妊娠0週|妊婦の身体の変化・過ごし方と赤ちゃんの成長
【医師監修】妊娠が判明するのは、早くても妊娠4週以降です。それでは妊娠週数の始まりとなる妊娠0週は、いったいどのような状態なのでしょうか。実は、お腹に赤ちゃんがいないうちから妊娠週数は数えられています。ここでは妊娠が判明する前の身体の変化や、妊娠がわかるまでに気をつけたいことを産婦人科医監修で解説します。
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この記事の監修
目次
妊娠0週とはいつ?週数の数え方
妊娠0週は最終月経があった週
妊娠週数では、最後の生理が始まった日を「妊娠0週0日」とします。病院で妊娠が判明すると、医師からは最後の月経開始日と月経周期を聞かれます。それによって、現在が妊娠何週かを考えるからです。
基本的に、ママが「妊娠0週」を現在進行形で認識することはありません。後から「あのころが妊娠0週だったのね」と振り返るだけです。妊娠0週ではまだ排卵すら起こっていません。妊娠1~2週ごろに排卵が起こり、受精して受精卵となり、妊娠3週ごろに着床となると「妊娠」が成立します。
妊娠週数の数え方
WHO(世界保健機構)が定めた妊娠週数の数え方は、1ヶ月を4週(28日間)としています。妊娠0〜3週を妊娠1ヶ月、4~7週を妊娠2ヶ月と数えていくわけですね。最終月経開始日の妊娠0週0日から数えて280日目、40週0日を「出産予定日」としています。
妊娠2週が受精の時期なので、実際の妊娠期間は266日程度となりますね。「出産予定日」はあくまで目安であり、生理の周期や赤ちゃんの成長により多少の差が出てきます。
妊娠0週は実際には妊娠していない
最後に生理があった週が「妊娠0週」となるので、受精も着床もしていない状態です。まだ妊娠が始まっていない時期なので、吐き気やだるさなど、妊娠超初期の症状もありません。妊娠検査薬もまだ反応しません。
妊活中の人は妊娠の兆候があるかどうか気になりますが、もう少し待ってみましょう。妊娠超初期の症状があらわれるのは、妊娠4~5週以降といわれています。早い人では、受精卵が着床した妊娠3週以降に妊娠超初期の兆候が見られることもあるようです。
妊娠しやすい時期と妊娠確率
排卵日前後が妊娠しやすいといわれている
生理周期が28日で規則的な人の場合、排卵日は妊娠2週0日ごろです。生理が始まってから2週間後ぐらいですね。排卵のタイミングで卵子と精子が出会えると、受精して受精卵になります。この受精卵は、およそ1週間かけて卵管を通り抜け、子宮内膜までたどり着き、子宮内膜に着床します。無事に着床できれば「妊娠」は成立です。
卵子と精子が生存しているうちに出会うことが受精の第一条件です。個人差がありますが、女性の体内での精子の寿命は2~3日、卵子の寿命は24時間といわれています。つまり、排卵日の3日前から排卵日の1日後までが妊娠しやすいタイミングといえるでしょう。妊娠しやすいタイミングを計るのであれば、生理周期だけではなく基礎体温のチェックや排卵日予測検査薬の利用も考えてみましょう。
妊娠確率は年齢や身体の状態による
健康な妊娠適齢期の男女でも、排卵に合わせてセックスをすれば必ず妊娠するというわけではありません。妊娠する確率は男女の年齢や生活環境、子宮や精子の状態によっても変わってきます。一般的に、避妊せずに性交渉を続けたカップルは1年で80%、2年で90%の確率で妊娠するとされています。つまり、約10%のカップルが不妊症の可能性があるのです(※1)。
「不妊」の定義は「避妊をしていないのに 2年以上妊娠に至らない状態」です。女性側が30歳を超えると妊娠率がやや低下し、35歳を超えると大きく低下します。赤ちゃんが欲しいのに2年以上たっても授からない場合は医師に相談してみましょう。とくに女性の年齢が高い場合は、より早期に検査をすることをおすすめします。
妊娠0週の薬やレントゲンは赤ちゃんに影響する?
