【産婦人科医監修】妊娠初期の頭痛はなぜ起こる?頭痛の原因と対処法
【産婦人科医監修・体験談あり】妊娠初期症状にはさまざまなものがあります。そのうちのひとつとしてあげられるのが頭痛です。妊娠初期症状としての頭痛の原因と対処法についてお伝えします。
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目次
妊娠初期症状とは?
妊娠してすぐはまだ自分の妊娠に気づいていないことが多いのですが、ホルモンバランスが変化していることで妊娠特有の症状が身体に現れてきます。その症状を妊娠初期症状と言います。妊娠初期症状は妊娠週や状態によって症状も出方もさまざま。その妊娠初期症状のうちのひとつに頭痛があります。
アンケート:妊娠初期に頭痛がありましたか?
ままのてユーザーにアンケートをとったところ、妊娠初期に頭痛があったママは28.3%でした。意外にも妊娠初期に頭痛がなかったママは多いようです。妊娠初期に必ずしも頭痛があるわけではないようです。
しかし妊娠初期に頭痛があるママは一定数いることがわかりました。ではなぜ妊娠初期に頭痛があるのかその原因についてみていきましょう。
妊娠初期症状の頭痛の原因は?
ホルモンバランスの乱れ
妊娠超初期には、胎盤を完成させるために卵巣から黄体ホルモン(プロゲステロン)が大量に分泌されます。この急激なホルモンバランスの乱れが頭痛や熱っぽさなどを引き起こすのです。ホルモンバランスの乱れが原因の頭痛であれば、胎盤が完成する15週ごろには改善されるでしょう。
自律神経の乱れ
妊娠時は急激にホルモンバランスが変化します。そのため自律神経失調症になる妊婦さんも多いそうです。産後のマタニティブルーも自律神経失調症状のひとつです。そして頭痛も自律神経失調症のうちの症状でもあります。
妊娠による身体を守る姿勢
猫背や首が伸びた状態など、首に負担がかかる姿勢が続くと血行不良になり筋肉が緊張します。その緊張した筋肉が神経を圧迫することで頭痛が起こります。特に妊娠前まで身体を動かす仕事をしていた人がデスクワークに変わってしまうことなどで首を圧迫しやすい姿勢になり頭痛を引き起こしていることもあります。
ストレス
妊娠中は体内ホルモンも大きく変化することで不安やストレスを抱えやすい状態となっています。ストレスを感じやすい時期でもありますので、ストレスの多い環境にいると緊張型頭痛を引き起こすこともあるのです。
妊娠初期症状の頭痛はどんな痛み?
片頭痛のような痛み
片頭痛のように頭の片側がズキンズキンとする痛みや、目の前がチカチカするなどの症状が起こります。十分な睡眠をとることやストレスをためないことでこのような頭痛は軽減することがあります。また、片頭痛になった場合は明るすぎず静かな場所で横になることをおすすめします。症状がひどい場合は医師に相談しましょう。
吐き気を伴う痛み
吐き気を伴う場合つわりが始まっているとも考えられます。つわりによる頭痛も主に片頭痛のような症状がでることが多いそうです。吐き気を伴う頭痛はつわりが原因なので、つわりが終わる妊娠中期にはなくなってくる可能性があります。吐き気のある頭痛を感じたら安静にしていくつかの対処法を取ってみてください。
【体験談】妊娠初期の頭痛と普通の頭痛の違いは?
「私の場合もともと頭痛持ちですが、妊娠してからの頭痛は妊娠前とは痛み方が違いました。主に天気が悪いときに痛く、妊娠前はズキズキ頭を抱えるほどでしたが、妊娠後は弱い痛みが地味に長く続きます。それも鎮痛剤なんて飲めないので、ただ痛みに耐えるしかありませんでした。」
(ちったんさん、20代)
「もともと頭痛持ちで何か身体の不調があるとすぐ頭が痛くなっていました。もちろん毎月の生理前後も必ずといって良いほど頭痛があったので、妊娠初期もありました。ひどい頭痛というのではなく奥の方でなんとなく少しの痛みがずっと続いているという感じだったので、それほど気にもしていなかったのですが、妊娠とわかり、この痛みは妊娠に伴う頭痛だったのだとわかりました。」
(よいしょさん/20代)
「妊娠初期は日によって体調が変化し、具合の悪い箇所も変わってきます。頭痛もズキズキとした痛みやドンと重い痛み、片頭痛のひどいものなど日によって痛み方も変わり、つわりが加わるととても不快なものでした。中期になるとだいぶおさまってきました。でも、我慢ができない痛みや薬を飲まなければならないほどの痛みは迷わず病院へいってみてもらっていました。」
(kuroさん/40代)
「生理のときはいつも腹痛と頭痛がひどかったのですが、生理が来ないのに頭痛になって妊娠に気付きました。普段は痛み止めを飲んでいたので日常生活に支障はありませんでしたが、薬が飲めない上に妊娠で全体的に不調なときの頭痛はかなりつらかったです。「一時的なものだから」と我慢しているうちに、妊娠中期に入り徐々に症状が軽くなっていきました。」
(ゆうこさん/20代)
人によって妊娠初期の頭痛の感じ方は大きく異なるようですね。ただ、頭の奥の方で鈍痛を感じるという方が多いようです。
妊娠前は生理のときしか頭痛がなかったのに生理でないときに頭痛を感じて妊娠に気づいたママもいるようですね。普段と違う頭痛の痛みや普段と違う時期に頭痛を感じたときに妊娠の心あたりがある場合は、妊娠を疑った方がよさそうです。
妊娠初期症状の頭痛の対処法は?
