【産婦人科医監修】陣痛タクシーに登録しよう!東京・大阪のおすすめ陣痛タクシーをご紹介

陣痛タクシーは、事前に産院・送迎場所や電話番号などを登録しておけば、面倒な手続きなしで優先的な配車が受けられるサービスです。最近は子育て支援の一環としてサービスを提供する会社が増えています。陣痛タクシーの料金や登録方法、利用する際の注意点を解説。東京、大阪で利用できる陣痛タクシーも一覧でご紹介します。

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この記事の監修

杉山 太朗
産婦人科医
杉山 太朗

目次

  1. 陣痛タクシーとは?登録するには?
  2. 救急車は呼んではいけない?利用上の注意点
  3. 通話なしで呼べるアプリも便利
  4. 東京のおすすめ陣痛タクシー
  5. 大阪(関西圏)のおすすめ陣痛タクシー
  6. 陣痛タクシーに関する体験談
  7. 陣痛タクシーを出産・通院の移動に使おう
  8. あわせて読みたい

陣痛タクシーとは?登録するには?

陣痛タクシーとは

陣痛タクシーとは、陣痛が来たときに産院までの移動をサポートしてくれるタクシー会社のサービスです。陣痛のとき以外にも、ほとんどのタクシー会社で入退院時の送迎、妊婦健診や妊娠中の外出などに対応しています。

防水シートやタオルが備え付けたあったり、後払いが可能になったりと、特色あるサービスを提供している会社もあります。サービスの内容はタクシー会社によって異なるので、送迎可能地域やサービス内容をよく確認しておきましょう。

陣痛タクシーの料金

陣痛タクシーを利用する場合、登録料やサービス料、クリーニング代など特別な料金がかかるのか気になるところですね。陣痛タクシーは、通常のタクシーと同じく、メーター料金と送迎料金のみで利用できることがほとんどです。

迎車料金の目安は100~500円です。迎車料金がかからないこともあります。

メーター料金は、地域によって異なりますが、1000~2000mまでが初乗り料金、それ以降は一定の距離ごとに80~100円の加算料金がかかるのが一般的です。深夜・早朝時間帯に陣痛タクシーを利用する場合、東京では22時~5時、大坂では23時~5時のあいだは割増料金がかかります。

予定出産や通院・退院時に予約が可能な場合は、予約料がかかることがあります。予約後にキャンセルする場合、タイミングによってはキャンセル料が発生することもあるので確認しておきましょう。時間や距離に応じた定額制のプランを提供している会社もありますよ。

初乗り運賃の目安
加算運賃の目安
東京23区、武蔵野市、三鷹市1096mまで500円255mごとに100円
多摩地区1200mまで500円257mごとに100円
東京島しょ部(小型車)2000mまで670円250mごとに80円
大阪地区1300mまで600円260mごと100円
神戸・阪神間地区1400mまで700円254mごと100円

登録方法・時期

陣痛タクシーのサービスを利用するには、事前の登録が必要です。基本的に登録料は無料です。

登録に1週間~10日前後の時間がかかることがあるので、遅くとも臨月に入るころまでには登録を済ませておくと良いでしょう。陣痛タクシーは健診時にも利用できるため、母子手帳を受け取った時点で登録を済ませておくと良いかもしれません。

陣痛タクシーの専用ダイヤルでは、登録してある電話番号以外は認識できないことがあります。携帯電話、自宅の電話、里帰り先の電話、勤務先など、どの電話を登録するか確認しておくことが大切です。

陣痛タクシーの登録は、1回の妊娠ごとに行います。一人目の出産時に登録していても、次の出産時には改めて登録し直す必要があるので、忘れずに登録してくださいね。

利用の流れ

陣痛が始まったら、タクシー会社に電話する前に産院に電話して判断をあおぎましょう。病院に来るよう指示があったら、登録した陣痛タクシーに電話をかけ配車を依頼します。病院からの指示がない場合、乗車を断られることもあるので、必ず病院に連絡をいれましょう。

陣痛タクシーの配車は、一部地域を除き24時間365日受け付けています。深夜・早朝時間帯や、悪天候時は配車に時間がかかる場合があります。万が一に備え、近隣のタクシー会社の連絡先を控えておくか、別の会社の陣痛タクシーと併用するのがおすすめです。

迎えの場所に到着したタクシーは、5分以上経過するとメーターがあがりはじめます。タクシーが到着するまでに準備を整えておきたいですね。

救急車は呼んではいけない?利用上の注意点

通常のお産では、救急車を呼ばないように産院から指導されますね。しかし、陣痛時の送迎について講習を受けているドライバーでも、医療的処置が施せるわけではありません。大量の出血や強いお腹の痛みがあるときは、緊急な処置が必要な場合があります。産院に連絡を取り、救急車の手配をしましょう。

