陣痛はいつ来るの?陣痛の見分け方、陣痛の心構えは?【産婦人科医監修】
「もうすぐ予定日になるけれど、一向にお腹の張りがなくて不安」「まだまだ赤ちゃんが下がらないと言われるけれど、いつになったら生まれるの?」「お昼になったら陣痛は来る?」など、出産予定日が近づくと、心身ともに神経質になってしまいがちです。前駆陣痛と陣痛の違いや、身体・お腹の冷えとの関係性、陣痛促進剤について解説します。
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目次
前駆陣痛と陣痛の違い
前駆陣痛とは、いわば本陣痛の練習です。身体が少しずつお腹を張らせる練習をしていると考えてください。
しかし、初めての経験だと、一体どのくらいの痛みがどんな風に来るのかがわかりませんよね。「陣痛になっても本当に気が付くのかな」と不安になっている人もいるかもしれません。予定日が近づいて、徐々にお腹の張りが増えている時期ならなおさらでしょう。
以下は、前駆陣痛と陣痛の特徴です。
■前駆陣痛の痛み
・間隔が不定期
・体勢を変えたときや、気が付いたときにはおさまっていることがある
・我慢できる痛み
■本陣痛の痛み
・定期的に痛みの波が来る
・少しずつ強くなってくる
・我慢できない痛み
前駆陣痛は出産の1ヶ月前くらいから徐々に始まり、回数が増えていきます。前駆陣痛がない人もいれば長引いて悩む人もいるようです。「もしかしたら陣痛が来たかもしれない」と思って覚悟していたら痛みがスッと逃げてしまったり、寝る前に「痛いな…」と思ったけれど、気が付いたらなくなって眠っていたりと、前駆陣痛の感じ方や起こる時間にも個人差があります。
なお、眠れる痛みなら前駆陣痛といえるでしょう。本物の陣痛は眠っていられないほどの痛みなので、違いがわかるはずです。
体が冷えると陣痛が長引くかも!
冷えが陣痛を微弱にすると聞いたことはありますか。体が冷えていると、子宮周りの筋肉も固まってしまい、陣痛が来にくかったり微弱になったりする可能性があります。陣痛が弱いとどうしてもお産に時間がかかり、難産になってしまう可能性が高くなります。また、体が冷えているか温まっているかで出産にかかる時間も変わってくるそうです。
また、陣痛が長引くと、非常に体力を消耗します。陣痛の時間の差は産後の回復にも影響を与えてしまうので、できるだけ体をあたためる努力をしてみてください。足湯をしたり、お灸をしたり(安産のツボといわれるツボもあります)、根菜などを取り入れた体を温める食事を心掛けたり、適度な運動を取り入れたりすると良いですね。
お腹が大きいと血管が圧迫され、どうしても血流も滞ってしまいがちなので、日ごろから冷えには気を付けましょう。
陣痛促進剤って安心なの?
陣痛促進剤は陣痛を起こす薬で、点滴と服薬のふたつの接種方法があります。素早く量の調節ができるので、点滴を使う病院の方が多いかもしれません。点滴を受けながら分娩監視装置をつけ、どのくらいの痛みがきているか病院で管理します。
薬と聞くと、無理に陣痛を起こしても問題ないのかと不安になりますよね。しかし、微弱陣痛が長時間続いていきむ体力を残せなかったり、予定日を過ぎて胎盤の機能が落ち、赤ちゃんが危険な状態になったりしては大変です。陣痛促進剤を使用してのお産は病院側が細心の注意を払って行うものなので、医師に任せて安心して挑んでください。
促進剤を使ったら、すぐ産まれるの?
陣痛促進剤を使ったからといって、すぐに陣痛が来るとは限りません。人によってはすぐに陣痛が強くなりますが、なかなか陣痛が来ない人もいます。
筆者も1人目の出産では、予定日を過ぎたので促進剤を投与されましたが、3日たっても陣痛が起きませんでした。翌日はバルーンを入れて進めると言われていましたが、就寝した夜に自然陣痛で出産しました。
しかし、本陣痛の最中でも点滴を着けられていました。当時は痛みで点滴のことを気にしてはいられませんでしたが、今考えると、微弱陣痛になることを回避するために促進剤を打たれていたのでしょう。
つらくなったら周りの声はシャットアウト
予定日が近づくと、どうしても周りの声が気になりますよね。相手は心配や楽しみで軽い気持ちで聞いているのですが、ナーバスになっている妊婦さんには悩みの種になることもあります。もしどうしてもつらくなったら、少しの間、周りの声をシャットアウトすると良いでしょう。
筆者は1人目の出産のときに、親や友人たちが毎日のように連絡をしてきたので病んでしまい、最後は電話線を切ってしまった記憶があります。再びプレッシャーがかかるのが怖く、2人目と3人目の妊娠では正確な予定日を誰にも教えず、少し遅めの時期を伝えていました。
臨月の妊婦さんは、体も心も繊細になっています。自分を第一に考えてあげてくださいね。
予定日はあくまで予定日、その日がくるまでゆっくり待とう
もうすぐ赤ちゃんに会えますね。ちょっとした体調の変化で一喜一憂する時期ですが、赤ちゃんは一番適したタイミングで必ず生まれてきてくれます。陣痛を待っている間は不安になることもあるかもしれません。しかし、明日か来週か、近い未来にはかわいい赤ちゃんを抱っこできます。焦らずにリラックスできることをしながら待ってみてくださいね。