出産手当金(産休手当)の計算方法や申請期間は?支給日はいつ?

出産手当金(産休手当)は、会社の健康保険に加入している人が出産に際し休職した日数に応じて受け取れる給付金です。一定の条件を満たしていれば、普段受け取っている給与のおよそ3分の2の額が受け取れます。どんな条件であれば申請が可能なのでしょうか。申請期間や計算方法、申請書の記入例など、気になるポイントについてお伝えします。

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この記事の監修

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ファイナンシャルプランナー
田中 みゆき

目次

  1. 出産手当金(産休手当)とは?
  2. 出産手当金の計算方法は?いくらもらえる?
  3. 出産手当金の申請方法は?申請期間や支給日はいつ?
  4. 出産手当金は退職後でももらえる?
  5. 出産育児一時金との違いや傷病手当金との関係は?
  6. 出産手当金(産休手当)を早めに計算して上手なやりくりを
  7. ままのて限定!無料相談でプレゼントがもらえる
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出産手当金(産休手当)とは?

趣旨・目的

出産手当金は、会社の健康保険に加入している人が出産のために働けなくなり、休職した分の給与が支払われないときに支給される給付金です。労働基準法では母性保護の観点から産後8週間(医師が許可した場合は6週間)は就業してはいけない規則となっており、産前は出産予定日の6週間前から産休が取得できるという規定を設けているため、産前産後は就業しないのが通例です。

産休中の給与の支払いについて定めた法令はなく、給与を支払うかどうかは会社の判断に委ねられます。一般的には産休中の給与は支払われないことが多いため、休業しているあいだの生活保障として、健康保険組合から月ごとの給与額に応じた金額が支給されるのです。

支給要件

出産手当金が支給されるには、出産する人が会社の健康保険組合に加入している本人であること、妊娠4ヶ月以上の出産であること、休業期間のあいだ給与の支払いがないことが条件です。夫の扶養に入っていたり国民健康保険に加入していたりすると給付されません。一方で、健康保険に加入していればパートタイムであっても出産手当金が支給されます。

パートタイマーでは「1日もしくは1週間の労働時間および1ヶ月の所定労働日数が、正社員の4分の3以上であること」を基準として、健康保険への加入手続きが行われます。この基準が満たされていなくても、1週間の所定労働時間が20時間以上であったり、月の賃金が8万8,000円以上であったりすれば健康保険への加入要件を満たしている可能性があります。

出産後も同じ会社でパートタイムとして働く意志があり、要件を満たしているのに健康保険に加入していない場合は、妊娠が判明した時点で会社の健康保険組合や年金事務所(社会保険事務所)に相談してみると良さそうです。

支給対象となる期間

出産手当金が支給される対象となるのは、出産予定日前の42日間と、出産した翌日から56日目までの範囲です。双子以上の多胎妊娠では、出産前の期間が98日間になります。実際に出産した日が出産予定日よりも早い場合は、出産した日から42日前と出産後56日が支給対象期間となるため、出産予定日で計算していた期間から前倒しします。

出産が出産予定日よりも遅いときは、出産予定日から実際に出産した日までの期間を含めることができます。たとえば6月1日が出産予定日で実際に出産した日が6月4日ならば、6月1日以前の42日間と2日~4日までの3日間、6月5日からの56日間を合計した日数が支給の対象期間です。

全国健康保険協会(協会けんぽ)のホームページでは、産前産後期間を計算するツールが公開されています。また、産前産後期間の一覧表も提示されているので、参考にしてみてはいかがでしょうか。

出産手当金の計算方法は?いくらもらえる?

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計算式

出産手当金がいくら支給されるのかは、手当が支給される前の1年間に受け取っている給与の額をもとに計算します。出産手当の支給開始日の前に1年間給与所得があるときは、出産手当金の1日あたりの金額は、直近12ヶ月間の各月の標準報酬月額を平均した金額÷30日×3分の2の計算式で求められます。

もしも毎月の額面が異なるときは、12ヶ月分の給与の合計÷12ヶ月で標準報酬月額の平均を計算してみましょう。1日あたりの給付額がわかったら、出産前42日間と産後56日間のうち給与を受け取っていない休業日の日数を乗算すれば、支給される出産手当金の合計が確認できます。

手当の支給開始日以前の期間が継続して12ヶ月に達していないときは、支給開始日が含まれる月以前に支払われている各月の標準報酬月額か、当該年度の前年度の9月30日における健康保険の全加入者の標準報酬月額を平均した金額のいずれか低い方を使用します。たとえば全国健康保険協会(協会けんぽ)においては、全保険加入者の標準報酬月額の平均額は平成28年4月時点で28万円です。


具体例

1年間に受け取っている給与の各月の標準報酬月額が32万円だとしたら、32万円÷30日×3分の2で給付額を計算します。30日で割った時点で1の位は四捨五入するため、10,660円×3分の2=7,106.66円です。算出された額に小数点があれば、小数点第一位を四捨五入し、7,107円が1日あたりの給付額となります。

さらに、出産手当金として受け取る合計額を求めるには、1日あたりの給付額に休んだ日数をかけましょう。たとえば、出産予定日以前42日前から休職しており、出産予定日当日に出産してなおかつ産後56日間休んだ場合は7,107×(42日+56日)=696,486円が支給額となります。

出産手当金の申請方法は?申請期間や支給日はいつ?

