【助産師・保育士監修】生後2週間のQ&A集!ミルクや母乳の量は?気になるお世話のあれこれを徹底解説!
生後2週間は出産後、赤ちゃんと自宅で初めて過ごす週ですね。それだけに慣れないことばかりで、お世話に悩むことが多いのではないでしょうか。ここでは、ママが気になる生後2週間頃の赤ちゃんの様子や、お世話に関する疑問などをQ&A式で解説します。
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目次
Q.生後2週間の赤ちゃんの様子は?
生後2週間の赤ちゃんは新生児と呼ばれ、昼夜なく寝て起きてを繰り返し、1日数時間は泣いています。耳は聞こえていますが、目はまだぼんやりと見える程度で、30cmほどまで顔を近づけるとママの顔が見える程度と考えられています。へその緒はこのころまでに取れることが一般的です。
新生児黄疸は生後7日~10日で消えることがほとんどです。ただし、母乳だけを飲んでいる赤ちゃんの場合は、黄疸の正体である黄色い色素「ビリルビン」の代謝が遅れるため、1ヶ月を過ぎても続くことがあります。
帝王切開で出産したので、傷の痛みや発熱に苦しんで大変な育児のスタートでした。もちろん赤ちゃんはそんなことおかまいなしに泣いておっぱいを欲しがります。でも、寝顔は最高にかわいくて、それだけであのつらい時期を乗り越えられたような気がします。
Q.生後2週間の赤ちゃんの体重の変化は?
赤ちゃんの体重は、生まれてから数日のあいだに5~10%ほど減少します。これは「生理的体重減少」といい、飲む母乳やミルクの量よりもおしっこや胎便など身体から排出されるものが多いために起こります。
1~2週間ほどで元の体重に戻れば心配はいりません。その後は1日に25~30gずつ増加し、1ヶ月後に800g~1kg程度増えていることが目安です。
小さく生まれたので、体重がちゃんと増えているかはとても気になりました。生まれてから一度体重が減るとは聞いていましたが、実際に減ってしまったときは心臓がどきり。その後は順調に増え、大きく育っています。
体重が増えないとき
母乳の出方は個人差が大きく、よく出るようになるまで時間がかかる場合もあります。生後2週間のうちに赤ちゃんの体重が増えないときは母乳だけにこだわらず、ミルクで栄養を補ってあげましょう。赤ちゃんがだんだんとお乳を飲むことに慣れ、吸う力が強くなってくると、ママの母乳が出始めることも少なくありません。
Q.生後2週間のミルクや母乳の量や授乳時間は?
母乳の場合
母乳の場合、生後2週間の赤ちゃんは基本的に欲しがるときに飲みたいだけ与えます。目安としては、1日に8回、3時間以上空けずに授乳しましょう。ただし、あくまで目安の回数なので、1日10回~15回という赤ちゃんもいます。
授乳することで母乳を作るホルモン「プロラクチン」が分泌され、母乳の量が増えていきます。そのためにも授乳回数を減らさないことを心がけましょう。目安は、最低でも1日に6回以上、理想は8〜10回ほどは授乳できると良いですね。
母乳とミルク混合の場合
母乳とミルクの混合で育てる場合は、赤ちゃんが欲しがったときに最初に母乳を1回20~30分程度与え、足りないようであればミルクを与えるようにします。
赤ちゃんに母乳を飲ませたあとに20~40mLミルクを足してみて、3時間ほど赤ちゃんが寝ていたり安らかに過ごしていたりすれば、哺乳量が足りていると考えて良いでしょう。ミルクを足しても1~2時間しかもたなかったときには、次の授乳でもう少しミルクを多くしてみても良いですね。
1回あたりのミルクの量は母乳の出方によっても違うので、授乳の前後に赤ちゃんの体重を測り、「増えた分=飲んだ母乳の量」としてミルクの量を決めても良いかもしれません。不安な場合には、出産した病院に相談しましょう。
母乳の出が悪く、30分かけて飲ませても体重を測ると増加はたった3g……。まったく足りていなかったので、ミルクを足しました。哺乳瓶でも母子のスキンシップは取れるので、その点はとくにこだわりませんでした。
ミルク育児の場合
ミルクで育てる場合は、生後2週間の赤ちゃんは1回60mL~100mLを1日に7~8回与えるのが目安です。ただし、体重や赤ちゃんの状態により哺乳量は異なります。また使用するミルクによっても異なるので、商品に記載されている目安量を参考に、赤ちゃんの様子を見ながらミルクを与えてください。
ミルクは母乳よりも消化に時間がかかるため、3時間は空けて与えたほうが良いと指導されることがあります。しかし、最近では、ミルクの場合も母乳と変わらず欲しがるときに欲しがるだけ与える「自律哺乳」をすすめる専門家が増えているようです。
ただし、赤ちゃんが本当にお腹がすいているのかを見分けることは難しいものです。赤ちゃんの哺乳意欲や嘔吐、便の様子などを観察しながら、ミルクをあげるようにしてください。
Q.ミルクや母乳を吐くのは心配?
