妊娠9週|赤ちゃんの成長と妊婦の身体の変化・過ごし方【イラスト・写真付き】
【医師監修】妊娠9週(9w)に入り、ピークを迎えるつわりに苦しんでいるママも多いのではないでしょうか。安定期に向けてお腹の赤ちゃんもどんどん成長を続けています。そろそろ指や爪もできてくるころです。今回は、妊娠9週に感じるママの身体の変化や赤ちゃんの様子、過ごし方について、医師監修の記事で解説します。
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この記事の監修
目次
妊娠9週の赤ちゃんの成長の様子
血液検査をする時期
妊娠3ヶ月くらいになると、初期の血液検査が行われます。この血液検査では、血液型・血算・血糖・B型肝炎抗原・C型肝炎抗体・HIV抗体・梅毒血清反応・風疹ウイルス抗体を調べます。子宮頸がんの検査を一緒に行う産婦人科がほとんどです。
初期の血液検査は費用が多額になるため、先に母子手帳をもらい、妊婦健診の受診票を持って検査に行くことになるでしょう。受診票があっても1万円以上かかるので、病院と確認してから予定を組むことをおすすめします。
胎児の大きさがはっきり測れる時期
妊娠初期の赤ちゃんの発育には個人差がほとんどないのですが、妊娠9週になると赤ちゃんの大きさをはっきりと測ることができるようになます。頭臀長(とうでんちょう)という赤ちゃんの頭からお尻までの長さを健診のたびに測り、成長が順調かを診るようになるのです。
頭殿長を測ると、妊娠9週ごろに最初に告げられた出産予定日にズレが出てくる場合があります。エコー写真に記されている出産予定日に誤差が出ていたら、赤ちゃんの成長の具合に個人差が出てきたのだと理解しておきましょう。
お腹のふくらみを感じる時期
妊娠9週のママの子宮は、手のひらくらいにまで大きくなってきました。早い人でお腹のふくらみを感じる人が出てきます。見た目にはあまりわかりませんが、お腹を触ると少しふっくらしていることがわかりますよ。
まだそれほどお腹も目立たないからと、無理にきつい服を着ていると、締め付けによって血流が悪くなることがあり、赤ちゃんの成長にも良くありません。また、つわりが悪化してしまうことも考えられます。
マタニティウェアやインナーに変えてお腹を楽にすることで、随分と気持ちも身体も楽になりますよ。そろそろマタニティーウェアを買い揃えても良い時期です。
「母性健康管理指導事項連絡カード」を知っていますか?
母性健康管理指導事項連絡カードとは?
つわりや倦怠感などの妊娠初期症状が原因で、仕事ができないことがあります。仕事に支障が出るときは「母性健康管理指導事項連絡カード」を有効に使いましょう。
母性健康管理指導事項連絡カード(以下、「母健連絡カード」)とは、仕事を持つ妊婦さんが休業や勤務時間短縮を申し出たいときに、医師に記入してもらうカードのことです。医師に記入してもらったカードを仕事場に提出することで、事業主は母健連絡カードの記入事項にしたがって提出者の労働条件を考える必要があります。
つまり、満員電車を避けるための時差通勤、時短勤務や休憩時間の延長など、勤務形態に配慮してもらえるようになるのです。
母健連絡カードの使い方
母健連絡カードは、ネットから用紙をダウンロードすることが可能です。また、母子手帳を渡されるときに添付される自治体もあるので、自治体から交付された母子手帳を確認してみると良いでしょう。様式は下記リンクからダウンロードできます。
かかりつけ医に必要と思われる措置を記入してもらい、母健連絡カードの下に提示されている「指導事項を守るための措置申請書」欄に、申請日・所属・氏名を記入して事業主に提出します。母健連絡カードを提出することで働き方を配慮してもらうことができ、時短などの措置がとられることでしょう。また、母健連絡カードが診断書の代わりとなるので、診断書を別途提出する必要はありません。
産後も活用できる?
