出産間近になると下痢になる?お腹の赤ちゃんが知らせる出産の兆候|体験談あり

産婦人科医監修|出産間近になると、出産の本番はいつどのような形で来るのだろうと心配になるかもしれません。多くの先輩ママは、出産直前に吐き気や下痢などの兆候を経験しているようです。ここでは、先輩ママの体験談を交えながら、出産が近付くと起こる身体の変化や、初産と経産婦の出産兆候の違いについて解説します。

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この記事の監修

藤東 淳也
産婦人科医
藤東 淳也

目次

  1. もうすぐお産?さまざまな兆候を確認【体験談あり】
  2. ついにお産開始?出産直前の兆候
  3. 初産婦と経産婦は出産の兆候が違う?
  4. 出産の兆候の体験談「むくみや恥骨痛から破水・陣痛へ」
  5. 出産の兆候を感じる前にやっておきたい準備
  6. 残り少ないマタニティライフをゆったりと過ごして
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もうすぐお産?さまざまな兆候を確認【体験談あり】

臨月に入り、妊娠37週を過ぎると、一般的に赤ちゃんの体重は2,500gを超えてきます。妊娠37週0日から妊娠41週6日までに生まれることを「正期産」と呼び、赤ちゃんはいつでも外に出られる状態です。

臨月が近づくと、お産の兆候に気づけるのか心配になる妊婦さんもいるかもしれません。出産の兆候は、人それぞれです。おならやおりものの変化、下痢などが見られることもありますが、明確な兆候を感じないケースもあります。代表的な妊娠の兆候例を紹介します。

吐き気

つわりで吐き気がひどい妊婦さんは少なくありませんが、出産の直前に吐き気がひどくなるというケースも多いようです。出産間近の吐き気の原因として考えられるのは、エストロゲンという女性ホルモンのバランスの変化です。

エストロゲンは子宮の血流量を増やしたり、乳腺に母乳を作る準備を促したりする働きがあり、妊娠初期から出産間際まで分泌量が増え続けます。エストロゲンには胃腸の筋肉を緩める作用もあるため、胃酸が逆流して吐き気を感じやすくなります。

臨月に入ってからも赤ちゃんは成長し続けます。胎児の成長に伴い、子宮の周りの胃や腸が圧迫され、吐き気の原因になることもあります。出産に備えて赤ちゃんが下りてくるにつれ、胃腸の圧迫感が弱まり、吐き気が治まることもあるようです。しかし、陣痛が来る数日前から激しい吐き気に襲われたという妊婦さんもいます。

先輩ママの体験談

妊娠初期はつわりがひどかったのですが、妊娠5ヶ月くらいで治まりました。ところが、出産の2週間前に後づわりが始まって出産まで続きました。吐き気がひどく、食べたら戻すを繰り返していました。

おりものが増える

出産が近付くとおりものが増えます。これは、おりものを分泌させる働きを持つエストロゲンの分泌量が増えるからです。おりものには、出産のときに赤ちゃんが産道をスムーズに通れるようにする役割があります。

一般的に出産直前のおりものは白くて水っぽいことが多いようです。しかし、血が混じり、ピンクがかったおりものや茶褐色のおりものが出た場合、おしるしの可能性があります。緑っぽい色や黄色のおりもので強いかゆみを伴う場合、細菌感染症の疑いもあり、要注意です。

先輩ママの体験談

妊娠9ヶ月ごろからおりものの量が少しずつ増えていました。このためおりものシートを持ち歩き、いつでも替えられるようにしていました。臨月直前には水のようなおりものが出ることが多く、破水しても気づかないのではないかと少し不安でした。

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下痢・便秘

臨月に下痢になってしまう妊婦さんもいるようです。下痢も出産の前兆のひとつ。妊娠を継続させる働きのあるプロゲステロンの分泌量が、出産直前に変化することで下痢や便秘を引き起こします。プロゲステロンは妊娠中に分泌量が増えますが、妊娠8~9ヶ月をピークにゆるやかに減少し始めます。

プロゲステロンは腸の働きを抑制することから妊娠中は便秘になりやすいものです。しかし、出産が近付くと急に腸の働きが良くなります。そのため、それまで便秘だった人はお通じが良くなり、快便だった人は下痢気味になってしまうのです。

