【助産師監修】妊娠中は夫にイライラ?飲み会や浮気、性生活などストレスの原因について

妊娠中にはさまざまな心の変化を妊婦、夫やパートナーなども経験することがあるかもしれません。妊娠により夫婦関係や夫婦生活なども変わることがあるでしょう。夫が飲み会で帰りが遅い、泊まりで遊びに行ってしまう、何もしてくれないなど悩みは尽きないかもしれませんね。さまざまな負の感情の原因には、どのようなものがあるのでしょうか。

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この記事の監修

河井 恵美
助産師・保育士
河井 恵美

目次

  1. 妊娠中に変化する身体・心・人間関係
  2. 妊娠中に変わる夫との関係
  3. 妊娠中に夫婦喧嘩になる原因はさまざま
  4. 妊娠中に夫が「飲み会で遅い」とイライラする
  5. 妊娠中に夫やパートナーが遊びに行くのがストレス
  6. 妊娠中の夫婦生活はトラブルになることも
  7. 妊娠中の浮気は「疑心暗鬼」にも注意を
  8. 妊娠中も産後も夫の「仕事」が気になることはある
  9. 妊娠中に夫が何もしないのは無関心だから?
  10. イライラやストレス、わかってくれない?妻の気持ち
  11. 妊娠中の妻を持つ夫のストレス、気持ちの変化
  12. 夫との関係を良好に保つには?
  13. 妊娠中に夫やパートナーが風邪などの病気になったら
  14. ママもパパも焦らずゆっくりと育っていこう
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妊娠中に変化する身体・心・人間関係

妊娠をきっかけに、妊婦は身体を始め心の変化・社会的な役割の変化・人間関係の変化を経験するでしょう。次第に大きくなるお腹、お産への不安、母親になるという役割の獲得など一気に変化が押し寄せるため、なかにはパニックになってしまう人もいることでしょう。妊娠中の約10ヶ月を通して、少しずつさまざまな変化に適応していきたいですね。

人間関係の変化では夫やパートナー、上の子や両親・義両親との関係も妊娠前とは少し変わってくるかもしれません。もちろんそれまでの関係性や環境、それぞれの性格も関係するためどのように変化するかは人によって異なるでしょう。

妊婦が妊娠中の人間関係の変化で戸惑うことがあるように夫やパートナー、上の子も戸惑いを感じているかもしれません。目まぐるしい変化の中で余裕がない場合もあるかもしれませんが、自分の気持ちに見つめあうとともに相手の気持ちをよく考えてみることも大切かもしれませんね。

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妊娠中に変わる夫との関係

妊娠中はお産や子どもの将来、今後かかるお金のことや体調不良など何かと悩みが尽きず、不安になったりイライラしたり、落ち着かない日々を過ごしている妊婦さんもいることでしょう。こうした気持ちの変化から、夫婦関係が変わるカップルも少なくないといわれています。

夫やパートナーに対しての愛情がなくなった、嫌いになったというわけではなくても、ふとした発言や行動、態度が許せないことやなぜだか意思疎通がうまくいかないこともあるかもしれません。夫婦喧嘩が多くなるケースも珍しくなく、夫婦喧嘩が続くことでストレスが増え、妊婦さんに心理的な負担となることもあるようです。

妊娠中という特別な状況下であるため、離婚したい・別れたいと思ったとしても、実際の判断を急ぐ必要はないでしょう。夫婦・パートナー間の何が変わったのか、なぜ喧嘩になるのかといった原因を冷静に分析してみる時間も大切です。 

妊娠中に夫婦喧嘩になる原因はさまざま

ネット上では、妊娠中に「旦那と喧嘩してしまった」という妊婦の相談が多く見受けられます。これは妊婦だけの問題ではなく、妊娠という大きな変化による家族やパートナーそれぞれの心理的な変化も影響していると考えられます。

妊娠中に夫婦喧嘩・パートナーとの喧嘩に発展する原因は、人や環境・性格によりさまざまです。たとえば、妊娠中にしょっちゅう遊びに行く、「太った」というネガティブな一言を発する、つわりがひどい中でにんにくなどのにおいが強いものを食べるといった気遣いの問題があげられます。

今まで気にならなかった寝相やいびきが気になる、仕事が忙しくて連絡がとりづらいため不安であるなど、日常生活に根ざした原因をあげる人もいるでしょう。また、借金のようなお金の問題、モラハラや嘘、同じ部屋でタバコを吸うといった深刻な問題もあるかもしれません。

