子どもが言うことを聞かない原因と対処法!年齢や性別は関係する?

忙しい毎日を送るママにとって、子どもが言うことを聞いてくれないと、何ごともスムーズにいかずに困りますよね。イライラして叱ることもありますが、その叱り方がさらに「言うこと聞かない子」にしてしまっている可能性があるようです。ここでは、言うことを聞かない子どもの原因と対処法・年齢や性別との関係を体験談をふまえて紹介します。

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この記事の監修

河井 恵美
助産師・保育士
河井 恵美

目次

  1. 【体験談】子どもが言うこと聞かない!
  2. 子どもが言うこと聞かないのはなぜ?
  3. ますます言うこと聞かない子どもになってしまう叱り方
  4. 言うこと聞かない子どもへの対処法
  5. 男の子と女の子、性別で叱り方が変わる?
  6. 言うこと聞かない子どもに関する体験談
  7. 子ども自身が判断・行動できる言い方の工夫を
  8. あわせて読みたい

【体験談】子どもが言うこと聞かない!

子育て中に、「子どもはかわいいけれど、言うことを聞かなくて困る…」という経験をした先輩ママは多いようです。子どもの「言うことを聞かない」には、どのようなものがあるのでしょうか。

ここでは、ままのて編集部に寄せられた「子どもが言うこと聞かない」ときの、先輩ママの体験談を紹介します。

慌てているときほど「イヤ」を連発

2歳の娘がいます。あれもこれも「イヤ」と言い困っています。特に出かけるとき、朝が早いときに「イヤ、イヤ」を連発して着替えすらまともにさせてくれません。無理に着替えさせようとすると、さらにかたくなになり、最終的には泣きわめきにっちもさっちもいかなくなります…。

そういう時期とは理解していますが、時間のないときや慌てているときは、子どもが言うことを聞かないとさすがにつらいです。

子どもが友達と関わることができるか心配に…

息子は来年から幼稚園へ通わせようと思い、年少の前のプレ保育に通っています。私は同年代の子ども同士で遊んだり学んだりすることが、子どもにとってプラスになると思い通わせました。

しかし、プレ保育中、子どもはみんなが楽しんでいるお遊戯や工作を泣いて嫌がり、ずっと抱っこをしています。「お遊戯楽しいよ」「ママと一緒に工作をしよう」と言っても、イヤと泣いて廊下へ走っていきます。イライラするというよりとても悲しい気分です。

もうすぐ年少ですが、友達との関わりを嫌がるのを見ていると、幼稚園に通うことができるか心配です。

登園拒否がひどいです

我が家には、幼稚園に通う年中の男の子がいます。最近、登園拒否がひどいです。朝、園バスに乗るときも、私に泣いてしがみつく息子を先生がひっぺがして連れて行ってくれます。もちろん、朝着替えるのも泣きわめいて拒否をするため、何度か先生の厚意に甘えてパジャマのまま登園したこともあります。

声が枯れるほど叫んで登園を拒否するので「一度休ませます」と先生に言うと、「〇〇くんは園に来たら楽しく遊んでいるから、大変だけど連れてきて」とのことで…。園では楽しく活動できているなら良いのですが、毎朝引っかかれたり髪を引っ張られたりしながら朝の準備をするのが、とてもストレスでこちらが泣きたくなります。

すべてにイライラしてしまう

子育中は、自分の思い通りになることの方が少ないと思います。掃除をしたいのに「掃除機がうるさい、こわい」と泣きわめく子どもにイライラ。スーパーに行けば「あれ買ってこれ買って」と、買うまで駄々をこねる子どもにイライラ。それを「そんな時期だろう」と他人事のように呟くパパにもイライラ…。

イライラしていても始まらないとわかっているのに、感情が抑えきれない自分がいます。そんなときは、クッションや枕に顔を埋めて「もう知らないー」と大声で叫んでいます。

子どもが言うこと聞かないのはなぜ?

他のことに意識が集中している

子どもが「言うことを聞かない」というより、「聞こえてていない」と感じるママも多いようです。もしかしたら、子どもは何かに集中していてママの声が届いていないのかもしれません。

子どもが「聞こえていない」ことに気づいたならば、まずは子どもの両手を握り視線をあわせて説明をしてはいかがでしょうか。話に集中できる状態になるまで待つと、耳を傾けてくれるかもしれませんね。

大人の都合を押しつけている

子どもに言うことを聞いて欲しいときは、急いでいるときや他人に迷惑がかかるとき、お行儀が悪いときなどさまざまです。しかし、子どもが言うことを聞かないのは、大人の都合を押しつけている場合があるようです。

たとえば、子どもがベッドの上でお菓子を食べていたとします。ママは、お菓子をこぼされて汚れるのが嫌なので「なんでそんなところで食べているの」となることがありますよね。しかし、子どもにとったら、「なんでベッドの上で食べたらダメなの」「こぼしてもいないのに何で怒られるの」と思うかもしれません。

まずは「どうしていけないか、やめて欲しいか」ということを明確にして、子どもの目を見て伝えられると良いですね。

子どもの聞きわけに男女差はある?

