妊娠40週|出産の兆候や胎児の様子・胎動、妊婦の過ごし方。赤ちゃんの体重は?
【医師監修】妊娠40週(40w)には、いよいよ出産予定日がやってきます。いつ陣痛が始まるかドキドキしながら過ごしていることでしょう。予定日を過ぎて出産するママも多いので焦らずに過ごしましょう。おしるしや前駆陣痛など出産の兆候や胎動の様子、妊娠40週の赤ちゃんの成長とママが気を付けたいことを産婦人科医監修で解説します。
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この記事の監修
目次
妊娠40週の赤ちゃんの成長の様子
妊娠40週の赤ちゃんの基礎情報 身長、体重、発達
妊娠40週の赤ちゃんの体重は3kgを超えることも多く身長は50cm前後です。体格的には、新生児と同等ですね。体重の12〜15%を脂肪が占め、外気温にも耐えられるようになっています。
水分を体内に多めにためて、生まれるための準備万端といったところでしょうか。妊娠40週になると、内臓の機能も成熟し、いつ外の世界に出ても対応できる状態になっています。腎臓も水分をきちんと処理できるようになりますよ。
赤ちゃんは窮屈になってきた子宮の中で、あごを胸につけて、ひざをお腹に引き寄せた姿勢を取っています。準備が整えば、骨盤のほうに下がってきますよ。逆子の場合は、担当の医師から帝王切開分娩の提案があるかもしれません。
身長 | 体重 | 発達 |
---|---|---|
約50cm | 2300〜3800g | ・見た目は新生児と同じ ・脂肪や水分を溜めている ・内臓の機能が成熟 |
妊娠40週の妊婦の身体の変化と症状
妊娠40週の妊婦の身体の変化と子宮やお腹の大きさ
妊娠40週になると、ママのお腹の大きさは最大になります。立ったり座ったりするのも大変な時期ですね。出産が近づいて赤ちゃんが骨盤内に入ってくると、ママのお腹のふくらみの位置が下がることもあるようです。
子宮の大きさ | お腹の大きさ | 外見の変化 |
---|---|---|
約34.5cm(子宮底長) | 大きさと重さが最大になる | お腹のふくらみの位置が下がる場合も |
妊娠40週にあらわれやすい症状 おりもの、おしるし、破水…
お産が近づくと、赤ちゃんは骨盤のほうに下がってくるため、胃の圧迫感が急になくなったと感じるママが多いようです。大きくなった子宮の影響で、胃もたれや胸やけに悩まされていたママももう少しの辛抱ですね。
臨月になると、動くスペースがなくなることで胎動が落ち着く場合がありますが、出産直前まで激しい胎動を感じる場合もあります。胎動をまったく感じなくなるということはないので、胎動カウントは続けて、いつもと違うと感じたら受診しましょう。
また、出産に向けてホルモンが分泌され、おりものが増加していきます。水っぽくて破水と区別がつかないときは、遠慮せずに医師に診てもらいましょう。血が混ざったおりものは、出産の兆候のひとつである「おしるし」の可能性もありますよ。
膀胱が赤ちゃんの重みで圧迫されるため、尿漏れは前週に引き続き起こりやすくなりますが、自分の意志で止められないちょろちょろとした尿は破水かもしれません。シャワーやお風呂などは避け、すぐに病院に向かいましょう。
症状 | 対策 |
---|---|
胃もたれ・胸やけ | 消化に良いものをこまめに少量ずつ食べる |
便秘 | 食物繊維や水分を摂る |
おりものの増加 | おしるしや破水の疑いがあるときは病院へ |
おしるし | ナプキンをあてて清潔に保つ |
破水 | シャワーは浴びずにすぐに病院へ |
妊娠40週の過ごし方と注意点
出産の兆候を知っておく
突然陣痛が始まってパニックにならないように、出産の兆候を知っておくことは大切です。出産の兆候には「おしるし」や「前駆陣痛」などがあります。おしるしは、卵膜が子宮壁からはがれた際の出血です。ピンクのおりものが出たり、生理のような軽い出血があったりします。おしるしがあった当日に出産となることもありますし、数日かかることもあります。
前駆陣痛は、痛みの間隔が不規則で、そのうちにおさまるお腹の痛みです。前駆陣痛と陣痛をすぐに見分ける方法はないので、陣痛のような痛みを感じたら時間を計るようにしましょう。出産の兆候が見られたら「もうすぐ陣痛が始まるかもしれない」と心の準備をしつつ、安静にして過ごしましょうね。
妊娠40週も胎動は続く
妊娠40週の赤ちゃんは、20~40分おきに寝たり起きたりを繰り返し、手足も動かしています。赤ちゃんの成長で子宮が窮屈になってくるため動きは少なくなるかもしれませんが、胎動は出産するまでなくなることはありません。
ママはなるべく毎日胎動カウントをして、グラフに記入しておきましょう。胎動カウントはさまざまな方法があります。30分に何回胎動するか、10回胎動するのに何分かかるかなどです。胎動カウントをして胎動の数や間隔に異常を感じたときは、すぐに病院で診てもらいましょうね。
