【妊娠中の暑さ対策】安定期(16~22週)は特に注意?最新研究でわかった早産リスク
妊娠中の暑い日の過ごし方に要注意!最新の研究で、妊娠16~22週(妊娠5〜6ヶ月の安定期)に強い暑さを経験すると、早産リスクが高まる可能性が発表されました。本記事では、気になる研究結果の詳しい解説とともに、妊婦さんが無理なく暑い日を乗り切るための具体的な暑さ対策5選をご紹介。お腹の赤ちゃんを守るためのヒントが満載です。
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目次
安定期(16~22週)は要注意?暑さと早産リスクの関係
2026年6月、東京科学大学の研究チームによって、妊娠中の特定の時期に「暑さ」を経験すると、早産のリスクが高まるというデータが発表されました(※1)。早産とは、正期産より早い「妊娠22週0日~36週6日」での出産のことです。
研究チームは、2016~20年に生まれた日本全国の約98万6千件にもおよぶ出生データを分析しました。過去の気温分布から、都道府県ごとに5〜9月の週平均気温の上位10%に入る気温が高い週を「高温週」とし、妊婦さんが妊娠中のどの時期にその暑さを経験したかを調査したのです。
その結果、妊娠16~22週の時期に「高温週」を経験した妊婦さんは、そうでない妊婦さんと比べて早産リスクが高くなる傾向が見られました。なかでも、もっとも暑さの影響を受けやすかったのが「妊娠19週」で、早産リスクが約1.16倍になったと報告されています。
妊娠16週~22週といえば、一般的に「安定期」と呼ばれる時期(妊娠5ヶ月〜6ヶ月頃)にあたります。つわりが落ち着き「少し遠出をしてみよう」とアクティブに動きやすくなる時期ですが、実はこの時期こそ、暑さには特に気をつけなければならないタイミングだったのです。
なぜ「妊娠中期」に暑さの影響を受けやすいといわれているの?

これまでの研究でも「高温環境と早産の関連性」は指摘されてきましたが、いつ影響を受けるのかは明らかになっていませんでした。今回の調査により、高温にさらされたことで早産リスクが高まる時期は妊娠16~22週と判明しています。
この時期にリスクが高まる理由のひとつとして考えられているのが、「子宮の出口(子宮頸管:しきゅうけいかん)」の変化です。妊娠中期は、出産に向けて少しずつ子宮の出口が軟らかく、短くなっていく時期です。このタイミングで「暑さ」によるストレスを受けると、体内で炎症などの反応が起こり、子宮の出口の変化が通常よりも早まって早産につながるリスクが高まるのではないかと見られています。
日本における早産の割合は約5.5%です。新生児期の健康だけでなく、その後の長期的な成長に影響を与えることもあるため、暑さに対する注意が必要です。
日本の夏、各地の平均気温はどれくらい?

今回の調査では、都道府県ごとに過去の気温分布から、上位10%に入る気温が高い週を高温週と定義しました。東京の例でみると、週平均気温で約26.9℃に相当するそうです。これは、真夏の特に暑い週にあたります。
各地域の週平均気温は異なりますが、気象庁が公表している過去の気象データから2025年の東京・大阪の月平均気温を見てみると、7~9月にかけて高い気温が続いているのがわかります。真夏の暑い日は、暑さに対する対策が欠かせません(※2)。
月平均 | 東京(東京) | 大阪(大阪) |
|---|---|---|
| 5月 | 19.2℃ | 20.1℃ |
| 6月 | 24.7℃ | 25.4℃ |
| 7月 | 28.4℃ | 30.2℃ |
| 8月 | 29.6℃ | 30.8℃ |
| 9月 | 26.5℃ | 28.1℃ |
妊娠中の身体を守る!今日からできる暑さ対策5選

それでは、妊娠中を安全に過ごすために、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか。特別なことではなく、日常生活の中でできる「基本的な暑さ対策」を徹底することが何よりも大切です。ここでは、妊婦さんならではの視点を取り入れた暑い日の過ごし方のポイントを5つご紹介します。
1.エアコンを適切に使用して室温を管理する
「冷えは妊娠の敵」という言葉から、エアコンを我慢してしまう妊婦さんもいますが、猛暑日には熱中症の危険が高まります。我慢せずに冷房を使いましょう。冷えが気になる場合は、設定温度を下げすぎず、カーディガンやレッグウォーマー、腹巻きなどで「局所的に温める」工夫をするのがおすすめです。
2.のどが渇く前に!こまめな水分補給
妊娠中は、お腹の赤ちゃんに栄養を送るために体内の血液量が増加しており、普段よりも汗をかきやすく脱水になりやすい状態です。のどが渇いたと感じる前に、麦茶や水などをこまめに飲みましょう。外出時など汗をかいたときは、塩分タブレットなどを活用してミネラル補給も忘れずに。
3.外出は「涼しい時間帯」に。日傘の活用も
日差しが最も強くなる日中の外出はできるだけ避け、朝夕の涼しい時間帯に行動するようにしましょう。どうしても外出が必要な際は、日傘やUVカットの帽子を活用し、直射日光を避けることが大切です。首元を冷やすネッククーラーなどの冷却グッズも役立ちます。
4.ゆったりとした通気性の良い衣服を選ぶ
身体を締め付ける服は血流を悪くし、熱をこもらせる原因になります。綿や麻など、通気性や吸水性に優れた天然素材の服や、マタニティ用のゆったりとしたワンピースなどを選び、風通しを良くして体温調節をサポートしましょう。
5.「疲れたら休む」を徹底する
安定期に入ったとはいえ、妊娠中の身体は常に変化しており、疲れやすい状態です。暑い中を歩いているときに「少し息が上がるな」「お腹が張る気がする」と感じたら、無理は禁物。すぐに涼しいお店や日陰に入って、休む勇気を持ちましょう。
暑い日、お腹の赤ちゃんと一緒に無理なく乗り切ろう
今回の研究結果から、妊娠16~22週(特に19週)の安定期にこそ、猛暑による早産リスクに注意が必要であることがわかりました。特に、夏場に妊娠中期を迎える妊婦さんは、「安定期だから大丈夫」と無理をするのではなく、「安定期だからこそ、しっかり身体を守ろう」と意識を切り替えることが大切です。
夏から秋にかけて暑さが続く日は、今回ご紹介したような日々の暑さ対策を心がけ、お腹の赤ちゃんとの大切なマタニティライフを安全に、健やかに過ごしてくださいね。もし、お腹の張りや体調に不安を感じたときは、自己判断せず、迷わずかかりつけの産婦人科に相談するようにしましょう。
※この記事は2026年9月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。




