更新日:2017年09月05日

妊婦の風疹の症状は?赤ちゃんへの影響や風疹検査について

妊婦さんがかかると赤ちゃんにさまざまな影響がでるといわれている風疹。小さい子どもがかかるイメージですが、最近では大人、特に男性感染者が急増しています。妊婦さんが風疹にかかったらどうなるのか、どのような症状がでるのか、赤ちゃんへの影響や風疹検査について解説します。

監修 : mamanoko 医師・専門家
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妊婦の風疹の症状

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風疹とは?

風疹は、風疹ウイルスに感染することで発症する感染症です。風疹ウイルスに感染後、14~21日の潜伏期ののち、発熱とともに全身に淡い発疹が現れます。通常3日程度で消失し、麻疹(はしか)のように発疹のあとが長く残ることはありません。一般に「三日ばしか」とも呼ばれています。

発疹

米粒からエンドウ豆ほどの大きさの淡いピンク色をした発疹が顔や耳の後ろにあらわれます。この発疹は1~2日で全身に広がり、3日程度で自然に消えていきますが、発疹が消えるころにかゆみが出ます。

発熱

38℃前後の急な発熱がでますが、麻疹のように高熱が続くことは少なく、微熱程度で終わることも多くあります。

リンパ節の腫れ

耳の後ろや首のリンパ節などで数か所ほどが小指の頭ぐらいに腫れ、押すと軽く痛むのも特徴です。軽い咳が出たり、のどが赤くなって痛んだりもします。

関節痛

関節痛は子どもにはみられず、成人した大人のみ関節炎を伴うことがありますが、ほとんどは一過性です。また、頭痛や腰痛をともなうことがあります。

風疹の流行と感染経路

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春から夏にかけて流行しやすい

一般的には春から初夏にかけて多いのですが、大流行の年はそうとはかぎりません。日本では、2~3年の周期で風疹の流行があり、10年ごとに大流行がみられていました。

幼児や小学校低学年の子どもに多い

赤ちゃんは母親からもらった抗体があるので、生後6ヶ月ごろまでは風疹をはじめとしてあらゆる感染症にかかりにくくなっています。そのため抗体が切れる3~10歳の子どもに多く発症することが多くなりますが、この時期の感染を免れて青年期に罹患する人もいます。風疹は一度かかると免疫ができ、二度とかかることはないといわれています。

今は大人、特に男性の間で感染が多い

成人の患者は男性が8割で、とくに20~40代に多く、その男女差は3.7倍程度です。30代前半~50代前半の成人男性の5人に1人は風疹の免疫を持っていません。20代の男性は10人に1人、30代後半の男性では5人に1人です。

この男女比および世代比の差は、風疹の定期予防摂取制度の変遷によるものです。成人になって風疹にかかる人の多くは、子どものころに予防接種の機会がなかったためです。以前の予防接種は女子中学生のみを対象としてきましたが、1995年より生後12ヶ月から90ヶ月未満の男女小児、および中学生男女となったのです。

飛沫感染

風疹ウイルスの感染経路で特に多いのは飛沫感染です。感染している人の咳やくしゃみなどによって放出された「飛沫(細かい水滴)」に含まれるウイルスを鼻や口から吸い込むことでうつってしまいます。

飛沫の大きさは0.005mm以上で比較的に重いため1〜2mくらい飛べば地上に落ちます。そのため風疹に罹患している人が咳をし、その半径1から2m以内にいるとウイルスに接触する可能性が高いということになります。

赤ちゃんへの影響は?

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妊娠20週前後までにかかったとき

妊婦さんが風疹にかかった場合、母体の症状が重くなるわけではありません。ただ、日本産科婦人科学会によると妊娠20週前後までの間にかかってしまうと胎盤を通してお腹の赤ちゃんも風疹ウイルスに感染し、赤ちゃんに障害などの影響をおよぼす可能性があるといわれています。

妊娠初期は特に注意

妊娠初期は器官形成期といって、赤ちゃんの内臓など身体のさまざまな器官を作っている時期です。感染時期が妊娠早期であればあるほど「先天性風疹症候群」にかかる危険性が高くなります。

妊娠1ヶ月までに感染すると約6割が、2ヶ月までで3~4割が、3ヶ月までで1~2割の確率で何らかの障害が発生するというデータが出ています。また、風疹にかかった時期が早いほど症状が重くなる可能性が高くなります。

先天性風疹症候群

先天性風疹症候群は白内障、先天性心疾患、難聴が三大症状となっています。感染の時期によって症状は違い、白内障は妊娠3ヶ月以内の感染、先天性心疾患は妊娠4ヶ月以内の感染で起こるといわれています。

難聴に関しては妊娠4ヶ月以降でも発症のリスクがあります。このほか網膜症、肝脾腫、血小板減少、糖尿病、発育遅滞、精神発達遅滞、小眼球症などの症状が出ることもあります。

妊娠初期に行う風疹検査(風疹抗体価検査)とは?

