逆子に効果抜群の2つのツボ!ツボ刺激の方法と注意点とは【産婦人科医監修】
妊婦健診時に「逆子です」と言われたら、不安になってしまうという方も多いのではないでしょうか。逆子を正すのに効果的とされる逆子体操を勧められることもあるでしょう。治らなかったら帝王切開と不安になる前に、逆子に効果抜群といわれているツボ押しを紹介します。逆子に良いとされるツボと刺激の仕方について産婦人科医監修で解説します。
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この記事の監修
目次
逆子とは
赤ちゃんはお腹の中では「頭位」という、羊水の中で頭を下にした状態なのですが、逆に頭が上になった状態のことを「逆子」と言います。正式名称は「骨盤位」です。また、横向きの状態であれば「横位」と呼ばれます。
逆子になりやすい時期、治りやすい時期は?
妊娠中期までは、赤ちゃんの位置はまだ定まっておらず、50~70%の赤ちゃんが逆子といわれています。まだ赤ちゃんが小さく、スペースも羊水もたっぷりとある時期なので、お腹の中ではお魚のように活発に動けるためです。赤ちゃんが成長してくると、重力の関係で次第に重たい頭が下向きになってきます。
そして妊娠30週以降は子宮の容積に対して赤ちゃんの身体が大きくなり、羊水も減ってくるため、赤ちゃんが回転しづらくなり徐々に位置が定まってきます。通常は妊娠28週頃までには頭位になるのですが、3~5%程度の赤ちゃんは逆子のままでのお産となるそうです。
逆子に効くツボ2選
一般的に逆子の原因として「母体の骨盤が小さい」ことや「前置胎盤」、「子宮筋腫」などがあげられますが、東洋医学では逆子は「母体の冷え」が原因と考えられています。ママのお腹が冷えていると子宮内の温度も下がるので、赤ちゃんは頭を守るために温かい血液が流れる心臓に近い方を向くからだといわれています。
ツボ押しが逆子に効果的だといわれるのは、ツボ刺激によって血行が良くなり、ママの身体の状態が良くなった結果、赤ちゃんもその変化を感じて動き出すというためだそうです。逆子体操はママにとって少しつらい部分もありますが、ツボ押しなら気持ち良く取り組めそうですね。
至陰(しいん)
至陰(しいん)は足の小指のすぐ外側にあるツボで、逆子治療以外にも難産や血行不良、頭痛の改善にも効果があるツボだといわれています。至陰を刺激することで、子宮や胎児の動きが活発になり、赤ちゃんがお腹の中で回転し、逆子に効果があるとされています。
また血行が良くなることでママのお腹があたたまり、赤ちゃんの動きが活発になって逆子が治るともいわれています。逆子対策だけでなく、腹部の血行が良くなるため、便秘解消にもつながるそうですよ。
三陰交(さんいんこう)
三陰交はくるぶしの内側から指4本分ほど上に上がったすねの内側にあります。刺激することで、子宮周辺の下腹部や胸部にも作用し、冷えを解消してバランスを整えてくれます。このツボは逆子治療以外にも生理痛や更年期障害などにも効果があるといわれています。生理痛が酷いときに押したことがある方も多いかもしれませんね。
ただし、三陰交は身体の深部まで作用するツボなので、妊娠初期の妊婦さんには刺激が強すぎる場合があるそうです。刺激する時期や方法は自分で判断せず、鍼灸院などで相談するようにすると良いでしょう。
逆子に効くツボはいつから?
身体の深部まで作用するような強いツボは、母体や赤ちゃんに悪影響を与えてしまうこともあります。ツボ押しを始める時期は、ある程度赤ちゃんが安定し、逆子治療を医師に勧められる妊娠30週あたりからが良いといわれています。
いずれにせよ、心配な場合は医師や鍼灸院に相談してから始めるのが良いでしょう。また、ツボ押しの最中におかしいと感じたらすぐ中止するのがベターですね。
ツボ刺激の方法は?
ツボにハリを刺す
これは専門の鍼灸院での施術です。ハリと聞くと、ちょっと恐い感じもするかもしれませんが、注射針や裁縫のハリよりも遥かに細いハリをツボに刺して行います。痛みとしては、髪の毛一本を抜く程度なのだそう。少しチクッとしますが、プロに的確にツボを刺激してもらえる安心感がありますね。
ツボにお灸をする
ツボのある位置にお灸を置いてあたためる方法です。よもぎを乾燥させてひねったもぐさをツボにおき、それに火をつけて燃やすことであたためて刺激します。市販されているもので、使用方法を正しく守れば火傷の心配もありません。使い方が簡単なものもドラッグストアで購入できますので、相談してみても良いかもしれませんね。
一日1~2回程度あたためて刺激するのが効果的だそうです。お腹が大きくなっている時期なので、家族に手伝ってもらうとやりやすいですね。下の動画では、火傷防止のため紫雲膏(しうんこう)という漢方の塗り薬が使用されています。こちらも薬局などで手に入るようです。
ツボを指で押す
最も気軽に行える方法が、指でツボを押すことです。「痛いけど気持ち良い」と感じるくらいの指圧で、押しながら息を吐き、3秒程度押して徐々に力を抜いていきます。3回程度行ううちに、次第にやわらかくなってくるそうです。指圧は身体があたたまっているお風呂上がりなどが特に効果的といわれています。
ツボ刺激の注意点は?
妊娠初期の時期は刺激が強すぎるので、一般的にツボ押しは避けた方が良いとされています。逆子治療が始まり、初めてツボ押しを行うときは、プロの施術を受けた方が安心でしょう。
鍼灸院に行く場合には必ず産婦人科で確認をとりましょう。自分自身で行う場合は、強く押しすぎず、ほどよい痛みを感じる程度にしておきましょう。
リラックスして行いましょう
多くの場合、自然に治ることが多い逆子。逆子と診断されたからといって、あまり考え込むとかえってストレスになってしまいます。気持ち良くツボ押しをしているうちにクルンと回ってくれたら良いな〜と、おおらかな気持ちでリラックスして行うと良いかもしれませんね。
他にも普段から身体を冷やさないように気をつけたり、適度な運動をして下半身の筋肉を保ったり、バランスの良い食生活を送るなども実践してみましょう。こうした赤ちゃんとママのために良いことも続けて行けると良いかもしれません。やがて対面する我が子の顔を思い浮かべながら、優しい気持ちでツボ押ししてくださいね。