妊婦は牡蠣を食べてもいい?妊娠中は生牡蠣に注意!おすすめ加熱調理レシピ

牡蠣は鉄分などの栄養素が豊富な反面、ノロウイルス感染のリスクがあり、妊婦さんは食べてもよいか悩みますよね。妊娠中に生牡蠣は避けたほうが良いですが、よく加熱すれば食べることができますよ。ここでは、牡蠣の食中毒のリスクや、牡蠣にあたったときの影響と対処法、おすすめの加熱調理レシピについて解説します。

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この記事の監修

藤東 淳也
産婦人科医
藤東 淳也
片村 優美
管理栄養士
片村 優美

目次

  1. 妊婦は牡蠣を食べてもよい?
  2. 妊婦が牡蠣を食べるときの注意点
  3. 牡蠣は栄養満点!妊婦へのうれしい効果は?
  4. 妊婦におすすめの牡蠣の調理法・レシピは?
  5. 妊活・授乳中の牡蠣は大丈夫?
  6. 妊婦が生牡蠣にあたったときの影響と対処法は?
  7. 妊娠中の牡蠣は心配ならば控えよう
  8. あわせて読みたい

妊婦は牡蠣を食べてもよい?

妊娠中はいつも以上に食事に気を使う必要があります。妊婦さんが食べてはいけないもの・控えたほうが良いものはいくつかありますが、牡蠣は食べてもよいのでしょうか。「牡蠣はあたりやすい」というイメージがあり、悩む妊婦さんは多いかもしれませんね。

生牡蠣はノロウイルス感染のリスク

妊娠中は、絶対に牡蠣を食べてはいけないというわけではありません。しかし、牡蠣の調理法には注意が必要なので、生のまま食べるのは控えたほうが良いでしょう。

牡蠣は食中毒の原因となる「ノロウイルス」を高濃度で蓄積している可能性があり、感染力も非常に強いものです。ノロウイルスは加熱しないと死滅しないため、生牡蠣を食べるとノロウイルスに感染するリスクが高くなってしまいます。特に妊娠中は抵抗力が落ちているため、もしノロウイルスに感染すると症状が重くなることがあります。

牡蠣は二枚貝の一種ですが、ホタテ、アサリ、シジミなど他の二枚貝もすべてノロウイルスを蓄積している恐れがあります。食中毒を防ぐため、貝類を食べるときは刺身など生食は避け、必ず加熱調理するようにしましょう。

焼き牡蠣・茹で牡蠣など、十分に加熱してあれば基本的にOK

妊婦さんはノロウイルス感染を予防するために生牡蠣を控えたほうが安心です。しかし、絶対に食べてはいけないということではなく、十分に加熱すれば基本的に問題はないといわれています。食中毒を引き起こすノロウイルスは熱に弱く、加熱調理によって死滅するからです。

加熱調理するときはウイルスがすべて死滅するよう、中心部までよく火を通すことが重要です。厚生労働省によると、牡蠣などの二枚貝の場合には、中心部を85℃~90℃で90秒以上加熱するのが望ましいようです。

牡蠣から作られるオイスターソースは、市販のものであれば妊婦も問題なく食べることができます。

【一覧】妊婦が食べてはいけないもの・注意するもの!影響はいつから?

妊婦が牡蠣を食べるときの注意点

何個も食べ過ぎないで!「牡蠣の食べ放題」や「牡蠣小屋」は避けよう

牡蠣は加熱したとしても、何個も食べ過ぎないようにしましょう。特定の栄養素に偏ることで、母子に悪影響をおよぼさないとは限らないからです。牡蠣を食べるのであれば、普段の食事の中で栄養バランス良く食べることが大切です。食べる量は1日に3粒程度が目安となります。

牡蠣食べ放題の店や牡蠣小屋は、牡蠣ばかりを食べることになるため、妊娠中は避けたほうが良いかもしれませんね。

なお、胎児の発育に影響を与えるとされる水銀は、牡蠣にはほとんど含まれていません。一度に多量に食べ過ぎなければ、水銀による悪影響は心配しなくて良いでしょう。

よく加熱する

妊婦さんが牡蠣を食べたいときは、よく加熱することが大切です。中心部を85℃~90℃で90秒以上加熱するとノロウイルスが死滅するため、半生にならないよう中までしっかりと火を通します。

