妊婦は着物を楽しめる?何ヶ月まで着られる?着付けや帯、レンタルする際の注意点について
妊娠中でも結婚式や七五三、入学式など、着物を着たい場面があるかもしれません。妊娠中はどのようにして着物を楽しむと良いのでしょうか。妊婦さんが着物を着るときの注意点をはじめ、レンタル着物を借りられるのか、着付け教室に通って良いのかどうかも気になりますよね。ここでは、妊娠中の着物の着付けに関する疑問を解説していきます。
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目次
妊婦は着物を着てもOK?いつからいつまで着られる?
昔の人は出産直前まで着物でいたように、妊娠中に着物を着ても基本的には問題ありません。体調が良ければ、妊娠初期から臨月まで着ることが可能です。妊娠3ヶ月~妊娠4ヶ月くらいまではお腹が目立たないことも多く、妊娠前の着物をそのまま着ることもできるでしょう。
しかし、安定期に入るまでは体調が変わりやすく、つわりが続く場合があります。妊婦さんであることに周囲の人が気づきにくい時期なので、ママは無理をしないように気を付けましょう。着物を苦しく感じるようなら、安定期まで着用を待つのも良いですね。
妊娠後期になると、お腹が大きくなって転倒のリスクが高まります。着物を着慣れていないママは、安全性に十分に配慮しましょう。いつまでなら着物を着てよいという決まりはありませんが、妊娠37週以降は陣痛が始まる可能性があります。着物を着るときは破水対策をして、楽な着替えを持ち歩くと良いでしょう。
結婚式や七五三、妊婦が着物を着るシチュエーション
結婚式にお呼ばれしたときに、着物を着るママもいるでしょう。新郎新婦と近しい親族の場合は、紋の入った黒留袖を着ることもありますが、一般的に既婚女性は振袖ではなく訪問着を着ます。色味はあまり派手になり過ぎないほうが良いでしょう。新婦のドレスと色味が被らないように、事前に確認しても良いですね。
上の子どもがいるママは、入園式や入学式で着物を着る機会があるかもしれません。あくまでも子どもが主役なので、母親は淡い色合いの訪問着を選ぶと良いでしょう。七五三のお参りのときに、子どもに合わせて着物を着たいというママは、訪問着や色無地などが良いですね。
最近では、着物のマタニティフォトを撮ってくれるスタジオもあるようです。プロが着付けをして写真を撮ってくれるので、安心して思い出を残せますね。着物を着る機会が少ない場合は、レンタルで気に入ったものを選ぶと良いでしょう。着物を着る機会が多いママは、いろいろな場面で使える訪問着を一着持っておくと便利ですよ。
妊婦が着物を着るときの注意点
帯の素材や位置に注意する
お腹が大きくなってくると、おへその位置で腰紐や帯を結ぶのが難しくなってきます。赤ちゃんは羊水に包まれているため、多少圧迫しても苦しいということはありませんが、ママが息苦しく感じたり、お腹の張りを感じたりする可能性があります。なるべく子宮の位置を締め付け過ぎないように注意しましょう。妊娠中期から後期は、胸の下あたりで帯を結ぶと良いですね。
帯の素材もなるべく柔らかく、伸縮性のあるものを選ぶと良いでしょう。固くて重い袋帯や名古屋帯は、締めづらい可能性があります。改まった場所でない限りは、半幅帯や兵児帯(へこおび)でも良いでしょう。どちらも芯が入っておらず、軽くて扱いやすい帯です。腰紐も通常のものだと長さが足りない場合があるので、伸び縮みするウエストベルトタイプや、男性用の長い紐を使ってみると良いですよ。
着物は洗える素材のものを
妊娠中は、思いがけないトラブルに見舞われることがあります。つわりがひどくて嘔吐してしまったり、体調が悪くなって道に座りこんだりすることがあるかもしれません。着物は、自宅で洗える素材のものを選ぶと安心ですね。
レンタルの着物を著しく汚してしまった場合、別途料金が発生したり、買取になったりすることがあります。少しの汚れであればレンタル料金の範囲内で済むことがほとんどですが、不安なときは事前に確認しておくと良いでしょう。修繕費がかからなくなる「きもの保険」を利用しても良いですね。