通話なしで呼べるアプリも便利

通話をせずに配車を依頼したいときは、配車専用アプリを利用すると便利です。東京では各社から配車アプリがリリースされており、大坂では各地域のタクシー会社が加盟するタクシー協会から公式アプリが配信されています。

アプリでは配車時に情報を入力する必要がありますが、いざというときのために、あらかじめインストールしておくと心強いですね。

東京のおすすめ陣痛タクシー

日本交通株式会社「陣痛タクシー」

「陣痛タクシー」という言葉の生みの親であり、事前登録などの草分け的存在の日本交通。登録した電話番号から登録者専用の番号にかけることで、24時間365日受付可能です。バスタオルやレジャーシートは自分で用意する必要があります。期間限定でマタニティギフトなどのサービスも行っています。

対象エリア東京23区、三鷹市、武蔵野市
問い合わせ050-3173-9200(平日9:00~17:00)
登録方法メールフォーム(登録完了の目安:1週間)

東京無線タクシー「プレママ安心タクシー」

登録や相談は、専任の女性オペレーターが対応してくれます。配車は24時間対応で、陣痛時は乗務員が手荷物を持ち、破水の有無にかかわらず乗せてくれるといった細やかなサービスが人気です。事前にバスタオル、レジャーシート、大きめのナプキンなどを用意しておきましょう。

対象エリア東京23区、武蔵野市、三鷹市
問い合わせメールフォーム
登録方法メールフォーム(登録完了の目安:数日)

京王自動車株式会社「はぴママサポートタクシー」

事前登録することで、道案内なしで優先的かつ安全に送迎してもらえます。陣痛時のお迎えには、救急救命士によるマタニティーサポート講習を受講したタクシー乗務員が来てくれるので心強いですね。

陣痛のときだけではなく、出産後の送迎や、乳児健診など継続的に利用できます。乗車の際はバスタオル、レジャーシートなどの準備が必要です。

対象エリア多摩エリア(京王線・中央線・青梅線沿線)・東京23区西部・相模原市(緑区・中央区:一部地域を除く)
問い合わせ042-314-8027(平日 9:00~18:00)
登録方法メールフォーム(登録完了の目安:1週間)

kmタクシー「マタニティマイタクシー」

kmタクシーの「マタニティ・マイタクシー」に登録すると、24時間365日専用ダイヤルで対応してもらえます。ドライバーは全員陣痛時の送迎講習を受けているので安心です。

車は破水に備えて防水シートを用意し、除菌・消臭を徹底しているため、車内のにおいが気になるママでも大丈夫。後払いに対応してくれるのも嬉しい特長です。

対象エリア東京23区、三鷹市、武蔵野市
問い合わせ03-5530-6001(24時間/365日)
登録方法メールフォーム

荏原交通「陣痛タクシー」

城南4区エリアをメインとした、地域密着型の荏原交通。急な陣痛でも、24時間365日対応で優先的に配車してくれます。全車両防水シートを完備しているので、安心ですね。陣痛タクシーは一般のタクシーと同じ料金ですが、迎車料金が加算されます。

対象エリア品川区・目黒区・大田区・世田谷区
問い合わせ03-3783-6161(24時間/365日)
登録方法電話かメールフォーム(登録完了まで少し時間がかかります)

日の丸交通株式会社「子育てタクシー」

陣痛がきたら産院に直行してくれる「こうのとりコース」、夜間に対応可能な「ふくろうコース」、退院時は乳幼児用のチャイルドシートが完備した「かんがるーコース」、子どもだけでも乗れる「ひよこコース」などがあります。

こうのとりコース、ふくろうコースはメーター料金+迎車料金、カンガルーコース、ひよこコースは1時間11.5kmまで6,860円です。

対象エリア東京23区・武蔵野市・三鷹市
問い合わせ03-3811-1156(平日8:00〜16:00)
登録方法メールフォーム(利用開始は登録完了日を含め5営業日以降)

三和交通「陣痛119番」

病院側の指導や普通救命士の研修を受けた乗務員が対応してくれます(東京、埼玉を除く)。付き添いの人がいないときは、ドライバーが肩を貸したり荷物を持ったりと、多少の手助けをすることも可能です。乗車の際は、大きめのビニールシートかバスタオルが必要です。

対象エリア横浜、埼玉、小平、八王子、府中エリア(東京23区および武蔵野市・三鷹市以外)
問い合わせメールフォーム
登録方法メールフォーム

飛鳥交通グループ「出産送迎タクシー」

首都圏の1都3県で専用ダイヤルを設け、サービスを提供しています。全車に吸水シートとシートタオルを完備しているので安心です。支払いが困難な状況では、後払いに対応しています。