酒蒸しやソテーのような調理法の場合、中まで火が通ったかわかりにくいため、食べる前に切って確認すると良いでしょう。

牡蠣は加熱したとしても、何個も食べ過ぎないようにしましょう。特定の栄養素に偏ることで、母子に悪影響をおよぼさないとは限らないからです。普段の食事の中で栄養バランス良く食べることが大切です。食べる量は1日に3粒程度が目安となります。

牡蠣食べ放題の店や牡蠣小屋は、牡蠣ばかりを食べることになるため、妊娠中は避けたほうが良いかもしれませんね。

なお、胎児の発育に影響を与えるとされる水銀は、牡蠣にはほとんど含まれていません。一度に多量に食べ過ぎなければ、水銀による悪影響は心配しなくて良いでしょう。

市販の牡蠣以外は食べない

牡蠣は貝毒と呼ばれる天然の毒を持っていることがあります。貝毒は加熱しても死滅せず、下痢や舌のしびれなど食中毒を引き起こします。牡蠣は市場に出回る前に貝毒の検査がされ、厚生労働省の基準値を下回ったものだけが販売されるため、スーパーや魚屋で買ったり外食店で食べたりする分には心配いりません。

しかし、潮干狩りなどで採った牡蠣は基準値を上回る貝毒が含まれている可能性があるため、食べないようにしましょう。

牡蠣は栄養満点!妊婦へのうれしい効果は?

牡蠣は「海のミルク」といわれるほど栄養豊富です。妊婦さんやお腹の赤ちゃんにとって欠かせない栄養素をたくさん含むため、加熱調理して食中毒に注意しさえすれば、妊娠中の心強い味方になってくれますよ。

亜鉛

牡蠣は亜鉛の含有率が最も高い食品です。亜鉛は免疫力を高めてくれる栄養素で、免疫力が下がりやすい妊娠中は風邪予防に効果が期待できます。また、亜鉛が不足すると胎児の発育に影響をおよぼすといわれています。

亜鉛は生殖機能にも深く関与しているため、妊活中の男女も積極的に摂りたい栄養素です。

鉄分

牡蠣には鉄分が豊富に含まれており、貧血予防に効果があります。鉄分にはヘム鉄と非ヘム鉄がありますが、牡蠣の鉄分は体内に吸収されやすいヘム鉄です。妊娠中は貧血になりやすいため、鉄分を効率よく摂取できるのはうれしいですね。

カルシウム

牡蠣に含まれているカルシウムは胎児の骨や歯を形成するために必要な栄養素です。日本人はもともとカルシウムが不足しがちなため、妊娠中は普段よりいっそうカルシウムを摂取するようにしましょう。

葉酸

葉酸は水溶性ビタミンの一種です。妊娠初期に葉酸を不足なく摂取すると、赤ちゃんが神経管閉鎖障害を発症するリスクを抑えられるといわれています。葉酸は緑黄色野菜や果物に多く含まれていますが、牡蠣にも含有されています。葉酸不足を予防するために、葉酸が多い他の食品と一緒に牡蠣を摂取すると良いでしょう。

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妊婦におすすめの牡蠣の調理法・レシピは?

妊婦さんは牡蠣を生のまま食べることは避けたいですが、中までよく加熱しさえすれば食べても問題ありません。ここでは、妊婦さんにおすすめの牡蠣の加熱調理レシピを紹介します。

牡蠣フライ

牡蠣フライは中心部まで火を通しやすいので、安心して食べられるのではないでしょうか。180℃の油でこんがりと色づくまで揚げ、菜箸で持ち上げてみてカラッと軽い感じが菜箸に伝わってきたら中まで火が通っています。レモンをかけて食べるとさっぱりするのでおすすめですよ。

また、牡蠣フライではなく天ぷらにするのも良いですね。腸の働きを助けてくれる大根おろしを添えると、妊娠中の便秘解消にも効果が期待できます。

牡蠣飯

牡蠣飯は簡単に作れて食べ応えがあるため、おかずをたくさん用意するのがつらい・大変というときにいかがでしょうか。薄口醤油や塩、酒を適量入れていつもの水加減にした米に、牡蠣をのせて普段通りに炊くだけです。しめじやしいたけといったきのこ類やしょうがを一緒に炊くと風味豊かになりますよ。

また、牡蠣の佃煮を作っておき、混ぜご飯にするのもおすすめです。上の画像は、オイスターソースやナンプラーで中華風に味付けした牡蠣の佃煮を使った混ぜご飯です。葉酸や鉄分が豊富なセリと血行促進作用のあるしょうがの千切りを一緒に炊き立てご飯に混ぜています。

