【産婦人科医監修】赤ちゃんのあせもの治し方は?原因・症状・予防対策も紹介!
あせもは汗をかきやすい赤ちゃんにとても多い肌トラブルのひとつです。あせもには、清潔にしていれば数日で自然と治る水晶様汗疹(すいしょうようかんしん)と、膿を持って赤くなる紅色汗疹(こうしょくかんしん)というかゆみを伴うあせもがあります。おうちでできるあせも対策と、受診の目安、おすすめの対策グッズを紹介します。
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目次
赤ちゃんのあせもの原因は?
あせもとは、汗を分泌する汗腺(かんせん)という部分に汗が詰まり皮膚炎を起こしている状態のことです。赤ちゃんは小さな身体に大人と同じ数の汗腺を持っているといわれています。汗腺の密度が高いということは、そのぶん汗をたくさんかき、汗腺が詰まりやすいということになりますね。
だからといって赤ちゃんが汗をかかないようにするのは賢明ではありません。人は汗をかくことで体温調整をします。しかし、汗腺が完成するのは2~3歳頃だといわれています。乳幼児期にしっかり汗をかくことで、体温調整機能としての汗腺が活性化されるのです。
汗には肌に潤いを与える保湿作用や皮膚を殺菌する働きもあります。大切なのは汗をかいた後のケアなので、汗をかくこと自体を悪くとらえないようにしてくださいね。
赤ちゃんのあせもは首・背中・顔にできやすい?
汗腺が詰まることがあせもの原因ということは、汗をたくさんかく頭や顔などは必然的にあせものできやすい場所だということになります。蒸れやすい首や背中、おしりなども注意が必要ですよ。おむつかぶれだと思ったらあせもだったということもあるようです。
赤ちゃんのあせもには種類があるの?
水晶様汗疹(すいしょうようかんしん)
赤ちゃんにできるあせものうち、白または透明なあせもを水晶様汗疹(すいしょうようかんしん)といいます。皮膚の浅い部分に汗がたまることによってできるかゆみを伴わないあせもで、清潔にしておけば数日で自然に治ります。
紅色汗疹(こうしょくかんしん)
多くの人があせもと聞いてイメージするのはおそらく紅色汗疹(こうしょくかんしん)と呼ばれるものです。かゆみや炎症を伴う赤いブツブツで、中心に小さな膿を持つこともあります。水晶様汗疹よりも皮膚の深いところに汗がたまることによって発症するものです。
水晶様汗疹も紅色汗疹も、頭や首、ひじの内側やお尻など、汗が渇きにくいところにできやすいようです。
赤ちゃんのあせもの治し方は?
まずは清潔を保って保湿する
あせもの治し方で一番大切なのは、肌を清潔に保つことです。汗をかいたら拭き取り、衣類を取り替えるなどして汗をかいたままにしないようにしましょう。肌をきれいな状態にしたら、夏でもきちんと保湿しましょう。保湿して潤いを与えることで肌が荒れにくくなり、湿疹もできにくくなるそうですよ。
2~3日経っても治らなければ病院へ
あせもは皮膚の洗浄と保湿が回復の鍵となります。ただし、2~3日経っても効果が見られないときは病院へ行くようにしましょう。
紅色汗疹の場合はかゆみを伴うため、赤ちゃんがかきむしってさらに肌トラブルを招く可能性があります。この場合は2~3日といわず様子を見ながら早めの受診を検討してくださいね。
病院は皮膚科と小児科のどちらに行くべき?
基本的には子どもに関わる症状はすべて小児科に相談して問題ありません。まずは小児科のかかりつけ医のもとへ行ってみましょう。赤ちゃんのあせもの症状がひどい場合は、かゆみや炎症を抑える目的で保湿剤や抗ヒスタミン剤を処方してもらえますよ。
特にかゆみがひどいときはステロイド外用薬を処方されることもあります。ステロイドは副作用が出やすいことから心配するママが多いようですが、副作用が危険視されるのは過度な量を長期間に渡り服用した場合です。医師と相談のうえ、適切な治療をすすめましょう。
赤ちゃんのあせもの対策は?
