破水したらわかる?どれくらいで生まれる?出産までの流れと対処法、救急車を呼ぶ可否

破水が起こったら、出産が初めての妊婦さんでもすぐにわかるものなのでしょうか。また、破水が起こったのに陣痛が来ない場合はどう対処すれば良いでしょうか。ここでは破水の種類や、破水をしてから赤ちゃんが生まれてくるまでの流れをくわしく解説していきます。知識をつけておけば、いざというときに慌てず対処ができるかもしれません。

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この記事の監修

産婦人科医
寺師 恵子

目次

  1. 破水とは?どんな種類がある?
  2. 適時破水したらどうなる?
  3. 前期破水・早期破水したらどうなる?
  4. 高位破水したらどうなる?
  5. 破水したらどれくらいで生まれる?
  6. 陣痛前に破水したら?陣痛・出産までの流れ
  7. 破水したら救急車は呼んでいい?
  8. 破水したらしてはいけないことは?
  9. 破水したときに役立つものは?
  10. 破水に関する体験談
  11. 入院準備は早めに
  12. あわせて読みたい

破水とは?どんな種類がある?

破水とは、赤ちゃんを包んでいる膜(卵膜)が破れ、羊水がママの身体の外に流れ出る状態です。生温かい液体が腟から流れ出ますが、液体の量や起こるタイミングは個人差が大きいようです。

正常な破水は「適時破水」と呼ばれます。子宮口が全開大したタイミングで破水が起こった状態です。また、本陣痛が始まり子宮口が全開大になる前に破水が起こることを「早期破水」と言います。

本陣痛が始まる前に卵膜の一部が破れると「前期破水(PROM)」と呼ばれます。すべての妊娠期間で起こる可能性がありますが、とくに妊娠37週未満に発症した場合は医師の管理や処置が必要になることがあります。

前期破水の中でも、卵膜の破れた位置が高い状態を「高位破水」と言います。高位破水は流れ出る羊水の量が少なく、尿漏れとの判別が難しいといわれています。

適時破水したらどうなる?

陣痛が規則的になり、痛みの感覚が10分ごとになってくるとお産の始まり(分娩)となります。その後、子宮口が全開大するまで初産婦で10~12時間、経産婦で5~6時間ほどかかるといわれています。

子宮口の開きが10cmほどになると陣痛は2~4分間隔になり、赤ちゃんが外に出ようとします。このあたりで起こるのが適時破水です。痛みに耐えているときに破水が起こるので、いつの間にか終わっていたというママもいます。

前期破水・早期破水したらどうなる?

早期破水とは陣痛が始まってから、子宮口が全開大になる前に起こる破水です。子宮口が開いていくのを病室で待っていたら、先に破水が起こったというママもいます。

早期破水では分娩が始まっているため、基本的にはそのまま出産となります。早期破水は適時破水よりも、破水が起こるタイミングは早いですが珍しいことではありません。場合によっては、赤ちゃんが細菌感染しないよう抗生剤を使用することもあります。

分娩開始前に破水が起こった場合は、前期破水となります。卵膜の異常や、急激な子宮内圧の上昇などが原因とされ、全ての妊娠中5%~10%の確率で生じるようです。

妊娠37週以降の前期破水では、8割程度のママが24時間以内に陣痛が起こるため、病院で分娩待機するのが一般的です。それ以前の前期破水では、早産のリスクがあるため入院して安静にしたり、子宮収縮抑制剤を投与したりすることもあります。

高位破水したらどうなる?

通常の破水は、子宮口の近くの卵膜が破れます。これを「低位破水(完全破水)」と呼び、一気に多量の羊水が流出することもあります。低位破水とは逆に、子宮の高い位置の卵膜が破れる症状を「高位破水」と言います。

高位破水では卵膜の小さな穴から少しずつ羊水が流れ出るため、チョロチョロと腟から流れ出てくることがあります。おりものぐらいの量しか出ないこともあり、破水したと気づかないこともあるようです。

妊娠36週以降の場合は、産院で陣痛が始まるのを待つことになります。妊娠36週未満であれば、入院して感染を予防しながら妊娠を継続することもあります。尿漏れに似た症状があり、破水と区別がつかないときは産院に相談してみましょう。

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破水したらどれくらいで生まれる?

破水した後、どれくらいの時間で産まれるかは個人差があります。陣痛の前に破水が起こった場合は、破水後24時間以内に陣痛が起こるといわれています。陣痛が来ないときは医師の指示に従いながら、様子を見ます。

子宮口が全開大になったときに破水が起こった場合、赤ちゃんが産まれるまでの時間は初産婦で1~2時間、経産婦で30分~1時間ほどといわれています。

しかし、分娩の経過やどのタイミングで破水が起こるかには個人差があるので、破水から赤ちゃんと出会えるまでの時間を予測するのは難しいかもしれません。

陣痛前に破水したら?陣痛・出産までの流れ

規則的な痛み(子宮収縮)の間隔が10分以内、または1時間に6回ほどになった時点がお産につながる陣痛の始まりといわれています。陣痛の間隔が徐々に短くなり、子宮口が全開大になると破水が起こります。

しかし、陣痛が始まっていないタイミングで破水することもめずらしくはありません。破水が起こったら、すぐに産院に連絡して診てもらう必要があります。感染の有無や胎児の状態を診ながら、自然に陣痛が始まるのを待つのか陣痛を誘発するのかを医師と相談して決めていきます。

陣痛が来ない場合、始まってもお産が進まない場合には、陣痛促進剤が使われることもあります。また、赤ちゃんの状態によっては帝王切開手術をすすめられる可能性もあります。

破水したら救急車は呼んでいい?