「男の子は話を聞いていない」「何度言っても理解してくれない」など、男の子の方が言うことを聞かない傾向にある感じる先輩ママが多いようです。しかし、女の子だから聞き分けが良かったり大人しかったりするわけではありませんよね。

確かに男の子に手を焼いているママは多いものの、子どもの聞きわけの良さに男女差があるのか、明確な答えはないようです。聞きわけが良かったり悪かったりするのは、子どもの年齢的なことや個性・気分などが大きく関わっているのではないでしょうか。

子どもが言うことを聞かないときは、まずは子どもが今どのような時期なのか、体調は良いか、ストレスを抱えていないかなど、子どもの変化をみてあげられると良いですね。

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ますます言うこと聞かない子どもになってしまう叱り方

ながら叱りをする

ママは家事に育児に忙しい身です。いつも子どもと、遊んだり向きあったりしていられませんよね。子どもに注意したり叱ったりするとき、皿洗いをしながら、料理をしながら、掃除をしながら…というママもいることでしょう。

ママが「何かをしながら叱る」行動をとると、子どもに真剣さが伝わらない可能性の方が高とされています。ながら叱りをすると、子どもはママの言葉を受け流すようになり、どれだけ注意をしても言うことを聞かない傾向にあるようですよ。

叱る態度が一貫していない

子どもが言うことを聞かない原因のひとつに、親の言っていることとやっていることが一貫していないというとこがあるようです。たとえば「準備をしないなら置いていくよ」や「お片づけできないなら全部ゴミにしちゃうよ」って言ったとします。実際に、準備をしない子どもを置いていったり、片付けなかったものを捨てたりするでしょうか。

「〇〇しないと△△するよ」という言葉は、言ったことを行動に現わさないと効果が薄いとされています。子どもの頭には、「どうせ絶対に置いていかれない、絶対に捨てない」とインプットしているかもしれません。同じことを言われ続けると「どうせ置いていかれないから」と、子どもはさらに言うことを聞かなくなる傾向にあるようです。

ご褒美で言うことを聞かせようとする

よく「〇〇できたらお菓子をあげる」など、ご褒美で言うことを聞かせるという対策をとるママも多いようです。しかし、ご褒美の効果は一回きりで、「子どもが言うことを聞かない→ご褒美…」を繰り返さなければならない傾向にあります。

子どもは、言うことをきけばご褒美がもらえると学ぶと、ご褒美がもらえないなら言うこと聞かない…という考えになりがちです。良かれと思ってあげていたご褒美が、悪習慣にならないように注意したいですね。

叱るだけでほめない

言うことを聞かないからと、注意をしたり叱ったりしてばかりでは、子どもは自分のやることに自信が持てなくなります。「なにかすると怒られる…」と萎縮するようになり、親子の絆も育みにくくなるといわれています。

子どもは「きちんとママは見てくれている。愛されている」と感じることで、信頼している人の言うことに耳を傾けるようです。しつけの基本は親子の絆と答える専門家もいます。子どもが言うことを聞かない場合は、親子でどう思っているかを話しあえる時間と考えてはいかがでしょうか。

感情的に怒鳴る

子どもが危ないことやいけないことをしたとき、思わず感情的に怒ってしまうこともあるでしょう。しかし、感情的に怒られて伸びる子どもはいないという心理の専門家がほとんどです。

感情的に怒鳴ることで、子どもの心に残るのはママのこわい顔と声だといわれています。何が良いか、何が悪いかの判断以前に「ママを怒らせると怖い」というイメージがインプットされてしまいます。子どもには、叱られたり注意されたりする理由がわかるように、説明をしてあげられると良いですね。

言うこと聞かない子どもへの対処法

まずは子どもの話をしっかり聞く

子どもが言うことを聞かないときは、まずは「何がやりたいのか」「何を言いたいのか」をきちんと理解してあげることから始めてはいかがでしょうか。大人では理解できないことをなぜしてしまうのか、きっと子どもにも理由があるはずです。ママは、子どもと同じ目線に立って話を聞いてみましょう。

子どもの話を聞き終わったら「そうだったんだね」と一度受け入れてあげることを忘れないでください。子どもを承認してあげることで、「ママはわかってくれた。自分を信頼してくれているんだ」と理解して素直になれます。そこから「でもね…」と、危険なことや人に迷惑をかけることを伝えましょう。

具体的に説明する

子どもに言い聞かせたい場合、物事はできるだけ具体的に説明してあげましょう。子どもといえども、ママが真剣に何かを話している場合、真剣に「自分のどんな行動が、どんなことにつながるからやってはいけないんだ」と理解できるように、伝えてあげましょう。

子どもは、初めは何を言われているのか理解できないことも多いでしょう。また、年齢によっても十分に聞き入れられないこともありますよね。しかし、同じことを繰り返しても根気強く教えてあげることも大切です。そのうちに、子どもはママの言いたいことを理解してくれるはずですよ。

伝え方を変えてみる

個人差はあるものの、子どもは2歳くらいになればママが何を言っているのか、だいたいのことは理解できるようになります。すると、同じことを何度も言われると、子どもは幼いながらに「またか」という気持ちになるようです。そこで、言い方や伝え方を工夫してみましょう。

