産休か、退職か?産休中・産休後などタイミングで退職金や手当、保育園の状況は変わる?

働く妊婦さんの多くは、「産休を取得して復帰するか」「妊娠・出産をきっかけに退職するか」について考えたことがあるでしょう。産休も退職も、それぞれメリットとデメリットがあります。産後の手当や必要な手続き、保育園への入りやすさに違いが出るケースもあるようです。各々の違いを理解し、自分はどちらを選ぶべきかを検討しましょう。

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目次

  1. 産休・退職の違いは?
  2. 産休か、退職か?それぞれメリット・デメリットがある
  3. 退職するタイミングは産休前・産休後いつが良い?
  4. 産休・退職で退職金や手当などもらえるお金は変わる?
  5. 産休・退職で失業給付や保険証などの手続きは変わる?
  6. 産休・退職で保育園の利用調整に影響が出る?
  7. 産休前・産休中・産休後に退職する場合の挨拶は? 
  8. 産休に入らず退職する人へのプレゼントおすすめは?
  9. それぞれのメリット・デメリットを比較しよう
  10. あわせて読みたい

産休・退職の違いは?

産休(産前休業・産後休業)

産休とは、労働基準法で定められた産前休業・産後休業と呼ばれる規定のことです。休業になるため、一般的には無給で「会社を休む」形になる人が多いでしょう。

正社員や派遣社員、契約社員といった雇用形態を問わず、誰でも産休を取得することができます。産前6週間と産後6週間以降の休業については、本人の申し出によって調整が可能です。このため産前休業を取らない妊婦さんもいます。

(1)産前・産後休業(法第65条第1項及び第2項)
産前6週間(多胎妊娠の場合は14週間)<いずれも女性が請求した場合に限ります>
産後は8週間
女性を就業させることはできません。
(ただし、産後6週間を経過後に、女性本人が請求し、医師が支障ないと認めた業務については、就業させることはさしつかえありません。)

引用元:www.mhlw.go.jp
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退職

妊娠をきっかけに退職を考える人もいますよね。会社を休む形になる産休とは異なり、「会社を辞める」形になります。

会社の就業規則に産休についての記載がない場合でも、産休なしを強要されることはありません。退職の理由にもよりますが、気になることがあれば会社に確認してみると良いでしょう。

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産休か、退職か?それぞれメリット・デメリットがある

産休と退職、それぞれのメリット・デメリットに関してはとらえ方が人によって大きく異なります。子どもと一緒にいる時間の確保や生活費の確保、自分のキャリアプランといったものの中から何を優先するかによって、産休や退職に対する印象が変わるためでしょう。

産休の取得と退職について迷う妊婦さんは、少なくありません。後悔しないよう、自分が優先したいことを妊娠中にひとつずつ検討してみてくださいね。

産休のメリット・デメリット

産休のメリットとしては、産休・育休明けに復職できることや保活の際に有利になることをあげる人が多いでしょう。一方で産休のデメリットとしてあげられるのが、復職後に子どもを保育園などに預けなければいけない点です。産休明けの復職であれば、0歳のうちに預けることになるため抵抗のあるママも少なくありません。

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退職のメリット・デメリット

退職のメリットとしては、子どもの成長をじっくりとそばで見守ることができる点でしょう。一方で育児が落ち着き始めたころに働きたくなった場合には、就職活動をする必要があります。また保育園事情が厳しい地域では、共働き世帯以外は保育園に入りにくいことをデメリットととらえる人もいます。

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退職するタイミングは産休前・産休後いつが良い?