基本的には自家用車やタクシー(陣痛タクシー)

破水をしてもパニックを起こさずに、まずは病院に電話を連絡して指示を仰ぎましょう。救急車は緊急を要する場合の手段です。一般的に、破水の後でも赤ちゃんが産まれるまでは多少の時間があるので、救急車を呼ぶ必要がない場合が多いです。

入院の準備をし、自家用車などで病院に向かいますが、ママが自分で運転するのは止めましょう。運転手はパートナーや知人などに、事前に頼んでおきましょう。頼れる人がいないときは、陣痛タクシーにお願いしても良いでしょう。

陣痛タクシーは、事前に登録しておくことで陣痛時に速やかにタクシーを手配して、産院まで連れて行ってくれるサービスです。破水が起こっても大丈夫なように、防水シートが完備されているタクシーもあります。

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救急車を呼ぶべき場合もある

緊急を要する場合は、救急車を呼ぶこともあります。動けないほどの痛みがあるときや、大量に出血しているとき、ママの意識がないとき、赤ちゃんの頭が出ているときは、産院にその状況を伝えて指示を仰ぎましょう。医師の判断で救急車が手配されることもあります。

破水したらしてはいけないことは?

シャワー

破水をすると、子宮を無菌状態に保っていてくれた羊水が流れ出るため、子宮内に雑菌が入りやすくなります。そのため、なるべく腟を清潔に保つ必要があります。新しいナプキンをあてて、産院まで安静にしましょう。

清潔にしようとして、入浴したりシャワーを浴びたりするのはNGです。シャワーのお湯はきれいに思えても、まったくの無菌というわけではありません。同様に、トイレのウォシュレットも使用しないほうが良いでしょう。もし破水に気づかずに、シャワーやウォシュレットを使ってしまった場合は、産院に伝えておきましょう。

車の運転

破水した後に車の運転をするのは避けましょう。ママは集中力がない状態ですし、途中で陣痛が始まると事故につながる可能性もあります。産院が近くても、誰かに運転してもらうか、陣痛タクシーを利用したほうが良いですね。徒歩やバス、電車を使っての移動も避けたほうが良いかもしれません。

破水したときに役立つものは?

ナプキン

破水した後、羊水がチョロチョロと出続けることがあります。下着やズボンが濡れるのを防ぐために、ナプキンを用意しておくと良いですね。ナプキンは厚めで羽つきのものがずれにくくて便利です。産褥パッドでも代用できます。

布ナプキンを利用しても良いですが、洗って清潔にしておきましょう。羊水の量が多いときは対応できないこともあるので、二重にするのも良いですね。ナプキンや産褥パッドは入院時にも必要になるので、入院セットに入れておいても良いでしょう。

バスタオル

大きめのバスタオルも用意しておくと良いでしょう。タクシーや自家用車に乗るとき、お尻の下に敷いておけばシートなどが濡れません。また、お尻を優しく包み込んでくれるので不快感が減ることもあります。

出先で破水してしまったときは、下腹部にかけておけば周りの視線を避けることもできます。また、濡れてしまった部分をふき取ることも可能ですね。少しかさばりますが、外出時にバスタオルをひとつ持っておくと安心かもしれません。

意外なものが役に立つかも

移動時に、お尻の下に引くと便利なものは他にもあります。たとえばペット用のシーツやレジャーシートが役に立つかもしれません。濡れたものをまとめておけるように、大きめのゴミ袋を用意しておくのも良いですね。

夫やパートナーへの連絡手段も必ず決めておきましょう。外出先でも、携帯は常に持ち歩くようにしてくださいね。いざというときに慌てないように、パートナーの連絡先や通っている産院は「よく使う連絡先」や「お気に入り」などに登録しておくと便利ですよ。

自分で連絡できないときは、知人や家族に電話してもらいましょう。夫やパートナーの連絡先を信頼できる人に伝えておくと良いですね。予定日が近づいてきたら、夫には仕事中でもできるだけ電話を取るように頼んでおきましょう。

破水に関する体験談

破水対策はナプキンを持参

筆者は母や祖母が「陣痛より破水が先」のパターンだったため、自分も同様なのかと思い、臨月に入ると常に破水を警戒していました。外出のときは生理用のショーツに薄めのナプキンをつけ、夜用の大きいナプキンを持ち歩いて対策をとっていました。

しかし結局、陣痛が先に始まり、赤ちゃんが産まれる直前に破水が起こりました。そのときはいきまないようにするのに必死だったので、生温かい液体が流れてるな、尿が出たのかな、としか思いませんでした。「破水したね、もう少しよ」と助産師さんに言われて、初めて破水だと気づきました。ポンッと風船が破裂したような音が聞こえた記憶があります。

筆者の場合、破水のための準備はほとんど必要ありませんでしたが、用意しておいたほうが安心です。いざというときの余裕ができますし、出産に向けての心の準備もできていくと思います。

入院準備は早めに

破水の起こるタイミングには個人差があります。陣痛の後に起こることもありますし、陣痛の前に起こる可能性もあります。さまざまな状況を想定して、入院準備は早めにしておきましょう。破水に気がついたらすぐに病院へ向かえるようにしておくと慌てることなく気持ちにも余裕が出てきますよ。

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