【助産師監修】 臨月スクワットに挑戦!正しいやり方と回数、効果は?陣痛を促進する?

臨月のスクワットは、出産時や産後の身体のためにおすすめだとされています。どうしてスクワットが良いのでしょうか。その理由を効果や正しいやり方、注意点とリスクとともに探っていきましょう。無理は禁物の妊娠期間、スクワットに代わる別の運動方法も一緒にご紹介します。自宅で手軽に始められる運動で、安産を目指してみませんか。

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この記事の監修

河井 恵美
助産師・保育士
河井 恵美

目次

  1. 臨月のスクワット!始めるタイミングは?
  2. 臨月スクワットの効果は?
  3. 臨月スクワットのやり方と回数・頻度は?
  4. 臨月スクワットのリスクと注意点は?
  5. 妊娠後期~臨月におすすめのスクワット以外の運動は?
  6. 臨月のスクワットは陣痛を促進する?それともジンクス?
  7. 適度な臨月スクワットで安産を目指そう
  8. 臨月のママにおすすめのグッズ
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臨月のスクワット!始めるタイミングは?

出産予定日は、最後の生理開始日から280日目にあたる40週0日目に設定されます。この出産予定日を含む妊娠36週0日から39週6日のあいだを臨月といいます。ここで注意が必要なのが、「臨月=正期産」ではないということです。

正常な出産時期と定められている「正期産」は、37週0日目から41週6日目までのあいだのお産を指します。臨月となった36週は正期産の時期よりも1週間早いため、早産に分類されます。そのため、臨月にスクワットを始めるタイミングは、妊娠37週を目安にすると良いでしょう。

また、運動をすると安産の傾向が高まることがわかっていますが、スクワットをしたからといって必ずしも安産につながるというわけではありません。スクワットは家の中でできる運動とはいえ、実際にスクワットを始めるかどうかは、医師や助産師のアドバイスを受けて焦らずに判断しましょう。

臨月スクワットの効果は?

骨盤を広げる

スクワットの姿勢と骨盤の動きは関連が深く、スクワットの姿勢をとると骨盤の出口部分が最大限に拡大されます。そのため、フリースタイルの分娩を行っている助産院やクリニックでは、分娩時のスタイルとして、スクワットの姿勢を取り入れることがあります。

出産に備えて体力をつける

臨月は赤ちゃんの大きさに比例して、ママのお腹も大きくなる時期です。この時期は血液量が増加し心拍数も増えるため、思うように身体を動かすことができずに体力の低下を感じるかもしれません。

しかし経産婦の分娩所要時間の中央値は4.4時間、初産で8.8時間、長いと23時間ほどかかる大仕事です(※1)。そのあいだ陣痛にあわせていきみ逃しをしたり、逆にいきんだりと体力勝負が続きます。

臨月のスクワットで適度な運動を継続することは、持久力の強化にもつながります。分娩時に気力、体力を充実させるためにも、適度な運動で体力を維持しておきたいですね。

子宮口を開きやすくする

子宮口は陣痛が始まってから、突然全開になるわけではありません。陣痛の開始から4~8時間ほどかけて徐々に広がっていきます(※1)。このとき子宮を支えている骨盤底筋がしなやかに伸縮する状態だと、お産の進行にあわせ筋肉が緩み、子宮口の開口をスムーズにすると考えられています。

陣痛に備えてスクワットをすると、骨盤底筋を鍛えることができます。股関節を柔軟にすることにもつながるため、意識して鍛えておきたい筋肉です。

産道に脂肪をつきにくくする

臨月に入り出産が近くなると、赤ちゃんは骨盤の中に降りてきます。すると赤ちゃんに圧迫されていた胃が解放され、食欲が戻ってくるケースが多くなります。

この食欲が、なかなか厄介なのです。妊娠中の身体は赤ちゃんに栄養を送るため、身体に脂肪を蓄える性質があります。しかし、食欲に任せ思う存分食べてしまうと、産道に脂肪がついて赤ちゃんの通り道を狭くしてしまうのです。

スクワットで筋肉が鍛えられると、代謝が促され余分な栄養は燃焼されやすくなります。赤ちゃんがスムーズに産道を進んでこられるよう、スクワットで余分な脂肪がつくのを防ぎましょう。