食べ過ぎに注意する
赤ちゃんが下がり、胃への圧迫がなくなると、急に食欲が増すこともあります。栄養摂取は大切ですが、過度な食べ過ぎには注意が必要です。出産直前は食欲が出る上に、気が抜けてしまって過度の体重増加が起こりやすい時期といえます。
妊娠高血圧症候群を防ぐためにも、もう少しだけ体重管理を続けましょう。暴飲暴食をせず、栄養バランスに気を遣うことは、産後の体調管理にもつながりますよ。
出産・産後の準備を確認しておく
妊娠後期になって出産・産後の準備をしたというママも、もう一度用意し忘れがないか確認しておきましょう。用意したころと、気温や心情が変化している場合もあります。
半袖と長袖を入れ替えたり、陣痛待ちのときに使うリラックスグッズを用意したりすると良いでしょう。バースプランに変化はないか、病院までの交通手段に変わりはないか確認しておくことも大切です。
適度に身体を動かす
適度に身体を動かしているうちに、陣痛が起こることもあります。体力がつくウォーキングや階段昇降、股関節が開きやすい四つん這いの拭き掃除などが良いでしょう。体調が悪いときは無理をしないでおきましょうね。
遠出は控える
妊娠40週になるといつ陣痛や破水が起こってもおかしくないため、遠出は避けたほうが良いでしょう。気分転換をするなら、家の近所にしておきましょう。もしひとりで外出をするのであれば、パートナーや家族にはどこにいるか知らせておくことも大切です。
車の運転は、どうしても必要なとき以外は避けたほうが良いです。外出時には、保険証と母子手帳、ナプキン、タオル、診察券を持って出かけましょう。
陣痛がきたらどうする?出産の流れは?
陣痛の間隔を計る
陣痛の感じ方は人それぞれですが、最初はお腹の張りや生理痛のような痛みを感じるママが多いようです。最初は不規則だった陣痛が、しだいに規則的に起こるようになってきたら、陣痛の間隔を計ってみましょう。10分ごとに繰り返されるようになると、分娩が始まったとみなされます。事前に陣痛計測アプリなどを入れておくと便利ですよ。
陣痛の間隔が狭まったら病院に連絡
病院にもよりますが、陣痛が10分間隔となった場合に来院を促されることが多いようです。病院に電話をして、指示を受けましょう。経産婦の場合は、陣痛から出産までの時間が短い傾向があるため、15分間隔でも病院に連絡したほうが良いでしょう。
安全な方法で病院へ
病院に連絡を入れたら、入院グッズを持って向かいましょう。陣痛が始まったら、自分で運転するのは避けてくださいね。家族や知人に運転をお願いするか、タクシーでの移動がおすすめです。事前に陣痛タクシーに登録しておけば、いざというときに安心ですよ。
陣痛から出産までは時間がかかる
病院についても、すぐに赤ちゃんが生まれるわけではありません。陣痛は次第に間隔が短くなり、痛みが強くなっていきます。陣痛が始まってから出産まで、初産婦では約14時間、経産婦では約7〜8時間かかるといわれています(※1)。痛みがないときは身体を休めて体力を温存しましょう。パパは「まだ生まれないの?」とママを焦らせてはだめですよ。
陣痛の前に破水が起こることも
子宮口が完全に開くと、破水が起こって羊水が流れ出ることが一般的ですが、なかには陣痛の前に破水が起こるケースもあります。ちょろちょろと長く水が出てきて止まらない場合や、一気に大量の水が出てきた場合は破水かもしれません。すぐに病院に行きましょう。
予定日超過しても焦らないで
妊娠40週0日は出産予定日ですが、赤ちゃんは必ず予定日に生まれてくるわけではありません。出産予定日ぴったりに生まれてくる赤ちゃんは、全体の5%前後といわれています(※2)。特に初産婦は予定日よりも遅くなることが多いようですね。
出産予定日を過ぎても、妊娠37週から41週6日までのあいだの出産であれば、とくに問題はありません。この時期に出産することを「正期産」とよび、赤ちゃんの身体の機能が成熟し、出産時のリスクが少ないとされています。妊娠40週を過ぎてもまだ二週間ありますから、ママは焦らずに赤ちゃんの準備が整うのを待ちましょう。
妊娠42週以降の出産は「過期産」となり、徐々に胎盤の機能が低下し始めるため、出産リスクが高まります。妊娠42週近くになっても出産の兆候が見られない場合は、医師と相談して帝王切開になる可能性があります。
妊娠40週のママへ
妊娠40週まで本当によく頑張ってきましたね。お腹が重くて動きにくく、赤ちゃんに会いたい気持ちでいっぱいで、早く産みたいと焦るママもいるでしょう。陣痛のタイミングは赤ちゃんだけが知っています。ママはゆっくりした気持ちで、お腹の赤ちゃんとの残り時間を楽しみましょう。
※この記事は2022年5月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。