修正ポイントを聞いておく
着付けを美容院などでお願いする場合、着崩れしたときの修正ポイントを聞いておくと良いでしょう。着物は慣れていないと、移動やトイレなどで少しずつ乱れてしまうものです。
とくに妊娠中は、腰紐を本来の場所で結べなかったり、締め付けが緩かったりするのではだけやすい状態です。襟元の開き、おはしょりの崩れ、裾のずれなど、着崩れしやすい部分の直し方を覚えておくだけで美しい着付けが長持ちしますよ。
下着は股上が浅いものを
妊娠中はお腹をすっぽり包み込むパンツタイプの腹帯や、マタニティショーツを着る機会が増えますね。しかし、着物を着るのであれば、下着は股上が浅いものを選んだほうが良いでしょう。
帯や腰紐でウェスト近くを締めるため、股上が深いものはトイレのたびに着脱するのが難しくなります。無理に下着を脱ごうとすると締め付けが緩み、着崩れの原因にもなってしまいます。着物はシルエットが出やすいので、シンプルなローライズショーツなど、ラインが目立たないものが良いかもしれませんね。
足袋や草履の素材に注意する
着物を着るときは足袋と草履を履くのが一般的ですが、慣れないと滑りやすいので注意が必要です。お腹が大きくなってくると、足元が見えにくいうえに重心が前に移動して転びやすくなります。和装のときはさらに気を付けなくてはなりません。
また、妊娠中は足がむくみやすいといわれています。足袋は伸縮性のあるものが良いでしょう。裏側に滑り止め加工があるものもおすすめです。草履はかかとが低く、ゴム底がしっかり付いているものが良いでしょう。正式な場でなければ、歯のない下駄を履いても良いですよ。
無理をしない
着付けは、自分でするのも他人にしてもらうのも、想像以上に体力を使うものです。腰紐で身体を締めると、加減をしても気分が悪くなることがありますし、同じ姿勢で立ち続けるのもつらいものです。
妊娠中に着物を着るときは自分の体調と相談しつつ、無理をしないようにしましょう。一日中着物で出歩くようなことは避け、ゆっくり休める場所や時間を確保しておくと良いですね。着付けの予定があっても、事前に体調を崩したときは諦めることも大切ですよ。
妊娠中は着物の着付け・レンタルは可能?
着物の着付けは美容院やレンタル着物店、写真スタジオなどで受け付けています。妊娠中に着付けをしてもらえるかどうかは、お店によります。安定期(妊娠5ヶ月~)を過ぎていればOKというところが多いようですね。妊娠中に着付けをお願いするときは、着せ方や帯の締め方が変わってくるので、必ず妊娠していることを事前に伝えておきましょう。
妊婦でも着付け教室に通える?
教室にもよりますが、妊婦でも受け入れてくれる着付け教室は多いようです。通う前に、必ず妊娠していることを伝えておきましょう。妊娠週数や健康状態についても詳しく伝えておくと良いですよ。担当の医師に、着付け教室に通っても大丈夫か確認しておくとさらに安心です。
妊娠の経過が順調でも、慣れない着付けは体力を使うことがあります。帯を結ぶために腕を上げたり、普段締め付けない場所を締めたりと、想像以上に疲れるかもしれません。妊娠中はお腹の赤ちゃんのことを一番に考えて、絶対に無理はしないようにしましょう。
妊娠中の着物に関する体験談
友人の結婚式に呼ばれたとき、着物にするかドレスにするか迷いました。かなり格式の高い式場だったので、着物のほうがふさわしいように思えましたが、もう臨月に入っていたので諦めてマタニティドレスをレンタルしました。
筆者はトイレが近かったので、結果的に洋装で良かったと思います。着物を着ている妊婦さんも見かけましたが、意外とお腹は目立たず、背筋がピシッと伸びて素敵でしたよ。
妊娠中に着物を着るときは無理は禁物
妊娠中に着物を着ても構いませんが、締め付けなどで気分が悪くなる可能性もあります。プロにアドバイスをもらいながら、無理をしないようにしましょう。体調にさえ気を付ければ、着物を着るのは良い気分転換になるかもしれません。いつもと違う体験で、妊娠生活をさらに楽しめると良いですね。