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風疹ウイルスの抗体の有無と抗体価を調べる

風疹抗体価検査とは、風疹ウイルスの抗体があるかどうかとその抗体価を調べる血液検査です。産婦人科で妊娠初期に全員が行う検査のひとつで、血液検査(HI法、EIA法)で風疹ウイルスの抗体の有無と抗体価を調べます。

検査結果は8の倍数で示される

検査結果はHI抗体価であらわした場合8倍未満は免疫がないとし、16倍、32倍と8の倍数で表します。

もう1つのEIA法は、日本で一番使われているものだと、8未満は抗体が不十分であり、45以上で抗体を十分に持っているか、少し前まで感染していたと考えられています。

抗体の数値が8倍、16倍のとき

8倍、16倍は免疫があっても不十分とされ、地域で風疹が流行していたり、風疹患者と接触すると感染する心配があります。人ごみや子どもの多い場所をできるだけ避ける、家族が風疹ワクチンを接種するなどして、感染を防ぐ努力をしましょう。分娩後は早めにワクチンを接種することをおすすめします。

抗体の数値が32~126倍のとき

ある程度の抗体を有するとされているため基本的には心配ありません。ただし、検査後の妊娠5ヶ月以内に風疹らしい症状が出たり、風疹患者と濃厚な接触をした場合は「HI抗体価256倍以上(EIA価45以上)」の人と同じように追加検査を行います。

抗体の数値が256倍以上のとき

256倍以上は最近風疹に感染した可能性も否定できないと判断します。最近の感染かどうかを確かめるために風疹抗体価検査などの追加検査を行います。ただし、HI抗体価256倍以上(EIA価45以上)でも妊娠初期の感染とは限りません。むやみに不安がらず必要な検査をきちんと受けるようにしましょう。

風疹の予防接種

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妊娠中は予防接種が受けられない

風疹のワクチンは生ワクチンのため少量の風疹ウイルスを注射することになります。そのため妊娠中に受けて問題がないかどうかについては安全が保証されていないことから妊娠中は予防接種を受けることができません。

妊娠を希望する場合は妊娠前に打つ

妊活をしている方は妊娠前に予防接種を受けて風疹に対する抗体を得ておくことが重要です。最近では各自治体により予防接種費用もさまざま。自分の住んでいる市や区に問い合わせてみるのも良いかもしれません。

1979~1987年生まれは特に注意

通常は学校で風疹の予防接種を受けていることが多いのですが、1979~1987年生まれの方は学校での集団接種ではなく個別に医療機関で風疹の予防接種を受けることになっていたため、男女ともに接種率が激減しています。そのため自分が予防接種を受けたか不明な場合は親に確認してみましょう。

予防接種以外の風疹の予防策

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人混みの多いところは避ける

風疹は飛沫感染によって広がります。妊娠中、とくに妊娠初期にはできるだけ外出を控え、感染の可能性が高い人ごみは避けるようにしましょう。

風疹患者のいる場所を避ける

風疹にかかっている可能性のある人との接触は可能な限り避けましょう。また、風疹にかかっても無症状の人がいたりもします。特にふたりめ以降の妊婦さんはウイルスによる潜伏期間も考え、上の子の保育園や幼稚園などで風疹が出た場合は送り迎えなどは極力パパに頼みましょう。

夫や上の子に予防接種を受けてもらう

パパや同居の家族が職場などで感染してウイルスを持ち帰ってしまうこともあります。家族には全員に風疹抗体検査を受けてもらい、必要に応じて予防接種を受けてもらうようにしましょう。

外出時はマスクをつける

極力外出は控えたいですが、仕事などでどうしても外出を余儀なくされている場合は必ずマスクを着用して外出するようにしましょう。

手洗いうがいを徹底する

外出したら手洗いとうがいを徹底して行うように習慣付けしましょう。予防に努めることが何よりも重要ですね。

妊娠中の風疹に関する体験談

筆者も妊娠中の風疹検査では8倍未満の結果でした。この検査を受けるまでは風疹が赤ちゃんに影響することもきちんと理解しておらず、妊娠をして検査をしてから改めて風疹の怖さを知りました。

妊娠中も仕事を続けていたため電車や職場でのマスク着用は徹底していました。また、旦那さんにも検査を受けてもらい、予防接種を受けてもらったり、帰宅後の手洗いやうがいはもちろんアルコールジェルで消毒も欠かしませんでした。

そこまで神経質になるようなことではないかもしれませんが、万が一のことを考えて自分でできることはできるだけやりました。結果は赤ちゃんも元気に産まれてくれたので良かったですが、ふたりめも希望している筆者は産後少し落ち着いてから予防接種を受けました。筆者の住んでいる区では条件を満たせば無料で接種することが可能なのも助かりました。

妊娠中の風疹の知識を身につけておこう!

風疹の予防としては事前に予防接種を受けるなどして妊娠中に対策をすることが第一です。万が一妊娠中に風疹になってしまったときにも症状や赤ちゃんに対する影響や予防策などを知識としてきちんと身に付けておくことが大切ですね。

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