喧嘩の原因は大小あれども、喧嘩が長引いたり繰り返し喧嘩になったりすることでお互いに疲れてしまう可能性はあるでしょう。精神的に疲れると思考能力が低下し、正常な判断ができなくなることもあります。ストレスがたまったときの息抜き方法や、手軽にできるリラックス方法を見つけておくと良いかもしれませんね。

妊娠中に夫が「飲み会で遅い」とイライラする

妊婦はお腹の胎児への影響を考えて、妊娠中は禁酒をする必要があります。しかし、お酒が好きだった妊婦であれば禁酒がつらい場合もあるでしょう。こうした妊婦の状況を考えず夫やパートナーが飲み会に参加するとイライラする妊婦は多いようです。

「妊娠中に旦那が飲み会に行くのがストレス」と感じるのはなぜなのでしょうか。イライラする原因、ストレスの理由が何なのかを考え、パートナーに自分の気持ちを伝えることは夫婦関係を維持する上で大切なことです。

赤ちゃんが生まれた後の生活を考えて、今のうちからお酒を飲みに行く頻度や、具体的に何時までならOKなのかといった決まりごとを作っておくのも良いかもしれませんね。

帰ってこない・帰りが遅いことが心配

夫やパートナーが妊娠中に朝帰りすることが心配なためにイライラしてしまう妊婦もいます。何時に帰るか連絡しなければ「事故にあったのではないか」と夜ふかしして待つ人もいるでしょう。自分に何かあった場合に連絡がつかなかったらどうするのだろうかと、不安になる人もいるかもしれませんね。

飲み歩くことや帰りが遅いことが問題ではないのであれば、お互い安心して過ごすためのルールを検討してみても良いでしょう。

送り迎えや二日酔いが気になる

夫やパートナーが飲みに行くことよりも、飲み会の送り迎えをしなければならないことや、ひどい二日酔い・酒くさい状態で帰ってくることにストレスを感じる人もいます。「妊娠中なのにどうして旦那の飲み会で送迎をしなければならないのだろう」と困惑している人もいるようです。

妊娠中はお酒の席に行く機会がなくなる人が多いため、女の人が同席しているのではないかと浮気の心配でイライラする人もいます。

二日酔いは飲む前に対策し、送り迎えはタクシーを活用する、つわりでつらい妊婦に配慮して帰ってきたらすぐにシャワーを浴びるといったルールを決めるのも良いかもしれませんね。

妊娠中に夫やパートナーが遊びに行くのがストレス

妊娠中に夫が旅行に行ったり友達を優先して遊びに行ったりするのが気に入らないという妊婦も少なくありません。パチンコや麻雀、ライブやスノボなどのスポーツに行く夫やパートナーの姿を見るとモヤモヤするという人もいます。

妊娠中は無理を避ける必要があり、行動には制限があります。妊娠前と同じように夫と遊ぶのが難しいこともあるでしょう。妊娠中という特別な状況下での不安や自由に動ける夫への羨ましさ・寂しさが苛立ちに変化してしまうこともあるでしょう。

夫に「遊びを止めてくれ」「友達と遊ばないで」と言うのは、非常に難しいと感じる人もいることでしょう。寂しさや不安があるなら、その気持ちを素直に伝え、妊娠中でもできる範囲で、ふたりで遊びに行くのが良いかもしれませんね。

妊娠中の夫婦生活はトラブルになることも

妊娠中の性生活は意見がわかれるものです。妊婦の意見でも「夫婦生活でお腹の赤ちゃんに影響が出ないか不安」「夫が求めてくる場合でも体調不良で対応できない」といった否定的な意見もあれば、「夫が求めてこないので不安だ」「どう処理してあげるべきか知りたい」といった肯定的な意見もあるようです。

夫やパートナーの意見でも赤ちゃんへの影響を考えて遠慮しているケースもあれば、体調に問題がないのであれば相手をしてほしいと考える人もいるようです。夫婦間でも意見が一致しないこともあるでしょう。

妊娠中の夫婦生活は、まず妊婦の体調を第一に考えることが大切です。夫婦間で話し合い、納得のいく答えが見つかると良いですね。夫婦生活を拒否したら夫が浮気するのではないかという不安がある人もいるかもしれませんが、ひとりで考えるよりも、ふたりの問題として一緒に考えてみてはいかがでしょうか。

