妊娠27週｜お腹が張るママも。胎児の体重や胎動、妊婦の症状【エコー写真】

妊娠7ヶ月の最後の週である妊娠27週は、安定期とされる妊娠中期の終わりでもあります。お腹の赤ちゃんの平均的な体重は1,000g程度です。小さい子で700g、大きい子で1300gほどです。小さくてもまだまだこれから成長していくのであまり心配する必要はありません。

この時期、赤ちゃんの味覚ができあがってきます。ママの羊水の味も感じるようですよ。胎児のときから「甘い」味を好むという実験結果も出ています（※1）。また、まぶたが上下にわかれてまつ毛が生えてきます。タイミングが良ければ健診時にまばたきの瞬間を見られるかもしれませんね。

羊水の量が増えること、脳が発達して身体を自由に動かせるようになることで、赤ちゃんは向きを変えて活発に動くようになります。ママは激しい胎動や規則的なしゃっくりを日々違う場所で感じることもありますよ。逆子になることもありますが、この時期は元に戻る確率が高いので、心配しなくてもよいでしょう。

外性器は完全にできあがっているため、性別の区別もつきやすくなります。しかし、エコーのときの姿勢やポーズによってはまだ性別を確定できない場合もあります。気長に赤ちゃんの向きが変わるのを待ちましょうね。

お腹のふくらみはさらに目立つようになり、おへその上からせり出してきます。仰向きに寝転ぶ、靴下を履くといった何気ない日常の動作が難しく感じるころでしょう。マタニティウェアに切り替えていないママは、そろそろ検討してみても良いですね。

お腹の大きさと比例して、重みも増していきます。姿勢が悪くなったり、下半身の負担が増えたりするため、腰痛になるママもいます。平均体形のママの場合、体重増加は週に0.3～0.5kgが理想的です。体重が増え過ぎると足腰への負担も大きくなるため、頑張ってコントロールしていきましょう。

妊娠後期が近づいてくると、お腹の張りを感じるママも多くなってくるでしょう。子宮が収縮して、お産の準備をしている状態です。少し休めば治ることがほとんどですが、ずっとお腹が苦しい状態が続くようなら産院に相談しましょう。

手足のむくみがひどくなるママもいます。血液の量が増えたり、赤ちゃんの重みで骨盤内の静脈が圧迫されたりすることが一因です。むくみが悪化すると静脈弁が壊れて下肢静脈瘤となることもあります。むくみが起こったら、長時間同じ姿勢でいることを避け、足を高くして休憩をしましょう。

妊娠27週頃におりものが増えたと感じることもあります。お産に向けて卵胞ホルモンと黄体ホルモンの分泌が増えるため、おりものの量も増えていくのです。おりものシートや生理用ナプキンで対処しましょう。おりものの量だけではなく、茶色やピンク、黄緑色など色に変化があった場合は、感染症の可能性があるので注意しましょうね。

大きくなった子宮が胃を圧迫することで、胃痛や胸焼けを感じることも多いようです。消化に良い食事を心がけましょう。胸焼けが続くときは、逆流性食道炎の可能性もあります。早めに受診しておきましょう。内科で診てもらうときは、妊娠中であることを伝えておけば、妊娠中でも服用できるお薬を処方してもらえますよ。

妊娠27週での出産は「早産」となります。妊娠26〜27週における早産の場合、生存率は94.0％です（※2）。つまり、たとえ早産になったとしても、赤ちゃんは生きられる可能性が高いのです。

ただし、赤ちゃんは低出生体重児となり、さまざまな後遺症が残るリスクが高くなります。脳性麻痺や視力障碍、聴力障碍、知能の遅れなどが後遺症としてあげられます。

早産の兆候がある状態は「切迫早産」となります。切迫早産の場合、医師の指示で自宅で安静にしたり入院したりすることになります。お腹の張りが治まらない、出血があるといった症状がみられるときは、病院に行って診てもらうと良いでしょう。

安定期に入って食欲が戻ってくると、体重が急激に増えてしまうこともあります。過度の体重増加は妊娠高血圧症候群などのリスクが上がるため注意が必要ですよ。妊娠後期になると、お腹の重みで動きにくくなり、ますます体重管理が難しくなります。妊娠27週頃から適度な運動習慣をつけておきましょう。

子宮が大きくになるにつれて、お腹の皮膚も伸びていきます。妊娠27週になるとお腹もふくらみ、皮膚が断裂して妊娠線ができるママもいます。しっかりお肌をケアしていきましょう。

残念ながら、クリームを塗ることで妊娠線が予防できるとはかぎりませんし、できてしまった妊娠線が治るわけでもありません。しかし、優しい気持ちでお腹をマッサージすることは、赤ちゃんにもママにとってもプラスです。スキンケアと同時に赤ちゃんとのコミュニケーションを楽しみましょう。妊娠中はホルモンが変化し、お肌も敏感になりがちです。肌のケアを続けて、産後もきれいなママでいたいですね。

赤ちゃんはママの胎盤を通して、栄養を摂っています。妊娠初期以上に、栄養の偏りには気をつけたいものですね。さまざまな栄養素をバランス良く摂るには、主食、主菜、副菜、乳製品をできるだけ毎食入れたいところです。妊娠中に不足しやすい鉄分、カルシウム、葉酸なども日々の食事で摂るようにしましょうね。食事だけでは不安な場合は、サプリを利用しても良いでしょう。

育児用品で人気のピジョンの葉酸サプリは、安価で錠剤が小さいのが特長です。妊娠中に嬉しい鉄分やカルシウムがプラスされています。香料や着色料、保存料も無添加で嬉しいですね。

妊娠中期に「前置胎盤」と超音波検査で診断されたママもいるでしょう。前置胎盤とは、胎盤が正常より低い位置にあり、子宮の出口がふさがっている状態です。前置胎盤では帝王切開分娩となることがほとんどです。

ただし、妊娠が進んで子宮が大きくなっていくと、胎盤の位置も上がり、最終的に前置胎盤でなくなる例も多くあります。妊娠31週末ごろまでは、まだ前置胎盤とは確定されていないため、過度に心配しなくてもよいですよ。

切迫早産や前置胎盤などは、定期的に妊婦健診に通うことで早期に発見できます。「体調が良いから、しばらく行かなくてもいいかな」と自分で判断せず、しっかり定められたペースで産院に通いましょう。出血や腹痛など心配事があるときは、健診を待たずにすぐに担当の医師に相談することも大切です。

妊娠27週は、妊娠中期の終わりにあたります。お腹の赤ちゃんも大きくなり、身体つきがよりしっかりしてきます。胎動の種類が変わったり、ママの声に反応したりと、少しずつコミュニケーションが取れてきていることでしょう。安定期ではありますが、早産の可能性もある時期ですので、ママは無理をしないことが大切です。リラックスしながら、妊娠後期に向けて気持ちを整えていきましょう。

※この記事は2022年5月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。