切迫早産とは?切迫早産の原因と症状、対処法、予防法とは

「切迫早産」とは、一体どのような状態のことを言うのでしょうか。また、「切迫早産」と「切迫流産」はどう違うのでしょうか。ここでは、切迫早産の原因と対処法、予防法についてご紹介します。

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目次

  1. 切迫早産とは
  2. 切迫早産の原因
  3. 切迫早産の兆候・症状
  4. 切迫早産の対処法
  5. 切迫早産の予防法
  6. 切迫早産になったら安静第一で
  7. あわせて読みたい

切迫早産とは

早産一歩手前の状態

日本では、妊娠22週~妊娠36週までの出産を早産と呼び、その早産一歩手前の状態を「切迫早産」と言います。妊娠22週~妊娠36週に子宮の収縮が頻繁に起こることで子宮口が開き、赤ちゃんが出てきそうになったり、羊水が漏れてしまい破水を起こす危険性があったりすると、切迫早産の状態です。

切迫流産との違い

切迫流産との違いは「時期」です。妊娠22週未満の出産は「流産」と言い、流産一歩手前の状態を「切迫流産」と言います。妊娠23週をこえると「早産」「切迫早産」といわれます。

切迫早産の原因

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感染症

切迫早産になる原因にはどのようなものがあるのか、ひとつずつ見ていきましょう。まずは「感染症」です。「感染症」の中でも切迫早産になる原因として一番多いのは、「絨毛羊膜炎」です。「絨毛羊膜炎」は、子宮頸管や赤ちゃん、また羊水を包んでいる卵膜にまで炎症が達してしまうので、破水や子宮収縮などが起こる危険性があります。

「絨毛羊膜炎」に感染しているかどうかは自分では気づけないので、妊婦健診をきちんと受けるように心がけましょう。

子宮の異常

切迫早産の原因として、「子宮頸管無力症」などの子宮異常があります。子宮頸管無力症は、子宮収縮しなくても子宮が開いてしまうことにより破水しやすくなる病気です。また、子宮の奇形も流産や早産を引き起こす原因となります。

妊娠高血圧症候群

妊娠高血圧症候群(以前の妊娠中毒症)になってしまった場合、切迫早産になることがあります。妊娠高血圧症候群が悪化すると、ママと赤ちゃんをつなぐ胎盤がはがれてしまう「常位胎盤早期剥離」を起こしてしまいます。その結果、早産につながったり、最悪のケースでは母子の命を危険にさらしたりすることもあります。

心臓病、腎臓病などの合併症

心臓病、腎臓病、そして糖尿病などの合併症がある場合は、切迫早産になりやすくなります。それらの持病がある場合は、きちんと担当の産婦人科医と内科の主治医に伝えておくことが重要です。

多胎妊娠

お腹の中の赤ちゃんが二人(もしくは三人)いることで子宮が大きくなり、子宮収縮も起こりやすくなります。多胎妊娠の場合は、早産を防ぐため、出産前から管理入院となるケースもよくあります。

羊水過多・過少

羊水が多すぎても少なすぎても、早産を引き起こします。しかし、多少の多めであったり少なめであったりする場合は、ほとんど影響がないので、心配しすぎないようにしましょう。

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胎児機能不全

呼吸などのトラブルにより赤ちゃんが低酸素状態に陥り、胎児の元気がなくなってくることを「胎児機能不全」と言います。胎児機能不全になると、子宮内で赤ちゃんが生きられないため、人工的に早産させざるを得ないこともあります。

疲労・ストレス

疲労やストレスも切迫早産の原因となります。ストレスで交感神経が優位となると、子宮が収縮しやすくなり、切迫早産につながります。生活習慣を整えて疲労回復するとともに、上手にストレスを発散するようにしましょう。

冷え

夏場のクーラーや冬場の寒さなどで足首や首が冷えると、寒さによって血管が収縮し、お腹も張りやすくなります。お腹が張ると切迫早産につながりやすくなるので、できるだけ身体を冷やさないように気をつけましょう。

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切迫早産の兆候・症状

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下腹部痛・背部痛

妊婦さん自身ではなかなか気づくことができない切迫早産ですが、切迫早産の兆候とはどのようなものなのでしょうか。まずは、下腹部痛と背部痛です。痛みが長く続く場合は、妊婦健診を待たずに受診しましょう。

