やせすぎNG?妊婦さんの体重増加目安が引き上げ!今までよりも体重管理がしやすい?

【産婦人科医監修】妊婦さんにとって大きな関心ごとのひとつである妊娠中の体重増加について、令和3年3月に新たな目安が策定されました。これまで厳しく管理されていた体重増加量が緩和され、今までよりも上限が引き上げられています。新しい目安の詳しい内容と、理想的に体重を増やすための対策をご紹介します。

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この記事の監修

藤東 淳也
産婦人科医
藤東 淳也

目次

  1. 妊婦さんの体重増加目安の引き上げ
  2. 妊娠中の体重増加、どこまで大丈夫?
  3. 妊娠中に体重が増えないリスクは?
  4. 妊娠中の体重増加のリスクは?
  5. 妊娠中の体重増加の対策は?
  6. 個人の体格に合わせて体重を管理しよう
  7. ままのてYouTubeチャンネルで妊娠中の情報をチェック
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妊婦さんの体重増加目安の引き上げ

妊娠中は赤ちゃんの発育とともに胎盤や羊水、ママの血液量が増加します。脂肪やたんぱく質も蓄えられるため、妊娠前よりも体重が増えるのは自然なことです。

この体重増加量について、これまでは妊娠前の体格にあわせた体重管理指導が行われてきましたが、令和3年(2021年)3月に日本産科婦人科学会より新たな目安が示されました(※1)。あわせて厚生労働省が取りまとめる「妊産婦のための食生活指針」も改訂されています(※2)。

新しい目安は日本肥満学会の肥満度分類に応じた体格分類に準じており、肥満2度(BMI30.0 以上)が加わりました。体重管理も緩やかになり、以前より3キロ多い体重増加量が推奨されています。

妊娠中の体重増加、どこまで大丈夫?

新しい体重増加量の目安はこれまでよりも引き上げられていますが、どれだけ増えても良いというわけではなく、食事の内容や運動量を考慮した体重管理が必要です。妊娠前のママの体格によって望ましい体重増加量は変わるので、自分の目安となる数値を確認しておきましょう。

妊娠前体格
BMI kg/㎡
体重増加量指導の目安
低体重18.5未満12~15kg
普通体重18.5以上25未満10~13kg
肥満(1度)25以上30未満7~10kg
肥満(2度以上)30以上個別対応(上限5kgまでが目安)

BMI = 体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))

※妊娠前の体重60kg・身長160cmの場合
60kg÷(1.60m×1.60m)=23.4
→ 標準

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妊娠中に体重が増えないリスクは?

体重管理というと太りすぎないことに意識が向きがちですが、妊娠中はやせすぎや体重が増加しないことにも注意が必要です。ママに栄養が足りていないと、貧血症状が出る場合もあります。

やせ型の妊婦さんは切迫早産や早産のリスクが高く、赤ちゃんの出生時の体重が2,500gに満たない低体重児となる傾向もみられます。低体重児は成長してから糖尿病や高血圧などの生活習慣病を発症する要因となることを指摘する研究もあるため、つわりが落ち着いたらバランスの良い食事を心がけ、適切な体重増加を目指したいですね。

妊娠中の体重増加のリスクは?

新しい体重増加の目安では、体重増加制限が妊娠高血圧症候群を予防するという根拠が十分ではないことから、体重増加指導を緩やかにするよう方針が転換されました。しかし、体重が極端に増えすぎると巨大児分娩や帝王切開となる可能性があるため、体格別の目安に沿った体重管理は意識しておきたいですね。

もともとママが肥満傾向にある場合は、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病になるリスクが上昇するという報告があります。BMIが30を超える場合の体重増加の目安は上限が5kgに設定されているため、気になることがあればかかりつけ医に相談しましょう。

妊娠中の体重増加の対策は?

適度な運動

安定期に入り体調が落ち着いてきたら、医師に確認をとってから適度な運動で身体を動かしましょう。ウォーキングやストレッチはジムに通うことなく手軽に取り組め、むくみ解消にも効果的です。マタニティヨガのオンラインレッスンもおすすめですよ。

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体重記録

妊娠中期に入ると妊婦健診は3~4週になります。自分の体重増加が適正なのか、客観的に判断しづらいことがあるかもしれません。スマホの体重管理アプリは、日々の増加量がグラフで確認できたり、自分の体格にあわせた適正体重が表示されたりと便利です。管理栄養士や医師によるアドバイスをみられるアプリもありますよ。

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食事管理

妊娠中は妊娠前と比べて多くの栄養が必要となります。エネルギー源となる主食、たんぱく源となる主菜、ビタミン・ミネラル源となる副菜を組み合わせ、バランスの良い食事を心がけましょう。

1回の食事で量が食べられないときは、食事の回数を1日5~6回に増やしたり、スープにしたりすると食べやすいですよ。

妊娠初期には葉酸を含む緑黄色野菜をとることが大切です。小魚や豆類を使ったレシピで、カルシウムも十分に摂取したいですね。調理の際は塩分を控えめに、出汁やスパイスで風味を楽しんでくださいね。

期間で調整

毎日食べるものを我慢したり、運動をがんばったりしているとストレスがたまることもありますね。ストレスはママにとっても赤ちゃんにとってもよくありません。

たとえば「今日デザートを食べたから明日は控える」というように、1週間のスパンの中で調整するとある程度体重増加をコントロールしやすくなります。ただし、医師や栄養士から厳格な管理を指示されている場合は指導に従うようにしましょう。

個人の体格に合わせて体重を管理しよう

ママの食べたものや生活習慣が赤ちゃんの発育に関係すると思うと、体重管理や食事管理はママにとって大きな関心ごとのひとつですね。

新しい体重管理の目安は従来よりも個人差が考慮されています。出生児の体重をみても正常出生体重は2,500g以上4,000g未満で、1,500gもの開きがあることから個人差があることがわかります。妊娠中はママが穏やかに過ごすことがとても大切です。「やせすぎ」「太りすぎ」と気にしすぎることなく、お腹の赤ちゃんとの日々を楽しんでくださいね。

※この記事は2021年6月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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