帝王切開のケロイドの予防法・治療法!傷が痛い・かゆい?
帝王切開手術では傷・傷跡に関して気になる人が多いのではないでしょうか。痛みやかゆみといった症状、大きさや治療までにかかる期間、ケロイドなど重症になる可能性といった点があげられるかもしれません。ケロイドは自然に治るケースが少ないといわれています。ケロイドの予防法やなってしまった場合の治療法などを解説します。
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急な帝王切開に備えて予備知識があると安心
出産方法には、産道を通って腟から産む「自然分娩」とお腹を手術で切って赤ちゃんを取り出す「帝王切開」があります。帝王切開にはさらにあらかじめ決められた日時で行う「予定帝王切開」とその場の状況に応じて行われる「緊急帝王切開」があります。予定帝王切開であれば、手術が決まった時点から情報収集を行ったり心の準備をしたりといったことができますが、緊急帝王切開の場合には突然のことに驚いてしまう人も多いといわれています。
産後は心と身体のケアが必要な場合があります。帝王切開の場合であれば手術後の傷跡ケアが気になる人が多いでしょう。帝王切開の手術による傷は、術後の適切なケア次第で傷跡がほとんど見えない形で治るか、目立つ形で残るかが決まります。帝王切開の手術の跡はケアを怠ることで肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)やケロイドといった目立ちやすい傷跡になることもあります。帝王切開を予定していない場合でも、緊急帝王切開に備えて知識を深めておけば、産後に少しだけでも余裕ができるかもしれませんね。
帝王切開ではどのような傷がどうやってできる?
帝王切開手術を行う場合には、前日から入院することが多いようです。前日から入院することで手術や麻酔の説明を聞いたり、必要であれば除毛やお腹の赤ちゃんの心拍を確認したりといった手術に向けた準備を行います。当日はすべての準備が整ったらまずは麻酔を行います。一般的に帝王切開では全身麻酔ではなく、局所麻酔と呼ばれる一部のみに麻酔を行うことで意識がある状態で手術に臨むことができるケースが多いようです。
麻酔が効いていることが確認できたらお腹を切ります。お腹は横に切る「横切開」と縦に切る「縦切開」の2パターンあります。横切り・縦切りといった呼び方に馴染みがある妊婦の方もいるかもしれません。縦横どちらに切る場合でも約10cm程度の大きさの傷になります。無事に赤ちゃんを取り出したら医療用の糸やステープラー(ホチキス)などで傷を縫合します。縫合した傷は3日程度で傷口がふさがりますが、傷の下で炎症は続いているため、ケア次第でケロイドなど深刻な状態になり痛みやかゆみが長引くこともあります。
帝王切開の傷、縦切り・横切りで差はあるの?
帝王切開手術ではお腹を縦に切る縦切開と横に切る横切開という方法があります。一般的には緊急時などの理由がある場合以外には、横切開が多いようです。縦切開は出血量が少なくお腹の繊維に沿って切るため傷の治りが早い、横切開は術後の痛みが比較的少なく下着に沿う形になるため傷が目立ちにくいというメリットがそれぞれあります。縦に切る場合も横に切る場合も約10cm前後ほどの大きさの傷になることが多いようです。
かゆみ・痛み・ケア期間など傷跡の悩みはさまざま
帝王切開の傷の悩みは人によってさまざまです。帝王切開の傷跡に関する悩みを大きくわけると、「見た目」と「症状」に関する悩みが多いかもしれません。「見た目」に関しては傷跡が赤い・盛り上がりがある・腫れているといったもの、「症状」に関してはかゆい・痛い・化膿した・癒着が心配といったものがあげられるでしょう。
傷跡に関してはいつからいつまでケアした方が良いのかといった悩みもあるでしょう。基本的には最低でも3ヶ月はケアを続けると良いといわれていますが、傷の経過や使用するケアグッズによっては傷が治るとされる1年程度まではケアを続けた方が良い場合もあるようです。
帝王切開の傷跡が治る・ケロイドなどで悪化する原因
帝王切開手術の傷跡は、炎症期・増殖期・成熟期」という期間を経て、次第に目立たない元の肌の色に近い跡になっていきます。術後から3日程度で、傷口が徐々にふさがる「炎症期」を迎えます。赤い腫れや痛みを感じるでしょう。術後3日から1週間程度で「増殖期」と呼ばれる新い細胞が生まれる時期に入ります。赤みや軽い痛みを感じることがあります。術後3週間から1ヶ月程度で、細胞の生まれ変わりが落ち着き始めて少しずつ元の肌色に近づいていく「成熟期」になります。個人差はありますが、成熟期はおよそ1年ほどで終了するといわれています。
傷が治る過程で下着のこすれなどの物理的な刺激を受ける、傷が治りにくい体質である場合には「肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)」や「ケロイド」といった、赤みががあり傷の周囲が盛り上がるような目立つ傷跡になることがあります。厚性瘢痕は発症してから2年から5年ほどで治る場合もありますが、ケロイドは自然に治るケースはあまりないといわれています。体質の場合には予防は難しいかもしれませんが、下着のこすれやテープなどのケアグッズをはがす際の刺激などには対策を立てることができるでしょう。
肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)、ケロイドとは?