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お腹の張り

妊娠後期に入ると、お腹が張ることが多くなりますが、安静にしていると次第に治まるものがほとんどです。しかし、安静にしてもおなかの張りが治まらない場合や、規則的に痛みがある場合は要注意。かかりつけの産婦人科に連絡をしてすぐに受診しましょう。

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不正出血

不正出血も切迫早産の兆候のひとつです。37週以降であれば「おしるし」の可能性がありますが、それ以前であれば切迫早産の可能性も。出血量はさまざまで、おりものに少し血が混じっている程度から、レバーのような血の塊が出ることもあります。少しでも出血があるときは、すぐに産婦人科を受診しましょう。そのまま入院となるケースもあります。

破水

破水があった場合は、すぐに病院に連絡してください。力を入れても止まらない、生臭いようなにおいがする、などが尿もれと違う点です。実際に破水が起こると、尿もれとは明らかに違うことがわかる人が多いようです。

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子宮頸管が短い

子宮頸管が短くなっている場合も、切迫早産のサインとなります。子宮頸管とは、分娩時に胎児が通る道ですが、感染症などの原因で短くなり、柔らかくなって開きやすくなることがあります。そのような状態になると、早産に結びついてしまうため、切迫早産と診断されます。

切迫早産の対処法

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薬を飲んで安静に過ごす

切迫早産になったときの対処法としては、「薬を飲んで安静に過ごす」ことです。安静の程度は症状によりますが、子宮頚管が短い場合などは、寝たきりの状態でいることを指示されることもあります。自宅で安静にできると判断された場合は、自宅安静となります。自宅安静だからといって、家事などを無理をしてすることは、絶対に避けましょう。

入院が必要になることもある

薬の量の調整が必要な場合や自宅で安静にできない場合、トイレにも歩かない方が良い安静が必要な場合は、入院を指示されることもあります。医師の指示にしっかりと従って、入院しましょう。なによりも、お腹の赤ちゃんの安全が優先です。

子宮頚管縫縮術が行われることもある

子宮頚管が短くなって柔らかくなり、開きやすくなっている状態のことを「子宮頚管無力症」と言い、この症状を改善するために子宮頚管縫縮術が行われる場合があります。子宮頚管縫縮術は「シロッカー手術」や「マクドナルド手術」という名前で呼ばれ、いずれも子宮頚管を糸やテープで縫い縮める手術が行われます。

切迫早産の予防法

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無理をしない

切迫早産になり、入院や手術となると大変です。まずは、切迫早産にならない努力を日頃から心がけましょう。切迫早産の予防は「無理をしない」ことが一番大事。しんどい、つらいと感じるときは、しっかりと休憩を取りましょう。

バランスの良い食生活を心がける

食事は、バランスの良いメニューになるように心がけましょう。塩分の多い食事は、妊娠高血圧症候群を引き起こします。料理をするときは、塩分控えめに作るようにしましょう。

身体を冷やさない

身体が冷えると、子宮が収縮してしまう原因になります。妊娠したら、身体を冷やさないように気をつけましょう。特に足首や首は、しっかりと温めるのがおすすめです。夏場は、冷房の入れすぎに気を付けてください。

感染症を防ぐ

絨毛羊膜炎などの感染症に気を付けましょう。精液の中には、絨毛膜羊膜炎を引き起こす細菌がふくまれています。妊娠中の性行為の際には、コンドームなどを使用し、感染症を予防することにつとめましょう。

子宮奇形の手術による治療を受ける

子宮奇形の場合、流産や早産を起こしやすくなります。妊娠前に、子宮奇形ではないかどうか、自分の体を知ることも大切です。もし妊娠してから子宮奇形が判明した場合は、手術による治療を受けましょう。

子宮頚管無力症は予防できない

最後に「子宮頚管無力症」ですが、こちらは残念ながら予防方法がありません。担当医とよく相談し、必要があれば子宮頚管縫縮術を受けてください。

切迫早産になったら安静第一で

急に切迫早産の診断を出されると驚いてしまいますよね。筆者も一人目が「切迫流産」、二人目が「切迫早産」でした。戸惑いはありましたが、なんとか正期産で出産したいと思い、頑張りました。37週になってすぐに出産となりましたが、3000gをこえた元気な子どもが生まれ、安心したことを今でもよく覚えています。

「切迫早産」は妊婦さんには身近な病気です。日頃から切迫流産、早産にならないように、対策をしておきましょう。もし「切迫早産」になってしまったときは、しっかりとかかりつけ医の指示に従い、安静にして過ごすようにしましょう。

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