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妊娠中の浮気は「疑心暗鬼」にも注意を

「妊娠中は夫やパートナーの浮気に気をつけて」というアドバイスされたことがある人もいるかもしれません。もちろん妊娠中に夫やパートナーが実際に浮気をすることには注意をしたいですが、心配するあまりに疑心暗鬼になってしまうことにも注意が必要です。

夫の気持ちの理解から

浮気が事実であれば、絶対に許さないという人、離婚を考える人、とりあえず話を聞いてみようと考える人などさまざまなタイプの人がいるでしょう。浮気する確率は今までの恋愛経験などさまざまな要素によって変わりますし、浮気の兆候も夫やパートナーの性格によりさまざまでしょう。

浮気にいたるまでの夫婦の関係性による部分もありますが、単純に裏切りや嘘は悲しいものですよね。浮気防止策のひとつとして、自分の気持ちを理解してもらうと同時に、夫の気持ちを理解しようとすることも必要かもしれませんね。

不安からプレッシャーをかけすぎていることも

「浮気をしているのではないか」という気持ちが強くなると疑心暗鬼になり、相手を知らぬ間に追い詰めてしまうこともあるかもしれません。漠然とした不安から余計な詮索をしてしまったり、夫の以前の彼女や同僚の女性を疑ってしまったりすることが、かえって浮気のきっかけになる可能性も考えられるでしょう。

妊娠中は妊娠前とくらべると一緒に行ける場所が少ないため、夫の行動が心配になってしまうこともあるかもしれません。ストレスをためずに、夫やパートナーに心配だという気持ちを伝えることも、ひとつのコミュニケーションになるかもしれませんよ。

妊娠中も産後も夫の「仕事」が気になることはある

出張が多い、帰りが遅い

忙しい仕事であったり転勤や出張・夜勤があったりする仕事の場合には、夫の仕事の状況が気になる人もいますよね。休みがなく留守がちの夫やパートナーであれば、何かあった際に連絡が取れるのだろうかと不安になるかもしれません。

妊娠中や産後は何かとお金がかかることが多いため、バランスを考えながら仕事の量について相談してみても良いかもしれませんが、状況によっては仕方がない部分もあるでしょう。産後のことも考えて、何かあった場合には夫以外の家族や友人、外部サポートに頼る方法も検討してみましょう。

転職や退職を考えている場合

妊娠中のタイミングで夫やパートナーが転職や退職を考えていたり、リストラの可能性があったり、現在無職だったりすると不安もあるでしょう。妊娠中および産後は、お金がかかることが多くなるためです。

妊娠中のタイミングでの転職・退職を夫が考えている場合には、「貯金額を現在の給料で割ると何ヶ月分になるのか」から確認し、話しあってみましょう。退職してもすぐに次の職が決まるとは限らず、転職してもいつまで会社が続くかはわかりません。一定期間は生活できるだけの貯金があるのかは、前提として確認しておくと良いでしょう。

また、産後は赤ちゃんのお世話に加えて夫の転職や就職をサポートする余裕はないかもしれないこともふくめて、話をしておきましょう。

妊娠中に夫が何もしないのは無関心だから?

妊娠初期のつわり、妊娠中期以降の身体への負担増などで、いつもの家事が次第に大変になることもあるでしょう。できれば家事を手伝ってくれると嬉しいですよね。夫やパートナーが家事に協力的ではない場合、妊婦自身や生まれてくる赤ちゃんに興味がないのではないだろうかと不安になる人もいるようです。

「夫やパートナーが何もしてくれない」「寝てばかりで他人事のようだ」と悩む妊婦は多いですが、妊娠前から家事を手伝っていたかどうかにもよるでしょう。妊娠したからといって、すぐに意識や行動が変わる人は珍しいかもしれません。産後のことも考えて、簡単な買い物やゴミ出しといったお手伝いからお願いするのが良いかもしれません。

また体調が悪い妻のことを気遣って、あえて普段通りにしていたり何もせずに静かにしていたりする可能性もあります。家事を手伝って欲しいと素直に伝えると同時に、あまり難しいものからお願いしないこと、完璧を目指さないことも大切です。お互いのペースを守るのも気持ち良く過ごす策かもしれません。

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イライラやストレス、わかってくれない?妻の気持ち

妊娠中はさまざまな感情を感じることがあるかもしれません。赤ちゃんへの愛情や将来への不安に期待、夫に対するイライラや申し訳ない気持ちなど複雑な感情を抱くこともあるでしょう。嫌いになったわけではなくても、うるさい、わかってくれない、優しくない、と負の感情を抱くこともあるでしょう。感情的な部分だけではなく理由についても考えてみると良いかもしれません。