先輩ママの体験談

臨月になると下痢がつづきましたが、出産後には解消しました。

先輩ママの体験談

妊娠中はずっと便秘に悩んでいたのですが、出産の2~3日前に快便の状態に戻りました。

人によっては、出産直前に便秘になることがあります。赤ちゃんの成長に伴って大きくなった子宮が腸を圧迫し、便の排出をさまたげるからです。出産を目前に控えてストレスがたまることで自律神経が乱れ、便秘になることも考えられます。

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おならが増える

出産間近の兆候として、おならが増えることがあります。大きくなった子宮が腸を圧迫することでガスがたまりやすくなり、おならが増えると考えられています。

出産が近付くと、それまで盛んに分泌されていたプロゲステロンの分泌量が減り始めることも、おならの原因のひとつです。腸の働きを抑えるプロゲステロンの影響が弱まって急に腸の働きが良くなるため、身体がついていけず、おならが増えるようです。

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眠気

出産間近の妊婦さんは、個人差はあるものの体重が約10kg増加し、お腹がとても大きい状態です。身体に負担がかかるため、日常生活を送るだけで体力を消耗し、疲れやすくなります。そのため、母体が体力を回復しようと睡眠を欲し、強い眠気を感じやすくなるといわれています。

夜の眠りが浅くなり、日中に眠気が襲ってくることも考えられます。お腹が大きいと寝ているときに寝返りが打ちづらく、熟睡しづらいものです。また、出産直前に分泌量が増えるエストロゲンには、眠りを抑制する作用があります。エストロゲンの影響で夜に眠りが浅く細切れになると、日中に眠くなりがちです。

先輩ママの体験談

出産直前が9月でまだ気温が高いうえに妊娠で体温が上がっていたので、暑さで夜は十分に眠れませんでした。夜に睡眠が細切れになってしまったため、昼間はとにかく眠たかったです。

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イライラ

妊娠中はエストロゲンとプロゲステロンの分泌が活発になり、特にエストロゲンの分泌量は出産直前まで増え続けます。分泌量が変化することでホルモンバランスが急激に乱れると、その影響を受けて自律神経も乱れ、イライラしやすくなります。

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腰痛

妊娠後期は、急激な体重増加や、お腹を支えるために後ろに反り返るような姿勢をとることなどが原因となり、腰痛に悩まされやすいものです。さらに、臨月に入ると骨盤の中に赤ちゃんの頭がすっぽりとおさまり、骨盤への負担が大きくなります。これによって骨盤に近い腰も影響を受け、腰痛が悪化する可能性があります。

先輩ママの体験談

臨月は腰痛がひどく、骨盤ベルトなしでは寝られませんでした。仰向けになるのがつらく、横を向いて眠ることしかできませんでした。痛みで夜に熟睡できなかったためか、日中は眠気がひどかったです。腰痛は産後もしばらく治りませんでした。

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お腹の張り

出産は、赤ちゃんを外に押し出そうと子宮が規則的に収縮することで進行します。出産間近になると、このお産の準備のために子宮が頻繁に収縮するようになります。子宮の収縮によって子宮周辺の部位が影響を受け、お腹が張った感覚が感じられるようになります。

最初はお腹の張りだけで痛みはないでしょう。しかし、お腹の張りに生理痛のような痛みが伴うようになり、張りと痛みが強まったり弱まったりを不規則に繰り返し始めたら、本陣痛が来る前の「前駆陣痛」の可能性があります。

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胎動が減る

出産が近付くと、一般的に赤ちゃんは骨盤まで下りてきて、頭を下にした頭位という姿勢で骨盤内に固定されます。したがって、赤ちゃんは自由に動きにくくなり、胎動が少なくなるといわれています。ただし、胎動の感じ方は個人差が大きく、出産直前まで激しい胎動があったという人もいますよ。

出産間近の兆候として胎動が減少することがあるとはいえ、完全に胎動がなくなることはありません。胎動が感じられないのは何らかのトラブルで赤ちゃんが弱っている可能性もあるため、速やかに病院に相談しましょう。

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恥骨痛

赤ちゃんの頭が骨盤に固定されると、骨盤の下の方にある恥骨が強く圧迫されます。その結果、左右の恥骨をつなぐ恥骨結合という部分が引き伸ばされるなどして傷つき、痛みがあらわれるのです。