肥厚性瘢痕とケロイドは見た目だけで区別するのは困難だといわれています。しかし治療できるかどうか、再発するかどうかに大きな違いがあるようです。
肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)
肥厚性瘢痕は傷の部分に赤みや盛り上がりが生じるものです。軽いかゆみや痛みがあり、時間が経てば自然に治ることがある点が特徴でしょう。2年から4年ほどの時間はかかりますが、次第に柔らかい傷になり、適切な治療行うことで治る可能性があるのが肥厚性瘢痕です。
ケロイド
ケロイドは傷の範囲を超えて赤みや盛り上がりが広がり、強いかゆみや痛みがある点が特徴です。自然に治ることはほぼないといわれています。肥厚性瘢痕と見た目は似ていますが、傷の部分を超えて周囲などにも赤みなどが広がることが多いようです。再発や悪化することが多いのがケロイドで、治療によって症状の軽減は期待できるそうです。
帝王切開の傷跡ケアグッズ、おすすめは?ケロイドなどへの使用は注意を
帝王切開術後の傷跡のケアに使うことができるグッズは、医療用テープや塗り薬、シリコンパッドなどさまざまなものがあります。病院で処方されるものもあれば、市販で買えるものもあります。手術前の時点で産後に使いたいグッズが決まっていれば、入院中に医師と使い方などを相談しても良いかもしれませんね。帝王切開の傷跡のケアに使うグッズでは、医療用テープやシリコンシートが主流かもしれません。ベルトや塗り薬・飲み薬に関しては、傷によっては適切かどうかが異なるため、自分の症状を確認し、可能であれば医師と相談の上で使用すると良いでしょう。
肥厚性瘢痕やケロイドにまで発展してしまった傷は、自己流のケアをするよりは病院で相談し、症状にあわせて対応を検討してもらうのが良いでしょう。ひどいかゆみや痛みに関しても相談に乗ってもらうことができます。
肥厚性瘢痕やケロイドの相談は皮膚科や形成外科へ
帝王切開の傷跡のかゆみや痛みがひかない、赤みが気になるといった場合には病院への相談を考える人が多いでしょう。病院への相談の際に悩むのが、何科を受診すれば良いかという点でしょう。肥厚性瘢痕やケロイドの相談であれば、皮膚科や形成外科で相談することができます。痛み・かゆみ・引っぱられる感じ・腫れ・出血・化膿など気になる症状が続くようであれば、症状が深刻化する前に早めに相談すると良いでしょう。
治療は症状や傷の状態によって、必要に応じた処置が行われます。内服薬、ステロイド軟膏・テープ、圧迫療法、ステロイド注射、手術といった治療方法があります。肥厚性瘢痕やケロイドといったある程度悪化してしまっている傷に対しては適切な対応で更なる悪化を防ぐことも必要です。塗り薬やテープなどは市販品で使いたいものがあれば、傷の経過を見てもらうついでに病院に持参し、使い方を相談すると良いでしょう。
放置せずに、深刻化する前に適切なケアを
帝王切開の傷跡は、帝王切開手術を受けたすべての人が受けている傷であり、きれいな肌色に近い線のような傷跡のみが残っている人も多くいます。およそ3ヶ月から1年とケアが必要な期間が長いため根気強さは必要になりますが、ケア次第で傷が目立つ・目立たないが決まるのであれば続けていきたいですよね。
また、肥厚性瘢痕やケロイドになってしまったとき、自己判断で放置したり自己流のケアをしてしまったりすることでさらに悪化してしまう可能性があります。気になるようであれば病院に相談し、適切な対処をしていきましょう。ケロイドになる前の肥厚性瘢痕であれば時間はかかりますが治す方法はあるため、傷跡が深刻化する前の早い段階で病院に相談すると良いでしょう。ケロイドも症状を軽減する治療は効果が期待できるようなので、手遅れだと決めつけずに最良の道を模索しても良いかもしれませんね。
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