「早く着替えて」を「この洋服を着た〇〇ちゃん(くん)、かわいい(かっこいい)だろうな」などと、プラスの言葉に言い変えてみましょう。子どもは、「あれ。なんか違うこと言っているぞ」と耳を傾けやすくなるはずですよ。

子どもの気分を乗せる

子どもは楽しいことが大好きです。ママの言うことを聞いてもらうためにも、子どもの気分を乗らせることは大切ではないでしょうか。

たとえば、もう少し早く歩いて欲しいときに「早く歩いて」と言うよりも、「あの電柱まで競争しよう」と誘ってみる方法があります。きっと子どもは、笑顔で競争に付きあってくれるはずです。

子どもの気分を乗せてものごとがスムーズにいくと、ママの気持ちにも余裕ができます。子どももママと楽しい時間を過ごせて、お互いに幸せな気持ちになれるはずですよ。

男の子と女の子、性別で叱り方が変わる?

子どもが言うことを聞かない場合、男女で叱り方や対処法が違うと聞いたことがあるママも多いでしょう。男の子の場合、回りくどい言い方は避けた方が良いといったり、女の子には優しい口調で伝えるといったり、さまざまな見解があります。また、女の子は男の子よりも精神年齢が高いなど、さまざまなことで男女の差があげられます。

しかし、子どもが言うことを聞かない場合、「男の子だから」「女の子だから」こう伝えた方が良いという見方は、個人差が大きいようです。一般的に、男の子の方が落ち着きがなかったり、車通りが多い道を歩いていても手をつないでくれなかったりと、ママを困らせる意見がある一方で、「うちは女の子だけど、まったく手をつないで歩いてくれない」という家庭もあります。

男の子でも女の子でも、言うことを聞いてくれなかったり、叱らなければいけなかったりした場合は、まずはしっかりと目を見て話しあうことが大切ではないでしょうか。また、男女共通して、長時間感情的に叱るのは避けましょう。子どもが言うことを聞かなくて困ったときは、ママの気持ちをリセットして、親子で思い切り遊んで絆を育くむことからはじめても良いですね。

言うこと聞かない子どもに関する体験談

子どもが思い切り楽しめるよう対策をしました

娘が2歳になりたてのころです。お絵かきに興味をもち、床に画用紙をひいてクレヨンを使って絵を描くのが日常でした。絵を描くこと自体はとても好ましく思い切りやらせてあげたかったのですが、勢いあまって画用紙からはみ出し、床や畳にクレヨンで絵を描くことが増えました。

初めは「クレヨンは画用紙だけ」と何度も言い聞かせるようと努力をしたのですが、気が付けばいつも床に絵を描いています。私も「またか…」と思うようになり、特に疲れているときはイライラして「何度言ったらわかるの」と言ったこともあります。

すると、娘は私に怒られることで躊躇しはじめて、絵を描かなくなりました。私は、子どもの伸ばすべき芽を摘んでしまったのでは…と悩み、床がクレヨンで汚れても良いように、フロアマットを敷くことにしました。

フロアマットを敷いた上で絵を描けば、画用紙からはみ出してもフロアマットを拭いたり洗ったりするだけで済みます。すると、子どもに笑顔が戻り、またお絵かきを楽しむようになりました。子どもにダメという前に、さまざまな工夫をすることも大切だと気付きました。

大きな声で「時間がない」ことをかもし出しています

我が家には8歳の息子と6歳の娘がいます。特に最近は、言うこと聞かないことが多く、朝から「早く着替えなさい」「早く食べなさい」とイライラすることはしょっちゅうです。すると、子どもたちは「今しようとしていたの」と言い返してきます。子どもが小さなころは小学生になったら少しは言うことを聞くかも…と希望を抱きましたが、まったく変わりません。

できるなら、私も朝から子どもを嫌な気分にさせてしまうのは避けたいものです。そこで、朝、学校に行く時間の少し前は、大きめの声で「あっ。もう○分だー。洗濯しなきゃ」などと時間を意識させることにしました。すると子どもも早く準備しなければ…と自分から動くようになったのです。

幼稚園くらいになれば、ものごとを具体的に説明しなくても「朝は時間がない」ということが理解できます。「早くしなさい」という言葉を使わないで、違う言い方で聞いてもらうことは効果的な方法だと感じましたよ。

子ども自身が判断・行動できる言い方の工夫を

子どももひとりの人間です。ママが思っていることと違うことを考えていたり興味があったりと、さまざまな思いを持っていることでしょう。子どもが言うことを聞かない場合、反抗期など年齢的なものも大きく影響します。しかし、ママの接し方ひとつで状況ががらりと変わることがあります。まずは、子どもの心に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。

それでも状況が変わらない場合は、子どもと思い切り遊ぶように心がけましょう。着替えないのであれば自分でお気に入りの服を選ばせたり、歩かないのであれば安全な場所で競争をしたり、さまざまな工夫をしてみるのも良いですね。子どもが「ママと一緒」と安心すると、少しずつ状況が変化していくことがあるかもしれませんよ。

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