厚生労働省のガイドラインには、妊娠中だけではなく産後も使用することができると記されています。該当する場合は確認して仕事場に適切な措置をとってもらい、無理なく勤務できるように働きかけましょう。
妊娠9週の赤ちゃんの大きさ
妊娠9週の赤ちゃんは、「身長:19mm~27mm」「体重:約3g~12g」程度に成長しました。エコーでは人間らしい二頭身の姿が見えるかもしれません。これまで心拍が確認できなかった人も、そろそろ心拍の確認ができるようになってくるころです。前のめりに曲がっていた頭がまっすぐに伸び、さらに人間らしくなってきました。
妊娠9週の赤ちゃんの成長と発達
1.指が作られていきます
妊娠9週の赤ちゃんは、お腹の中でどんどん身体の形を変化させています。手足が伸び、人間としてのバランスが整ってきます。指が1本1本形成され、それぞれの指に爪が形成されていきます。
また、目・鼻・口・耳・舌といった顔の重要なパーツがどんどんできががってきました。身体の内側の器官の基礎が一通りできあがり、これからは、外側のパーツがより細かく形成されていきます。
エコーでも、これまで見分けがつきにくかった頭と胴体の違いがわかることがあるでしょう。見た目にも赤ちゃんらしくなり、ますますエコーを見るのが楽しみになってきますね。
2.生殖器の形成がスタート
性別がエコーで見えるようになるのはまだ少し先になりますが、赤ちゃんの生殖器の形成がスタートしました。
性別がわかるようになるのは、外陰部がしっかりエコーに写るようになってからで、大体20週あたりからです。まだまだママからは見えませんが、すでに男女区別されています。
3.流産のリスクが下がります
妊娠9週には、赤ちゃんの心拍が確認できることが多いでしょう。心拍が確認できれば、それまでに比べて流産のリスクが随分と下がります。とはいえ、初期流産の8割が妊娠12週までに起こるといわれているため、まだまだ油断はできません。出血などの症状があったら安静にし、早めに受診してくださいね。
妊娠9週のママの症状と気をつけること
慢性的なつわりに悩む時期
妊娠9週のつわりはピークで、一番つらい時期ではないでしょうか。吐き気が続いたりにおいに敏感になったりと、症状や重度は人それぞれですが、この時期を過ぎるとつわりは少しずつ落ち着いてきます。
周りの人やパートナーに頼りながら、理解と協力を得てつわりを乗り切りましょう。余計なストレスになるものは排除し、ベビー用品の買い物や、つわりが終わったあとの楽しいマタニティの予定を考えて気を紛らわせるのも、つわりの軽減になるはずですよ。
下腹部の痛みがある場合
妊娠初期は下腹部痛を感じやすい時期です。下腹部痛を感じても、しばらく休んで治まるようであれば問題ありません。この時期は、お腹の赤ちゃんの成長とともに子宮が徐々に大きくなろうとし、子宮周りの靭帯が伸びたり痙攣したりするため、下腹部痛が起こりやすくなるのです。
しかし、下腹部に強い痛みを継続的に感じたり、締め付けられるような痛みがあったりする場合は、注意が必要です。流産の兆候かもしれないので、自己判断は避けて必ず医師に相談しましょう。
妊娠高血圧症候群に注意を
妊娠高血圧症候群とは、妊娠中に最も気を付けておきたい症状のひとつで、高血圧によって尿たんぱく・血管障害・臓器障害などを発症する病気です。ひと昔前は「妊娠中毒症」と呼ばれており、悪化すると母体や赤ちゃんの命にかかわります。
妊娠高血圧症候群の原因ははっきりとはわかっていないのが現状ですが、糖尿病・高血圧・腎臓病の人・急な体重の増加・疲労やストレスがたまっている人・35歳以上の高齢で初産の場合などは、特に注意が必要です。
妊娠高血圧症候群の症状としては、高血圧・尿たんぱく・むくみが代表的です。めまいや倦怠感を感じる人もいるでしょう。妊娠高血圧症候群を予防するためにも、日頃から規則正しい生活を送り、急激な体重増加を避けるよう心がけましょう。
■その他の病気や症状
妊娠中にはその他にも気を付けたい病気があります。
・膠原病(こうげんびょう)
全身の皮膚や筋肉、関節や血管に炎症が見られ、原因不明の発熱や関節の痛み、湿疹が起こります。風邪のウイルスや紫外線などが原因で発病することが多く、妊娠中は重症化しやすいので、風邪の予防として手洗い・うがいを日常的に行うようにしましょう。
・糖尿病
