臨月に吐き気がひどい!妊娠後期つわり?下痢や頭痛、腹痛を伴うときの対処法
【産婦人科医監修】妊娠初期につわり症状が起こることはよく知られていますが、妊娠後期にも吐き気が出てしまう妊婦さんがいます。これは「後期つわり」とも呼ばれ、出産が近づいている症状のひとつとされています。中には下痢・頭痛・腹痛などの症状を伴う場合も。臨月に吐き気が起こる原因と対策、吐き気に潜んでいる病気について解説します。
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目次
臨月の吐き気は妊娠後期つわり?
妊娠期間を表す言葉にはいろいろありますが、「臨月」とは「妊娠36週0日~39週6日」の妊娠10ヶ月の一般的な呼び方です。別名、「産み月」ともいわれます。
妊娠初期にはつわりがつらかったと感じた人も、妊娠中期にはそれも改善されることが多く、つわりのことはすっかり忘れているのが妊娠後期ではないでしょうか。しかし、そんな妊娠後期や臨月にまた吐き気がでてくる妊婦さんも少なくありません。
「胎児に何かあったのかな……」と不安を感じるママもいますが、そのほとんどは臨月のママに起こる変化からくるものです。これは「後期つわり」とも呼ばれ、出産が近づいている症状のひとつとされています。
臨月の吐き気の原因は?
そもそもどうして臨月になって吐き気が出てくるのでしょうか。実は臨月の吐き気の原因は、胎盤ができる際に起こる妊娠初期のつわりとは違うのです。
ホルモンバランス
臨月の吐き気の原因のひとつはホルモンバランスです。妊娠後期・臨月に入ると、プロゲステロンとエストロゲンというふたつのホルモンの分泌が一気に増えてきます。このふたつのホルモンは、出産を迎えるまで上昇し続けるのです。このホルモンバランスが、吐き気につながることがあります。
プロゲステロンは、通常なら生理前の高温期に増える「黄体ホルモン」と言うもので、月経前症候群で知られているように、さまざまな身体の不調を引き起こすことがあります。その症状の中のひとつに「吐き気」があるのです。これらが妊娠後期に吐き気をもよおす原因となっていることがあります。
子宮による胃の圧迫
子宮が大きくなることで、胃の圧迫感が出て、それが吐き気につながってしまうことがあります。通常、臨月には子宮が下がって胃が少しは楽になることが多いのですが、胎児が大きかったり、ママが小さかったり、胎児がよく動いたりすることで、臨月に入っても胃の圧迫感がとれないという場合もあります。胃が圧迫されると、吐き気につながりやすくなります。
ストレスや不安
身体が思うように動かなくなり、出産が近づいてくると、どうしても出産に対する不安や恐怖がストレスとなってしまいます。それがホルモンバランスなどの関係でもともと吐き気を感じやすい臨月に、吐き気を増大させてしまう結果になることがあります。
臨月の吐き気は出産の兆候?
臨月の吐き気は、それだけ赤ちゃんが大きくなっているサインかもしれません。大きくなればなるほど、胃や腸を圧迫されることで、吐き気につながるママも多いものです。
しかし妊娠後期の吐き気は、出産直前の兆候とされる一方で病気などを併発しているケースも考えられます。必ずしも出産直前の兆候というわけではないことも頭に入れておきましょう。
臨月の吐き気は下痢や頭痛、腹痛を伴う?
臨月に吐き気がある場合で、下痢や頭痛、腹痛などの他の症状が伴う場合もあります。それは正常なのでしょうか。病気の可能性はあるのでしょうか。
吐き気とともに起こりうる症状
臨月の吐き気に、下痢、頭痛、腹痛、胃痛などの症状を伴うことがあります。胎児による胃や腸の圧迫で、これらの症状が一緒に現れることもありますが、下痢と吐き気が一緒に起こった場合は「胃腸炎」などの感染症の可能性もあります。
ひどい腹痛を伴う場合には「食中毒」などになっていることも考えられます。ひどい腹痛や胃痛を伴う吐き気の場合は、無理をせずに、かかりつけ医に相談してください。
吐き気がひどくて眠れないケースも
吐き気がひどくて眠れないケースもあります。不眠で体力を消耗してしまっては出産に万全の態勢で臨めませんよね。できるだけ安静にしましょう。嘔吐(おうと)が続くと脱水症状になる危険性があるので、経口補水液などで水分補給は欠かさないようにしましょう。
眠れない日が続くほどの状態であれば、他の病気が潜んでいる可能性もあるので、かかりつけ医に相談してみることも考えてみてください。
妊娠後期・臨月の吐き気の対処法は?