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申請方法

出産手当金を申請する際は「出産手当金支給申請書」を作成し、加入している健康保険組合に添付書類を添えて提出します。わからないことがあれば勤務先の担当部署や健康保険組合に問い合わせてみましょう。

出産手当金支給申請書には分娩を担当した医師や助産師が記入する欄と勤務先が勤務状況・給与支払状況を証明する欄があります。自分で記入・押印することはできないので、忘れずに手配してくださいね。

また、支給開始日前の12ヶ月以内に勤務先が変わっているときは、以前の勤務先の名称や所在地、健康保険に加入していた時期がわかる書類を添付しなければなりません。場合によっては戸籍謄本や本人確認書類が必要なこともあります。

具体的な書類内容や記入例は加入している健康保険組合のホームページで確認できます。出産手当金支給申請書の入力や印刷も可能なサイトが多いので、活用すると便利です。

申請期間

出産手当金の申請期限は、給付を受けられるようになった日の翌日から2年間以内です。したがって、時効を迎える前であれば遡って申請することが可能です。とはいえ、申請期限を過ぎると給付を受ける権利はなくなるため、早めに手配を進めたいですね。

出産手当金は出産前に申請したり、複数回に分けて申請したりすることもできます。多胎妊娠で申請期間が長いときや早めに給付してほしいときは出産予定日以前の分と産後分とを別々に申請するのもひとつの方法です。

ただし、未来に対しての請求はできません。出産前に請求をするとしても、産後分まで一緒に請求するということができないのです。そのためほとんどの人が出産予定日前と産後分をまとめて一度に請求する方法をとっています。

支給日

出産手当金を申請すると、健康保険組合から「出産手当金支給決定通知書」がはがきで送られてきます。圧着はがきの内側に、支給金額や振込日など支給内容が明記されているので、はがきが届いたら中面を開いてチェックしてみましょう。

申請内容に問題がなければ、申請してからおおむね2~3週間程度で振込が行われます。通知の到着が遅いときは、加入している健康保険組合に確認してみると良いかもしれません。

出産手当金は退職後でももらえる?

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出産日を控えて退職することを選択しても、退職日が出産予定日以前の42日間に含まれていれば出産手当金を申請する権利があります。ただし、退職日までに1年以上継続して健康保険組に加入していることや、退職日に出勤していないことも条件となるので注意しましょう。

退職後に出産手当金を受け取る条件を満たしていても、退職日に出勤してしまうと給付条件から除外されてしまいます。退職日に有給を使って休職している場合は問題ありません。そのため、もしも退職日がこの期間に該当しているようであれば、出産手当金の適用を受けられるように調整するほうが賢明です。

また、健康保険では退職した翌日から20日以内に健康保険の任意継続を申請すると、退職の前日までに継続して2ヶ月以上健康保険に加入していれば「任意継続被保険者」として健康保険を利用できる制度が活用できますが、任意継続被保険者であっても出産手当金は受け取ることができません。

出産育児一時金との違いや傷病手当金との関係は?

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出産育児一時金との違い

出産育児一時金とは、健康保険や国民健康保険など公的な医療保険に加入している人や扶養に入っている家族が出産したときに給付される手当で、条件を満たしていれば子どもひとりにつき42万円が支給されます。

出産手当金と違い、国民健康保険の加入者も支給の対象です。また、夫の扶養に入っていれば夫が加入している健康保険から家族出産育児一時金として手当が支給されるのも特徴です。

出産育児一時金を利用すると、出産にかかる費用の自己負担が軽く済むため、手元にお金を用意しなくても安心して出産に臨める制度です。出産の際に実際にかかった分娩・入院費に対して適用されるので、生活保障というよりも出産費用そのものに対する助成という意味合いが強くなります。

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出産育児一時金とは?申請手続きや直接支払制度について

傷病手当金との関係

健康保険には出産手当金と同じく、ケガや病気で休職する場合の生活保障制度として「傷病手当金」が設けられています。傷病手当金は連続する3日間を休職し、なおかつ4日以上仕事に就けなかった場合に支給され、支給期間は支給を開始した日から最長1年6ヶ月と決められています。

妊娠・出産にともない傷病手当金の給付が認められるケースには、妊娠高血圧症候群や子宮頸管無力症などで自宅療養や入院が必要となった場合があります。

平成28年3月までは出産手当金の給付を受けると、傷病手当を受け取ることはできませんでした。しかし、平成28年4月に制度が改正され、傷病手当金の額が出産手当金の額を上回る場合は、差額分が支給されるようになっています。医師の治療により休職日が長くなるときは、傷病手当金の給付も念頭においておくと心強いですね。

出産手当金(産休手当)を早めに計算して上手なやりくりを

出産手当金で受け取れる額は受け取っている給与の額によって異なります。また申請時期で給付金が支払われる時期も変わってくるので、受け取れる額を早めに計算して申請する時期を検討してみましょう。

妊娠前に転職していたり、休職を開始した日が曖昧だったりと出産手当金を受け取れる条件を満たしているか心配なときは、健康保険組合などに早めに相談してみることも大切です。出産手当金が支給されるか否かは、生活を安定させる大きなポイントとなります。必要な情報を整理して、上手にやりくりをしていきたいですね。

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