妊娠中に見られる糖尿病を「妊娠糖尿病」と呼び、妊娠の影響で発症する糖の代謝異常を指します。赤ちゃんはぶどう糖をエネルギーとしているため、妊娠中は血糖値が上がりやすくなります。自分では自覚しにくい病気ですが、妊娠糖尿病になると妊娠高血圧症候群を引き起こしたり、流産や早産の原因になったりするので、引き続き食生活に気を付けましょう。
・ぜんそく
妊娠前まではぜんそくが出たことがなかった人でも、母体の免疫低下から妊娠中にぜんそくを発症することがあります。ぜんそくが起こると母体がつらいだけでなく、赤ちゃんにも酸素が届きにくくなり、流産や早産、胎児の発育不全を引き起こすリスクがあります。そのため、発作が出たら医師に相談し、適切な処置をしてもらいましょう。
・心臓病
今まで心臓病のなかった人が妊娠・出産を引き金に、心機能が低下して心不全を起こす場合があります。これを周産期心筋症(しゅうさんきしんきんしょう)といい、息切れや咳、全身のむくみなどの症状があられます。
主に高齢出産や双子などの多胎妊娠、妊娠高血圧症により引き起こされる病気です。そのため、該当する人は日頃から呼吸がおかしくないか気にかけ、妊娠高血圧症候群を避けるためにも、急激な体重増加などには気を付けましょう。
おすすめの過ごし方・アドバイス
冷たいものよりも温かいものを選んで
妊娠中に冷えは大敵です。そのため、妊娠中は身体を温める食べ物をすすんでとりましょう。血液の循環が良くなってむくみ予防になるだけでなく、つわりやお腹が張りやすくなることを防ぐこともできます。
また、体を温めることで自律神経を安定させる効果があります。妊娠中はホルモンバランスによって自律神経が乱れがちになるので、食べ物だけでなく、身体を温める服装を心がけるなどの工夫をすると良いですね。
食べたいものを食べることが大事
つわりで何も食べられないことが続くと、脱水症状になることや栄養不足が心配されます。冷たいアイスやフルーツは、口あたりも良くて食べやすいので、栄養を考えるのは二の次にし、まずは食べられるものを食べられるだけ口にするようにしておきたいところです。
赤ちゃんの発育に不可欠な葉酸は、サプリメントなどを使って不足しないように気を付けましょう。つわりの時期の葉酸の摂取には、野菜スープなども飲みやすくておすすめです。
葉酸を摂取して
葉酸は、ビタミンB9のことで、赤ちゃんの細胞を育むのにとても重要な栄養素でもあります。そのため、最も急成長する妊娠3ヶ月までに葉酸を摂取すると、赤ちゃんが神経管閉鎖障害(しんけいかんへいさしょうがい)を発症するリスクが減少するとされています(※1)。
葉酸は貧血予防にも有効なので、妊娠全期に渡って葉酸を摂るように心がけてください。特に妊娠1ヶ月以上前から妊娠3ヶ月の女性は、葉酸を摂取するよう心がけましょう。厚生労働省は妊娠可能性のある女性に対し、食事からの摂取に加えて1日400μgの葉酸を摂取することを推奨しています(※2)。しかし、過剰に摂取すれば良いというものではないので、サプリメントから摂取する場合は適量を守るようにしてくださいね。
メルミーの魅力は、産婦人科医と管理栄養士によるダブル監修を受けていることです。葉酸のほか鉄やカルシウムなど、妊娠中に特に重要な17種類の栄養素を配合し、内14種類の栄養素については厚生労働省の定める栄養機能食品の基準値をクリア。「無添加」なのも嬉しいポイントですね。
厚生労働省が定める管理基準を満たしたGMP認定工場で生産されているほか、放射能検査や残留農薬検査もクリアして品質にこだわって作られています。また、配合されているすべての成分について、原産国と最終加工国の両方が公開されています。
初回定期お届けコース
ママニックの一番の特徴は、葉酸以外に40種類の成分が配合されているところです。野菜成分もプラスされていて、全て国産かつ産地限定という徹底ぶり。また、普段の食事からなかなか摂取できない成分も摂取できるので、妊娠中のマイナートラブルの改善にも良さそうですね。
「ママニック葉酸サプリ」は400μgの葉酸に加えて、40種類以上の成分が配合されたサプリメントです。鉄分やカルシウム、ビタミンなどの成分が配合されています。さらに、乳酸菌も配合されているのも特徴。粒の表面はにおいを抑えるコーティングがされ、比較的飲みやすいのもポイントですね。
放射能・農薬試験済みで製造はGMP準拠工場、配合されている野菜はすべて国産。品質管理を徹底しているところも心強いです。15日間全額返金保証付きなので、飲み続けられるか心配なママでも安心して購入できますよ。