産後の回復・骨盤矯正に役立つ

スクワットで鍛えることができる筋肉に、骨盤底筋(こつばんていきん)や脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)といった身体の奥のほうにある筋肉があります。これらの筋肉は身体や臓器を支える土台となる筋肉で、骨盤の引き締めや正しい姿勢をとるのに欠かせません。

骨盤底筋を鍛えておくと、出産のために開いた骨盤が戻るのを助け、産後の骨盤矯正や臓器脱の防止に役立ちます。

また、骨盤底筋の緩みは更年期に入るころの尿漏れや直腸性便秘にもつながりやすく、骨盤底筋を鍛えることが、生活の質を高めるポイントとなりそうです。

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臨月スクワットのやり方と回数・頻度は?

臨月スクワットのやり方

スクワットの方法はいくつかありますが、臨月でスクワットをするときに第一に心がけたいのは、転ばないよう対策したうえで安全に行うことです。そこでおすすめしたいのは、イスや手すりにつかまりながら行う方法です。

まずはイスや壁を支えにして、肩の幅よりやや広めに両足を開きます。つま先は外に向け、自分から見て逆の「ハ」の字になるようにします。続いて息を吐きながら、少しずつ膝を曲げていきましょう。かかとが地面から離れないように注意して、つらくない高さまでお尻をおろしていきます。

適当なところまでしゃがんだら、息を吸いながらゆっくりと膝を伸ばしお尻の位置を戻していきます。意識するのは太ももの内側の筋肉です。立ち上がるときは、イスや壁の反動を使わないよう気を付けましょう。両足の開き具合は、お相撲さんがしこを踏むときの姿勢をイメージすると取り組みやすいですよ。

臨月スクワットの回数・頻度

1回の運動量は5~15回をワンセットで行います。回数は決まっているわけではないので、自分がつらくないことを一番に考え回数を決めていきましょう。始めは回数が少なくても、慣れてくれば徐々に増やせるようになります。スクワットをする頻度は、つらくなければ毎日でも問題ありません。

臨月スクワットのリスクと注意点は?

痛みが出ることがある

スクワットはかかとに体重をしっかりと乗せることがポイントです。重心がそれてしまうと腰やひざの痛みの原因となります。痛みを予防するためにも、膝に体重を乗せたり、身体が前に倒れたりしないように注意しましょう。

スクワットを行っていると、太ももの内側の筋肉や骨盤底筋を使われるので、筋肉痛や恥骨痛が出ることもあります。恥骨痛は悪化すると産後にも影響します。痛みがあるときは無理に運動をせず、安静に過ごすようにしてくださいね。

破水のリスクに注意

スクワットを行った後に、陣痛が来る前に破水が起こる前期破水となったケースが報告されています。破水とスクワットの因果関係ははっきりしていませんが、スクワットがなんらかの引き金になった可能性も完全に否定できるわけではありません。

お腹が張りやすかったり、正期産に入る前だったりするときは、スクワットは避けたほうが良さそうです。

始める前に医師に相談

妊娠の状況は個人個人で異なります。お腹の張りやすさや赤ちゃんの大きさ、骨盤の状態によって適した運動が変わってきます。また、静脈瘤や高血圧症状がある人は運動自体が制限されることもあるため、スクワットに取り組む前には医師に相談するようにしましょう。

医師から許可が得られたときは、やり方や頻度についても確認しておくと安心ですね。

無理せずできる範囲で

始めのうちはスクワットがきつく感じることもあるかもしれません。そのようなときは決して無理をせず、辛さを感じない範囲で取り組むようにすることが大切です。

筋肉は、鍛えることで少しずつ大きな負荷に耐えられるようになっていきます。自分の身体と相談しながら、だんだんと運動量を増やしていきましょう。

妊娠後期~臨月におすすめのスクワット以外の運動は?