出産直前には、赤ちゃんがスムーズに産道を通れるよう、骨盤の周りの関節や靭帯を緩める働きを持つリラキシンというホルモンが分泌されます。リラキシンの働きによって身体を支える力が弱くなり、恥骨結合に負担がかかってしまうため、恥骨痛を感じやすくなります。痛みの感じ方には個人差があり、チクチクした痛みやズキズキとした鈍痛などさまざまです。

先輩ママの体験談

初産だったのですが、妊娠中はまったくつわりがなく、逆に大丈夫かと心配になるくらいでした。出産の兆候もなかなかあらわれず、予定日を10日ほど過ぎてしまったので、雑巾がけや散歩をせっせとしていたところ、恥骨と股関節のあたりに痛みが出ました。最初は雑巾がけや散歩が原因だと思っていたのですが、その5時間後に本陣痛が始まったので、もしかしたら兆候だったのかもしれません。

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頻尿・尿漏れ

出産に備えて赤ちゃんの頭が下がると、子宮の前に位置する膀胱に大きな圧力がかかることから、尿をためられる容積が少なくなります。そのため、頻尿や残尿感の症状が強くあらわれることがあります。

出産直前は、ふとした拍子に尿漏れしてしまうことも珍しくありません。普段は膀胱に尿がたまっても、尿道を閉じる役割のある筋肉が締まっていて不意に出ることはありません。

しかし、笑ったりくしゃみをしたりして腹圧がかかると、子宮の圧力が尿漏れを防ぐ筋力より強くなり、尿漏れしやすくなります。リラキシンやプロゲステロンの影響で、膀胱などの下腹部の臓器を支える骨盤底筋が緩むのも尿漏れの原因です。

先輩ママの体験談

頻尿になってしまい、夜は2時間おきに起きなければならず睡眠不足でした。尿漏れにも悩み、尿専用のチャームナップを購入して使っていました。しかし、尿用のためか通気性が悪く、真夏だったこともあって不快でした。

食欲が増す

赤ちゃんが下がっていくのにつれて胃への圧迫が少なくなり、胃のムカムカといった不快感が解消します。そのため、出産が間近になると食欲旺盛になる妊婦さんが多いようです。

出産は体力勝負ですが、格的な陣痛が始まると、激しい痛みで食べることがままならなくなります。来るべき陣痛に備えて、食欲があるうちに栄養バランスの良い食事をとるようにしましょう。

先輩ママの体験談

妊娠後期は食事に気を遣い、糖質制限などもしていましたが、前駆陣痛が1週間ほど続いたころに猛烈に砂糖やコーヒーをとりたくなり、解禁してしまいました。シナモンロールを手作りして、コーヒーと一緒に食べた直後に本陣痛を迎えました。

先輩ママの体験談

出産の2週間前から食欲がすごいことになりました。そのころは里帰りしていたのですが、3食の食事をたくさん食べるだけではなく、実家で何か食べ物を見つけると思わず手が伸びてしまう感じでした。実家はやたらおやつが充実しているので、つい食べ過ぎてしまいました。

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足のむくみ・足がつる

むくみとは、静脈やリンパ管の流れが悪くなり、皮下組織に水分や老廃物がたまって腫れた状態です。妊娠中は、赤ちゃんに栄養を届けるために血液量が増えることや、運動不足などが原因でむくみやすくなります。

出産間近になると、特に足のむくみがひどくなるといわれています。出産前の足のむくみは、赤ちゃんに血液を供給するために体内の水分量がいっそう増加したり、大きくなった子宮が下半身の血管を圧迫したりするのが原因です。

ただし、むくみがお産の兆候ではなく、妊娠高血圧症候群の症状の場合もあります。妊娠高血圧症候群は、胎児発育不全や子癇発作(しかんほっさ)など、母子ともにさまざまなリスクが生じます。むくみに吐き気や頭痛、めまいが伴う場合は早めに受診しましょう。

一方、下半身の血行が悪くなると、むくみが起こりやすいほか、足もつりやすくなります。これは、血行不良により、足の筋肉が固くなって収縮しやすくなるからです。

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胸の張り・だるいなど、その他の変化

代表的な出産の兆候である下痢やおならといった症状以外で、身体の変化を感じた妊婦さんもいるようです。妊娠後期から臨月にかけては、出産に向けて身体が大きく変化する時期です。今までと違う点があるなと感じたら、妊婦健診の際にかかりつけの医師に相談しましょう。