対象エリア南多摩周辺、横浜、埼玉、千葉エリア(一部地域を除く)
問い合わせメールフォーム
登録方法メールフォーム(登録完了の目安:10日間)

チェッカーキャブ無線協同組合「子育て支援タクシー」

チェッカーキャブ無線協同組合は加盟会社で組織されていて、子育て支援の取り組みとして陣痛、通院、買い物などの移動をサポートしています。配車時は近くにいるタクシーが手配されます。

対象エリア東京23区(一部地域を除く)、三鷹市、稲城市、横浜市
問い合わせ0570-00-3751
登録方法電話

大阪(関西圏)のおすすめ陣痛タクシー

株式会社国際興業大阪「陣痛タクシー」

アプリで簡単に登録できるのが特長です。陣痛ではなくても、定期健診やちょっと診てもらいたいときでも利用できます。事前に後払い手続きを取っておけば降車時の支払いが不要なので、緊急のときは助かりますね。乗車の際は、大きめのバスタオルかレジャーシートが必要です。

対象エリア大阪市、豊中市、吹田市、堺市北部、茨木市、高槻市、摂津市、箕面市、神戸市西区、神戸市垂水区、明石市
問い合わせ・大阪地域/0570-03-5931(平日9:00~17:00) ・明舞地域/0120-593-554(平日9:00~17:00)
登録方法アプリ、メールフォーム、電話、FAX

第一交通グループ「ママサポートタクシー」

大阪だけではなく、沖縄、九州、新潟などの幅広いエリアにも対応しているのが特長です。24時間365日対応し、悪天候や繁忙期でも優先配車してくれます。また、ドライバーは安全運転を心がけ、助産師による研修を受けた「おもいやりの心」で対応してくれます。

登録は通常メールフォームで行いますが、出産日が直前に迫っているときは電話での相談も受け付けています。

対象エリア枚方市、寝屋川市、交野市、堺市、富田林市、大阪狭山市、泉佐野市、泉南市、阪南市、高石市、泉大津市、和泉市、岸和田市、その他
問い合わせHPより問い合わせ
登録方法メールフォーム

日本タクシー株式会社「旭ゆりかごタクシー」

対象エリアは狭いですが、日本タクシーと旭区役所が協働して、安心して子育てができるような社会的環境整備をすすめています。24時間365日対応で、防水シーツも配備されています。

対象エリア大阪市旭区
問い合わせ06-6928-3321
登録方法メールフォーム

都タクシー株式会社「こうのとりコース」

京都を中心にしたタクシー会社です。事前登録制の「子育てタクシー」では、目的に合わせていくつかのコースがあります。プレママとその家族が乗車するのがこうのとりコース。緊急時に指定の病院まで優先的に送ってくれます。

対象エリア京都市内(一部エリアを除く)、向日市、長岡京市、乙訓郡
問い合わせ075-661-6611(24時間/365日)
登録方法メールフォーム(登録完了の目安:3日間)

陣痛タクシーに関する体験談

筆者は通っていた産院のパンフレットに「陣痛タクシー」の紹介があり、そこで初めて陣痛タクシーの存在を知りました。いつ陣痛が起こるかわからず、いざというときにパパや周りの協力が得にくいママにとって、素晴らしいシステムだと感動しましたね。

筆者は夫が激務で病院への送迎は見込めなかったため、早めに実家にもどって両親に送ってもらうことを決めていました。陣痛がどれほどの痛みか想像できず、自分で運転するのは自信がなかったのです。陣痛タクシーの存在をもっと早く知っていれば、里帰り出産以外も選択肢になっていたかと思います。

送迎者は確保していましたが、何かあったときのために「多分使わないだろうな」と思いつつ陣痛タクシーには登録していました。携帯に電話番号を登録しておくと安心ですよ。入院用の荷物もまとめておけば、心の準備も整います。

陣痛タクシーを出産・通院の移動に使おう

陣痛タクシーに登録しておくと、出産時の入院だけではなく、退院や通院、買い物などの移動に使えて便利です。大阪府の狭山市など、地域によっては出産のためのタクシー運賃を一部助成する自治体もあるので、自治体に確認しておくと良いでしょう。

また、陣痛タクシーは利用エリアや配車可能時間が変更になることがあります。対象エリアに該当しなくても、電話で相談に応じてくれるケースもあります。出産の際は、最新の情報をその都度確認するようにしてくださいね。

※この記事は2023年8月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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