妊娠9週の出血と流産について
妊娠9週になると流産の確率が減るとされていますが、胎盤が完成するまであと少しのあいだ、まだ出血と流産には注意が必要です。心拍が見えて流産の確率が下がっても、急に大量の出血があって切迫流産になる人もたくさんいます。茶色の出血なら過去の出血なので、今現在体調が安定していれば、心配がないと診断されることが多いようです。
安静にして出血が止まらない場合や、血の塊が出たときは流産・切迫流産の危険があるので、すぐに病院に連絡しましょう。出血によって切迫流産になって入院した人の多くは、無事に赤ちゃんを産んでいます。出血があったら、とにかく無理をしないことが一番です。
妊娠9週の先輩ママの体験談
妊娠9週、3ヶ月に入ったころから食欲が日に日になくなり、食べれば治まっていた気分の悪さが直らず、毎日のように嘔吐するようになりました。以前に一度妊娠経験があり、初期の流産をしてしまったのですが、そのときもつわりは経験していて、とうとう来てしまったか…と思いました。
それでも、できるだけお腹の赤ちゃんのために栄養を届けたくて、食べられるものを食べれるだけ、少しずつ胃の中に入れていきました。
そのときによく食べていたのは、パンとバナナ、クリーム玄米ブランのような軽食です。あとは水分を摂っていました。夫の仕事の転勤で他県に引越していたため、母や友人など頼れる人もいませんでした。夫も毎日仕事が忙しく、私は外に出る元気もなくて苦労しました。
前回健診に行ったときに赤ちゃんの心拍が確認でき、母子手帳をもらってきてくださいとのことだったので、もらいにいきました。私の住んでいるところでは、母子手帳がもらえるのは月に2回しかないので、この日まで待ち遠しかったのを覚えています。
母子手帳をもらうときに栄養士さんなどのお話を聞かなければならないのですが、食べつわりですでに体重が妊娠前より3kg増えすぎていたので、注意を受けました。つわりも少し治まってきたような感じがあったので、赤ちゃんのためにも、体重が増えすぎないように気をつけようと思いました。
胃のムカつきにより、一通りの家事が終わるとソファーに横になっていました、外とのつながりはスマホだけ。しかし、そのスマホさえもいじる気持ちになれず、今まで続けてきたブログやTwitter、フェイスブックなどのアカウントを「全部消してやりたい」という衝動に駆られました。
自分はこんな寝たきりな状態なのに、外で活発に仕事をしたり、自分の好きな活動を公表したりしている文言にイライラし、普段だったら気にもとめてないようなことが気になりだして不安になり、ミュート機能を使って全てをシャットアウトしました。
妊娠9週に関するよくあるQ&A【医師監修】
お腹の張りってどんな感じ?
お腹の張り=子宮収縮です。よく腸にガスがたまっていることを張りだと思っている妊婦さんがいますが、実際は子宮収縮することをお腹の張りといいます。キューっと子宮が縮むような感覚があり、それを感じたときは無理をせずにできることならゆっくりと休むことが必要です。気になるようなら一度受診してみて、「これはお腹の張りですか」と医師に確認してみると安心ですよ。
妊娠中は虫歯になりやすいって本当?
妊娠するとホルモンの影響によって口腔内の細菌が増えやすくなります。また、つわりで数回に渡って食事をしたりすることが増え、歯磨きがおろそかになってしまいがちです。虫歯になりやすい状況がそろっているので、きちんと歯をみがくようにしましょう。
また、妊娠中は歯磨きをするたびに歯ぐきから血が出やすくもなっているので、常に清潔を保つように心がけてください。今のうちに歯科の定期検診に行って虫歯のチェックをしてもらうと良いですよ。
つわりは赤ちゃんの成長の証
まだまだ小さな赤ちゃんですが、お腹の中で確実に成長しています。顔や手足がはっきりしてどんどん人間らしくなる赤ちゃんに、ますますママの自覚がめばえてくるかもしれませんね。
妊娠9週ごろはつわりのピークを迎え、つらい状態が続きますが、つわりには必ず終わりが来ます。つわりが終わったあとは気分転換に旅行に行くなど、楽しみを増やすとつわりの軽減にもつながるかもしれませんよ。出血や腹痛にはまだ気を付けなければいけませんが、ふくらみ始めたお腹を感じながら、頑張っていきましょう。
※この記事は2022年5月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。