痛む箇所を冷やして安静にする
頭の痛い部分だけを少し冷やし、ゆっくり横になります。家事もできるだけやらずにいましょう。ストレスがかかるとさらに頭痛を悪化させる原因にもなります。無理をしないことが一番です。冷やすと言ってもアイスノンのようなもので直接冷やすのではなく冷たいタオルを巻くなどしてみましょう。急激に冷やしすぎると頭痛が悪化することもあるためです。
「横になる体勢が取れるのであれば、身体を休めるのが一番良いと思います。眠くなくても横になって目をつぶるだけで少しましになります。日頃から片頭痛持ちの人は薬を持っている場合がありますが、胎児に影響があるかもしれないので服用は避けた方が良いと思います。冷えピタを貼って頭痛が軽減できることもありますが、私にはあまり効果がなかったです。吐き気を催したりする場合は無理せずに、事情を説明して少しの時間でも横になるのが一番楽だと思います。」
(恵里さん/20代)
ぬるま湯にゆっくりつかる
「頭痛が始まると何も手につかなかったので、とりあえず横になるようにしていました。1時間も横になれば少し軽減してまた家事に戻れることもありました。痛みが軽いときは、お風呂を沸かして入ってみるなどもしました。(頭痛の原因に血行不良があると聞いたので)少しスッキリします。私は、妊娠のごく初期は頭痛に加え微熱で身体がだるかったので風邪薬を服用していました。妊娠が分かった後は、出産まで薬の服用がずっと気になっていました。後悔しないためにも、妊娠初期にはいろいろな症状が出るということを知っておくのは大切なことだと思います。」
(こなつ1223さん/30代)
上半身のストレッチやマッサージ
ストレッチやマッサージでストレスを軽減させるとともに、姿勢を改善させることで頭痛が軽減することがあります。ただ、妊娠中ということも考慮し、激しいストレッチや運動は避けるようにしましょう。
妊娠初期に頭痛薬は服用しても良い?
どうしてもつらい頭痛のときは薬に頼りたくなりますが、市販薬を安易に飲むのは厳禁です。妊娠がわかっている状態のときに頭痛がひどいときは医師に相談して妊娠中でも飲める薬を処方してもらうことが必要です。しかし、薬の前にまずは自分でできる改善策をいろいろと試してみることがおすすめです。
「私の妊娠初期はずっと頭痛で悩まされていました。もともと頭痛がすることが多く鎮痛剤も頻繁に飲んでいたのに妊娠してから飲めなくなってしまい、ひどいときは一日中頭が痛み、すごく悩みました。肩こりが原因かなと思い整骨院にも通ったり、人に相談したりしましたがなかなか改善せず、産婦人科で相談して漢方薬を処方していただきました。初めはなかなか効かず、飲んで10日目辺りから効き始めてきたので漢方薬を処方して良かったなと思いました。」
(えりさん/20代)
頭痛で妊娠判定はできる?
生理予定日前から頭痛がすることで「妊娠しているかもしれない」と思う人もいますが、実際には頭痛だけで妊娠かどうかの判断は難しいものです。着床出血の有無、高温期などの他の妊娠初期症状とあわせて判断することをおすすめします。
ちなみに妊娠初期症状とは主に以下のようなものです。
・着床痛がある
・異様に眠くなる
・においに敏感になる
・高温期がつづく(熱っぽくなる)
・唾液や鼻水が出やすい
・胃がむかむかする
・おりものが変化する
・トイレの回数が増える など
以上の症状にいくつかあてはまり、なおかつ頭痛もあるようなら妊娠の可能性があると考えて良いでしょう。
あまりにも頭痛がひどい場合は、医師に相談を
妊娠初期には頭痛が起こりやすいことがわかりました。頭痛が起こったら無理をせずゆったり過ごすことで赤ちゃんと自分自身を守りましょう。また、あまりにも頭痛がひどく改善されない場合は医師に相談して妊娠中でも服用可能な頭痛薬を処方してもらいましょう。気軽にかかりつけの産婦人科医にご相談してくださいね。