産休前

産休に入る前のタイミングで退職する場合には、早い段階で会社に告げた方がスムーズに進むかもしれません。会社側の退職の手続きや業務の引き継ぎができる時間を考慮して、退職日を調整してくださいね。ただし、産休前に退職する理由がつわりなどによる体調不良であれば、休職や有給休暇の消化も検討しましょう。

なお産休前に退職すると、出産でもらえるお金が一部支給されない場合もあります。産休前の退職では、自分が受け取ることができる出産関連のお金について事前に確認しておくと安心ですね。

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産休中・産休明け直後

家族の転勤や育児と仕事の両立への不安といった理由で、産休中または産休明けにそのまま退職を決意しなければならない人もいます。産休中や産休明けの退職は、復帰直前・復帰直後での退職になります。各種手続きや業務の調整を考慮し、退職の意思をできるだけ早く職場に伝えましょう。

産休は育休(育児休業)と異なり、休業期間を延長することができません。地域の保育園事情にもよりますが、産休明けのタイミングで子どもが保育園に入園するのが難しい場合もあるでしょう。子どもの預け先を確保できず、やむなく産休明けに退職する人もいます。必要であれば、育休の取得も検討しておくと良いでしょう。

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産休後(育休中)

産休後、育休に入った段階で退職を決める人もいるかもしれません。育休に入った段階で退職する場合、退職日以降は育児休業給付金がもらえなくなります。また育休に入る時点で退職を決めている場合にも、手当がもらえなくなります。

育休中に二人目を妊娠し、そのままやめるという人も珍しくありません。育休取得後に連続して産休を取得することに抵抗がある人もいるでしょう。退職理由にもよりますが、二人目の産休・育休取得が理由で退職を考えている場合には、一度会社側と復職までのプランを相談してみるのも良いかもしれませんよ。

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産休・退職で退職金や手当などもらえるお金は変わる?

退職金(退職手当)

退職金は、退職すれば必ずもらえるお金ではありません。会社の就業規則に定められている場合のみ、退職金は支払われます。まずは、自分の会社の就業規則を確認しましょう。

ただし退職金の規定は会社によって異なるため、勤続年数などの条件をクリアしないと支払われない場合もあります。なお産休を取得する場合には、休業扱いとなるため退職金はもらえません。

出産育児一時金

出産育児一時金は、出産費用の負担軽減を目的とした制度です。産休の場合でも退職の場合でも、健康保険もしくは国民保険に妊婦さん自身が加入していればもらえるお金です。夫の扶養としていずれかの保険に加入している妊婦さんも給付対象になります。

出産育児一時金とは?申請手続きや直接支払制度について

出産手当金

出産手当金は、働く妊婦さんが産休で休んでいるあいだの給料に対する手当です。ただし産休を取得した妊婦さんでも、夫の扶養として健康保険もしくは国民保険に入っている場合には支給されません。

すでに退職した妊婦さんでも、退職日までの勤続年数や退職から出産までの期間などの条件を満たせば支給される場合があります。詳細は加入していた健康保険組合に問い合わせましょう。

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育児休業給付金

雇用保険に加入していて復職の予定がある人が、「育休中」にもらえるお金です。ただし育休は、勤続年数などの条件を満たさなければ取得できません。よって育休を取得できない場合には育児休業給付金も支給されません。

育休前に退職している、もしくは育休に入る段階で退職が決まっている場合にも給付は行われません。

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失業保険(失業手当・失業給付)

さまざまな理由により退職した人に対する手当です。一定の条件を満たし、再就職の意思があることが受給条件です。産休中の人は失業していないため、給付対象にはなりません。

倒産や事業収縮といった会社都合の理由で退職した場合には、失業手当の内容が変わります。また、すぐに就職できない妊婦さんやママは別途必要な手続きがあるため注意しましょう。

産休・退職で失業給付や保険証などの手続きは変わる?

退職した翌日には、社会保険(年金・健康保険)と雇用保険の資格を失います。ともにお金に関わる手続きとなるため、忘れずに各々の手続きを行いましょう。なお産休を取得する人は、休業となるため手続きの必要はありません。

雇用保険(失業給付の手続き)

一定の条件を満たした退職者には、再就職支援の一環として雇用保険から失業給付(失業手当)が支払われます。しかし出産や育児のためにすぐに就職できない妊婦さんやママは、退職後すぐに失業給付を受け取ることができません。このため、失業給付を受け取る時期の延長手続きを行う必要があります。手続き方法は、最寄りのハローワークに問い合わせましょう。