また臨月や出産予定日直前になっても出産の兆候を感じない人もいるため、神経質になりすぎることはありません。

ついにお産開始?出産直前の兆候

出産直前の兆候が現れても、すぐにお産が始まるとは限りません。おしるしから出産までに数週間かかったというケースもあります。ただし、おしるし・陣痛・破水があらわれたら、数日以内に出産本番になる可能性が高いです。安産のためにも、出産の本格的なサインについてよく知っておきましょう。

おしるし

おしるしとは、お産に向けて子宮口が開いてきた兆候で、「産徴」とも呼ばれます。子宮口が開くことで、赤ちゃんを包む卵膜が少量剥がれるために少し出血します。この出血が子宮頸管の分泌するおりものと混ざり、おしるしとして出てくるのです。

おしるしは少し粘り気があるのが特徴です。色には個人差があり、鮮血のように真っ赤、ピンク色、茶色っぽいなど、さまざまです。おしるしがまったくなかったという人もいるため、なかなかおしるしが来なくても心配しないでくださいね。

ただし、出血量が多い、止まらないという場合や、お腹がずっと張っている場合には、常位胎盤早期剥離といったトラブルの可能性もあるため、すぐに病院に連絡しましょう。

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陣痛

陣痛が来たらお産は目前です。本格的に出産が始まると、子宮は赤ちゃんを押し出すために、規則的に収縮と休みを繰り返すようになります。この収縮のときに感じる激しい痛みが陣痛です。

最初は痛みが不規則で、強くなったり弱くなったりを繰り返す「前駆陣痛」は出産に向けたリハーサルのようなものです。本格的な陣痛とは異なります。しかし、次第に規則的な痛みに変わり、10分間隔または1時間に6回以上と、間隔が短くなってきたら本陣痛です。病産院に連絡をして指示をもらいましょう。

前駆陣痛が「生理痛のような痛み」などと表現されるのに対し、本陣痛は「お腹の上をダンプカーが通るような痛み」などといわれ、前駆陣痛とは明らかに異なります。一般的に前駆陣痛の後に本陣痛が起こりますが、前駆陣痛がなかったという妊婦さんもいます。前駆陣痛を体験してから本陣痛が来るまでの期間は、数時間から数週間までさまざまです。

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破水

破水とは、赤ちゃんを包む卵膜が破れて羊水が流れ出ることです。一般的には子宮口が全開大で陣痛がピークになったときに起こりますが、陣痛より先に破水した場合、「前期破水」になります。

前期破水すると赤ちゃんと外の世界がつながってしまうため、感染症の危険性が高まります。したがって、すぐに病院に連絡し、適切な処置をしてもらう必要があります。

前期破水は、ブチッと卵膜が破れた衝撃を感じてから羊水が大量に流れ出る場合もあれば、少量ずつじわじわ流れ出る場合もあります。量が少ないと尿漏れやおりものと勘違いしやすいのですが、羊水の場合は基本的に尿のようなアンモニア臭がなく、自分の意志で止めることができません。破水かどうか判断がつけられない場合は、必ず病産院に行きましょう。

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初産婦と経産婦は出産の兆候が違う?

初産婦と経産婦で大きな差はない

出産前の兆候は、初産と経産婦で大きく異なる点はありません。ただし出産直前に現れる兆候や症状の程度は、人それぞれです。経産婦の場合、一人目の出産のときにはなかった症状が二人目以降の出産で現れることもあるようです。

陣痛の感じ方は違う場合もある

陣痛については、経産婦のほうが初産婦よりも前駆陣痛や陣痛を兆候として感じやすい場合もあるようです。初産婦よりも経産婦の陣痛が重いわけではなく、陣痛の経験があることから痛みに気が付きやすいことが理由のひとつとして考えられます。

経産婦はお産の進み方が早い

経産婦は子宮口や産道が開きやすく、一般的にお産の進み方が初産婦よりも早いといわれています。陣痛から出産までの時間が初産の場合の約半分になることもあるため、経産婦は陣痛が15分間隔になったら病院・産院に連絡するように指示されることが多いです。

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出産の兆候の体験談「むくみや恥骨痛から破水・陣痛へ」

ふたりの子どもを出産した、ある先輩ママの体験談をご紹介します。この先輩ママの場合には、一人目と二人目で出産間近の兆候が異なったようです。一方で、お産の始まりは一人目・二人目共通して破水でしたが、破水の量や様子はそれぞれ違ったようです。

