国土交通省令で定めた安全基準に適合したチャイルドシートを使用する

法令上では「道路運送車両法第3章及びこれに基づく命令の規定に適合し、かつ、幼児の発育の程度に応じた形状を有するチャイルドシート(※1)」の使用が義務づけられています。一般に流通されているもののなかには「チャイルドシート」のほかに「補助用具」というものがあります。「補助用具」では法令上違反となってしまいますので注意しましょう。

安全基準に適合したチャイルドシートとは?

国土交通省の安全基準を満たしたチャイルドシートには、「国土交通省形式指定マーク」が表示されています。現行の基準マークは、円の中に「E」の文字が書かれているのが目印です。

このEマークは、国際的な基準に適合していることを示すもので、2006年10月1日以降に形式指定を受けた製品に添付されています。2012年6月までに製造された製品には、日本独自の基準に適合していることを示す「自」が記載されていることもあります(※4)。

2006年から用いられている国際的な基準とは、「国連の車両・装置等の型式認定相互承認協定」に基づく幼児拘束装置に関する規則第44号(UN-R44)です。2013年からはより安全性が向上した「国連の車両・装置等の型式認定相互承認協定」に基づく改良型幼児拘束装置に関する規則129号(UN-R129)が始まっています。

また、国土交通省は独立行政法人自動車事故対策機構(ナスバ)とともにチャイルドシートの安全性能に関する評価試験を行い、その結果を公表しています。チャイルドシートを選ぶ際は、公表されている「チャイルドシートアセスメント」も参考にすると良いでしょう。

助手席に設置してもよいの?

法令上は違反とはいえません。しかし、チャイルドシートのメーカーが取扱説明書で助手席への設置に注意をうながしているときは安全が確保されているとはいえません。使用上の注意事項にそった使い方をしましょう。

助手席のチャイルドシートはエアバッグが飛び出すことで大変危険が伴います。安全な後部座席の設置が好ましいでしょう。

編集部おすすめのチャイルドシート

【コンビ】クルムーヴ ロング R129 エッグショック EA

出典:amzn.to
【コンビ】クルムーヴ ロング R129 エッグショック EA
¥62,700〜(2025/01/20 時点)

■対象年齢:新生児~10才頃(身長40cm~135cmまで)
■安全基準:UN R129/03 適合

身長135cmまで使えるロングユースタイプなので、1台で乳児期から幼児期までの着用義務期間をカバーできるチャイルドシートです。シートは11段階で高さの調節が可能で、成長しても快適に移動できます。

回転&リクライニングは片手で操作でき、赤ちゃんを抱っこしながらでも乗せ降ろしが苦になりません。ヘッドレストやインナークッションにはコンビ独自の衝撃吸収素材を使い、赤ちゃんの大切な頭を万が一の衝撃から守ります。

【アップリカ】フラディア プラス

出典:amzn.to
【アップリカ】フラディア プラス
¥44,198〜(2025/01/20 時点)

■対象年齢:
横向きベッド:身長40cm~70cm
後向きシート:身長60cmかつ首すわり~87cm
前向きシート:身長76cmかつ月齢15カ月以上~100cm
■安全基準:UN-R129適合

チャイルドシートアセスメントでふたつの「優」を獲得しているチャイルドシートです。アップリカ独自の平らなベッドを採用し、車の中でも楽な姿勢で呼吸ができる環境を作ります。シートは赤ちゃんを乗せたまま360度回転できるので、左右どちらのドアからも乗せ降ろしが楽にできますよ。新生児から4歳頃まで使えます。

【エールベベ】クルットR ザ・ファースト2

出典:amzn.to
【エールベベ】クルットR ST
¥54,780〜(2025/01/20 時点)

■対象年齢:新生児~ 4才頃
■適合基準:UN(ECE)R129/03 適合

チャイルドシートは正しく装着してはじめてその効果を発揮します。エールベベノクルットRは、サポートレッグの設置方法が間違っているときにアラームで知らせてくれる便利な機能がついています。

ほかにも乗せ降ろしの際にハーネスが邪魔にならないようにジャンピング機能がついていたり、エアコンの風や外からの紫外線から赤ちゃんを守るサンシェードがついていたりと、赤ちゃんが快適に過ごせる工夫が満載です。

子どもの安全を第一に法令を遵守しよう

チャイルドシートをしないときの死亡率は約2倍になるというデータが国土交通省のホームページで発表されています。自家用車で使用しない場合や、形式指定を受けたチャイルドシートでない場合は違反になることもご紹介しました。大切な子どもの命を守るためにも法令を遵守したうえで、正しく装着し、安全運転を心がけることが大切ですね。

※この記事は2025年1月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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