牡蠣の佃煮は混ぜご飯の他、お好み焼きや卵焼きに使ってもおいしいですよ。

牡蠣鍋

牡蠣鍋にすれば野菜もたっぷり食べられるため、栄養バランスに気をつけたい妊婦さんにぴったりですね。味噌鍋にしたり、昆布だしで煮てポン酢であっさりといただいたりと、好みの味付けができるのも牡蠣鍋のメリットです。

牡蠣のホットサラダ

牡蠣の食べ方がいつもワンパターンになってしまうという人は、目先を変えてホットサラダはいかがでしょうか。小麦粉をまぶした牡蠣をフライパンでカリッと焼いて塩や醤油で味付けし、ゆでて適当な長さに切ったほうれん草とあわせます。ほうれん草は葉酸や鉄分など、妊娠中にうれしい栄養素がまんべんなく含まれていますよ。

サプリでとる方法も

牡蠣の豊富な栄養素を手軽に摂取したいならば、サプリメントを利用するのも手です。牡蠣のエキスを濃縮し、亜鉛などの栄養素を強化したサプリメントがいろいろなメーカーから販売されているので、チェックしてみてはいかがでしょうか。ただし、用法・用量をしっかり守って利用し、サプリメントだけに頼らないようにしましょう。

妊活・授乳中の牡蠣は大丈夫?

牡蠣には生殖機能に関わる亜鉛が豊富に含まれているため、妊活中は積極的に摂りたいですね。ただし、生牡蠣にはノロウイルス感染のリスクがあります。ノロウイルス感染による下痢や腹痛が胎児に悪影響をおよぼさないとは言い切れないため、妊娠している可能性があるときは加熱して食べたほうが安心です。

同じく授乳中も生牡蠣を控えたほうが良いでしょう。もしもママがノロウイルスに感染しても、ウイルスは基本的に母乳には入り込まないため、授乳すること自体は問題がないとされています。しかし、ママの手などにウイルスがついていて、赤ちゃんに二次感染してしまうリスクが高まります。

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妊婦が生牡蠣にあたったときの影響と対処法は?

ノロウイルス感染の母子への影響

もし妊婦さんが生牡蠣を食べてあたったら、胎児に悪影響はあるのでしょうか。妊婦さんのノロウイルス感染が胎児にどんな直接的影響を与えるかについては、医学的なデータがありません。したがって、牡蠣にあたっても絶対に大丈夫だとも危険だとも言い切れないのです。

ただ、ノロウイルスに感染すると激しい吐き気や嘔吐、下痢、腹痛といった症状があらわれ、間接的に胎児に影響を与える可能性があります。下痢や腹痛が起こると子宮収縮の原因になって切迫流産や切迫早産のリスクが高まる他、妊婦さん自身が脱水症状になって体力を消耗するリスクもあります。

ノロウイルスに感染したときの対処法

妊婦さんが生牡蠣を食べて、嘔吐や下痢といった食あたりの症状があらわれた場合、ノロウイルスに感染した可能性があります。ノロウイルスには潜伏期間があり、感染後24〜48時間で発症するといわれています。

発症後、すぐに病院に行くと、他の妊婦さんへの二次感染の恐れがあるため、まずは病院に電話で相談しましょう。その際、食あたりの症状の他にお腹の張りや胎動の変化があれば必ず伝えてください。

ノロウイルスに効果のある抗ウイルス剤は今のところなく、感染したらノロウイルスが排出されるのを待つしかありません。下痢止めの薬は、ノロウイルスの排出を遅らせて身体の回復を遅らせることがあるため、自己判断で服用しないようにしましょう。

妊婦さんは抵抗力が弱く、脱水症状を起こしたり、体力を消耗したりしやすいため、安静にしながらこまめに水分補給を行い、食べられる物を少しずつ食べるようにしてください。脱水症状がひどい場合には、病院で点滴を行うなどの治療が必要になります。

妊娠中の牡蠣は心配ならば控えよう

牡蠣が大好きで妊娠中も食べたいという妊婦さんは多いかもしれません。先輩ママたちからは「生牡蠣は避けたけれど、牡蠣鍋や牡蠣飯にして食べた」「加熱した牡蠣もなんとなく不安だったので、食べるのを我慢した」など、さまざまな意見が聞かれました。

牡蠣はよく加熱すれば基本的に食中毒の恐れはないものの、「食べても大丈夫かな」と心配になるようであれば、妊娠中は無理に食べないほうが良いかもしれません。お腹の赤ちゃんのためにも、なるべくストレスにならないような食生活を送りたいですね。

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