妊娠超初期症状のイライラの原因は?生理前との違いと対処法【産婦人科医監修】
産婦人科医監修|妊娠超初期症状には個人差があり、なかにはイライラを感じる人もいます。自分のイライラが妊娠と生理どちらによるものなのか気になっている人や、妊娠超初期のイライラがひどくて悩んでいる人もいるかもしれません。そのイライラの原因はどういったものでしょうか。生理前のイライラとの違いや対処法についても紹介します。
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目次
妊娠超初期症状とは?
正式な医学用語ではありませんが、妊娠超初期とは妊娠0週から4週までの期間を指すことが多いようです。妊娠0週0日は最終月経の初日にあたります。妊娠が判明して病院に行くと「最後の生理はいつだったか」と必ず聞かれるのは、この妊娠0日を起点として出産予定日を計算するためです。
妊娠2週頃になると排卵が起こります。精子と出会って受精卵が作られ、子宮に無事に着床すると妊娠3週頃に妊娠が成立となります。そのため受精が起こる妊娠2週頃まで、赤ちゃんはまだ存在していないことになります。
人によっては、妊娠が成立した妊娠3週頃からイライラや眠気、頻尿や頭痛といった妊娠超初期症状に悩まされることもあります。
妊娠超初期のイライラの原因
ホルモン分泌の変化
妊娠が成立するとさまざまなホルモンが分泌されます。エストロゲンやプロゲステロンといった赤ちゃんを育てるために大切なホルモンも、妊娠後に分泌され続けます。ですが赤ちゃんにとっては大切でも、ママはこのホルモンの影響で情緒不安定になりやすかったり、イライラを感じたりすることがあります。
精神的不安
妊婦さんを取り巻く環境はさまざまです。初めての妊娠に対して戸惑いや不安を感じている初産のママや、上の子がいる中での妊婦生活にプレッシャーを感じている経産婦のママもいるかもしれません。こうした不安やプレッシャーが妊娠超初期のイライラにつながっているケースもあります。
他の妊娠超初期症状
頭痛や腰痛や眠気といった他の妊娠超初期症状をいくつか感じ、いつもと同じように生活が送れないことに対してイライラしてしまうママもいるようです。なかには、妊娠3週頃からにおいに敏感になり「夫のにおいが気になる」など、一緒に過ごす時間が長い家族に対してイライラを感じる人もいます。
妊娠超初期のイライラと生理前のイライラの違い
妊娠超初期のイライラも生理前のイライラも、エストロゲンとプロゲステロンといったホルモンバランスの変化から起こることが多いです。
妊娠すると分泌され続けるエストロゲンとプロゲステロンといったホルモンは、妊娠していなくても生理前に分泌され、生理が起こると減少する特徴があります(上記のグラフ)。生理前に、これらのホルモンの分泌量が大きく変動することが、いわゆるPMSと呼ばれる月経前症候群が起こる原因のひとつといわれています。月経前症候群ではイライラの他にも、頭痛や下腹部の痛みなど妊娠超初期症状と似ているものも多いため、すぐに違いを判別するのは難しいかもしれません。
ただ、日ごろから基礎体温をつけている場合、高温期が16日以上続くと妊娠の可能性があるといわれているので、妊娠超初期かどうか基礎体温を目安に見分ける方法もあります。
妊娠超初期のイライラはいつからいつまで?
妊娠超初期のイライラは、早い人だと妊娠が成立した妊娠3週頃から感じる人もいますし、本格的なつわりを感じる妊娠4~6週頃から感じる人もいます。
では、このイライラがいつまで続くかというと、これも個人差があります。妊娠超初期だけ一時的にイライラを感じておさまる人もいれば、安定期といわれる妊娠16週頃まで続く人、なかには妊娠後期になっても、なかなかイライラがおさまらない人もいます。
妊娠超初期にイライラしない人もいる?
妊娠超初期症状は個人差がありイライラを感じない人もいます。イライラを感じないから妊娠していないとは限りません。妊娠超初期症状は人それぞれです。妊娠超初期症状を特に感じていなくても、生理が1週間ほど遅れている場合は妊娠検査薬を使用してみましょう。
一般的な妊娠検査薬は、妊娠の初期に胎盤から分泌されるヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)というホルモンを検出して結果を出します。市販の妊娠検査薬は生理予定日の1週間後から使用できるものが多く、約97%の正確な結果が得られます。
検査結果が陰性であれば、排卵日がなんらかの要因でずれて生理が遅れていることが考えられます。反対に検査結果が陽性であれば、病院で診察を受けるようにしましょう。
妊娠超初期のイライラの対処法
さまざまな要因から起こる妊娠超初期のイライラですが、下記に紹介する方法でイライラを軽減したり解消したりしているママが多いようです。
睡眠
妊娠中は疲れやすく、いつもより眠気を感じやすい状態です。最も眠りが深いノンレム睡眠のときに、身体と脳を休ませ回復させる働きがあります。なるべく質の良い睡眠を多くとり、身体を休めるようにしましょう。
ウォーキング
妊娠超初期は不安定な時期なので、激しい運動は控えたほうがよいですが、気分転換としてのウォーキングは推奨している病院もあります。身体を動かすことで、寝つきが良くなり気分がスッキリするケースもあるようです。体調と相談し、無理のない程度に歩いてみるとよいかもしれません。
ハーブティー
ハーブティーはコーヒーと違い、カフェインが少ないものも多いので妊娠中も好んで飲む人が多いかもしれませんね。子宮の収縮を促す作用があるラズベリーリーフティーなど、ハーブの種類によっては妊娠初期には避けたほうがよいハーブティーもあるので注意が必要です。妊娠初期には、ハーブティーやジンジャーティーといったノンカフェインで身体を温めてくれるものがおすすめですよ。
人と会う
誰にも会わずにひとりでいると、イライラや不安な気持ちが渦巻いてしまいがちです。妊娠超初期でも体調が悪くないようなら、人に会うこともおすすめです。ちょっとした会話で気持ちがほぐれ気分転換になるでしょう。
妊娠超初期のイライラ体験談
筆者は、妊娠3週頃の妊娠超初期からにおいに敏感になりました。妊娠前には気にしたことがなかった夫のにおいが急に不快になり、イライラしたのを覚えています。特に飲み会帰りの、タバコとお酒が入りまじる居酒屋のにおいを引き連れて帰宅したときは、すぐにシャワーをあびてほしいと懇願したほどです。妊娠超初期だけでなく妊娠中はわりとこの傾向が続き、夫には強く当たってしまった気がします。
いつかは終わるイライラ
普段は気にならないことも、妊娠した途端に気になりだしイライラしてしまうケースがあります。「なんでこんなにイライラしてしまうんだろう…。」と感じることもあるかもしれません。ですが、お腹の赤ちゃんのためにもあまり思いつめずに、いつかは終わりがくるとおおらかにとらえて過ごすようにしましょう。