一人目の出産間近の兆候「ゾウのように足がむくんだ」

先輩ママの体験談

妊娠後期から気になっていたむくみが、臨月にはさらにひどくなりました。特に足のむくみがひどく、ゾウのようになってしまい、ワンサイズ上の靴でも入らないほど。

真夏だったこともあり、破水があった出産前日も素足に下駄を履いていました。医師からは水分の摂り過ぎなのではと言われましたが、ただでさえ汗をかいてのどが渇く季節だったので、むくみ対策は難しかったです。

一方、出産の数日前から便通が良くなり、お腹がすっきりしたのは嬉しいことでした。普段は快便なので、妊娠して初めて便秘のつらさを知ったのです。それがすっきりしたおかげで、とても晴れやかな気分でした。破水があった日も朝から調子が良く、外出して気になる用事を片付ける余裕がありました。

一人目の出産の始まり「出産前日におもらしをしたような破水」

先輩ママの体験談

破水が来た日は朝から体調が良かったため、夕方、本棚の片付けなどをしていたところ、立った姿勢から床に座ったタイミングで破水しました。しかし、私はすぐには自覚できず、一緒にいた妹が気付いてくれました。座った私のお尻のあたりに、透明な水がジワジワとしみ出していたのだそうです。妹は、浴室から夜用ナプキンやバスタオルを持ってきたり、パパへの連絡をしてくれたりして助けてくれました。

量としては、ちょうど「おもらし」したくらいの感じでした。しかし、尿と異なり若干とろみがあり、お尻の周りがぬるぬるする感じが気持ち悪かったです。真夏でただでさえ汗だくだというのに、シャワーをしてはいけないのがつらかったです。

陣痛はなかったため、落ち着いて病院への連絡やタクシーでの移動ができました。ただし、病院では「24時間以内に陣痛が来なければ、陣痛促進剤の投与など特別な措置が必要」といったことを言われ、無事に産めるだろうかと焦りました。破水から約9時間後に陣痛が来て、4時間後に無事に出産できました。

二人目の出産間近の兆候「出産前日は穏やかな気持ちに」

先輩ママの体験談

出産の約2週間前から、お腹のふくらみの位置が鏡で見るとギョッとするくらい下がりました。街中でも知らない方に「今にも生まれそうね」「もう出歩かないほうが良いのでは」などと言われました。

出産の数日前になると、恥骨にノシッと圧力をかけられるような痛みを感じました。助産院でもそろそろだと言われましたし、上の子のときに破水から入院した経験があったので、「もうあまり動き回ってはいけないな」と思い、極力静かな動きで暮らすようにしていました。

当時4歳の上の子の世話をしながらギリギリまで仕事をしていたせいか、ストレスや疲労の多い妊娠生活でした。でも、破水をした出産前日は、頭がスッキリして朝からいつになく穏やかな気持ちになり、パパや上の子に、自分でも驚くくらい優しい気持ちで接していたことを覚えています。

二人目の出産の始まり「ほんの少量の破水」

先輩ママの体験談

上の子を保育園に送って10時ごろに家に帰り、ひと息ついてトイレに行こうとしたときに、尿意とは別に身体からしゅわっと液体が出たのを感じました。破水の経験があったので「来たな」と思いました。

ところが、量がとても少なかったので、拍子抜けし、助産院にすぐに連絡しませんでした。入浴はしないで着替えてナプキンをあて、「陣痛が来るまで様子を見れば良いのかな」と自己判断してしまったのです。今思えば、経験者ゆえの油断もありました。

昼ごろにふと気になり、助産院に連絡をしたところ、「できればすぐに連絡をしてほしかった」と言われました。しかし、「今から入院してもかなりの時間陣痛を待つことになる可能性が高いので、陣痛が来てからまた連絡をください」とのことでした。

その日の夕方は家族でくつろぎながら夕飯をとったのですが、陣痛が来る気配は一向にありません。再び助産院に連絡すると「破水があったからには、そろそろ産む態勢に入りましょう」と言われ、夜9時過ぎから入院して陣痛を待つことにしました。翌朝5時ごろ陣痛が始まって6時ごろ陣痛が本格化し、11時ごろ無事に出産しました。