健康保険

退職する際には、健康保険証を返却する必要があります。妊婦さんは通院や入院で健康保険証を使う機会が多いため、退職する場合には必ず手続きを行いましょう。健康保険(健康保険証)の切り替え手続きには3種類あります。

国民健康保険に切り替える場合には、自治体で手続きを行います。夫など家族の健康保険の扶養に入る場合には、家族を通じて手続きを行います。一定の条件を満たせば、在職中の健康保険を任意で継続することも可能です。この場合は在職していたときの健康保険組合に問い合わせてくださいね。

年金

会社を退職し、厚生年金の対象者でなくなった場合には国民年金に加入する必要があります。国民年金への切り替えは、退職した時期などにより手続きが変わります。手続きは各自治体で行います。

産休・退職で保育園の利用調整に影響が出る?

産休を取得する場合と退職する場合では、保育園の利用調整に影響が出る場合があります。

入園予定の子ども

一部の地域では、共働きではないとなかなか認可・認証保育園に入園できない場合があります。保育園の利用調整を考えると、退職するよりも産休を取得するほうが有利かもしれません。ただし地域の保育園事情にもよるため、まずは近くの保育園の状況を調べてみましょう。

在園中の子ども

産休前後で退職すると、自分で保育できる状態になり保育園に通う必要がなくなったと見なされることがあるようです。この場合、在園中の子どもがやむなく退園になるケースもあります。一方で、すでに在園中の子どもに対しては特例措置をとっている地域もあります。認可・認証保育園における特例措置の内容や条件は、各自治体に確認してくださいね。

産休前・産休中・産休後に退職する場合の挨拶は? 

挨拶の内容

産休前・産休中・産休後、いずれの場合でも、基本的には今までの感謝と退職に伴う対応への御礼を簡潔に述べるのが良いでしょう。特にお世話になった人や退職後も付き合いが続く予定の人に対しては、個別に手紙やメールなどで改めて挨拶するのも良いでしょう。

挨拶の方法

退職の挨拶をする方法については、退職タイミングによって変わります。産休前の退職であれば、送別会や最終出社日の朝礼で挨拶をする人が多いです。産休中の退職は、産後間もないことから出向いて挨拶をするのは難しいかもしれません。ママの体調面を考え、本当は直接挨拶をしたい場合でもメールや手紙での挨拶を選ぶ人も多いでしょう。

産後の退職の挨拶では、復職前後どちらのタイミングでの退職なのかによって変わります。復職後の退職であれば、産前の退職と同様に朝礼などで挨拶をする人が多いかもしれません。産休の終了とともに出社せず退職する場合には、取り急ぎメールや手紙で挨拶をする人が多いでしょう。円満退職の場合には、のちに日を改めて挨拶に伺う人もいるようです。

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産休に入らず退職する人へのプレゼントおすすめは?

産休に入る前に退職する人へのプレゼントでは、ボディケアグッズや日用雑貨が人気のようです。プレゼントの定番である食べ物(お菓子)は、妊娠中の身体のことを考えて控える人が多いのかもしれません。ボディクリームやヘアケアグッズ、タオルなどは日常的に使えるので嬉しいですよね。

また、退職プレゼントを少し早い出産祝いとするケースも珍しくありません。職場の同僚・上司からのメッセージを集めた寄せ書きや赤ちゃんグッズをプレゼントするのも素敵ですね。妊婦さんへのプレゼントは、悩む人が多いものです。退職する人に贈り物のリクエストを聞いてみるのも良いかもしれませんよ。

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それぞれのメリット・デメリットを比較しよう

働く妊婦さんの多くは、産休を取得して仕事を続けるべきか、退職するべきかを一度は考えるかもしれません。産休を取得する場合も退職する場合も、その後の生活に大きな変化をもたらす決断になるでしょう。

産休も退職も、それぞれ金銭面や生活面でメリット・デメリットがあります。まずは自分の希望や不安に思っていることを整理してみましょう。それぞれのメリット・デメリットを比較し、自分が思い描く将来のためにはどちらを選択すべきかを検討してみてくださいね。

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