階段昇降

階段昇降はスクワットと同様に骨盤周辺の筋肉を鍛え、柔軟にする効果が見込まれます。バランスを崩さないように、手すりにつかまりながらゆっくり行うことがポイントです。

お家の中に階段がない場合は、散歩がてらエスカレーターの代わりに階段を使うなど、工夫をしながら挑戦してみてはいかがでしょうか。妊娠中の階段の下りは注意が必要です。踏み外さないようにしましょう。また、履物は動きやすい靴を選んでくださいね。

似たような動作に踏み台昇降がありますが、妊娠中の踏み台昇降はバランスを崩したり、踏み台が滑ったりして転倒する危険があります。近場に階段がないときは、別の運動を取り入れるようにしましょう。

ウォーキング・散歩

ウォーキングや散歩は妊娠後期から臨月にかけて取り組みやすい運動のひとつです。外の空気に触れることは気分転換にもなるため、家に引きこもってばかりで気持ちが落ち着かないときのストレス解消としてもおすすめです。

天候の良い日を選び、日がある明るい時間帯に近所を散歩してみましょう。携帯電話や保険証、母子手帳、診察券を持ち歩くといざというときに役立ちます。

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マタニティヨガ・スイミング

マタニティヨガやマタニティスイミングはリラックスした状態で行えることから、取り入れている妊婦さんが多い運動です。分娩時の呼吸法を意識したトレーニングが取り入れられていることが多く、出産時のイメージトレーニングにも適しています。身体への負担が少ないため、受け入れられているポイントのひとつです。

しかしマタニティスイミングのレッスンでは、臨月からの受け入れを行っていない場合もあります。あらかじめ確認してから準備をすると良いでしょう。

ラジオ体操・安産体操

ラジオ体操と言えば、子どものころにおなじみだったという方も多いのではないでしょうか。何気ないようなラジオ体操の動作は、運動理論に基づいて構成されており、始まりから終盤にかけては徐々に運動強度が増していき、終わりに向けて運動負荷が軽くなるようにまとめられています。

短いプログラムの中に、筋肉を伸ばしたり刺激したりする運動がまんべんなく組み込まれ、血行を良くする効果や筋肉をしなやかにする効果が得られるよう工夫されています。腰のひねりやジャンプの動作は避け、身体全体をストレッチしていきましょう。

安産体操は特定の方法や提唱している団体があるわけではなく、骨盤底筋やハムストリングス筋など、骨盤周辺の筋肉を鍛える運動の総称となっています。両ひざを立てて仰向けになり立てた膝を左右に倒す体操や、仰向けになって腰を軽く浮かせる体操などがあります。いずれも無理のない範囲で行い、筋力の柔軟性を養っていきたいものです。

家事

掃除機がけや雑巾がけ、アイロンがけといった家事は、全身をバランスよく使うため、家事をするだけでもちょうど良い筋肉のトレーニングとなります。特に、四つん這いになって行う雑巾がけは腰や背骨へかかる負担が少なく、適度な運動量も見込めるため、妊婦さんにはおすすめの運動になるとされています。

産後は家の掃除に、なかなか手が回らないものです。出産前に隅々まで家を掃除して、きれいなお家へ赤ちゃんを迎え入れてあげるのも良いかもしれません。

臨月のスクワットは陣痛を促進する?それともジンクス?

妊娠中に運動量が低下すると、早産や帝王切開、機械分娩のリスクを増加させることがわかっています(※1)。また、1日最低50分以上のウォーキングを中等度の運動強度で7日間、合計300分以上実施した場合に、分娩誘発の頻度を減らすことを示す研究もあります(※2)。

産院によっては、陣痛がはじまってから子宮口が開大になるまでのあいだ、骨盤を開いたり痛みを逃したりする姿勢としてスクワットや蹲踞の姿勢がすすめられています。

このように、妊娠中の適度な運動やスクワットの姿勢はスムーズなお産を助けると考えられていますが、臨月のスクワットが陣痛を起こしたり、陣痛を促進したりするという科学的な根拠はありません。臨月のスクワットは陣痛促進剤のような役割を果たすものではなく、雑巾がけや階段昇降と同じように、安産につながるための願かけやジンクスといえます。

適度な臨月スクワットで安産を目指そう

スクワットと聞くと、ガッツリとした筋力トレーニングというイメージが思い浮かびます。しかし、妊娠期間中に行う運動では、ムキムキの筋肉を鍛える必要はありません。体力と筋力の維持を目指して、自分のペースで行っていきましょう。

スムーズなお産と産後の体形回復を目指して、前向きな気持ちで取り組んでみてくださいね。

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※この記事は2026年4月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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