受精前のため影響はないとされている
妊娠中に服用できない薬も存在しますが、妊娠判明前に、薬を服用していた場合はどうなのでしょうか。一般的に、妊娠0週は受精前のため薬の影響はありません。薬の影響にもっとも注意したい時期は、胎児の重要な器官がつくられる妊娠4週~7週前後です。薬の成分は、ほとんどのものが1~2日で体外に排出されるので、妊娠0週に薬を飲んだとしても、胎児に影響はないといえるでしょう。
レントゲン検査についても、妊娠していない状態なので問題ありません。たとえ妊娠中であっても、現在のX線検査の被ばく線量は、胎児に影響があるといわれている100mGyよりはるかに少ない線量のため、あまり気にする必要はないといわれています(※2)。
持病で服薬している人は主治医と相談を
持病があり、現在薬を服用しているというママは、一度医師に妊活のことを相談してみましょう。妊活中や妊娠後でも服用できる薬を処方してもらえるかもしれません。持病が悪化することもあるので、自己判断で薬を止めないようにしましょうね。
妊娠0週の過ごし方と注意点
妊娠0週は、「妊活中」の時期となります。赤ちゃんはまだいませんが、妊娠に向けた身体づくりを始めていきましょう。今のうちに健康的なライフスタイルを習慣づけておけば、妊娠中も出産後にも役に立ちますよ。
飲酒やタバコを控える
妊娠中の飲酒やタバコは、胎児に悪い影響を与えることがわかっています。アルコールを過剰に摂取すると、流産、死産、先天異常のリスクが上がります。タバコの煙にはニコチン、一酸化炭素などが含まれ、喫煙によって胎児の発育が遅れたり、早産や前置胎盤などのリスクが上がったりするといわれています。
アルコールもタバコも、胎児に影響がないとされる安全な量はまだ確立されていません。また、妊娠中のどの時期までなら大丈夫といったデータもなく、妊娠超初期でどの程度影響するのかわからない状況です。飲酒や喫煙は常習性が高く、止めたくてもすぐに止めるのは難しいかもしれません。赤ちゃんや母体への影響をなくすためにも、妊娠前からなるべく控えましょう。
規則正しい生活を心がける
妊娠には女性ホルモンが大きく影響しています。過度のストレスや睡眠不足は脳に負担をかけるので、ホルモンバランスがくずれる原因となる可能性があります。自分なりのストレス解消方法を見つけましょう。音楽を聴いたり、好きな動画を見たり、アロマを試してみたりしてみるのも良いですね。汗をかく程度の運動もストレス発散になります。
最適な睡眠時間は人によって違いますが、適度な運動を心がけたり朝ごはんをしっかりとったりすることで、眠りの質が良くなるといわれています。眠りの質を悪くする寝酒や喫煙、カフェイン摂取は避けましょう。朝はカーテンを開けて、日光を浴びると体内時計が整いやすくなります。ホルモンの分泌を正常にするためにも、規則正しい生活を心がけましょう。
栄養のある食事をとる
ホルモンバランスを整え、健康的な身体をキープするには、バランスの良い食事も欠かせません。米や麺などの主食を中心に、不足しがちなビタミンやミネラルを副菜でたっぷり摂りましょう。主菜は肉や魚、卵、大豆をバランス良く食べましょうね。
妊活中は葉酸を多く含むほうれん草や小松菜、ブロッコリーなどを積極的に取り入れましょう。赤ちゃんの神経管閉鎖障害発生リスク低減のために、葉酸サプリの利用もすすめられています。過度なダイエットは厳禁ですが、妊娠中は体重管理が必要な場面も多いため、今のうちからカロリー控えめの料理のレパートリーを増やしてみてはいかがでしょうか。
妊活中から「ベルタ葉酸」
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妊活中~妊娠3ヶ月の女性は葉酸の積極的な摂取が望ましいとされています。厚生労働省は妊娠可能性のある女性に対し、食事からの摂取に加えて1日400μgの葉酸を摂取することを推奨しています。 ベルタ葉酸からは400μgの葉酸を手軽に摂取できるほか、鉄分やカルシウム、ビタミン、ミネラルなどが摂取でき、妊娠中の健康維持に役立ちますよ。
葉酸を効率良く摂取できるように体内にとどまりやすい「酵母葉酸」を使用している点もこだわりポイントのひとつ。香料、着色料、保存料などを使用していないところもうれしいですね。サプリメントの大きさは直径9mmと小さく比較的飲みやすいでしょう。
生理の記録をつける
生理周期の記録はさまざまな場面で役に立ちます。体調が悪い時期や排卵日を予測できますし、妊娠判明後は正確な妊娠週数を知るために必要になります。生理が始まった日、生理が終わった日を毎月記録してみましょう。手帳に書くのも良いですが、生理日予測アプリも便利ですよ。生理不順が続いた場合は、産婦人科で相談してみましょう。
抗体を確認して予防接種する
妊娠20週までのママが風疹に感染すると、生まれてきた赤ちゃんの目や耳、心臓などに障害が残る場合があります。可能であれば妊娠前に予防接種で抗体を持っておきたいところですね。風疹の抗体の有無を知るためには、自分の母子手帳の記録を見たり、病院で検査をしたりする必要があります。
感染を避けるために、自分だけではなくパートナーや同居する家族にも予防接種を受けてもらいましょう。はしかやおたふく風邪、水痘なども予防接種で防げます。妊娠の可能性がある場合は、これらの予防接種はできないので注意しましょう。
妊娠0週のママへ
妊娠0週は実際には妊娠していない状態です。しかし妊娠を計画している人にとっては、身体の調子を整え、生活を見直し、妊娠しても問題ないような心身に整えておく大切な時期でもあります。飲酒や喫煙などの生活習慣は早めに見直しておきましょう。いつ赤ちゃんの命が芽生えても大丈夫なように、快適な環境を作っておきたいですね。