つらい臨月の吐き気ですが、胃や腸が圧迫されて起こっている場合は、出産まで続くケースもあります。吐き気を少しでも楽にする方法を解説していきます。
胃にやさしい食べ物・飲み物をとる
胎児による圧迫で、通常よりも胃に負担がかかってしまっている状態なので、胃に優しい食べ物や飲み物をとることで、胃の負担を少しでも減らしましょう。冷たいもの、辛いもの、油分の多いものは少し意識して控えることで、胃の負担を減らせます。
食事を小分けにしてこまめにとる
食事を小分けにすることでも、胃への負担を減らせます。一回の食事量を減らし、回数を増やすことが吐き気を回避する近道ですよ。吐き気があるときは、1日3食ではなく1日5~6回を目安に少しずつ食べることをおすすめします。
食べた後すぐに横にならない
食べた後は、胃は消化のために運動しています。大体食後3時間程度は胃の内容物の逆流が起こりやすいといわれています。食べた後、すぐに横にならないようにしましょう。どうしてもつらくて横になりたい場合は、上半身を高くして眠ると、胃酸の逆流を少しでも防げます。
ストレス・不安をためない
ストレスや不安をためると、吐き気が悪化してしまうことがあります。ただでさえも、出産前は出産に対する不安や恐怖の気持ちが大きくなりがちで、ストレスをためこみやすくなります。ストレスは絶対にためない、と思ってもたまるものですので、自分なりのストレス発散方法を見つけて、少しずつ発散していきましょう。
音楽を聴く、歌をうたう、映画を見る、おしゃべりをする、お散歩をするなど、臨月でもできる自分なりのストレス発散方法を探してみましょう。
楽な服装をする
服装による締め付けも吐き気を強くしてしまいます。マタニティウェアも、妊娠中期と妊娠後期ではお腹のサイズが大きく変化しているので、もう一度見直してみましょう。
また、胃の上部を締め付けがちなブラジャーもポイントのひとつです。あまり締め付けがちなものだと吐き気が強くなってしまうので、妊娠後期には一度ブラジャーの見直しもしてみましょう。
妊娠後期・臨月の吐き気で気をつけることは?
妊娠後期・臨月に吐き気が起こったとき、どのようなことに気をつけるべきでしょうか。
脱水症状
吐き気があるときは、脱水症状に気をつけましょう。脱水症状の初期の段階には、経口補水液を飲むことが水分補給に効果的です。経口補水液は市販のものもありますが、水1Lに食塩小さじ1/2、砂糖大さじ2~4を加えることで自分でも作れます。
脱水症状は進行するまでなかなか気づきにくいものなので、吐き気症状があるときは、無理のない範囲で少しずつでも水分補給を心がけましょう。
栄養不足
吐き気が続くと、栄養不足におちいってしまう心配があります。吐いてしまうからと、無理にたくさん食べようとしなくてよいので、少しずつでも回数を分けて食べるようにしましょう。どうしても気持ち悪さから食べられない場合は、かかりつけ医に相談してみましょう。
ひどい下痢や腹痛
ひどい下痢や腹痛を伴う吐き気の場合は、胃腸炎や食中毒などの感染症の疑いがあります。ひどい下痢や腹痛を伴うとママ自身も体力を消耗してしまいますし、病気が悪化することもあります。ひどい水便や下痢、腹痛が続くときは病院を受診するようにしてください。
妊娠後期・臨月に吐き気があるときは無理しないで
妊娠後期や臨月に吐き気があるときは、無理をしないでゆったりとしましょう。臨月に入ると、仕事をしていたママも産休に入るでしょう。そのため、臨月は回数を分けて食べものを食べたり、水分補給を少しずつしたりすることもしやすい時期でもあります。
吐き気があるときは、無理をしないで、妊娠ライフを過ごすようにしてくださいね。ただし、吐き気に激しい下痢や腹痛を伴っている場合は、妊婦健診を待たずに、病院を一度受診してみることをおすすめします。
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