赤ちゃんがミルクや母乳を吐いてしまうと心配になりますよね。しかし、これは「溢乳(いつにゅう)」といって生理的な現象であることがほとんどです。胃の機能が未発達で逆流しやすいことや、空気を一緒に飲んでしまいゲップと同時に出てしまうこと、飲みすぎたことなどが原因で起こります。
吐いた後も機嫌良く過ごせていればあまり心配はいりませんが、噴水のように吐いてしまうときは受診しましょう。
ゲップをさせたときに一緒にミルクが出てしまい、胸元が汚れてしまうことがありました。タオルを置いてからゲップをさせると良いと教わってからは、失敗することはなくなりました。
Q.母乳を飲まないときは?
生後2週間頃の赤ちゃんはまだ母乳を飲むのに慣れおらず、上手に飲めないことがあります。おっぱいを吸うのに疲れてしまい、途中で寝てしまうことも少なくありません。
体重が順調に増えていて、前回の授乳から1~2時間以内ならばそのまま寝かせてしまっても大丈夫です。体重があまり増えず、授乳時間が3時間以上空いている場合には足の裏をやさしくこするなどして起こしてみましょう。
赤ちゃんと同じようにママも授乳の初心者です。赤ちゃんが何度も吸うことで乳管が開き、だんだん作られる母乳の量も増えていくので、まだ母乳育児をあきらめる必要はありませんよ。
娘は授乳の途中でよく寝てしまう子でした。足の裏を触って起こすとまた吸い始めるのですが、またすぐ寝てしまい……。どうやらあまり母乳が出ておらず、吸うのに疲れてしまっていたようです。ミルクを足して、ちゃんと栄養を取るようにしました。
Q.生後2週間で外出できる?
生後何日たったらおでかけできるというきまりはありませんが、1ヶ月健診を終えたころを目安にするのが一般的です。気温の変化や太陽の光、強い風などは赤ちゃんにとって刺激が強すぎますし、人混みも避けたほうが無難です。
生後2週間頃であれば、1日数分窓を開けて外の空気に触れさせる外気浴を始め、だんだんと外の世界に慣れさせていきましょう。
でかけるときは抱っこ紐があると便利
生後2週間頃であればおでかけする機会は少ないですが、最近は退院1週間後に健診が行われる病院もあるようです。赤ちゃんの体調不良で受診したいこともあるかもしれません。
生後2週間ででかけるときには抱っこ紐があると便利ですよ。首の座っていない頭をしっかり支えてくれる新生児用の抱っこ紐を選びましょう。抱っこ紐は慣れていないと、使うのが難しい場合があります。使い方の練習をしてから出かけるようにしましょう。
車でのおでかけにはチャイルドシートを
退院して車で家に帰るときからチャイルドシートは必需品です。新生児用のチャイルドシートには、1歳頃までを対象にしたものと、幼児期や学童期まで長く使えるタイプのものがあります。使いやすく安全性の高いものを選び、赤ちゃんの命を守りましょう。
子どもは予定より少し早く生まれてしまったので、新生児用のチャイルドシートは夫が慌てて購入しました。本当はじっくり選んで決めたかったので、もっと早く準備しておけば良かったなあと少し後悔しています。
Q.赤ちゃんが寝ないけれど大丈夫?