「清潔に保つこと」と「保湿」が大切
あせも対策の基本は肌を清潔に保つことと保湿を徹底することです。かきむしって出血するようなあせもでなければ、このふたつを守れば数日で治ることがほとんどです。まずは以下の対策を試してみましょう。
対策1.お風呂やシャワーで汗を洗い流す
赤ちゃんが汗をかいたらそのままにせず、お風呂やシャワーで汗を洗い流しましょう。ただし、1日に何度も石鹸で身体を洗うと必要な皮脂まで流れ落ちてしまうので、石鹸を使うのは1日1回の入浴時のみにして、それ以外はシャワーでサッと流すだけで大丈夫です。
首や足の付け根や首など、しわになっている部分もしっかり広げて汚れを落としてあげましょう。
対策2.吸水性・通気性の良い衣類を選ぶ
汗をかいても蒸れにくい素材の洋服を選ぶこともあせも対策には有効です。綿やガーゼなど吸水性・通気性に優れた素材や、ゆったりとして締め付け感の少ないサイズの洋服を選びましょう。また、ノースリーブではなく袖がついているもののほうが汗を吸収してくれます。
汗を吸い取るためにTシャツの下に肌着を着せているママもいるでしょう。しかし、着せすぎでさらに汗をかきやすくなっていることもあります。特にロンパースのような上下がつながった衣類は熱がこもりやすいので、肌着を着せるかどうかは様子を見ながら判断しましょう。
対策3.こまめにおむつ交換する
おむつをつけていると腰や股付近などは特にあせもができやすくなっています。こまめにおむつ交換し肌を清潔に保ちましょう。おむつを外す時間が増えれば肌が蒸れにくくなり、あせもやおむつかぶれが防げるので、赤ちゃん自身も快適に過ごすことができます。
対策4.肌を保湿する
湿度が高い夏は保湿が必要なイメージがないかもしれません。しかし、しっとりしているように見えても赤ちゃんの肌は夏でも乾燥しています。赤ちゃんの肌は大人より薄いため、水分や脂分が不足しやすいものです。さらに冷房や強い紫外線も肌の乾燥を進める要因だと考えられています。
肌が乾燥するとバリア機能が低下し、あせもや湿疹などの肌トラブルが起こりやすくなります。シャワーで肌を清潔にしたあとはなるべく早く保湿してあげましょう。
対策5.湿度・温度を調節する
汗はかきすぎてもかかなさすぎても良くありません。赤ちゃんが過ごす部屋の温度は夏は外気温より4~5℃低い程度が理想です。温度差が大きすぎると外に出たときに赤ちゃんの身体に負担がかかるので、室温は必要以上に低くしないように心がけましょう。
一方、冬の室温は20℃前後、湿度は50%前後が理想だといわれています。冷暖房は、赤ちゃんに直接当たらないように風向きを調整してくださいね。
冬のあせもにも注意
意外と多いのが冬場のあせもです。寒くなってくると、赤ちゃんの身体が冷えないようにと厚着をさせてしまうことが要因だといわれています。
特に赤ちゃんの手足が冷たくなっていると心配になって厚着をさせがちですが、赤ちゃんは身体に熱がこもると手足を冷やして体温調整をすることがあります。厚着をさせる前に手足だけでなく背中やお腹にも触れて、本当に身体が冷えているのか確認してくださいね。
あせも対策にワセリンやベビーパウダーは使ってもいいの?
赤ちゃんのあせもとワセリン
赤ちゃんの保湿によく使われるワセリンですが、あせも対策としては向かないこともあるようです。ワセリンは油分を多く含み、水分を逃さぬよう肌に蓋をする働きがあります。保水効果に優れている一方、汗腺をふさぎ汗を閉じ込めてしまうおそれがあります。
ワセリンを使ったからといってあせもが悪化するとはいい切れません。しかし、使用する場合は赤ちゃんの様子を見ながら判断してくださいね。
赤ちゃんのあせもとベビーパウダー
ベビーパウダーは汗を吸着して肌をサラサラに保つ働きがあるので、あせも対策にすでに使っているママもいるかもしれません。しかし、すでにあせもができている状態で使用すると、パウダーが汗腺をふさいであせもを悪化させることがあるので、使用は控えたほうが良いでしょう。
あせもができていない状態の乾燥している肌に使用する場合には、予防効果が期待できます。パウダーがしわにたまりやすいので、使用するときはパフについた粉を軽く払い落としてから赤ちゃんの肌に薄く伸ばしてあげましょう。
赤ちゃんのあせもに使える市販薬はある?
赤ちゃんのあせもは、汗をかいた後の肌を清潔にして保湿するなどのスキンケアをしていれば数日で治まることがほとんどです。しかし、それでも赤みが残るようであれば、赤ちゃんのあせもにも対応した非ステロイド性の市販薬で様子をみても良いでしょう。
ただし出血をしていたり化膿していたりする場合は、医師の診察を受けてください。また、赤ちゃんのあせもに市販薬を5~6日間使用しても症状がよくならない場合は、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。
佐藤製薬が販売するポリベビーは、赤ちゃんのあせもに使える軟膏です。おむつかぶれなどにも効果がある市販薬で、お肌にやさしい植物油をベースに、かゆみを鎮めるジフェンヒドラミン、殺菌剤のトリクロロカルバニリドを配合しています。ステロイド剤は配合していません。
赤ちゃんのあせも対策グッズ
お風呂におすすめのグッズ
デリケートな赤ちゃんの肌には、大人用の石鹸やボディーソープは刺激が強すぎる場合があります。こちらは赤ちゃんの肌に合わせ、目にしみにくい弱酸性タイプで作られています。赤ちゃんを洗うのにまだ慣れていないママにはうれしいですね。
保湿におすすめのグッズ
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正しいケアで赤ちゃんの肌を守ろう
赤ちゃんのすべすべもちもちのやわらかい肌は、いつまでも触っていたくなりますよね。その愛おしい感触を脅かすあせもですが、正しいケアをしていれば予防に高い効果が見込めるものです。
肌を清潔に保つことが大事だとは知られていても、保湿の必要性については意外と知られておらず、これまで間違ったスキンケアをしていたという人もいるかもしれません。正しいケアを学び、シンプルかつ地道なお手入れを続けましょう。
※この記事は2024年5月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。