表現としてむかつく、嫌いだという言葉を用いていたとしても、原因を突き詰めると夫やパートナーがひとりで飲みに行くことにやきもちを焼いてしまう、自由に遊びに行くのが羨ましい、かまってくれなくて寂しいから浮気を疑ってしまうといった感情が潜んでいることもあるようです。

イライラをぶつけるだけでなく、マイナスの感情がどこから来ているのかを見つめてみることで解決策を探すという方法もあるかもしれませんね。

妊娠中の妻を持つ夫のストレス、気持ちの変化

妊婦自身だけでなく、妊娠中の妻を持つ夫の気持ちも複雑なものかもしれません。うまくコミュニケーションが取れていない場合には、夫や上の子など家族もストレスを感じている場合があり、体調不良になったりうつになったりすることもあります。夫やパートナーも、妻が妊娠したからといってすぐに父親の自覚が芽生えるとは限りませんよね。二人目の妊娠であっても、まだまだ妊婦の気持ちが通じないところもあるでしょう。

妊娠中の妻のことを思うあまり、怒ったりイライラしたりする機会が増える夫やパートナーもいます。夫の態度や言動行動が変わったと感じる場合は、ひとりで思い悩むよりも、直接聞いてみるのが最短の解決策かもしれません。夫婦とはいえ、なかなか100%お互いの気持ちを理解することは難しいものです。話し合いを続け、お互いを理解しようとすることは、夫婦になってからも親になってからも大切かもしれませんね。

夫との関係を良好に保つには?

適度なスキンシップ

妊娠中で夫婦生活が滞る場合でも、必ずしも夫婦関係が悪化するとは限りません。お互いの気持ちをきちんと伝え、できる限りのことをするのが夫婦関係を悪化させないためには大切なことでしょう。

仲良しができない場合でも、マッサージをする、ハグをする、寄り添うといった方法でスキンシップを取っていく方法もあるでしょう。

気持ちを伝える

夫婦関係で悩んでいるのであれば、ひとりで悩まずにお互いの気持ちをきちんと伝えることが大切です。ネガティブに相手を責めるだけではなく、どうすれば関係が良くなるのかをポジティブに考えていくほうが、お互い気分を悪くせずに話し合うことができるかもしれません。

直接気持ちを伝えるのが難しいようであれば手紙やメールを利用したり、誕生日などのイベントを活用したりする方法も良いでしょう。

喜ぶことをする

夫やパートナーの何気ない行動・言動でイライラしたり、嫌いだと思うところを次々と見つけしまったりするときにこそ、相手が喜ぶことをしてあげるのが良いかもしれません。求めるだけでなく与えることでお互い気分良く過ごせるのであれば、相手の喜ぶことは何だろうかと考えたほうがうまくいくかもしれませんね。

誕生日やクリスマスのプレゼントを送ったり、プレパパとして父の日に初めてのお祝いしたりするのも楽しいでしょう。

ストレスをためない

夫が飲み会で帰りが遅い、夫だけ帰省して羨ましいなど、何か嫌なことがあったときには、気持ちを切り替えることができると良いですよね。

ストレスがたまると冷静な判断ができなくなったり、余計なことを言ってしまったりして喧嘩が長引く原因になることもあるでしょう。自分にあったいつでもできるストレス解消法を見つけられると良いですね。 

妊娠中に夫やパートナーが風邪などの病気になったら

妊娠中にパートナーや夫が発熱した・風邪のような症状があるといった場合には、不安になることもあるでしょう。しかしこのような支えがいるときにこそ、きちんとサポートしてあげることが大切です。妊婦自身に病気がうつらないように対策をした上で、サポートしてあげてくださいね。

ママもパパも焦らずゆっくりと育っていこう

妊婦の身体は約10ヶ月をかけてゆっくりと変化していきます。妊婦自身の心や夫・パートナーの心もゆっくりと変化していくものかもしれません。多くの人は少しずつ親としての意識を獲得していくものでしょう。

妊婦自身も焦ることはないように、夫やパートナー、上の子など家族に関しても焦らずゆっくりと各々のペースで変化に対応していく必要があるでしょう。ネガティブに考えて気持ちをぶつけあうよりも、どうやって解決していけるのかをポジティブな方向で考えていくほうが、お互いに嫌な思いをしないですむかもしれませんね。

※この記事は2023年11月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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