生後2週間頃の赤ちゃんは昼夜の区別がついていないので、夜に長く寝るということはまだありません。さらに、眠りが浅いため、ちょっとした音でも起きてしまい、1日中泣きながらウトウトすることを繰り返す赤ちゃんもいます。
眠りたいのに眠れないのは赤ちゃんもかわいそうなので、寝ぐずりが続くときはおしゃぶりを利用するのもひとつの方法です。赤ちゃんによっては落ち着いて眠ったり、機嫌が良くなったりする場合があります。
まだ歯が生え揃っていない時期ですし、落ち着くために使用するのであれば、歯並びや噛み合わせ、甘えなどの問題が出ることはありません。
おしゃぶりについては賛否両論ありますが、私は使って良かったと思っています。なぜなら、寝ぐずりが長引かずよく寝てくれるようになり、赤ちゃんが落ち着くためのアイテムがひとつあることでとても安心できたからです。1歳過ぎには自然と使わなくなりました。
Q.赤ちゃんが寝てばかりなのは大丈夫?
生まれて間もない赤ちゃんは昼夜の区別なく、2~3時間寝ては起きてを繰り返します。一般的には1日16~18時間を眠って過ごしますが、よく寝る赤ちゃんもいればすぐに目を覚ます赤ちゃんもいます。
体重があまり増えていなかったり、おしっこが何時間も出ていなかったりするときは脱水症状になっている可能性があるので、その場合は起こして授乳しましょう。
新生児黄疸の症状が強い赤ちゃんは、睡眠時間が長くなる傾向があります。黄疸の症状がある赤ちゃんが長時間眠っている場合には、3時間程度で起こして授乳をするようにしてくださいね。
Q.赤ちゃんが便秘のときの対処法は?
生後間もない赤ちゃんのうんちの回数は個人差が大きく、毎日10回程度出る赤ちゃんもいれば、1~2日に1度という赤ちゃんもいます。水分を多く含んだ便が出ていれば大丈夫です。
うんちを出すときにうんうん苦しそうにしているときは、お腹に「の」の字を描くようにマッサージをしたり、ベビーオイルやワセリンをつけた綿棒で肛門をやさしく刺激したりすると良いでしょう。両足を持ってそっと前後に動かしてあげるとほど良い運動となり、うんちが出やすくなる場合もあります。
Q.生後2週間でも風邪をひくの?
「生まれてすぐの赤ちゃんはママからもらった免疫を持っているので病気にならない」といわれていますが、ウイルスや菌の種類によっては風邪をひいてしまうことがあります。風邪をひくと咳や鼻水、鼻づまり、目やにが増えるなどの症状がみられます。
鼻がつまると母乳やミルクを飲みづらくなってしまうので、哺乳力が弱まることもあります。赤ちゃんの様子をよく観察し、38℃を超える発熱や呼吸が苦しそうなときはすぐに小児科を受診しましょう。
出産後退院して家に戻ると、上の子が風邪をひいていました。免疫があるから大丈夫と思っていたら、生後2週間の下の子も鼻水が出てきてしまい……。大事には至りませんでしたが、冷や汗が出た体験でした。
ママの体力・気力回復も大事にしたい時期
生後2週間の赤ちゃんはまだふにゃふにゃと頼りなく、お世話をするのが大変な時期ですね。ママ自身も出産のダメージから不調を感じることも多いでしょう。生後2週間といえば出産してからも2週間しか経っていません。赤ちゃんもママも新しい世界に慣れていく時期なので、あまり気を張りつめずゆったり赤ちゃんに寄りそうことを心がけてくださいね。「徐々に、徐々に」がキーワードです。
※この記事は2024年5月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。