同じ破水でも、上の子の前期破水のときとは違った焦りがあり、無事に産めるか最後まで不安でした。助産師さんには、出産後に「高位破水だったのでは」と言われました。

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出産の兆候を感じる前にやっておきたい準備

臨月を過ぎると、いつ出産が始まってもおかしくありません。出産間近の兆候があらわれず、いきなり陣痛が来る場合もあるため、早めに出産の準備をしましょう。

外出する際は、万が一に備え、母子手帳や健康保険証の他、おしるしや破水に対処するための生理用ナプキンやタオルを持ち歩くと良いですよ。陣痛タクシーを登録している妊婦さんは、連絡先のメモも忘れないようにしましょう。

入院セットの準備

出産予定日前に入院になることも珍しくないため、入院する際に必要なものは早めに準備しておくと安心ですよ。忘れ物がないかもう一度入念に確認し、ひとつのバッグにまとめておきましょう。入院生活に必要なものは病院によって異なるため、事前に確認しておいてくださいね。

退院時に必要な赤ちゃんの肌着や抱っこ紐、ママの洋服などについては、入院中に家族に届けてもらうのも良いでしょう。その場合、入院前に準備して目につく場所にまとめておくようにします。

家族にお願いしたい用事を確認

入院で留守をしているあいだにパパや家族にしてもらいたいことを確認し、お願いしておきましょう。炊事洗濯やゴミ出し、公共料金の支払いといった普段の家事から、赤ちゃんを迎える部屋の掃除や、退院時に支払う入院費用の準備まで、さまざまな用事が考えられますね。上の子がいる場合は、早めに預け先を確保しましょう。

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食事と睡眠をしっかりとる

出産には体力が必要なので、本格的な陣痛が来る前に、できる限り体力のつく食べ物を食べましょう。子どもが生まれると、当分ゆっくり外食をする時間がとれなくなるため、レストランで食事をするのも良いかもしれませんね。産後は夜泣きや授乳でなかなか眠れなくなるため、出産前は眠れるときに眠って体力を蓄えておくことも大切です。

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お産への不安を和らげる

出産直前は赤ちゃんと対面するのが楽しみな半面、「陣痛はどれくらい痛いのだろう」「何かトラブルがあったらどうしよう」など、お産への不安が高まってしまうものです。しかし、不安になり過ぎてストレスがたまると、お腹の赤ちゃんにも悪い影響をおよぼす可能性があるため、できる限り不安を和らげましょう。

運動は、身体だけでなく心も軽くなるのでおすすめです。雑巾がけなど家の掃除をしがてら身体を動かせば、家の中もきれいになって一石二鳥ですよ。

先輩ママに出産の体験談を聞いてみるのも良いかもしれません。お産が不安なのは自分だけではなかったと思えるだけで、気持ちが落ち着いてきます。先輩ママの「出産や子育ては大変だけど、それでも子どもはとてもかわいい」という話を聞くと、お産に対して改めて前向きになれるのではないでしょうか。

赤ちゃんを迎えるための情報収集

特に初めての出産の場合、産後は赤ちゃんにどう接したら良いか心配になるかもしれません。もちろん入院中は、授乳など必要最低限のことは指導してもらえます。

しかし、寝かしつけのコツや、赤ちゃんが泣き止まないときの対処法などを教えてもらえないことは珍しくありません。子育てをしながらでは情報収集する時間がなかなかとれないため、出産前の時間に余裕があるうちに子育ての基本的な知識は得ておきたいですね。

先輩ママの体験談

一人目は母子同室だったのですが、産後ゆっくり休む暇がなく、急に子育ての試行錯誤が始まりました。どのような泣き方のときは助産師さんを呼ぶのかといったこともわからず、不安でたまりませんでした。特に寝かしつけは出産後すぐに始まることですから、事前に本を読むなどして情報収集しておけば良かったと思いました。

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残り少ないマタニティライフをゆったりと過ごして

つわりがひどい人がいれば、まったくなかった人もいるように、出産間近の兆候もすべての人にあらわれるわけではありません。お産が始まるタイミングやお産にかかる時間も人それぞれです。同じ人であっても一人目と二人目でまったく異なることもあるのが妊娠・出産の奥深いところです。

今このときの妊娠は自分でさえ二度と経験できないと思うと、不思議な気持ちになるとともに、お腹の赤ちゃんを愛おしく思う気持ちもいっそう強まるかもしれません。お産に向けて不安になることも多いかもしれませんが、残り少ないマタニティライフをどうかゆったりとした気持ちで過ごしてくださいね。

※この記事は2023年7月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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